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【映画】ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ
2016年09月10日 (土) | 編集 |
 
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ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ(2016 イギリス/アメリカ
原題:Genius
監督:マイケル・グランデージ
脚本:ジョン・ローガン
出演:コリン・ファース
 ジュード・ロウ  / ニコール・キッドマン/ ローラ・リニー /ガイ・ピアース
日本公開:2016/10/7

【あらすじ
アーネスト・ヘミングウェイやF・スコット・フィッツジェラルドら世界的な作家を世に出した編集者マックスウェル・パーキンズは無名の作家トマス・ウルフに才能を見出し、出版を約束する。

感想
ジュード・ロウコリン・ファースがダブル主演で実在の作家と天才編集者を演じる伝記ドラマです。
ガイ・ピアースがF・スコット・フィッツジェラルド役で登場するので、今日は英国男優3人斬りね。

ジュード・ロウ演じるのはアメリカの小説家トム・ウルフ。知りません(汗)

長けりゃいいってもんじゃないのは顔だけじゃない。
ウルフの持ち込む原稿は莫大な量(しかも手書き)で、どこの出版会社からも相手にされない。
でも名編集者マックスウェル・パーキンズだけはウルフの文に目をとめるんですね。
そこから出版に向けての長い長い道のりが始まります。
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編集といってもパーキンズが勝手に手直しするわけではなく、真の言葉を導きだすウルフとの共同作業。ダラダラ説明に終始した文が洗練された美しいフレーズに生まれ変わるシーンにはワクワクしました。
名作もはじめから傑作なわけではないですね。

自分で書く力もあっただろうにそうせず、埋もれた才能を開花させることに人生を捧げるマックス。エキセントリックで、できればお近づきになりたくないタイプのウルフに家庭を犠牲にしても固執するのは、その才能を確信しているから。
ウルフの原稿を読むときの至極の表情で、文学への静かな情熱を表現するファースの素晴らしいこと。

こんな暑い・・もとい熱いジュードを観るのはたぶん初めてで、俳優としてのジュードの変化も感じました。

Jude-Law-and-Colin-Firth-in-Genius-1080x675.jpg
この表情。心を通わせていく二人に言葉はいらないっていうね。


本作が初監督というマイケル・グランデージは舞台の演出家として活躍する方らしく、ウルフと愛人役ニコール・キッドマンのやり取りなどには舞台風な演出も見て取れます。
でもいったんカメラが外に飛び出すと、雰囲気は一転。
セピア色に彩られた20年代から40年代のニューヨークが、舞台ではどうしても表現できないだろう重厚さとスケールで映し出され、圧巻なのですよ。
ジャズをはじめとする音楽も本当に素晴らしく、映像と音楽だけでも「いい映画を観た!」という気にさせてくれる。

マックスの妻を演じたローラ・リニー、ウルフの愛人役ニコール・キッドマン、フィッツジェラルド役のガイ・ピアースもいい。精神を病んだ妻を支えるため小説家活動に没頭できなかったフィッツジェラルドのことなど、有名作家にまつわるエピソードも文学好きにはたまらないでしょう。

これしみじみよかった。
監督は今年のトップ10入り確実です。


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コメント
この記事へのコメント
No title
ジュ-ドロウ もっときてるはず
ト-マスウルフって も少し新しい人だったらしってるんですが ライトスタッフや虚栄のかがり火の原作者
こっちは知りませなんだ 高校の頃はサリンジャ-やリチャ-ドライト読んでました
2016/09/10(土) 16:46:37 | URL | おみゃあ #-[ 編集]
No title
長けりゃいいってもんじゃないのは顔だけじゃない・・・まで読んで、ソコで爆笑したわ(爆)・・・。
油断したわ(汗)
姐さん、おもろいやないかい(笑)
ここでまたいらん事添えたらコメント弾かれるんやろな(汗)・・・。
これは見ます。
2016/09/10(土) 18:37:46 | URL | ゾンビマン #-[ 編集]
No title
出てるメンツがいいわ~ん!

ジュード・ロウが変わったのは頭皮もね(^_-)-☆
ガイピ、イケメンじゃないけどすっきやねん(関西弁なぜ)

長けりゃ~いいってもんじゃない。これ登録商標です(笑)
2016/09/10(土) 19:34:07 | URL | chaco #-[ 編集]
No title
う~ん、、何故かオーストラリアじゃ公開されてませんでしたね、、こんな映画はすぐに来るんですが、FOXかな??監督がトップ10となったら何とかせんと、、
2016/09/10(土) 20:19:47 | URL | guch #-[ 編集]
No title
きたきたきたーーー。オスカーに向けて心に響く映画が落ちだしたね!
これはわたしもTLで気になってた一作。
コリンとジュード、しかもガイも出てるの?
翻訳本が苦手だけれど、有名どころはひーひー言いながらよんでますが、トム・ウルフ、知らーーん💧
そう、長けりゃいーってもんじゃない!
顔も!映画も!本も!!
編集者の才能って、本も映像も同じなんですね。編集がよかったら名作になったかもしれないと感じる映画があるもん!本もそーなんだね。
キッドマンやリニーも出るのか。
キャストも豪華!楽しみにしてます!
2016/09/10(土) 20:57:25 | URL | みーすけ #Tzg06d/s[ 編集]
Re: No title
そうそう、同姓同名の作家がいるんですね。
この映画のウルフさんの方、日本では知られてないみたい。
文学少年のおみゃあさんが知らないくらいだもんなぁ。
2016/09/10(土) 21:49:52 | URL | pu-ko #SFo5/nok[ 編集]
To ゾンビマンさん
わはは、そこ笑ってくれたのね。
でもそれ盗作でしてw「長けりゃいいってもんじゃない」は 次にコメントくれてるchacoさんの名言です(笑)

何か弾かれそうだったらたら伏字でどうぞ(笑)
これはお勧めです。
2016/09/10(土) 22:03:51 | URL | pu-ko #SFo5/nok[ 編集]
To chacoさん
キャスト豪華だよね~。
まぁジュードも中年だし、色々変化もあるわな。
最近頑張ってるよ。うん。
ガイ君いいね。今回出番は少ないけど、後半凄くいい仕事してて、やっぱりうまいなぁと思ったところ。

>長けりゃ~いいってもんじゃない。これ登録商標です(笑)
わはは、使わせてもらったよww
2016/09/10(土) 22:08:47 | URL | pu-ko #SFo5/nok[ 編集]
To guchさん
これはこちらも近くではやってなくてDVDになりました。
キャストもいいし、映像もすごくよかったので、これは劇場で観たかったわぁ。

あ、監督のトップ10とかじゃなくて、今年の総括したらマイトップ10に入りそうだということで(笑)
2016/09/10(土) 22:19:25 | URL | pu-ko #SFo5/nok[ 編集]
To みーすけさん
うれしい季節が始まるよねぇ。
これはDVDで観たし、オスカー狙うには時期的に少し早いですが、世間の評判よりも自分としては好きな作品でした。
キャストいいっしょ。
監督も初監督とは思えない演出力だと思ったな。

翻訳本も頑張って読んでるんだ。えらいなぁ。
そのみーすけさんも知らないとなると、やっぱりトムさんあまり日本では知られてないよね。
はい、奇しくも「長けりゃいーってもんじゃない」関連2本続きましたw

でね、ジュードの役はファスが最初にオファーされたみたい。
ジュードはちょっとうざいと感じるところもある演技だったので、ファスだったらどうだろうと思ったよ。
2016/09/10(土) 22:33:47 | URL | pu-ko #SFo5/nok[ 編集]
No title
トマス・ウルフ!!!!!
あああああ!!!!
私が長年読みたいとずっと思っいる作家ですwww
特に「Look Homeward, Angel」
(天使よ故郷を見よ)。
日本ではほぼ訳されていない作家だと思います。
「天使よ~」はかなり昔には訳本があるんですが、当然入手困難。
世界的に有名なのになぜ???
と長年思ってますw
映画を機会に訳してくれないかな。
映画は時代の雰囲気とかもよさそうですね。
ぜひ本を読んでから見たいですwwww
2016/09/12(月) 12:10:23 | URL | miskatonic #-[ 編集]
No title
マックスウェル・パーキンズの映画…。観たいと思っていたら、上映されなかったみたいです…。
DVD待ちですねぇ。残念ながら…(^^;
2016/09/12(月) 17:35:18 | URL | NZ_RR #-[ 編集]
No title
トム・ウルフのことは知りませんでしたが、ライトスタッフの作者というだけで興味がわきますね。
アカデミー受賞者2名とノミネート2名が出ているようですので、期待できそう。
2016/09/13(火) 01:58:44 | URL | yymoon #-[ 編集]
To miskaさん
うわぁ、流石。
日本で知られてないのは、訳されてるのが一冊のみでしかも入手困難という状況なんですね。
こんな映画になるくらいなのに、ほんと不思議。
自分や家族を投影した作品がほとんどらしいですが美しい文体は劇中でも感じることができました。
公開をきっかけに出版されるといいね~。
本を読んでからだとまだ先になるかもだけど、いつかぜひ(笑)
2016/09/13(火) 08:03:30 | URL | pu-ko #SFo5/nok[ 編集]
To NZ_RRさん
そちらでは上映なかったですか。
私も近くではなかったはず。
このキャストだけど宣伝にお金かけてないのかも。
こちらではもうDVD出ました。
ぜひご覧になって感想聞かせてください。
2016/09/13(火) 08:21:56 | URL | pu-ko #SFo5/nok[ 編集]
To yymoonさん
あ、『ライトスタッフ』のトマス・ウルフとは同姓同名の別人みたいです。
日本ではあまり知られてないけどアメリカを代表する作家とのことで劇中読み上げられる文体もきれいでした。
キャストがいいいですよね~。
映像もいいし、ジャズを駆使した音楽も素晴らしいのでyymoonさんにはお勧めです。
2016/09/13(火) 08:25:21 | URL | pu-ko #SFo5/nok[ 編集]
No title
映画館でポスターを観て、キャスティング以外観るところなさそうだなあなんて思っていたのですが、記事を拝見して、観に行こうかしらという気になってきました。映像化しにくそうなお話をどう見せるのかというところも興味をそそります。
2016/09/14(水) 07:14:18 | URL | einhorn2233 #-[ 編集]
To einhornさん
そうですね。編集作業自体には映像的に見るべきものもないし、ウルフという人も傲慢なところがあるので、好みはわかれるかもしれません。
でも文学への思いや時代の空気感といったものがよくて私は好きでした。
あと音楽が凄くよかったので、einhornさんにはお勧めしたいです。
2016/09/14(水) 11:14:38 | URL | pu-ko #SFo5/nok[ 編集]
No title
劇場で観てきました。作家と編集者の関係という面白そうな題材だったのですが、そこんところは既知のものとしてドラマが展開するので、その基礎知識にはない私にはしんどい映画になっちゃいました。映像、演技陣と端正に作られた映画だとは思ったのですが、どこかついていけない映画になってしまって残念でした。
2016/11/28(月) 05:18:23 | URL | einhorn2233 #-[ 編集]
To einhornさん
そうですね。私も主人公になじみがないので置いてけぼり食らう感じはありました。
観てる間は役者の演技と重厚な映像や音楽に惹かれたんですが
時間が経つと印象が薄れるというか、再見する気持ちにはならない類だったりして・・(汗)
2016/11/28(月) 08:23:40 | URL | pu-ko #SFo5/nok[ 編集]
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