映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
魔女と呼ばれた少女
2013年09月13日 (金) | 編集 |


『ロード・オブ・セイラム』からは勿論「魔女」繋がりで『魔女と呼ばれた少女』 アフリカ、コンゴを舞台に、
少年兵となった少女の過酷な運命とその逃亡を描く アカデミー外国語映画賞ノミネートのドラマです。
魔女と呼ばれた少女(2012)カナダ 原題:War Witch 監督:キム・グエン 出演:ラシェル・ムワンザ、 アラン・バスティアン、 セルジュ・カニアンダ、 ラルフ・プロスペール   ミジンガ・ムウィンガ 日本公開:2013/3/09
コンゴに両親と暮らす主人公の12歳のコモナは、反政府軍に村を襲撃され、
その場で銃で両親を殺すことを命じられてしまう。
その後拉致され、コモナは少年兵として戦うことを余儀なくされる
そんなコモナの前に両親は亡霊となって現れ、
「霊が見える少女」コモナは勝利の女神のように崇められもする。
やがて、少年兵の一人マジシャンと呼ばれる少年に結婚を申し込まれるコモナだったが・・
少年兵となった少女の過酷な運命を描く衝撃作です。

途中マジシャンと呼ばれるアルビノの少年と逃亡
白い雄鶏をゲットし、結婚に至るシーンは幸せに溢れ、
彼らがどこにでもいる普通の少年たちなんだと思い知らされます。
大人に教わりながら、食べ物を収穫し料理したり
私たち現代人が忘れてかけた「自然とともに生きる」暮らしぶりが微笑ましく
映画の中でオアシス的ナ時間を共有できるのですが・・

コモナはやがて、反政府軍に再び拉致され、望まない妊娠をする
同時に彼女は両親を自分の手で殺したことの罪の意識にさいなまれ続けます。

亡霊と言っても、おどろおどろしいものでなく、
泥を塗ったような両親が無言で立っている姿はどこかユーモラスでもあり
やがて生まれてくる子供の存在とともに、それぞれの「命」の形を見せています。

コモナに行動を起こさせたのも、「命」の導き。
新しい命を守るため、コモナはこれからも過酷な運命に立ち向かうのだろうけれど、
命に守られ、命を繋げていくラストシーン
手を差し伸べてくれる大人がいることにも、温かい感動があるんですよね。

ただし、コンゴの内戦の実態を知れば知るほど
ほんわかと感動していてよい作品では決してないのは明らか。
政府に反対する勢力の構成メンバーの多くが誘拐された子供たちであること
彼らは教育を受けることもできないまま、容易に洗脳されてしまうことなど
根の深い問題が横とたわることを考えさせられました。

多くの問題提起とともに、命の大切さを教える優れた映画ですね。
コモナを演じたラシェル・ムワンザの真に迫った演技も素晴らしく
ベルリン映画祭で女優賞を受賞しています。

明日は「逃亡」に繋げます。
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コメント
この記事へのコメント
これは見逃してしまったんですけど、pu-koさんの記事を拝見してみるとなかなか良いお話で私の好みですね。
惜しいことをした。
泥をぬったような両親が無言で立つ・・・のくだりなんて私は好きだわ(爆)・・・。
2013/09/13(金) 02:38:59 | URL | ゾンビマン #79D/WHSg[ 編集]
見逃しちゃいましたか。
これ良かったです。と軽く言っちゃいけないと思うくらい、過酷な現実が描かれるんですけど、数字とか、惨酷描写とかだけで悲惨さをアピールするのでなく、この状況でも前向きに生きる少女の姿に心打たれるし、幽霊になっても夫婦で手を繋いで、子供を導く両親の姿に泣けます。子供さんをお持ちの方だと一層共感できるだろうと思いますねぇ。風貌がシュールでちょっと笑えるところもいい(笑)
2013/09/13(金) 07:19:28 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
この映画は、今年4月頃、映画館で観ています。
予備知識なしで観ましたので、アルビノという知識がなく、男の子は白人との混血なのかと思って観ていました。
残酷な目に遭う人生ですが、彼女の生きる力が希望を引き寄せ。彼女が幸せになるだろうと予感させる結末に救われました。
余談ですが金魚にもアルビノという新種があるのですよ。
2013/09/13(金) 08:45:42 | URL | yymoon #79D/WHSg[ 編集]
yymoonさん>
辛い映画ながら、力強さと、最後には救いを感じられる描き方が良かったですね。
私もマジシャンと呼ばれる少年だけを見たときには、混血なのかなとか、髪は染めてるのかなと思ったんですが、白いニワトリを探しにいった村では、村人の多くが少年と同じ肌の色、髪の色だったことに気づいたんですね。年寄りが金髪(赤毛かな)に髪を染めるはずもなく、アフリカで問題になってるアルビノを思い出したのでした(特別な力が宿るとして、臓器目的のアルビノ殺しがあとを絶たないとか)。金魚にもあるんですね。ちなみにアルビノはモデル業界では人気なんだそうです。
2013/09/13(金) 09:17:46 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
こういう少年兵の本を読んだんですけど
それゆえにこの作品
ぜひ、みたいっす
2013/09/14(土) 00:11:40 | URL | る~ #79D/WHSg[ 編集]
る~さん>
悲惨だよねぇ。少年兵・・
本を読んでたら一層興味深く見れるはず。ぜひ。
2013/09/14(土) 07:37:07 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
つらい映画でしたよね。
アルビノの集落で白いオンドリが見つかるのは、何を意味していたのでしょう。
実は見終わった時は、この母子もいつかは同じ運命だろうに、と暗くなったのですが、
そこは再生への力強い心で前を向くしかないのだ、と納得しました。
2014/01/02(木) 17:49:21 | URL | ミス・マープル #79D/WHSg[ 編集]
ミス・マープルさん>
白いオンドリは「幸せの象徴」としか考えなかったのだけど、深い意味があるのかな。
過酷な世界で母子が正しい道を選択し、生き延びるのは確かに難しいかもしれませんね。
それでも、立ち向かう心がなければ何も改善しない。見守るものがあることがせめてもの慰めになりました。
2014/01/04(土) 09:34:18 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
少年兵の問題は言うまでも無く大きな問題なんですが、それをこういうアプローチで描いているのが(亡霊の幻想シーンなど)、ちょっと不意打ちを喰らったようで興味深かったです。
考えさせられる一作ですねぇ、しかし。
TBさせてもらいますね~。
2014/02/10(月) 11:56:27 | URL | Kaz. #79D/WHSg[ 編集]
kaz.さん >
アプローチ面白かったですね。
この描き方によって子供たちの心情もより明確になった気がします。
世界にはこんな風に生きなければいけない子供がいるんですよねぇ。。
TBありがとうございました。
2014/02/10(月) 14:05:00 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
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2014/01/03(金) 08:49:54 | マープルのつぶやき
【魔女と呼ばれた少女】 REBELLE / WAR WITCH カナダ 2012 監督・脚本 :キム・グエン  出演 :ラシェル・ムワンザ / セルジュ・カニアンダ / アラン・バスティアン 他 (2012年 ベルリン国際映画祭 銀熊賞受賞)           カナダ
2014/02/11(火) 02:51:43 | CINEmaCITTA'