映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
【映画】黄金のアデーレ 名画の帰還
2015年11月05日 (木) | 編集 |
裏でうらうらシニア選手権やってまして
今日はチャールズ・ダンスを選出しました。
デビュー当時はテレビドラマの出演が多く、レトロ作品として取り上げたいものがなかったので、今日はこちらで新作を紹介することにします。


黄金のアデーレ 名画の帰還(2015)アメリカ/イギリス
原題:Woman in Gold
監督:サイモン・カーティス
出演: ヘレン・ミレン/ ライアン・レイノルズ / ダニエル・ブリュール / ケイティ・ホームズ/チャールズ・ダンス
日本公開:2015/11/27

1998年ロサンゼルス。マリア・アルトマン(ヘレン・ミレン)は、姉のルイーゼの葬式に参列している。マリアは姉が故郷のオーストリア政府にナチスに没収された絵画の返還を求めようとしていたことを知り、弁護士の助けを求めていた・・

『マリリン 7日間の恋』のサイモン・カーティスヘレン・ミレンを主演に
クリムトの名画「黄金のアデーレ」の返還を求めてオーストリア政府に訴訟を起こした女性の実話を描く作品です。


冒頭はお葬式のシーン。
姉へ別れを告げるマリア(ヘレン・ミレン)の喋りと棺に施された星のマークから彼女がヨーロッパからやってきたユダヤ人であることがわかります。

マリアは姉の遺志を継ぎ、ナチスドイツに奪われた「黄金のアデーレ」を取り戻したいと思っている。絵に描かれたアデーレは共に暮らした彼女の叔母だったのです。


これは物凄く面白かった。
映画は絵画を巡る訴訟を描くものですが、単なる法廷ものにはなっていません。
途中フラッシュバックでナチスの支配下にあるオーストリアの状況なども描かれるため、マリアの祖国への思いが痛いほどに伝わるのですよ。

家族を殺され財産を奪われ、たった一人の肉親である姉が死んでしまった今
「黄金のアデーレ」は唯一マリアと家族を結びつけるもの

深い悲しみを背負いながらも、美しいものを好みはつらつとして
正義と家族の絆のため、全てのユダヤ人の悲しみに報いるかのように訴訟に挑むマリアを演じたヘレン・ミレンが圧巻の演技。

マリアを助ける若き弁護士を演じたライアン・レイノルズも、
無力感に苛まれつつも、いつしか自分のアイデンティティに目覚め裁判に身を投じていくランディを熱演。
赤ちゃんをあやす様子が微笑ましくて、実生活でパパになったライアンの素の姿を重ねてしまったな。
奥様は『アデライン、100年目の恋』のブレイク・ライヴリーですもんね。羨ましい。

チャールズ・ダンスは、ランディの法律事務所の長を演じてまして
相変わらず朗々としたお声で、威厳に満ちたお姿を見せてくれています。
最近は軍人など厳格な役が嵌るダンスさんだけど、『ドラキュラZERO』ではこんな怪物を演じてたり、その振り幅の大きさも魅力ですね(笑)


ナチスに奪われた美術品を奪還する『ミケランジェロ・プロジェクト』が一度は劇場公開見送りとされながら上映されることになったのは、本作のおこぼれにあづかったかたちかしら。同じテーマを扱っても描き方はそれぞれなのが面白いですね。

芸術に満ちたオーストリア
映像も音楽も美しかった。

祖国を捨てなければならない人の思いに、深く心を打たれた作品でした。

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コメント
この記事へのコメント

これは映画館で見たかったのですが終わってました。でもFOXさんが有料配信してくれ飛びつきましたよ。
TBさせてください。

2015/11/5(木) 午前 5:56 guch63


記事を途中まで拝見したんですが、私が見ても楽しめそうですかね?(汗)…。
エンタメしているかという意味で。
キャストは凄く魅力的。

2015/11/5(木) 午前 9:15 [ ゾンビマン ]


> guch63さん
いい映画でしたね。
TBありがとうございます。

2015/11/5(木) 午前 10:40 pu-ko


> ゾンビマンさん
どこまでのエンタメ性を求めるかにもよりますが・・
ハラハラあり、家族愛あり、成長ありで
ヒューマンドラマとして秀逸でした。
ゾンビマンさんもきっとお好きだと思います。

2015/11/5(木) 午前 10:41 pu-ko


もーこれ楽しみで、楽しみで!!
多分女優で一番町好きなのヘレン・ミレンなんです。
あ、ジュディ・デンチもかな?
でもヘレンさんへの憧れ感は半端ないよ!!(笑)
彼女のように老けたい!!
憧れの方です。
来日した時のドレスの美しさ!!ゴージャス感!その辺のタレントが素人に見えたw
しーかーもー!ダンスさん出てるのね!よく働いてるなー。絶対爺になってからが素敵だわ(笑)
内容もキャストも最高に期待大!
楽しみーー♪

2015/11/5(木) 午前 11:13 [ みーすけ ]


こんばんは!
こないだの朝、ワイドショー見てたら来日中のヘレン・ミレンの東京下町散策密着やってて、大女優なのに気さくでオチャメなミレンおばさま素敵!カッコいい!と、あらためて惚れました。この映画も絶対観に行きます♪
ライアン・レイノルズとチャールズ・ダンスも素敵ですが、個人的にはダニエル・ブリュールが最大注目男優です🎶

2015/11/5(木) 午後 8:23 [ 松たけ子 ]


> みーすけさん
これ凄くよかったよ~。
ヘレン・ミレンいいよね。
この作品でも綺麗で上品なんだけど、江戸っ子的な気っ風のよさがあって魅力的。
今回はでもあーだいぶ老けたなぁと思ってしまった。
いつまでもお元気で頑張って欲しいものです。
ダンスさんはっほんといっぱい仕事してるわ~。
本作でも出番は少ないですが、独特の凄みと軽さがいい塩梅(笑)
結構泣けたし、間違いなくいい映画でした。お楽しみに!

2015/11/5(木) 午後 10:31 pu-ko


> 松たけ子さん
わー、ヘレン・ミレンの下町散策。見たかったなぁ。
彼女が出てる映画が面白いのはその素の魅力感じられるからでしょうね。
この作品もほんとお勧めです。
ブリュール君も地味にいい仕事しますよね。

2015/11/5(木) 午後 10:34 pu-ko


自分、ナニゲにクリムトのファンでございまして。(笑)
その絵画がどういう経緯を辿ったのかも気になりますな~。
こういう史実を映画化するのが上手いですね、海外の作品は。

2015/11/6(金) 午前 0:03 Kaz.Log


> Kaz.Logさん
おー、さすが絵画にも詳しいKaz.さん
これ冒頭でクリムト(役の役者)が絵を描くシーンもあってクリムトファンはちょっと嬉しいかも。
あの有名な絵がこんな驚きの背景を持っていたことにも驚きますよ。
でもきっと氷山の一角。ナチスに剥奪された美術品で日の目を見ないまま焼かれたものも多かったことでしょう。
とっても面白い作品でした。

2015/11/6(金) 午前 0:36 pu-ko


おもしろそうですね。
俳優陣も渋くて、ヘレン・ミレンちょっと冷たい感じですが、この映画ではどうなのでしょうか。
ドラキュラ ZEROは録画してあるので、先に観てみましょう。

2015/11/7(土) 午前 0:46 yymoon


> yymoonさん
これはいい映画でした。
ヘレン・ミレンはクールだけど温かみもあっていいんですよ。
今回も内に重い過去を抱えた女性ですが、前向きに懸命に生きることが家族の愛に応えることだと信じ懸命に生きてきたヒロインを好演してます。

『ドラキュラZERO』のダンスさんは洞窟に潜む魔物役です(笑)
ラストシーンとのギャップもお楽しみに。

2015/11/7(土) 午前 2:00 pu-ko


予告編が面白そうだったので期待しています。芸術作品が誰のものかというのを裁判で戦うってところが期待大です。結構難しいものがあると思いますし、どっちに転んでもやばい判例になりそうで。

2015/11/8(日) 午前 9:23 [ einhorn2233 ]


> einhorn2233さん
ナチスドイツに奪われた美術品は多く、価値のあるものも多く存在するでしょうから、とても興味深い裁判ですよね。
本作の場合、訴訟を起こす弁護士が後ろ盾のない新米だったことも面白さの一つでした。
ただ映画は裁判自体よりもその背景を描くことに力を注いでいて、だからこそ裁判の結果に泣ける映画になっています。

2015/11/9(月) 午前 0:20 pu-ko


楽しみにしていた作品、観てきました。期待以上に良い作品で最後はウルっとしてしまいました。H・ミレン上手いですね、流石!
TBさせてくださいね。

2015/11/29(日) 午後 11:02 アンダンテ


> アンダンテさん
いい作品でしたね。私も期待以上で感じ入るものがありました。ヘレン・ミレンはじめ、役者もみんな良かったですね。

2015/11/30(月) 午前 10:12 pu-ko


歴史ドラマの部分で結構泣かされてしまいました。ヘレン・ミレンって、これまでの映画は役不足だったんだなあって思うくらいいい演技を見せてくれていました。個人的には、昔ファンだったエリザベス・マクガバンが懐かしかったですが、彼女、監督の奥さんなんですってね。個人的には、ライアン・レイノルズより、監督の方がうらましいです。TBさせてください。

2015/12/5(土) 午後 10:46 [ einhorn2233 ]

> einhorn2233さん
私も泣かされました。ヘレン・ミレンは歳をとってますますいい演技!
重厚でセンシティブで好きな作品でした。
エリザベス・マクガバンのファンでしたか。
昔のあどけない姿しか記憶になかったので気づきませんでした。
監督さんとはどこで接点があったんでしょうね。
einhornさん、お風邪はよくなられましたか?
TBありがとうございました。

2015/12/6(日) 午前 10:50 pu-ko
2015/12/25(金) 19:37:51 | URL | pu-ko #SFo5/nok[ 編集]
pu-koさん、はじめまして。
TBありがとうございました。
この絵画にこんなストーリーがあったとは!驚きました。
戦争に翻弄される人の運命、儚いけれどもたくましい。
ヘレン・ミレンの演技もさることながら、マリアその人も魅力ある方だったんだろうなと思いました。
2015年ベスト10に入るいい映画でした。
2016/01/04(月) 07:37:31 | URL | ryoko #-[ 編集]
To ryoko さん
はじめまして。コメントありがとうございます。
本当に、絵画に疎い私でも知ってるほどに有名なクリムトの絵に
こんな悲しい背景があって、所有権を巡り裁判にもなっていたなんて。
マリアさんもきっと素敵な方だったんでしょうね。
そして本当に美しいものがお好きだったんだと想像できました。
TBもありがとうございました。
2016/01/04(月) 15:41:58 | URL | pu-ko #SFo5/nok[ 編集]
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