映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
【映画】『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』カンバーバッチ、オスカーなるか
2015年01月08日 (木) | 編集 |

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そろそろオスカー候補も出揃った感がありますね。
今日はベネディクト・カンバーバッチが実在した天才数学者アラン・チューリングを演じ、作品賞、主演男優賞ノミネートに期待のかかる『イミテーション・ゲーム』をご紹介。

イミテーション・ゲーム(2014)イギリス/アメリカ
原題:The Imitation Game
監督:モルテン・ティルドゥム
出演: ベネディクト・カンバーバッチ/ キーラ・ナイトレイ/ マシュー・グード/ チャールズ・ダンス 
 マーク・ストロング
日本公開:2015/3
 

ドイツ軍との戦いで劣勢を強いられている連合軍の急務は、敵の暗号機エニグマを解読することだった。イギリスが白羽の矢を立てたのは天才的な数学者チューリング。しかしその国家的なミッションは困難を極めた。


アラン・チューリングという天才数学者のことはこの映画で初めて知りました。
第二次世界大戦を終わらせ、かつコンピューターの祖とも言える人なのに名前が知られていないのは
彼の携わった「ナチスドイツの暗号を読み解く」ミッション自体が国家機密として厳密に処理されていたからなんですね。50年経って封印をとかれ、チューリングの偉業が知られることになったのだとか。

映画はカンバーバッチ演じるアラン・チューリングがあることから警察に尋問を受けることになる1951年から始まり、チューリングが暗号解読の任に当たった戦中へと遡り、さらに少年時代の想い出を交錯させながら、彼の偉業と苦悩をあぶりだす構成。

チューリングはドイツの暗号エニグマを解読するチームを結成。
チームを集めるにあたってはパズルを解くような試験を実施するんですが、テストを一番の成績で突破したのがキーラ・ナイトレイ演じるジョン。
チームは膨大な時間をかけエニグマ信号を読み解くことになります。

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カンバーバッチはチーム員からも少々距離を置かれる「わが道を行く」タイプの「天才」を演じてまして、エニグマ解読の情熱は伝わるものの、そんなに演技凄いかなぁと思いながら観てたんですが
演技の神が降りてきたと思える終盤の演技が凄かった。

その終盤を説明するには彼の秘密に迫らなくてはならないんですが・・・
多分映画好きの皆さんはその秘密ご存知でしょ?
私も知って観たんですけど、映画サイトによってはこれを明かしてないので知りたくない方はここからスルーでお願いします。
知って読んでくださる方にも、秘密以外のところで大きなネタバレはしてませんので安心してください。




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アンナ・カレーニナ
2012年12月07日 (金) | 編集 |
原作はトルストイの同名小説をジョー・ライトが監督した『アンナ・カレーニナ』を観ました。劇場予告の圧倒的な美しさに感動しとっても楽しみにしていた作品です。
 

アンナ・カレーニナ 2012年(アメリカ)
原題:
Anna Karenina
監督:ジョー・ライト
出演:
キーラ・ナイトレイ、ジュード・ロウ、アーロン・ジョンソン、アリシア・ヴィカンダー、ケリー・マクドナルド、マシュー・マクファディン 

 
舞台となるのは1870年代のロシア。
アンナを演じるのがキーラ・ナイトレイ、その夫、政府高官カレーニンにはジュード・ロウ
もう何度も映画化されている作品でもあり、内容をご存知の方も多いでしょう。
簡単に説明すると、兄夫婦の喧嘩の仲裁にモスクワへ列車の旅に出たアンナが貴族の将校ヴロンスキーと出会い恋におちる。
不倫の関係はやがて夫に知れることになり・・というもの。
 


正直この映画の一番素晴らしいのは予告編かもしれません(笑)
本編は目くるめく恋の激情も耽美性も期待したほどではなかったですが、ジョー・ライトは映画に「舞台劇」風の演出を施していてこれが面白い。

冒頭から慌しく舞台の設営が始まり、大道具さんがドアを設置すると同時にアンナがカレーニンの部屋を訪れ、兄宅に出向くことを告げるという演出です。前半は特にその演出が顕著で、音やリズムを効果的に使っているのはジョー・ライトらしいところ。ただし、コミカルな味付けは面白い反面、ちょっとあざといと思ったのと、舞踏会のシーンなど役者の力量不足で美しさを完結できてないのは残念でした。

 

華やかなる時代の貴族たちの暮らしぶり、美しい衣装をまとったキーラを見ているだけでも楽しめる作品ではあるけれど、世間に背き不貞を働くアンナの顛末を、正しく地道に生きる道を選んだ義妹キティの人生と比較させるというクラシックな物語に当然ながら現代性はなく、退屈に思うところも。

そんな中、キーラは恋する想いをどうすることもできず、やがて孤立するアンナを繊細に演じていて良かった。
残念だったのは不倫のお相手ヴロンスキー(アーロン・ジョンソン)に魅力を感じないこと。
ヴロンスキーを演じるのはキック・アス君だものなぁ。

わがジュードを裏切ってまで惹かれる相手じゃないだろって(汗)
ジュードは苦悩をにじませる演技でとっても良かったんですが、、
実は彼が登場するたびに私は笑いをこらえるのに必死だったんですよね。
だって、、某政治家さん(元宮○県知事)に見えて仕方なかったんですもの(汗)

227日の漂流生活を終えた・・みたいな(爆)

キティ(アリシア・ヴィカンダー)を愛するレヴィンが守る地方の農園の美しい自然の風景と人情の厚さ都会の社交界の華々しさと浅はかさを対比をさせ、舞台劇風演出と映像美で描く芸術性の高い仕上がり。
その芸術性を独りよがりと感じるかどうかで好みは別れるかもしれません。
 
日本公開は3月
 
★★★★


ロンドン・ブルバード -LAST BODYGUARD- 
2012年03月01日 (木) | 編集 |



『ディパーテッド』の脚本家ウィリアム・モナハンの監督デビュー作。
裏社会から足を洗うことを決めた男の運命を描くブリティッシュ・ノワールです。

 ロンドン・ブルバード -LAST BODYGUARD-(2010) イギリス
監督:ウィリアム・モナハン出演:コリン・ファレル/キーラ・ナイトレイ/デヴィッド・シューリス/アンナ・フリエル/ベン・チャップリン/レイ・ウィンストン/エディ・マーサン

 3年間の刑期を終え出所したミッチェル(コリン・ファレル)は、裏社会から足を洗うことを決意。
ふとしたきっかけで元女優シャーロット(キーラ・ナイトレイ)の身辺警護の仕事を引き受ける。
しかし、ミッチェルの度胸と腕前を気に入ったギャングのボス(レイ・ウィンストン)が、
ミッチェルを配下に置こうと執ようにつきまとい、そのことからミッチェルに心を許したシャーロットもまた
危険に巻き込まれていく。(映画.comより)

今回コリンが演じるのが、腕が立つゆえにギャングのボスから執拗な誘いを受ける男ミッチェル。
そんなアウトローな一匹狼が元女優を守る・・っていう設定は大好物でっす。
二人が惹かれあう過程の描き方はあっさり気味ながら、傷ついた小鳥みたいなキーラをいつくしみの眼差しでみつめるコリンの表情だけでロマンスを成立させてるところも好み。

ただ、「守る」の部分が弱かったのは残念に思うところで
できればキーラをもっと危険に巻き込んでくれたら、もっと胸キュンだったんではないかと思ったり。
サドかいなw
 
執拗な誘いを断り続け、誰からも所有されることを嫌うミッチェルの男気がイカしてて、コリン・ファレルをこんなにカッコいいと思ったのは初めてかも。
一番最近観たのが『モンスター上司』だったし、ギャップが大きすぎ(笑)

ただ、イギリス英語、特にアイリッシュ訛っていうのがどうにも苦手で
マフィアの攻防やリベンジ部分が、ややわかり難かったのよねぇ。

個人的には元俳優でプロデューサー、ジョーダンを演じたデヴィッド・シューリスの役割が面白かった。
だけどシャーロットを見守り続けているその真意とか、もう少しヒントが欲しかったな。

ラストシーンも人によって違った解釈をしそうです。
既視感のある古典的なストーリーには評価が分かれるところでしょうか。

だけど音楽がお洒落で、暴力描写の詳細を見せない手法もスタイリッシュで良かったし、刹那的なラブストーリーとしても好みでした。



【映画】わたしを離さないで
2011年02月09日 (水) | 編集 |
2010年(米)
監督:マーク・ロマネク
出演:キャリー・マリガンアンドリュー・ガーフィールドキーラ・ナイトレイ/シャーロット・ランプリング
 
■感想

いやーー、これは記事を書きにくい
同じ寄宿学校で過ごしたキャシー、ルース、トミーの三人の恋と運命を描く作品・・
と、こう書いておきましょうか。
観る前はただの幼馴染の三角関係映画だと思っていたのですが
これは思わぬ驚きがあり、胸が張り裂けるほどに切ないお話でした。
 
監督はマーク・ロマネク
原作はカズオ・イシグロの小説です。
彼はイギリスでで執筆活動をする日本人作家ですね。
『日の名残り』の原作もこの方。
 
先に書きましたが、この映画、非常に書きにくいのですが、なぜかというと
彼らの過ごした寄宿学校というのが、普通のそれと大きく違っていて
そこにこの映画の大きな秘密が隠されているからなんです。
公開前なのでネタばれはしないつもりだけど、
「寄宿舎にある秘密がある」ことを知って観た方が楽しめると思いますね。
勿論勘のいい方は、すぐに秘密の内容に気づくでしょう。
公式ページが立ち上げられ、トレーラーがあったので、
その範囲内を言及するとします。
キャシーにキャリー・マリガン ルースにキーラ・ナイトレイ トミーにアンドリュー・ガーフィールド
物心ついたころには彼らはへールシャムと呼ばれる寄宿学校で過ごしているのですが
不思議なことに家族の姿はどこにも登場しません。
そして学校からは、「あなたたちは特別な存在である」と教えられます。
ここで子供たちは、自分たちが「特別」であることを意識しながら
それを確認することに恐れを抱きながら幼少期を過ごします。

子供たちを特別視する大人の目、子供たちの畏れ
そこを描写してはいるのですが、原作ほど時間をかけられるはずもなくかなりあっさり。
なので寄宿舎の閉塞性や子供たちの心への踏み込みが浅いのが残念です。

今回DVDをゲットして再見してみると、「何か変だよね」というもやもやしたものを感じながら
「秘密」に近づく展開が面白い。
実は社会派な問題を含んだ作品でもあって、
ラストのキャシーの台詞には涙が溢れて仕方なかったです。
特別な存在だからこそ、3人の恋は複雑で刹那的。
繊細な音楽も素敵です。
胸の痛むラブストーリーでもありました。
 
日本公開は3/26~