映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
追悼:ウェス・クレイヴン監督『インキュバス・死霊の祝福』
2015年09月01日 (火) | 編集 |
『スクリーム』『エルム街の悪夢』のウェス・クレイヴン監督がお亡くなりになりました。得体の知れない何かに不条理に追いかけらる作品でホラーファンを恐怖に落とし込むことに長けた監督さんだったように思います。
今日は追悼に監督の初期の作品から、未見だった『インキュバス・死霊の祝福』観たので紹介します。



インキュバス・死霊の祝福(1981)アメリカ
原題:Deadly Blessing
脚本:グレン・M・べネスト/マシュー・バー/ウェス・クレイヴン
出演:マレン・ジェンセン、スーザン・バックナー、シャロン・ストーン、アーネスト・ボーグナイン

宗教上の厳格な戒律のもと、アーミッシュ風の人々が暮らすとある農村で死亡事件が起きる。新婚の夫ジムが、納屋で突然動き出したトラクターに挟まれ死んだのだ。
その後も村の男が首をつった状態で死んでいるのが発見され、警察が動くが、村の神父(アーネスト・ボーグナイン)は「インキュバスの仕業であり、我々村の問題」と警察の捜査を拒否するのだった。

インキュバスというのは、どうやらこの村人たちが信仰する宗教上の魔物のようなんですね。
村人たちは戒律を守らなければインキュバスに罰を与えられると信じている。
しかし村はインキュバスの怒りに触れたようで、不穏な事件が立て続けに起きるのです。

主人公はラブラブなHのあとに、愛する夫ジムに先立たれた新妻マーサ(マレン・ジェンセン)。
都会から村に嫁いだマーサは、夫を亡くした悲しみの中、何者かに命を狙われる恐怖を味わい、私たち観客もマーサ同様、わけのわからないまま理不尽な事件を見守ることになります。

絵を描く少女の周りに知恵遅れ風の醜い大男が現れ、逃げ惑う少女を執拗に追う冒頭のシークェンスから『スクリーム』を髣髴させて嬉しい。

『エルム街~』を思わせるバスタブ美女開脚描写もあり、これがどうやったらこの恐怖撮影に応じることが出来るのかと驚くほどに強烈。
その後も多様な恐怖の見せ方が素晴らしく、ドキドキしながらもウェス風のホラー描写を楽しむことが出来ます。

しかしこの映画、少し複雑なのが、インキュバスというものの実態が分からないことに加え、インキュバスの怒りを買ったと思われる事象に関する説明があまりないことなんですね。
終盤になって、あぁそういうことかぁと気づくことになるんですが、序盤にはられた伏線を全て理解するには私などは複数回の鑑賞が必要な感じなのですよ。

なので、もしこれからご覧になることがあるのなら、リサ・ハートマン母子の会話に耳を澄ませてください。「女の子」を強調する意味の奥にインキュバスの怒りを買うある秘密が隠されてます。

終盤はそのネタをビジュアルでも明かしていくものの、残念なことに画面が暗くて(今回はアマゾンのストリーミングで鑑賞)肝心なネタバレが見えにくかった。


共演にアーネスト・ボーグナイン。
村人に厳しい戒律を課す神父であるボーグナインは、『魔鬼雨』を髣髴とさせ、こいつが悪の根源ではと思わせるのがミソ。


傷心のヒロインを慰めに都会からやってくる友人の一人にシャロン・ストーン。
憑依されビッチになるけれどw美しさが際立ってます。

個人的にはラストシーンはストリーを破綻させるだけな気がするんですけど
どうなんだろ。
そんなところや分かりにくさで、あまり高い評判を得てないようだけど
ヒロインのフルヌードあり、ホラーの面白さもてんこ盛り見所、監督らしさ満載。
追悼に選んでよかったと思える作品でしたよ。
日本ではビデオのみしか出てないのが残念。DVD化を希望します。

ウェス監督のご冥福をお祈りします。


関連記事

コメント
この記事へのコメント

おおむかし レンタルで観た記憶があります
彼の初期作品は荒いけど面白い
魔鬼雨 は映画館で観ました ジャントラボタルには気づかなかったが

2015/9/1(火) 午前 7:22[ おみゃあ ]



「スクリーム」好きだったので、鑑賞不能とはちょっと残念です。
アーミッシュですか。何度も観た「刑事ジョンブック」を思い出します。

2015/9/1(火) 午前 8:50yymoon




おお、インキュバス、淫魔ですねー。
これは観たような観なかったような……。
あーでもシャロン・ストーンに全く記憶が無いから観てないな。
ボーグナインさんまで出てるんですね。この人は顔のせいで良い人の役でも何だか怪しくなるという(笑)
ウェス・クレイヴン、亡くなってしまったんですね。
夏休みのホラー企画で『スクリーム』マラソン観たばかりだったので何だか信じられない。
監督お疲れさまでした。
ご冥福をお祈りします。

2015/9/1(火) 午前 9:32[ みーすけ ]



亡くなられたんですね。私の親と同年代の人なので、逆によう頑張っとったなと…。
この監督さんでは、「スクリーム」シリーズが大好きでした。

2015/9/1(火) 午前 11:25[ ゾンビマン ]



クレイブンと言えば『エルム街』と来るんだけど
1986年の『デッドリー・フレンド』を推しますけどね。
いわば『ときめきサイエンス』+『マネキン』&
『ペット・セメタリー』みたいな科学ホラー映画。
まあ現代のフランケンシュタインやね。
日本では残念ながらDVDは未発売だけど
明日から始まるNETFLIXで観れないかなぁ。

2015/9/1(火) 午後 0:37GH字幕



> おみゃあさん
おお、さすが、この手の作品は逃しませんね。
『魔鬼雨』のトラボルタは私確認したんだっけな。もう忘れました(笑)

2015/9/1(火) 午後 4:16pu-ko


> yymoonさん
yymoonさんが『スクリーム』お好きなのはなんとなく意外な気がしちゃいますが、監督さんもとても知的な方のようで、私は監督作品もう一回見直したいなぁなんて思います。
アーミッシュ「風」かも知れませんが、独特の宗教観を持つ集団で映画の不思議な雰囲気を盛り上げてました。
私もアーミッシュと聴くと一番に『刑事ジョン・ブック』を思い出します。

2015/9/1(火) 午後 4:21pu-ko


> みーすけさん
おー、さすが。インキュバスってちゃんと知られた存在なんですね。
みーすけさんならもっと早くに謎も解けたかも。
そうそう、ボーグナインさん笑うと可愛いのだけど、シリアスだとあの強面が悪か善かの判断を鈍らせますw
監督は急な訃報でホラーファンの間でどよめきが起こってますね。
それだけ愛された監督さんだったんだなぁとあらためて思いました。

2015/9/1(火) 午後 4:28pu-ko


> ゾンビマンさん
なんだか急でしたよね。
まだまだお若いと思ってたんですけど、残念。
『スクリーム』はファンが多いですね。
恐怖をピークに持っていく馴染みの描写にワクワクしますもんね。また観たくなりました。

2015/9/1(火) 午後 4:33pu-ko


> GH字幕さん
『デッドリー・フレンド』もよかったですねぇ。
記事にしてなかったら私も追悼作品として選んだかも。
Netflixいよいよ始まりますか。
もう会員登録した?
残念ながら『デッドリー・フレンド』はこちらではストリーミングは勿論今はレンタルもないんですが、そちらであるといいですね。

2015/9/1(火) 午後 4:43pu-ko返信する
2015/12/23(水) 21:51:49 | URL | pu-ko #SFo5/nok[ 編集]
おぉ~この映画は知らなかった~。
監督の訃報、ほんま残念ですね。
なんか次々と好きな映画人が他界されてる気がしますわぁ。

アーネスト・ボーグナインにシャロン・ストーンやなんて、もうそれだけでも観たいっす。 んん、合掌。

2015/9/1(火) 午後 10:29Kaz.Log


> Kaz.Logさん
ホントですよ~。
馴染みの映画人が次々に他界してしまうのはなんとも寂しいですねぇ。
これ日本では未公開未DVDなので、ご覧になってる方少ないかもなぁ。
でも監督らしい恐怖描写もあって面白いんですよ。キャストもいいですよね。
あ、でも・・
シャロン姐さん絡みで、Kaz.さんにはちと厳しいシーンがあります(汗)

2015/9/1(火) 午後 10:57pu-ko



Netflixに仮登録したけどこんなものかなぁ・・・
もっと増えると思うけど。

2015/9/2(水) 午前 0:10GH字幕


> GH字幕さん
日本語字幕準備してるものがまだ少ないのかな?
ところで日本のNetflixは動画配信のみなの?
それだとラインナップが少ないのも無理ないと思うけど。
(実際のところ私はあまり動画配信は利用しないので)

2015/9/2(水) 午前 0:21pu-ko


タイトルやポスターの絵とかは知ってたのですが、そういう映画だったのですね。ヒロイン脱ぎも含めて興味出てきました。ウェス・クレイブンの映画はあまり観ていないのですが、「壁の中に誰かいる」が面白かったという記憶があります。思い起こしてみると、彼の映画って、みんなヒロインがかわいいんですよね。

2015/9/2(水) 午前 2:24[ einhorn2233 ]



ほんと、残念。監督の作品は好きでした。
これもまた面白そう。観てみます

2015/9/2(水) 午前 7:32翔


> einhorn2233さん
『スクリーム』などにも通じるポスターですね。
序盤からヒロインの全裸があったり(日本人好みのスレンダーボディ)、ちょっと難解なオカルトだったりでなかなか面白かったです。
『壁の中に~』もアイディアが面白かったですね。
私は『スクリーム』のネーヴ・キャンベルはちょっと苦手ですが、本作もヒロインと村娘が美しかった。
監督には確固たる美学があるんでしょうね。

2015/9/2(水) 午後 11:03pu-ko


> 翔さん
ビデオレンタルしてるところならあるのかも。
テレビにかかるといいね~。

2015/9/2(水) 午後 11:04pu-ko


アーネスト・ボーグナインが出ているだけで怪しいw
シャロン嬢も老け顔ですねw
でも、この時代のこう云う映画は凝ってるんですよね。
ウェス・クレイヴンも映像のアイデアが面白い感じですよね。
個人的には「パリ、ジュテーム」の参加作品が印象的です。
ご冥福をお祈りいたします。

2015/9/3(木) 午後 4:18[ miskatonic_mgs_b ]


訃報はヤフーさんからお知らせニュース来ました。
あまり作品は観れてないけど、これは知らなかった(^^;
キャスト若い~~。って、'80年代だから当たり前か(笑)
放送かかったら観てみま~す!
ご冥福をお祈りいたします。

2015/9/3(木) 午後 6:05じゅり



> miskatonic_mgs_bさん
はははwボーグナインさん、強烈にいい仕事しますよねぇ。
シャロン嬢はこのとき23歳くらいかな。
そういえばこの写真も30歳で通用しますねw
仰るようにこれもとっても凝ってたと思います。それが難解になってるところもありますが。
スプラッターなB級に見えても知性に裏づけされたホラーを撮る方だったのかなぁと、これとか観ると特にそう思います。
わ、『パリ、ジュテーム』未見!と、監督のフィルモグラフィ見て思ったところでした。
監督作品意識しながら観てみます。
ウェス監督も参加されてるんですね。
観なくては。

2015/9/3(木) 午後 11:01pu-ko


> じゅりさん
なにか突然の訃報でしたよねぇ。
巨匠たちがいなくなるのは本当に寂しいです。
古い映画で出演者の若いお姿を見るのも楽しみですね。
そういう意味では作品は残り続けるのだなぁと思います。
テレビに登場したらぜひぜひ。

2015/9/3(木) 午後 11:05pu-ko
2015/12/23(水) 21:55:55 | URL | pu-ko #SFo5/nok[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック