映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
オゾン監督の描く母性と父性『ムースの隠遁』 :三大映画祭週間 特別上映作品
2012年08月04日 (土) | 編集 |
さて、三大映画祭週間 乗っかかり企画一本目は
特別枠として上映されるフランソワ・オゾン監督の『ムースの隠遁』を。
他界した恋人の子供を宿し、世間から離れ暮らすヒロイン、ムースが
ある結論を出すまでを描くヒューマンドラマです。






ムースの隠遁
2009年(フランス)
原題:
Le refuge 
監督:フランソワ・オゾン
出演:イザベル・カレルイ=ロナン・ショワジーメルビル・プポー


 
ムース(イザベル・カレ)とルイ(メルビル・プポー)は幸せなカップルだったが、
いつしかドラッグに溺れルイが急死、同時にムースは妊娠を告げられた。
ルイの葬儀の場で、ルイの両親から堕胎を示唆され、
傷ついたムースはパリから遠く離れた町で一人隠遁生活を送り始めた。
数ヵ月後、お腹の大きくなったムースのもとをルイの弟ポール(ルイ=ロナン・ショワジー)が訪ねる・・・。






邦題のムースというのはヒロインの名前。
ムースはお腹の赤ちゃんは恋人の生まれ変わりと感じ
赤ちゃんの誕生を楽しみにしているのだけど
それは恋人との再会を待ち望むようなもので
母性というのと少し違う気がします。

そんな時に現れたルイの弟ポール。
実は彼はゲイなのだけど、ある理由から母体との繋がりに特別の思いがある。


見終えた時の率直な感想は、オゾン監督らしいゲイ視点だなぁということでした。
ともすれば、母性軽視とも思える描き方なんですが
ムースの出す結論も、母親としてのひとつの愛の形かもしれないと思うようになりました。

人間、妊娠したからと言って、必ずしも速攻母性を獲得するわけでもないんでしょう。
愛する人と共にいて、お腹の赤ちゃんへの愛情も育くまれていくのかもですね。

オープン・ゲイであるオゾン監督は
『ぼくを葬(おく)る』でもそうだったけど
自分の子供を持つということに大きな関心があるのかなぁと思いますね。

2009年のサン・セバスチャン国際映画祭審査員賞受賞。

アブノーマルかもしれないけれど、男女それぞれの
新しい「命」への思いが詰まった繊細な作品でした。

★★★★
関連記事

コメント
この記事へのコメント
ゲイ視点ならではの展開が興味津々ですねぇ。
母性軽視って、なんだか想像が付きかねますが、なんか分りそう。(どっちやねん)
プポー君の出番は少なそうですな、こりゃ。
2012/08/03(金) 09:31:21 | URL | Kaz.Citta' #79D/WHSg[ 編集]
Kaz.さん>
ポールがゲイで、オゾン監督らしさ満開なんですがW
『ぼくを葬(おく)る』同様に、監督なりの父性とかを感じましたね〜。
あ、母性軽視もわかってもらえますか。
反感を持つ女性もいるかもって思っちゃいました。
そそ、プポー君はあっという間のご退場〜。
台詞もめっちゃ少なかったし。
あ、でも死に姿の演技は上手かった(;゚∀゚)
2012/08/03(金) 09:45:45 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
おっしゃるように、子供生んだだけでは母親にはなれないんですよね。
ゲイだから母性ってのには特に思い入れがあるのかもしれませんね。
自分の中の女性性もあるだろうし。
現代はいろんなセクシャリティがあるのが現実だから、
これからの家族を考えるとこう云う作品も増えていくのかも、ですね。
見てみたい作品ですね。
2012/08/03(金) 10:10:16 | URL | miskatonic #79D/WHSg[ 編集]
あ、自分の中の女性性に反発があるのかも、って意味です。
思い入れ(もしくは反発)が軽視に向かうか、母性を重視するか、て云うのは個人の方向性だろうし。
2012/08/03(金) 10:14:41 | URL | miskatonic #79D/WHSg[ 編集]
オゾン監督~なんかひさびさのような・・って僕が観てないだけですがw
んんっ・・・お腹大きくてもビキニ着てるのか・・って思っちゃいましたが^^
なるほど・・オゾン節が発揮されてる感じがビンビンきますね。
僕もそろそろオープン・ゲイになってもいい頃かもな~w
2012/08/03(金) 10:47:42 | URL | SHIGE #79D/WHSg[ 編集]
すごく『リッキー』につながる話に思えるんですが・・・
俺だけかな。
2012/08/03(金) 17:07:58 | URL | HK #79D/WHSg[ 編集]
オゾン監督らしいゲイ視線、興味深い~w
ビキニの妊婦もすごいなぁ(^^;)
2012/08/03(金) 23:01:36 | URL | 翔 #79D/WHSg[ 編集]
おぉ、オゾン監督の新作ですね。
独特のゲイ視点ですかぁ~。
邦題もなんか意味ありげでいいですね。 楽しみです。^^
2012/08/04(土) 00:49:43 | URL | サムソン #79D/WHSg[ 編集]
面白そうな映画ですね。
子供って、自分で手間をかけて育てて初めて愛情が湧くものですよね。
産むのと母性はあんまり関係ないと思う。
愛情を持って子供を育てるという行為に性別は関係ないので、ゲイが絡むと面白そうです。
2012/08/04(土) 10:51:13 | URL | ゾンビマン #79D/WHSg[ 編集]
miskaさん>
あ、そうか~。
ゲイだから普通に子供を持てないというだけでなく
その中の女性性があるわけですね。
そこには目が向いてなかった~。
そうそう『キッズ・オール・ライト』でもゲイ一家の新しい家族の形を示唆してくれたけど
色んな性が受け入れられる時代になってるわけで、
こういった作品も多くなるのかもしれませんね。
2012/08/04(土) 17:44:21 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
miskaさん>
なるほど。
女性性があるということは、受け入れられるというだけではなく
複雑なものがあるのかもしれませんね。
自分の性の受け入れの段階によっても違ってくるのかもです。
2012/08/04(土) 17:46:35 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
SHIGEさん>
そそ、妊婦だけどビキニね。
そのシーンで気づいたんですが、主役の女優さん実際に妊婦さんなんですよ。
撮影開始時妊娠6ヶ月だったそうです。
オゾン節満開でした。
ぎゃは、SHIGEさんもオープンしちゃえ~
って、おいおい(笑)
2012/08/04(土) 17:51:47 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
HKさん>
思った思った!『リッキー』に通じるところあるよね。
書きそびれたけど、オゾン監督は今子供を欲しいと思ってるのかな。
母性を突き詰めたいというのか、そんななのかなと感じます。
2012/08/04(土) 17:54:34 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
翔さん>
はい、オゾン監督らしいよ~。
ビキニの妊婦さん凄いね。
フランスでは当たり前なのかな。
私も妊婦の振りしたらビキニ着れるかな(^~^;)
2012/08/04(土) 17:56:12 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
サムソンさん>
ゲイの方の子供についての思いなんかも感じる作品でした。
ある意味独身主義の人にも通じるところかも。
邦題はムースというヒロインの名前がくっついてきたけど
原題と多分同じですね。
2012/08/04(土) 17:58:13 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
ゾンビマンさん>
女性の場合は妊娠の過程である程度の母性は形成されるのだろうと察するのだけど
男性は特に子育てしながら親としての責任や絆が強くなっていくのでしょうね。
ゲイ同士って普通に考えれば子供を持てないわけで、
それだけに子供に対する思いも興味深いところですよね。
2012/08/04(土) 18:02:59 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
ひさびさです~。
てか、この記事で初めてそちらの方と知りました
とさ
2012/08/04(土) 19:24:28 | URL | る~ #79D/WHSg[ 編集]
る~さん>
お久しぶりです!
そう、監督さんゲイらしいです。
そう思って見るとなるほどって作品あるはず。
2012/08/06(月) 19:18:10 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
普通に観れば共感し難い女性像なんですけどね。
よくあることと思いながら観てるうちに、監督らしい視点の物語でした。・・・ちょっと寝たけど。(笑)
TBさせてもらいますね~。
2012/09/25(火) 09:52:42 | URL | Kaz.Citta' #79D/WHSg[ 編集]
Kaz.さん>
そうなんですよね。
でも監督がゲイであることを知らずに観たら、「?」って感じではあるよね(笑)
寝ちゃったのもわかるw
TBありがとうございました。
2012/09/25(火) 10:55:26 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
そそ、これって完全にゲイ視点で女性視点でみたらどうなの?って思ってしまいましたが・・。
今まで『死』についての作品もあったけどこれは新しい命にへの想いが詰まってますね。監督さん、子供ほしいんかな^^;
TBお返ししますね。
2013/02/10(日) 12:47:02 | URL | LAGUNA #79D/WHSg[ 編集]
らぐなさん>
ですよね~。
いくらなんでも女性がそんな簡単に母性を捨てるかなってのは真っ先に思いますもんね。
そう、監督は子供欲しいんじゃないかと思います。
だからこういう表現になる監督の気持ちは理解できるんですけどね。
TBありがとうございました。
2013/02/11(月) 01:41:23 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
【ムースの隠遁】 Le refuge フランス 2009 監督・脚本 :フランソワ・オゾン  脚本 :マチュー・イッポー  音楽 :ルイ=ロナン・ショワジー 出演 :イザベル・カレ / ルイ=ロナン・ショワジー / メルヴィル・プポー 他 サン・セバスチャン国際映画祭審
2012/09/26(水) 00:44:45 | CINEmaCITTA'
  監督  フランソワ・オゾン 出演  イザベル・カレ     ルイ=ロナン・ショワジー     メルヴィル・プポー 【2009年/フランス】   これも三大映画祭。 オゾン監督! 出演にメルヴィル・プポー  ← 出演者の一番最初に名前があった・・・・
2013/02/11(月) 03:43:08 | らぐなの映画日記