映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
『ブランカニエベス』:白雪姫をモチーフにサイレントで描くダークファンタジー
2013年11月12日 (火) | 編集 |



賞関連、今日は先日発表されたヨーロッパ映画賞から
作品賞にノミネートされたスペイン映画『ブランカニエベス』を観ました。
有名闘牛士の娘として生まれながら、数奇な運命を辿ることになるヒロインの姿を全編モノクロ&サイレントで描くダークファンタジーです。
ブランカニエベス(2012)スペイン/フランス
原題:Blancanieves
監督:パブロ・ベルヘル
出演:マリベル・ベルドゥ / マカレナ・ガルシア/ダニエル・ヒメネス・カチョ/ アンヘラ・モリーナ
日本公開:2013/12・7
 有名な闘牛士であるアントニオが闘牛に倒れ、ショックから妻は娘カルメンを出産、そのまま帰らぬ人に。事実を受け入れられないアントニオはわが子を拒否。祖母に育てられるカルメンだったが、祖母後、父に引き取られることになります。しかしそこで待っていたのは継母エンカルナによる苛め・・。

 『アーティスト』以来、モノクロ、サイレント映画が映画に新しい風を吹き込みました。
本作の面白いのは『白雪姫』というおとぎ話をモチーフにしていること。しかも1920年代のスペインを舞台に、闘牛士の娘の生涯を描く話にしたところがユニーク。でもしっかりとグリム童話の残酷性を持ち、ダークファンタジーとして描かれてるんですね。ちなみにタイトルのブランカニエベスはスペイン語で白雪姫の意。



 継母エンカルナを演じるのは『天国の口、終わりの楽園。』『テトロ 夜を殺した男』のマリベル・ベルドゥ。いつのまにこんなに美しく、しかも恐ろしくなったんでしょう(汗)父とカルメンが交流するシーンは、父を慕う少女の夢が実現する幸せな瞬間なのに、マリベル演じる継母の恐ろしさゆえ、幸せが一転、ただならぬ緊張感をはらんでくる。緩急のつけかたも素晴らしい。

カルメン(マカレナ・ガルシア)はやがて美しい娘に成長。「鏡よ鏡・・」は出てこないものの、継母がこれを許すはずもなく、カルメンの運命はさらに翻弄される。お約束の7人の小人との出会いが、カルメンを闘牛に結びつけるところがうまい。でもカルメンが頭角を現せばさらに危険が迫ることになるというジレンマ。。





 モノクロでありながら、光と影を巧みに使った映像はにおいたつほどに美しく、フラメンコや闘牛シーンからは躍動感が溢れます。音楽の美しさも印象的で、芸術品を見ている感覚に陥るんですよね。

 ディズニー風のお姫様物語を期待すると痛い目に遭うかも。
手にしたと思った瞬間するりと零れ落ちる幸せ。小人の儚き恋・・
安易なフェアリーテイルからはかけ離れたラストシーンに、グリム童話の残酷さを見た思いです。
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コメント
この記事へのコメント
ほぉ~白雪姫をベースにしたスペイン映画ですか。
しかもサイレント。
ちょっとしたアート映画を見せてもらえそうですな。
面白そうです。

2013/11/13(水) 午前 0:15[ Kaz. ]



kaz.さん >
グリム童話とコラボさせるって面白い試みですよね。
そそ、ちょっとしたアート映画の印象でした。
美しくて悲しく残酷なのもグリム童話らしいですね。

2013/11/13(水) 午前 0:37[ pu-ko ]




あ、すっごいおもしろそう。

闘牛士ってとこもすごい、
どんな展開がおこるのかも興味津々。

闘牛自体は、苦手なんだけどね

2013/11/13(水) 午前 10:53[ る~ ]




これ、偶然に昨日ミニシアターでチラシをゲットしましたわ。
まったくのノーマーク作品(笑)
pu-koさんが記事にした日にゃあ気になりますやん(爆)・・・。
来月やね。検討してみます。

2013/11/13(水) 午後 11:15[ ゾンビマン ]




>継母エンカルナ・・・いつのまにこんなに美しく、しかも恐ろしくなったんでしょう
白雪姫がらみの映画といいますと、最近観たのが
「スノーホワイト」でした。

女王役はシャーリーズ・セロンでした。
オスカー女優の圧倒的な貫禄で
主役のクリステン・スチュワートを食いまくっていましたー

女優としては演じ甲斐があるのは主役の白雪姫よりむしろ女王役のほうなのかも?!
と思いながら観ました。

本作も継母目当てで観てみたいと思いました。

2013/11/14(木) 午前 1:00[ yossy ]



る~さん>
面白そうでしょ。る~さん好きかも。
闘牛もそれほど怖くなく観れると思います。
ほぼ白雪姫のストーリーをなぞってるところも面白かったよ。

2013/11/14(木) 午前 1:20[ pu-ko ]



ゾンビマンさん>
私はこれは面白く観たんですが、結局はひどく哀しいお話でシニカルなので物語として声を大にしてはお勧めし難いんですよ。
ただし、映像表現や音楽といった芸術的な側面が秀逸で観る価値はあると思います。
なので、そのあたりがゾンビマンさんの興味に合うかどうかチェックされてみてください。

2013/11/14(木) 午前 1:27[ pu-ko ]



yossyさん>
そうそう、シャーリーズ・セロンは美しさにおいてもクリステンの上。
白雪を食って完全に女王の物語になってましたね~。

本作の継母も凄い存在感なんですが、少女時代の白雪が可愛くて逆に大人の女優を食ってた感ありです。なので両方楽しめると思います。
ペットのニワトリもいい味出してましたw

2013/11/14(木) 午前 1:32[ pu-ko ]
2016/01/08(金) 13:44:04 | URL | pu-ko #SFo5/nok[ 編集]
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