映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
【映画】フォックスキャッチャー
2015年03月06日 (金) | 編集 |


フォックスキャッチャー(2014)アメリカ
原題:Foxcatcher
allcinemaデータ

96年に起きたデュポン財団御曹司による事件を題材にした実録ドラマ。
富豪のデュポンにスティーヴ・カレル、事件に巻き込まれていくオリンピック金メダリスト兄弟にマーク・ラファロチャニング・テイタムが扮し、カレルさんとラファロがそれぞれ主演、助演男優賞にノミネート、ベネット・ミラーが監督賞にノミネートされるなど、思わぬ快挙を成し遂げましたね。

DVDになったので楽しみに観ましたが、いやもうほんと、ゾワゾワと不快感を引きずるいやぁな映画だったな(汗)


冒頭、殺風景なアパートで質素で味気ない食事をとるマーク(チャニング・テイタム)。
その後トレーニングに励む姿に覇気はない。次に小学生を前に金メダリストとしてのスピーチをし20砲諒鷭靴鯑世襦事務員が兄「デイヴ」の名前でチェックを切ろうとするところを「マーク」に修正させて・・。

この一連のシークエンスで、経済状況やマークを思う兄の心情、兄のおこぼれに与らなくてはならない弟の負い目やら情けなさなどマークを取り巻く状況や、これから立ち向かおうとする問題を一気に集約させる見せ方がまず見事。

マークが次のオリンピックで金メダルを取りたいと思うのは、兄弟の夢であると同時に、自立のために不可欠だったんでしょう。
ところがその切実な思いはデュポンによって阻まれることになります。


デュポンはその行動がそう見せるのかとても醜いんですよね。特殊メイクを施してるとはいえ、全身から不快なオーラを発するその姿はとても『40歳の童貞男』や『ラブ・アゲイン』のカレルさんとは思えないほど。

デュポンの心の闇はどこから来るのか。
親の愛を得られなかった?富豪の孤独?そんなの知るかと言いたい。
神聖なスポーツを小さな人間の心の隙間を埋めるために利用することにとにかく腹が立って仕方なかったですもん。
デュポンが金持ちじゃなかったらマークたちに関わることもなかったのにと思うと悔しい。
でも、マークの中の弱さや物事に悲観的な彼の本質がデュポンを惹き付けたのかなと思うとそれも悲しくてね。

不幸が迫り来る様をじっと我慢して待つという辛い鑑賞になったけど、それも演出の上手さゆえでしょう。優しさ溢れる兄デイヴを演じたマーク・ラファロはじめ、それぞれの心理を表現した俳優陣はお見事でした。

左は本物のご兄弟。



関連記事

コメント
この記事へのコメント
ね?ね?面白かったでしょ? 面白いの意味が違うけど。
ずっとずーーーっと不穏な空気が流れていて、観賞中気持ちがざわざわする演出が素晴らしー。
マークとデュポンの需要と供給が変な感じに合致したのが不幸の始まり。
夜中のスパーリングがベッドの行為を想像させるような演出で穿った見方までしてしったよ(笑)
しかしデイヴ兄ちゃん気の毒すぎる!
カレルとラファロ?の二人はもちろん、オスカースルーされたチャニングの演技も素晴らしいと思いました。
現在の2015年トップ1かな。 ってまだやっと3月か(笑)

2015-03-07T8:53:54.957[ みーすけ ]



そうそう、ちょっと生理的に不快になる映画なんですよね。<br />映画としては凄く優れているんやけど。<br />この監督さんは『マネーボール』の人でしょ?<br />スポーツを描いてスポーツの良さを歪めて描くのが好きなのか?と言いたくなる。<br />しかし、俳優の持ち味を引き出すのが凄く上手な監督さんだとは思います。<br />主演の3人は素晴らしい。

2015-03-07T08:53:54.952[ ゾンビマン ]



確か射殺事件だったかな?
セレブの犯罪としてニュースされましたよね。
真相はよく分かってないので、この映画で確認してみたいな。
カレルさんのシリアス演技も楽しみっす。

2015-03-07T08:53:54.944[ Kaz. ]


みーすけさん>
うん、面白いというか、もう、勘弁して~って気持ちで観てました(笑)
ほんとざわざわがとまらなかったね。
わはは、ベッドの行為を連想させる。。あー、でも演出としてはそういう意図があったかもね~。
あんないいお兄ちゃんいないよなぁ。ったく。
チャニングも頑張ってた、頑張ってた。お疲れ様賞あげたいね。

2015-03-07T09:04:21.620[ pu-ko ]



ゾンビマンさん>
不快でしたね~。特にスポーツする者は不快感を強くしたんじゃないかな。
そうそう、『カポーティ』『マネーボール』ともオスカーもしくはノミネート者を出してるわけだから、演じさせたい人物像を明確に打ち出す演出も優れてるんでしょうね。
でも本作は再見したくない一本になっちゃった。

2015-03-07T09:08:45.243[ pu-ko ]



Kaz.さん>
あ、ニュースにもなってたんですね。
金メダリストだから当然か。
真相は「あー、そういうことか」と納得できるものではないですが、心理を読みとくことに面白さを見出せるかと。
カレルさんも別人みたいでしたよ。お楽しみに。

2015-03-07T09:11:53.826[ pu-ko ]



事件そのものが奇妙ですよね。
って、これも気がついたら終わってた系(^_^;。
DVDで見る気ですが、「カポーティ」の監督さんなんですね。
「カポーティ」は割りと好きなんですけど、たぶんリアル志向な人なんでしょうね。
作品としては優れていそうですね。

2015-03-07T10:05:22.010[ miskatonic ]



miskaさん>
とても理解が及ばない事件なんですよねぇ。
そそ、『カポーティ』はじめ実話ベースの映画を手がけてるところにもリアル志向がうかがえますね。
本作もなにか不穏な感じを引きずる作りと、役者の演技を引き出す演出力に上手さを感じます。
まだ40代という若い監督でもあり、これからも活躍が期待できそう。

2015-03-07T10:11:42.919[ pu-ko ]



デュポン社ってあの農薬のデュポン社ですか  事件も記憶にないけど<br />農薬はお世話になってます削除

2015-03-07T17:49:22.816[ おみゃあ ]



おみゃあさん>
あ、そうそう。化学工業で財をなした財閥というからそうですね。
思わぬところでつながりましたね。

2015-03-07T17:55:39.890[ pu-ko ]


画像だけでもカレルさんの不気味な感じが伝わってきていたので、益々演技を観るのが楽しみ。
そかぁ、ざわざわ不快感が続く作品なのね。
やっぱり観たいわ~~

2015-03-09T00:27:09.156[ じゅり ]


じゅりさん>
不気味よね~。
しかも「何してくれるン!」みたいな怒りも込み上げてきて
カレルさん嫌いになりそうだったもん(笑)
不快覚悟でお楽しみに~♪

2015-03-09T00:27:09.156[ pu-ko ]
2015/12/30(水) 20:11:53 | URL | pu-ko #SFo5/nok[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック