映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
炎の人ゴッホ
2013年08月12日 (月) | 編集 |



I・ストーンの原作をもとに、ヴィンセント・ヴァン・ゴッホの生涯を描いた作品です。
炎の人ゴッホ(1956)アメリカ
原題:Lust for Life
監督:ヴィンセント・ミネリ
出演:カーク・ダグラス 、 ジェームズ・ドナルド、 アンソニー・クイン、 パメラ・ブラウン、 ジル・ベネット 、 エヴェレット・スローン 
はずかしながらヴィンセント・ミネリ監督の作品を観るのは初めてですが
ミュージカルを多く手がけた方とあって、色彩の表現が豊かなのでしょうね。

本作はゴッホの伝記作品ですが、ところどころ絵画の世界がそのまま映し出されているように感じるシーンがあり、色彩にこだわった作風が印象的です。『ブリューゲルの動く絵』ほどに全編に渡るものでないにしろ、絵画のように見せるには衣装の色から光線、照明にいたるまで、大変な調整が必要だったのではないでしょうか。キャンバスの絵が自然の中で完全に同一化する部分にも目を見張るものがありました。

天才的な芸術家というのは、幼い頃からその才能を発揮しているのかと思いきや
ゴッホの場合は、父のように牧師になるとして挫折、絵を本格的に描き始めるのが20代後半だったことに驚きます。金銭的にも支え続けた弟に、金も返せず申し訳ないと悔やみながら、、貧しいままに死んでしまうゴッホ。
悲しいのは、生きてるうちに世間に認められることなく、焦燥や絶望を感じ、
ついに居場所をなくしてしまったこと。



自然を愛し、労働者を愛し、普通の家庭をもつことに憧れた優しい人だったと思うと
余計に気の毒だし、認められないがゆえに神経を病み、自ら命を絶ってしまったのは残念ですね。

ゴッホを演じたカーク・ダグラスは、赤毛の口ひげをまとい
その登場シーンからゴッホの自画像にそっくり。
ゴッホの優しさや激しさ、そして悲しみを繊細に表現し、アカデミー賞にノミネートされましたが
賞を受賞したのは、豪快でしゃれっ気のあるポール・ゴーギャンを演じたアンソニー・クインでした。


映画はゴッホの精神の推移とともに、その時々に描いた絵を見せているので
有名な作品が、いつどこで、どんな心情で描かれたものかが分かるのが嬉しい。
芸術にも疎い私も、鑑賞後にゴッホの作品の一覧を検索してしまいました。
年代ごとに並べて、もう一度映画を観ながらゴッホの思いを絵の中に感じてみたいです。

小説の映画化ではあるけれど、ゴッホの作品を知るのに有益な資料の役割も果すのではないかしら。
そんなことを感じた素晴らしい作品です。





  


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コメント
この記事へのコメント
ずいぶん前に観たので記憶も怪しいですが、ゴッホの人となりを知るには良い映画でしたよね。 ゴッホを演じる役者さんも多くなってるけどカーク・ダグラスのゴッホは好きです。
アンソニー・クインのゴーギャンとの人物像の違いも興味深かった。

2013/8/13(火) 午後 0:41[ Kaz. ]


kaz.さん >
そうだ。ゴッホを描いた作品いくつかあるようでしたね。
比べてみるのも面白いかもです。
私は本作しか知らないのだけど、ゴッホの優しさと激しさ、認められないもどかしさやストレスなんかもよく表現されててとても面白かったです。
いとこに無理やり迫ったり、人の気持ちを読めないところとか、多くの天才がそうであるように、彼もアスベルガー症候群だったのかな。

2013/8/13(火) 午後 10:05[ pu-ko ]


こりゃ又、お古い一本ですね、、(笑)。すっかり忘れてましたよ。”I Am Spartacus」!!”と叫ぶ以前の映画でしたね、、原題が”Lust For Life"と言うのですがこの邦題はグー、でした。この映画の後は”The Agony And The Ecstasy”でミケランジェロに会ってみますか??

2013/8/14(水) 午前 8:15[ guch ]


guchさん>
以前から気になってる映画ではあったんですが、こんな古い作品だったんですね。
邦題にguchさんからOKが出ましたね。
ミケランジェロのその作品は知りませんでした。
芸術家を描く作品はその芸術作品の基盤を知ることにもなるのが興味深いですね。

2013/8/14(水) 午後 11:00[ pu-ko ]
2016/01/15(金) 15:25:05 | URL | pu-ko #SFo5/nok[ 編集]
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