映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
愛のコリーダ
2013年01月16日 (水) | 編集 |


 







愛のコリーダ(1976)日本/フランス
監督:大島渚
出演:藤竜也/松田暎子/中島葵/芹明香/阿部マリ子/三星東美/殿山泰司/藤ひろ子/白石奈緒美

昭和11年、ある猟奇事件が世間の興味を集めた。愛人を殺害した上、男根を切り取って懐に入れ、数日間逃亡していた阿部定という女が捕まったのだ。物語は、阿部定が中野の料亭に住み込み女中として雇われるところから始まる・・・・・・
大島監督がお亡くなりになりました。
これも引越し記事ですが、監督の追悼に私の初大島作品を。

昭和の色恋事件「阿部定事件」を題材に究極の愛とエロスを描き、世界にオーシマの名を響き渡らせた作品です。

過激な性描写により、当時日本では制限があったため共同資本のフランスでフィルムが編集され、カンヌ映画祭で初上映。

フランスで絶賛されたものの、日本ではかなり修正を加えた状態でしか上映が許されず、監督にしてみれば、かえってポルノまがいになっちゃったと嘆くしかなかったようですね。
それでも2000年には、ようやくノーカット版として再編集したものが公開されたのだとか。

私が観たものは完全版でしょうか。ボカしも施されていません。
「阿部定事件」については知ってましたけど、過激な定が愛にとち狂い愛人の男根をチョン切った猟奇事件という認識で、男の愛について考えたことなどなかった。

でも観てるうちに、あぁ、二人の愛はやっぱり究極だったんだと思うに至りました。
吉を演じる藤竜也がいい。
ガイコツになりそうなくらい、愛し続ける。
体力も限界。それでもお前が求めるのならと応じる。





ちょっとネタバレですが、もう有名な話しだからいいかな?
首を絞められて苦しくても定(松田瑛子)がさらに快感にむせぶ様子に「もっと強くしてもいいよ」と応じる吉は、この時点で死も覚悟してたのでしょうか。

とにかく片時も愛し合うことを止めない二人。
離れられないんだから、仕事にも行けず、彼らに未来なんてない。
定と一緒にこのまま死ねたら本望って思ったんじゃないかな。
観ている最中は、本番な映像にビックリ。
ひくシーンも多々・・・というのが正直なところ。

でも、あとで二人の愛は‥って考え始めると、なぜか涙がこぼれて来た。
これは昭和11年のお話らしいけど、もっと古い時代に感じるのは、芸者や料亭といった世界が舞台だからかな。

琴の音色、赤い襦袢、吉の登場時のキツネのお面。
エロスと鮮やかな彩りの日本情緒とのミックスも良かった。



監督のご冥福をお祈りします。


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Tracked from 字幕映画のススメ at 2013-01-28 15:58 x


タイトル : 官能の帝国 『愛のコリーダ』
 1976(C)Argos Films/oshima productions       『 愛のコリーダ 』(1976) L'Empire Des Sens     先日、亡くなった 大島渚 監督と昨年の秋に亡くなった 若松孝二 監督がタッグを組んだ日仏合作映画。 大島渚監督は『 夏の妹 』(1972)を最後に創造社を解散、 それまで大島の下......more



 







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コメント
この記事へのコメント
Commented by おみゃあ at 2013-01-16 10:09

その後の、阿部定一座公演がすごい


Commented by guch at 2013-01-16 13:29

大島監督のご冥福をお祈りします。
忘れもしないこの映画、日本じゃ見れなかったのでパリで見ましたよ、、わざわざ行ったんじゃなくて出張の時に時間を割いて見に入ったんですが、、コンコルド・ラファイエットの傍の映画館でした。懐かしいな、、、気が付いたらずっと股間を押さえてましたっけ、、、あっ、違う違う興奮してじゃないですよ!


Commented by miyu at 2013-01-16 14:22

大島監督の訃報はなんとなく淋しいような、
でも奥様が介護に一切の悔いがないとおっしゃられてるので、
きっと「お疲れ様でした」と送り出していいのでしょうね。
ご冥福をお祈りします。

こちらの映画のインパクトはやはり強烈でしたね。
でも、もし1本だけ映画を撮れるならこんな映画を撮りたい!
そう思えるすごい映画でした。


Commented by Kaz. at 2013-01-16 23:46

訃報は驚きましたが、あの状態だったから覚悟も必要だったもかも、ですね。
これは邦画としては、まさにセンセーション(イイ意味で)な一作ですな。
この2人の世界観も深く知りたいもんです。

TB出来たら、やっときますね~。


Commented by GH字幕 at 2013-01-17 17:07

最初は女優が見つからなかったら
奥さまの小山明子さんでやる覚悟もあったそうな。日本で撮影して
未現像のままアルゴスフィルムへ
空輸する抜け穴に警視庁が
怒って、映画では摘発できず
写真集で起訴したり松田瑛子を
売春容疑で参考聴取したり
いろいろやられました。
「猥褻なぜ悪い?」と司法に
噛みついたのは有名。
あれからもう30年半以上が
経過するけど未だに
日本国内のスクリーンでは
まだ完全なヴァージョンは
上映は出来ない。


Commented by pupu55560 at 2013-01-17 23:34

おみゃあさん>
阿部定一座公演とかあるんですか。
検索したけど良くわからなかった(;゜∀゜)


Commented by pupu55560 at 2013-01-17 23:36

guchさん>
うわー、パリでご覧になったとは貴重な体験ですね。
小指の想い出ならぬならぬ、股間の想い出w


Commented by pupu55560 at 2013-01-17 23:42

miyuぽん>
ご家族も悔いなしと言えるというのは、ある意味いい看取りだったのでしょうね。
ほんと、ご本人もご家族にもお疲れさまでしたと言いたいですね。
これは強烈でした。
でも情念を丸出しにした正直な映画かもしれませんね。
おー、miyuぽんのが監督する時はこんな一本いっちゃいますか。
カッコいい!


Commented by pupu55560 at 2013-01-17 23:45

Kaz.さん>
随分前にお身体を悪くされたのは記憶にあるんですが、それからずっと闘病されてたのかな。
ご家族もやりとおした感があるかもしれませんね。
今でも十分強烈な印象なので、当時はいっそうセンセーションだったでしょうね。
二人の情念にも心を持っていかれました。
映画界に新しい風を吹き込んだであろう監督のご冥福をお祈りします。


Commented by pupu55560 at 2013-01-17 23:53

字幕さん>
上映までにそんな苦労が。
しかし警察も様々な方向から摘発する事に必死だったんですね。
この映画は確かにちょっと過激すぎるんですが、何でもないようなヌードにボカシを入れたり、日本は規正を加え過ぎですよね。
美しいものまで卑猥に見えてしまうのはいかがなものか。
あ、「猥褻なぜ悪い?」と監督に叱られますw奥様で撮影していたら小山明子さんのイメージはちょっと変わっていたのかも。
長い間添い遂げられましたね。監督のご冥福をお祈りします。
2016/01/14(木) 13:02:54 | URL | pu-ko #SFo5/nok[ 編集]
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