映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
【映画】ミリキタニの猫
2009年07月01日 (水) | 編集 |



2006年(アメリカ)
監督:リンダ・ハッテンドーフ
出演:ジミー・ツトム・ミリキタニ/ジャニス・ミリキタニ/ロジャー・シモムラ
【ストーリー】
カリフォルニアに生まれたジミーは、その後母の故郷広島で育つが、強まる軍国主義を逃れて18歳でアメリカに帰国する。しかし第二次大戦中に日系人強制収容所に送られた彼は、アメリカ国家に抵抗して自ら市民権を放棄する。以来、様々な社会保障も受けられず、やがては不運も重なりニューヨークで路上生活を送ることになる彼だったが、自由と不屈の精神を失うことはなかった…。本作は、彼の絵を買ったのが縁で、ときおり彼を撮影していたリンダ・ハッテンドーフ監督が、911テロの直後、彼を自宅のアパートに招き入れ、2人が奇妙な共同生活を送る中で、彼の数奇な人生が次第に明らかとなっていくさまがカメラに収められていく。
■感想
ニューヨークで路上生活を送りながら、ストリートで独特の絵を描くホームレスのおじいちゃんがいました。
ジミー・ミリキタニと名乗る彼は、日系アメリカ人の自称ストリートアーティスト。
本作はジミー・ミリキタニにカメラを向け、そのルーツに迫るドキュメンタリーです。

アメリカで生まれたミリキタニは、その後母の故郷広島で育ち、18歳でアメリカに帰国。
ところが25歳の時に日本がパールハーバーを攻撃したことで、日本人は強制収容所に送られてしまったんですね。
戦争が終わり、収容所を出た彼は一時仕事につくものの、雇い主を亡くした後は路上生活を余儀なくされることに。
それでも彼は路上で絵を描き続けたのです。

そこに描かれるのは、日本への郷愁と憧れを強く感じる広島の真っ赤に熟した柿の実や、猫、
そして原爆の光景、強制収容所‥等々。





そんな彼の絵に惹かれ、彼を撮影し始めたのが本ドキュメンタリーの監督リンダさん。
911の後、路上で咳をするミリキタニを気遣い、自宅のアパートに招き入れたことから二人の奇妙な共同生活が始まります。

しだいに明かされるミリキタニの半生。
アメリカで生まれながら収容所で暮らすことを余儀なくされ、母の故郷を焼き付くし、家族をバラバラにした。
彼は80年間、アメリカを怒り、戦争を怨み、その思いの全てを絵に託して生きて来たのです。

絵を描き、多くの人にその事実を知らせることが彼の使命でもあったんですね。
彼の絵に多く描かれる猫は、強制収容所で少年にせがまれ良く描いたというもの。





リンダのペットの猫が、その絵にそっくりでね。
なんだか猫が二人を引き合わせたのかもって思ってしまいました。


この作品は15の映画賞を獲得。
アメリカに抵抗し、市民権まで放棄した彼の
80年間の怒りが消えていこうとする終盤には大泣きでした。
胸を打つ素晴らしいドキュメンタリーです。


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コメント
この記事へのコメント
No title
お早うございます。
古い記事にTBして申し訳ありません。
最近、リバイバル上映があり、見てとても感動しました。
おっしゃるように、リンダのペットの猫が、ジミーが描く猫にそっくりだなと思いました。
2016/09/05(月) 15:42:58 | URL | クマネズミ #nmxoCd6A[ 編集]
To クマネズミさん
過去記事においでいただきありがとうございます。
TB歓迎です。
あ、映画サイトでタイトルを目にしたんですが、また違った角度から描いた別物だと思ってました。
リバイバルんでしたか。
これとってもいい作品でしたね。
あ、リンダさんの猫、やっぱり似てますよね。私もまた観たくなりました。
2016/09/06(火) 00:01:04 | URL | pu-ko #SFo5/nok[ 編集]
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