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【映画】『誰よりも狙われた男』テロとどう闘うか
2014年11月06日 (木) | 編集 |





誰よりも狙われた男(2013)アメリカ/イギリス/ドイツ
原題:A Most Wanted Man
監督:アントン・コービン
出演:フィリップ・シーモア・ホフマン/ レイチェル・マクアダムス/ ウィレム・デフォー/ ロビン・ライト/グリゴリー・ドブリギン/ ホマユン・エルシャディ/ ニーナ・ホス
日本公開:公開中
ドイツのハンブルク。バッハマン(フィリップ・シーモア・ホフマン)率いる対テロ諜報チームは、国際指名手配中のチェチェン人青年の密入国を確認した。イッサと言う名のその青年が銀行家とコンタクトを取ろうとしていることに目をつけ、あえて青年を泳がせるチームだったが・・


ジョン・ル・カレの原作を『コントロール』『ラスト・ターゲット』のアントン・コービン監督が映画化したスパイ映画。
フィリップ・シーモア・ホフマンの最後の主演作となってしまった『誰よりも狙われた男』をDVDで観ました。

スパイ映画と書いたけど、本作には銃撃戦も派手な爆破もでてきません。
ホフさんが演じるのはドイツの小さな諜報チームのリーダー、バッハマン。
彼はチェチェン人の青年をチェスの駒に見立て、より大きなテロリストの資金元を探るべく大きな罠をしかける 
しかしCIAの存在がことをややこしくする という話ね(汗)




まず舞台がハンブルグなのは、911の旅客機が飛び立った出発地点だから。
ドイツ人である監督にとって、そのことは他の国民以上に衝撃的に映ったのでしょう。
テロの見張りともいうべき諜報員バッハマンの受けた精神的打撃は計り知れないわけで、
ホフマンの演技がどこか影があるのもなるほどと思います。
そんなバッハマンですが、彼はチーム員がいい仕事をすれば必ず「Good」と褒める。
決して饒舌でないリーダーからの「Good」は報われないことも多い地道な仕事に明け暮れるメンバーには
何よりのごほうびでしょう。チームは信頼のもとになりたっている。
そしてスパイ活動で利用することになる人々を動かすのも信頼あってこそ。
スパイ映画特有の緊張感の裏に、人間の繋がりちゃんと描かれてるのが手堅いです。




911以降の米国によるテロリスト(もしくはテロリストに関係する人物)への処置は周知のとおり。
しかし「正義」の名の下、拷問を与えることでテロを封じ込めることなど出来るはずもなし。

映画はドイツの諜報チームの活動を描くことで、米国の非を浮き彫りにしているのが面白いし、
では世界はどうテロに対処すべきか というのにヒントをくれる作品にもなってました。




出演者のアンサンブル演技も見ごたえありますね。
イッサを支援する弁護士役レイチェル・マクアダムスは、思わぬ危険に身をさらしたり、テロを支援しそうになったりと、
若気の至りでは済まされない危うさにハラハラさせられたけれど、イッサの頑なな心を溶かす役割も担っていて、
可愛いだけでないこういう役もいい。

銀行家デフォー氏も、キレキレCIAロビン・ライトも超グッジョブ。
勿論ホフマンの演技が映画の質を上げているのは間違いないでしょう。
しかし最後のバッハマンの後姿には、ホフさん自身のフェイドアウトを重ねてしまって辛かった。

それでもバッハマンという役に命を吹き込み「本当の正義とは」と考えさせてくれたホフさんの姿は
ずっと忘れないでいようと思います。

追悼の言葉にはやっぱり涙が込み上げたよ。

   

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コメント
この記事へのコメント
裏切りのサーカス  途中から寝ていたしなぁ
どうだろう  会話ばかりだと
寝てしまう、、、、、、
2014/11/06(木) 17:03:53 | URL | おみゃあ #79D/WHSg[ 編集]
ラスト10分、まさに手に汗握りしめ、地道な活動が報われたと思った刹那のエンディング。
ボーーゼンとしてしまって、久々に腰抜けたと感じちゃった映画でした。
うん、静かにフェードアウトするホフさんの背中が現実とダブって泣けてきた。
こういうヒーローでないリアルなスパイ映画好きなんですよね。
ロビン・ライトのドヤ顔にアメリカへの皮肉が込められていて、見応えある作品でした。
あーしかし、pu-koさんのレビューが本当の映画レビューだわ。
わたしのはどーもフザケテていかん。
でもあんなんしか書けない(笑)監督ごめんなさい。
2014/11/06(木) 17:12:46 | URL | みーすけ #79D/WHSg[ 編集]
夜中3時にチラっと見た時「あれ、みーすけさんち?」
って思った!この前そちらでもレビューってたね。
コレ同窓生出てるし、フィリップさんはもう居ないし。
しっかりとした、こーゆーシシアスドラマはいいね。
見応えアリって感じで「ああ、観て良かった」って思えるね。
さ、私はこれから何本そんな映画に出会えるんでしょうかね。
先もあんまり長くない事ですし・・・(笑)← 笑えない
2014/11/06(木) 18:44:37 | URL | chaco #79D/WHSg[ 編集]
しかし魅力的なキャストの作品やね。
そうか、『ラスト・ターゲット』の監督なのか・・・。『ラスト・ターゲット』は良かった。
私、オスカーを受賞してからのホフマンさんはイマイチやったんやけど、亡くなられてみて人気のある人やったんやなぁ・・・と、しみじみ・・・。
2014/11/07(金) 03:54:18 | URL | ゾンビマン #79D/WHSg[ 編集]
おっみゃあさん>
『裏切りのサーカス』は私も初見では入り込めず・・でした。
ちょっとややこしかったですもんね。
こちらはスロー気味でアクションもないですが、ある罠を実践していく家庭がスリリングでわかりやすいのがいいです。原作者は同じでも監督も違うと雰囲気もまるで違いますね。
2014/11/07(金) 07:41:52 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
みーすけさん>
ね~。クライマックスの展開には本当にボーゼンとしちゃいました。
切な過ぎる終わり方も監督だって見るの辛いやねぇ。
しかし、現実派きっとこんな無念の繰り返しなんだろうなぁ。
ほんと、ロビン・ライトは憎らしすぎるほどでしたがアメリカをうまく象徴しててましたね。
ははは、私のは「あぁこういうことかぁ」と自分で理解したことを書き並べてるだけの感想文ですw
みーすけさんのレビューは楽しくて大好きよん。
自分らしいスタイルで楽しみながら書くのが一番。
2014/11/07(金) 08:05:12 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
chacoさん>
はい、みーすけさんが紹介してくれてたホフさん最後の主演作なり。
あ、そう、同窓生はいつもと違った役割でなかなかカッコいいですよ。
もうこの世にいないことが一層悲しくなるほど、ホフさんも熱演してくれ
てます。
渋くて悔しくて。。でも見てよかったって思える作品でしたよ。
大丈夫。これまで楽しんだ分と同じくらいにいい映画に出会えると思うよ。
私も観たいと思いながらそのままになってる名作が山とあって、まだまだ死ねないw
映画は生涯の友ですら。
2014/11/07(金) 08:17:45 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
ゾンビマンさん>
キャストいいですよね~。
しかも監督がまだ新しい(カメラマン出身)からか、役者のあまり見たことのなかった側面へのアプローチが新たな魅力を引き出すことにも成功していて面白いです。
『ラスト・ターゲット』も孤独なジョジクルって意外な感じでもありましたよね。
ホフさんは確かにオスカー前の方が役者としての面白みがあったよね。
オスカー俳優になってからは冒険が出来なくなったのかな。
でも全部含めて役者ホフさんをみんな愛してたと思いますねぇ。
ゾンビマンさんの『フィールド・オブ・ドリーム』のレビューがとってもよくて泣かされましたよ。
私もゾンビマンさんみたいに人の心を動かす文章書けたらなぁ。
映画再見してみます。
2014/11/07(金) 08:28:46 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
ジョン・ル・カレの情報量からすれば、けっこうリアルな一作となってるでしょうね。
個人的にはドンパチやるスパイものより、こういうのが好きです。
ほんとのスパイって、実際地味な活動が多いから。
ホフさんの演技はこれで見納めかぁ~、寂しいねぃ。
2014/11/07(金) 11:56:51 | URL | Kaz. #79D/WHSg[ 編集]
kazさん>
監督のインタビューにによると映画は原作のエピソードのかなりの部分を削ったらしいです。
全部を網羅するとかなり緻密なものになるんでしょうね。
でもエピソードを絞ることで地味だけどわかりやすいスリルに集中できた気がしますね。
あとホフさんの出演作としてはデジタル加工を加えたw『ハンガーゲーム』とかも残ってるみたいだけど、主演作としてはこれが最後なんですねぇ。ほんと寂しい。
2014/11/07(金) 15:49:56 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
これ本当に緊迫感ありましたねぇ。
そうそう、地味だけど、きちんと人間の繋がりも描かれていて、良かったです。
ホフマン追悼のテロップには、私も涙が溢れちゃったです。これでもう観れないと思うと本当に惜しいよね。
トラバさせてもらいます~
2014/11/09(日) 07:33:19 | URL | じゅり #79D/WHSg[ 編集]
エラー出ちゃったので、トラバできてないかも~(><)すみません。
2014/11/09(日) 07:35:15 | URL | じゅり #79D/WHSg[ 編集]
じゅりさん>
ホフさん側とCIAの水面下のバトルも、世紀の罠も見ごたえあって面白かったですね。
噛み砕くほどに味わいのある映画でした。
追悼の言葉はたまらんねぇ。若い方のこういう最期は余計に辛くて・・。
TBちゃんといただいてます。お手数かけちゃって申し訳ないです。
ありがとうございました。
2014/11/09(日) 10:44:00 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
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2014/11/09(日) 22:33:49 | じゅり好み☆
諜報物として大変質の良い作品な上にフィリップ・シーモア・ホフマンの遺作である。だから襟を正して観なくてはならない。邦題の付け方も粋だ。そして襟を正して観ていると、フィリップ・シーモア・ホフマン扮するバッハマンが、仕事に誠実であるが故に、「上の判断」に裏切
2014/12/15(月) 12:57:39 | ここなつ映画レビュー
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