映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
【映画】誘拐の掟
2015年05月19日 (火) | 編集 |


誘拐の掟(2014)アメリカ
原題:A Walk Among the Tombstones
監督:スコット・フランク
日本公開:2015/5/30

作品情報

 あらすじ
 1999年。ニューヨーク中が連続誘拐殺人事件におびえる中、元刑事のマット(リーアム・ニーソン)にある依頼が舞い込む。それは妻を誘拐された夫からの、犯人を見つけ出してほしいというものだった。

感想
ローレンス・ブロックの『獣たちの墓』を『
ルックアウト/見張り』のスコット・フランク監督/脚本で映画化した犯罪サスペンス作品です。




冒頭、リーアム・ニーソン演じる刑事マットは休憩中のバーで強盗事件に遭遇。
犯人を執拗に追い、2人を射殺、一人に怪我を負わせ事件を速攻解決するマットだったが、彼はこのあと刑事を辞める。

数年後、私立探偵として生計を立てるマットのもとに、妻を誘拐された男から「犯人を捜して欲しい」との依頼が舞い込む。
妻はすでに殺害されていたが、依頼者の希望に応じる形で捜査に乗り出すマット。
しかし新たな誘拐事件が発生し、マットは猟奇殺人犯相手に身代金引渡しの交渉に臨む事になる・・・

犯人探しのミステリーという部分はサラリと流れていくものの
本作は第二の誘拐が起きてからが最高に面白い。

一見、お金にも名誉にも執着がなさそうなマットが
身代金引渡しの交渉で何故ここまで捨て身になれるのかと
素朴な疑問が沸きあがるわけですが、彼の背負ってきた十字架の重さを知り、彼が実行しようとしていることに気づくとき、とてつもなく心を動かされるんですよね。
ちなみにトレーラーは見せすぎなのであえて貼ってません。

冒頭でこそ『96時間』並みに強いニーソンを見せつけるものの
実は彼の真骨頂は、哀愁と優しさを感じる穏やな人間性。
本作では本来のニーソンさんの魅力を堪能できます。


ニーソン以外のキャストのキャラクター構築もいいんですよね。
妻を殺された依頼人(ダン・スティーヴンス)はヒリヒリするような存在感で映画に緊張感を与えているし、犯人グループの漂わせる不気味な残虐性もいい。表情や仕草で2人の関係性とその推移を表現させる演出も秀逸です。



作にはニーソンの相棒となるホームレスの黒人少年が出てくるんですが
出番は多くはないものの、マットとの友情を深めていくさまが心地いいんですよね。
何よりも彼の存在価値を感じるのはラストシーン!!

言葉を交わすわけでもなんでもない、見逃しそうなほどに地味なこのシーンで
ニーソンの長年の苦しみが静かに溶けていくのが感じられて泣けてしまった。

終盤の緊張感も半端なく、これ最高に面白かった。
ちなみに原作はかなりグロい展開になるようで、リベンジを重視したものを好むのなら
原作を読むのがいいかも。
獣たちの墓 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)


おそらくはレイティングにも配慮したと思うんですが
映画はニーソンさんの贖罪を中心に深いドラマで魅せる作品になっています。



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コメント
この記事へのコメント

みーすけ2015/05/19 10:13

これ前評判良くて気になってたんですよー。
最近のアクション路線のリーアム父さん、いつも最後007やMIPになっちゃって正直食傷気味で、ちゃんと深い演技が観たいなぁと思ってたんですよね。
だってリーアムできる子だから←超上からw
pu-koさんの『最高に面白かった』はみーすけ的に間違いないのでね、観ます(笑)

話飛びますが、前ブログご紹介のList Challengesのいろんな結果に
「わたしってただの映画オタクやん」って。
80年代の映画に弱いと思ってたけどかなり観てた。
ただ心に残る映画があまり無いだけなんだなーって。
自分の嗜好傾向が分かってすっげ楽しいこれ。
そのうちブログで報告しまーす。



pu-ko2015/05/19 14:27

みーすけさん>
リーアムさんできる子だよね(笑)
私も『96時間』シリーズとかもういいやってなってるけどこういう落ち着いた路線で魅力を発揮してくれるのは嬉しいです。キャストもいいのでぜひ。
おーー、リストチャレンジ!みーすけさんはいっぱい観てるだろう~



ゾンビマン2015/05/19 19:18

近年のリーアムさんは、めっきりジェイソン・ステイサムのようなアクション俳優になっている。
私、そのパターンで最初を見逃すと、その俳優の作品は連続でスルーするクセがついてる。どれも同じに思えるので(汗)・・・。
だからこそ作品のチョイスが難しいですよね。
pu-ko姐が最高に面白いという以上、見ます(笑)・・・。
俺も男だ(爆)・・・。



pu-ko2015/05/19 22:30

ゾンビマンさん>
リーアムさん、いつの間にかアクションスターになっちゃいましたね~。
でももう62歳だそうで、流石にシフトチェンジしていかねばと思います。
ハリウッドに主役張る若手のアクション俳優が育たないのが寂しいですね。
これは今までの中身のないアクション映画に終わってなくて面白かったですよ。



Kaz.2015/05/19 20:12

『ルックアウト~』の監督なんですね~。
そりゃ見応えのある映画に仕上げてるやろなぁ。
ニーソンさんは最近アクション派?って感じの作品が多いけど、これはシブさも感じさせてくれそうですなっ。


pu-ko2015/05/19 22:33

観たあとに『ルックアウト~』の監督だったのを知ったんですが、納得の面白さでした。
最近はすっかりアクションスターになっちゃってるリーアムさんだけど、これは渋さが光ってよかったっす。



chaco2015/05/20 8:25

リーアム爺さん、おっと、私にゃ~言われとーないか(笑)
もとい、リーアムおじさん、なんとな~く
「エロおやじ」ってイメージがぬぐい切れないのは私だけ!?

彫刻の様な横顔、マッチョな体、確かに頼りがいありそうなオトコですがぁ~、
・・・・・ま、いっか。

こういうサスペンス絶対好き!!観たい!!
この前やっと「フライト・プラン」観たさ。良かったよ。

でも何かな~。オンナ好きオジサンでしょ?(スマン)



pu-ko2015/05/20 22:25

chacoさん>
ははは、リーアムさん好きじゃなかったっけ?(笑)
あの横顔は確かにインパクトある。
が、エロおやじなの?若い頃に何かやらかした?
そのイメージなかったわぁ。

でも今はいい具合に枯れて、人畜無害な感じだし
映画はとっても面白かったわん。

んっと、『フライト・ゲーム』かな?
荒唐無稽なとこあったけど結構面白かったね。



じゅり2015/05/20 23:58

そかそか、これ「ルックアウト…」の監督さんでしたか。
「96時間」系だと勝手に思ってたけど(^^;、これは観たくなったぞー!



pu-ko2015/05/21 11:02

そうなんです。
だからいつもの『96時間』系にない、ヒューマンな部分が底にあってよかったよ。
これはお薦め!



einhorn22332015/06/13 12:31

殺伐としたお話なのに、キャラを丁寧に描いていてドラマとしての満足度高かったです。みんな裏と表の顔を持っていて、そのギャップがドラマに奥行きを与えているところなんて、よくできてるって感心しちゃいましたし、上映中はずっと画面に引き付けられちゃいました。何ていうか、隅々まで丁寧に作りこまれてるって感じでしょうか。


pu-ko2015/06/14 0:38

einhornさん>
そうそう、キャラが細かに作り込まれ役者もしっかり演じていてよかったですね。
あー、確かに裏の顔とのギャップが生かされてました。ほんと丁寧。
2015/12/22(火) 11:39:55 | URL | pu-ko #SFo5/nok[ 編集]
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