映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
【映画】『キングスマン ゴールデン・サークル』英国紳士風味が足りない
2017年09月25日 (月) | 編集 |
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キングスマン ゴールデン・サークル(2017イギリス
原題:Kingsman Golden Circle
監督:マシュー・ボーン
出演:タロン・エガートン/コリン・ファース/マーク・ストロング/ジュリアン・ムーア/ペドロ・パスカル/ ハル・ベリー


【あらすじ】
ロンドンの本社が破壊され、残されたキングスマンのメンバーは世界中のドラッグ使用者が人質状態だと知る。
そんなとき、アメリカのスパイ組織の存在を知り
・・


【感想】
あれから3年、『キングスマン』が帰ってきました。
今回はキングスマンのエースとして活躍する成長したエグジーの姿が。

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そこにコリン・ファースの姿がないのは実に寂しいですが、エグジーの中には常にハリーの教えがあるという設定が良い。
冒頭からタロン君も見事なアクションを披露してくれますが・・
なんだろうな。
一作目では、アクションスターでもない中年のコリン・ファースがスパイとしてキレッキレのアクションを見せてくれるところに驚きと面白さがあったのだけど、今回はタロン君がいくら頑張っても「CGだよね」くらいの感慨しかない。前作で使った小道具は新鮮味がなくなるしで、どうしたって二作目のハンディってもんがあるなと。
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で、タロン君一人に主役を任せることを不安に思ったか、今回はアメリカの秘密スパイ組織「ステイツマン」ってのが出てくる。お待ちかねのチャニング・テイタム登場は嬉しかったものの、こってこての南部訛りがわかり難いw

で、今回はある世界の一大事に、キングスマンとステイツマンが協力しようって話になるんですが
うーーーん
個人的にはステイツマンいるか??!!ってのが正直な気持ち。
あの方を復活させるために必要だったという事情は分かる。
新しいアクションや小物が必要だったのもわかる

でもなぁ。英国紳士のスパイ組織という映画の最大の売りがすっ飛んじゃって
エンタメ性は十分なのに、前作のワクワク感がないんですよ。
しかもチャニングの出番が思いの他少ないし
というか、ステイツマン出てきてから退屈で少し寝たし(汗)

ま、と言っても、タロン君を中心に、人と人の関係が誠実に描かれてるのがいい。
思わぬロマンス、師弟関係
そして、まさかの大泣き映画だった。

ネタバレしたくないのでこのへんで。

日本公開は正月明け

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【映画】『ブラザーズ・グリムスビー(原題)』サシャ・バロン・コーエン、マーク・ストロング共演のスパイ・アクションコメディ
2016年10月06日 (木) | 編集 |
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ブラザー・グリムスビー(2016 イギリス/オーストラリア/アメリカ
原題:The Brothers Grimsby
監督:ルイ・リテリエ
脚本:サシャ・バロン・コーエン/フィル・ジョンストン他
出演:サシャ・バロン・コーエン/マーク・スロトング
  / レベル・ウィルソン/ペネロペ・クルス

【あらすじ
イギリスの漁師町グリムスビー出身のノビー(サシャ・バロン・コーエン)は、9人の子供とガールフレンドに囲まれ熱烈なサッカーサポーター暮らしを満喫している。ある日、幼いころに生き別れた弟のセバスチャン(マーク・ストロング)と28年ぶりに再会したノビーは、嬉しさのあまりセバスチャンを後ろから抱きしめる。しかしそれはセバスチャンの大事なミッションを失敗させ彼の命を危険にさらすことになり・・
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感想
『トランスポーター』シリーズのルイ・レテリエ監督によるアクション・スパイ・コメディです。
本日の「英国男優」はマーク・ストロングサシャ・バロン・コーエン2人斬り!

28年ぶりに再会したノビー(サシャ・バロン・コーエン)とセバスチャン(マーク・ストロング
なんとセバスチャンはイギリスの情報機関イギリスの情報機関MI6のエリート工作員になっていたんですが、ノビーの邪魔によりミッションを失敗したセバスチャンはMI6に追われる立場になってしまうんですね。
身を隠すため、やむなくノビーの協力を得るセバスチャン。
一方、悪の正体を突き止めたい彼はひそかに調査を進め、ノビーとともに敵に立ち向かうことになるという話。
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サシャが脚本も手掛けてますからね、普通のスパイアクションに終わるはずもなくw冒頭から下ネタ満載
相変わらずお尻出しまくりのサシャはともかくも、剛さんが?「えー??」みたいな(笑)
マーク・ストロングが身体を張って、こんなこと、あんなことまでやってくれるのが最高に可笑しいんですよ。
いやー、よくやったわ。

下ネタ的にはとことん過激で笑うというよりウワァ・・・なシーンが多かったですがw
映画のオマージュや、俳優の名前をおちょくっていたり、有名人(ご本人ではない)の登場に思わず吹き出すことも多く、個人的には程よい笑いを楽しみました。

タイトルのグリムスビーというのは、2人が幼い頃に過ごした土地の名前。
わざわざこんな土地名をタイトルにつけているのは、兄弟の絆や家族の大切さを描くため。
幼い頃の思い出をフラッシュバックで見せ、セバスチャンの心の傷を修復していく過程が思いのほか温かい。
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人種ネタやマイノリティを笑うことをネタにしてきたサシャらしいコメディを期待すると物足りなく感じられるかもしれないけど、結婚して家族も持ちったサシャ自身の変化を反映してるのかもですね。
悪役に相変わらず美しいペネロペ・クルス
劇場公開は無理としても、ソフトにはしてほしい。
マーク・ストロングの肉体美も確認できますよん。

トレイラーです

 



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【映画】『キングスマン』コリン・ファースがキレッキレ!
2015年07月18日 (土) | 編集 |


キングスマン(2014)イギリス
原題:Kingsman: The Secret Service
監督:マシュー・ボーン
日本公開:2015/9/11

『キック・アス』のマシュー・ボーンマーク・ミラー原作によるコミックをマシュー・ボーン自ら監督したスパイアクションです。

あらすじ
ロンドンの高級スーツ店“キングスマン”の実体は、どこの国にも属さない世界最強のスパイ機関。ハリー(コリン・ファース)は“キングスマン”のエリートスパイだ。ある日、チームの一員が何者かに惨殺され、組織は新人をスカウトすることに。

感想
モサドでもMI6でもない、スパイ機関キングスマンが存在し、密かに悪と戦っているという話。

まずはあのコリン・ファースがキングスマンのエージェントとして、キレッキレなアクションを披露してくれるのが新鮮です。
CGの助けがあるとは思うものの、いかにもコミック原作という劇画的な流れがしっかり演出されているのは、さすがライターと劇画の原作者たちの仕事っぷり。



キングスマンも人手不足に陥り、新人を発掘することになる
そこでハリー(コリン・ファース)がスカウトするのが不良少年イグジー。
実はハリーとは子供の頃から通じるものがあって、ハリーとイグジーの師弟関係がちょっといいドラマを生むんですね。

仕立てのいいスーツを着こなし、どこか影のあるハリーを演じたコリンははまり役。
イグジー役の新人タロン・エガートンは見たことのない役者だったけど、運動能力の高さを感じさせてくれる逸材の予感。トムハ主演の『レジェンド』に出てるようなので期待です。
他の共演者も組織の長アーサーにマイケル・ケイン、指揮官にマーク・ストロング
んまぁ贅沢なこと。しかもみなさんピタリと嵌りますからね。


スーツ店の奥はこんなことに?という、ありえへんがなな光景もワクワクポイント。

前半は新人教育をコミカルなアクションで見せ、後半からはある敵と立ち向かう展開に。
過激なアクション満載で、人が死にまくることになるものの
キングスマンが対峙する敵の設定は新作『ターミネーター』に通じるものがあって、しかも『ターミネーター』よりも現実的な「そこにある恐怖」を感じさせてくれるのが面白いと思う作品でした。


【映画】『記憶探偵と鍵のかかった少女』
2014年11月27日 (木) | 編集 |





記憶探偵と鍵のかかった少女 (2013)アメリカ
原題:Anna
監督:ホルへ・ドラド
出演:マーク・ストロング/ タイッサ・ファーミガ/ サスキア・リーヴス/ リチャード・ディレイン/ インディラ・ヴァルマ/ ノア・テイラー/ アルベルト・アンマン/ ブライアン・コックス
 
他人の記憶に潜入できるという特殊能力をもった探偵が、ひとりの少女の記憶に入り、隠された真実に迫るというミステリーサスペンスです。

主役ジョン・ワシントンを演じるのはマーク・ストロング
彼は優秀な記憶探偵でしたが、妻を自殺で亡くした心の傷から、他人の記憶に入るセッション中、自分の記憶が入り込み(『インセプション』だなw)、病気休養を余儀なくされてしまいます。
でもいつまでも休んでられない懐事情もあり、上司にお願いして与えてもらったのが「16歳の美少女アナの拒食の原因を探れ」というミッション。



生まれる前に父親を亡くし、母と継父とともに暮らす富豪の娘アナ(タイッサ・ファーミガ)はIQは高いが変わった子。
自殺未遂を犯したことから今は専用の看護師に24時間モニターで管理されています。
アナは継父が財産目当てで自分を精神病院送りにしたがっていると疑っており、ジョンに助けを求めます。
そしてアナの記憶に潜入したジョンは、そこに思いがけないものを見てしまい・・・
という話。



夢の中に入って心の奥に潜む真実を探るという作品は過去にいくつも作られてますが
本作が新しいのは、探偵も超能力者なら、捜査される側も超能力者なこと!
おかげで簡単と思った仕事は、病み上がりの身にはちと辛いものになっていくんですが
時にお尻が半分見せそうなキャミ風の部屋着姿だったりする可愛いアナに強面のマーク・ストロングもいつしか入れ込んじまうんですわね。
「拒食の原因が分かればいいだと?んにゃ!ワシはアナの全てを知りたい」みたいな。





皮肉なもんでジョンが冷静さを欠けば欠くほど、こちらは冷ややかに見れるわけで
慎重に成り行きを観察できた結果、衝撃的な結末についてはジョンよりも早くに分かりました(笑)
それに至る伏線も張られているので、ミステリーとしてはがんばってると思いますね。

ただ手放しに褒められないのは、鑑賞後感があまりよくないところだなぁ。
だって犯人は(ここでは明かしませんが)、真性サイコですよ。
それなのに最後、過去が吹っ切れておじさんようやく前を向くことができました的な
安易なものにつながる理由が私には良くわからん。
何か大事なものを見落としてる?

映画ってどんでん返しが面白ければそれでいいってもんじゃなく
最後にスッキリ爽快感があるとか、何か心を動かされてこそ満足を得られると思うほうなので、本作には最後少し物足りなさを感じた次第。

まぁでも、観てる間はどこに真実があるんだろうと引き込まれたし、出演者はみな頑張ってたしで楽しめたんですけどね。

タイッサはお姉さんのヴェラ・ファーミガ監督作品『ハイヤー・グラウンド』でヴェラさんの若い頃を演じてました。最近観た『At Middleton 』ではヴェラさんの娘役。歳の離れた姉妹だけどよく似てますもんね。
2015年も出演作目白押しのようで、作品に恵まれればヴェラさん以上の売れっ子になりそう。楽しみです。


裏切りのサーカス
2012年04月17日 (火) | 編集 |
今日はフランス映画未公開傑作選から『三重スパイ』を記事にしようと思ったんですが
その前にニ重スパイおさらいしときます(笑)
消化不良だった『裏切りのサーカス』をDVDで再見しました。
ジョン・ル・カレの代表作を『ぼくのエリ 200歳の少女』のトーマス・アルフレッドソン監督が映画化した一本です。

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裏切りのサーカス

2011年(フランス・イギリス・ドイツ)
原題 Tinker Tailor Soldier Spy
原作:
ジョン・ル・カレ
監督:トーマス・アルフレッドソン
出演:ゲイリー・オールドマンキャシー・バークベネディクト・カンバーバッチコリン・ファーススティーブン・グレアムトム・ハーディキアラン・ハインズジョン・ハートトビー・ジョーンズサイモン・マクバーニーマーク・ストロング
【ストーリー】
1960年代のロンドン。ある作戦の失敗でイギリスの諜報機関サーカスを引責辞職したジョージ・スマイリーに、ある日特命が下される。それは、いまもサーカスに在籍する4人の最高幹部の中にいる裏切り者=2重スパイを探し出せというものだった。(映画.comより)


原題は『Tinker Tailor Soldier Spy』
これはイギリスの数え歌の一節らしく、実際には
Tinker, Tailor,Soldier, Sailor,Rich Man, Poor Man,Beggar Man, Thief.と続きます。
映画の中では、ミッションのミスでイギリス諜報機関サーカスを引責辞任することになる
元司令塔のコントロール(ジョン・ハート)が
独自の調査でめぼしをつけた裏切り者候補5人を、
それぞれTinker、Tailor、 Soldier、 Poor Man、Spyというコードネームをつけ呼んでいたんですね。

前の記事でも書いたけど、これは往年のスパイものを期待すると裏切られます(笑)
本作はスマイリーが密かに真実に近づくというプロットを取りながら
この時代に生きたスパイたちの葛藤を描く静かな映画なのです。

監督は言葉で説明する代わりに、映像で見せるタイプだろうと思うのだけど
本作も冒頭からしばらくは、物語の方向性が見えにくく、退屈に思うかもしれない。
けれども、見直してみると様々な情報を含んでいるので
ここはじっくり観察するつもりで見るのが正解。
特に途中何度か挿入される、サーカスメンバーのクリスマスパーティに集う
人々の表情なども要注意です。

見直してみるとね、アカデミーで主演男優賞にもノミネートされた
ゲイリー・オールドマンがやっぱり素晴らしい。
やや老けメイクで静かなスマイリーを演じてますが、洞察力に長け隙がない。
サーカスを去った後も、彼は自宅玄関のドアに小さな木片を挟み
留守中の侵入者に気づくようにしている。
移動中、車内に入り込んだ蝿を部下がうるさそうに払うのに対し
スマイリーは蝿の動きを見て、さっと窓をあけ逃がすとかね。
細かい演出で巧みにキャラクターを描写していて無駄がありません。
静かな彼が終盤一度だけ声を荒げるシーンがあり、これは最高に効果的でした。

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個人的に嬉しかったのは、スマイリーの部下ピーターの下
ロシアで諜報活動をするリッキー・ターを演じるトム・ハーディの存在。
彼は仕事で張っていた先で、暴行を受けていたロシア人女性イリーナを好きになってしまうという
だめだめスパイなんですねw
鑑賞後、気になる箇所を監督とオールドマンのコメンタリーを聞いたのだけど
二人で力太(リッキー・ターだけどw)を馬鹿馬鹿と言ってて笑う。

本作はあまり説明がなく、時間軸も若干交錯したりするので
一度で理解しにくいという感想を持つ人が多いだろうと思います。
でも、この映画ね、モグラ探しを楽しむというよりも
登場人物の心理描写が秀逸なんですよ。

例えばスマイリーの妻への想いとか。
マーク・ストロングの愛(笑)とか。
勿論お馬鹿呼ばわりされようと、単細胞で泣き虫のトム・ハーディには胸キュンだし。
スマイリーの部下として活躍するベネディクト・カンバーバッチ演じるあるシーンでは
唯一スパイものらしい緊張感を楽しめます。

インテリアや小物で60年の雰囲気を出すことにも成功していて
窓越しなど、キューブの中で見せる映像も面白い。
ややスモーキーなトーンで、差し色にもってきたオレンジも効いています。
最後は全てが再生に向かうことをイメージさせる音楽とともに
清々しい気持ちで見終えることのできました。
再見で面白さを痛感したけど、一度で判りにくいのが難点かな。(私だけ?w)

★★★★


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