映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
【映画】『グッバイ・モロッコ』
2014年10月14日 (火) | 編集 |



旅に出たくなる映画特集
今日は一気にアフリカ大陸「モロッコ」に飛びましょう
グッバイ・モロッコ(1998)イギリス/フランス
原題:Hideous Kinky
監督:ギリーズ・マッキノン
出演:ケイト・ウィンスレット/サイード・タグマウイ/ ベラ・リザ/ キャリー・ムーラン/ ピエール・クレマンティ/ アビゲイル・クラッテンデン/ アミドウ
 
 
モロッコは景観の美しさから様々な映画の舞台となっています。
代表的なものは『カサブランカ』(実際にはハリウッドでのオール・セット)
モロッコとして登場しない『アラビアのロレンス』『ハムナプトラ』なども含め『シェルタリング・スカイ』『知りすぎていた男』等、有名な映画で使われているんですね。



今日紹介する『グッバイ・モロッコ』はモロッコのマラケシュという街が舞台。
ケイト・ウィンスレット演じるジュリアは2人の女の子とロンドンからやってきたシングルマザー。
大道芸人のアラブ人ビラルとも懇ろになり自由な生活を満喫するジュリアですが、
やがて生活費は底をつき、子供たちは不安をつのらせていきます。

本作は、精神分析の権威フロイトの孫にあたるエスター・フロイトの自伝を元にした作品で、
ヒッピーまがいの主人公が、モロッコでの様々な体験から、自分の進む道を見出す姿を描くもの
だそうですが・・

うーーん、これね、映画的に物凄くいいものを感じる一方で、何か釈然としないものがあるんですわ。



まずいいところは、前半、可愛らしい子供に囲まれたジュリアの毎日がとても微笑ましいこと。
純粋で陽気なアラブ人ビラルもいい味出してます。
生活費を得るため、人形を作って道で売ろうとするジュリアが女性たちに袋たたきに遭うシーンには、あぁ、ここでは女性は働いてはいけないんだと知ることになったり、一夫多妻制のことが時にユーモラスに語られたり、イスラム教の慣わしが自然と見えてくるのもうまい。

ケイト・ウィンスレットの好演もあり、観てるときには彼女なりに子供を愛し、子供にも慕われるジュリアにそれほど悪い印象はもたず、ラストシーンにも清々しい感動があるんですが、よくよく考えたら、ヒロインってなんだったの?って思ってしまうんですよ(笑)
夫(といっても妻子のある男)と別れ、別天地のモロッコで異教に憧れるジュリアは現実逃避してるだけ。
時に子供に現実を突きつけられながら、ようやく目を覚ますという話なので仕方ないんですけど
生活を元夫や他人に頼ろうとし、子供の選択の自由も奪ってしまう無責任母なヒロインに共感するのが難しいと思ってしまった。




成長を描くものは好みですが、本作は最後まで成り行きな感じで、ヒロインが実質変わってないのが残念。
せめて回想の形でもとって、その後の心境を語らせたら違ったものになったかも。

ましかし、原作が母親とモロッコを旅した思い出が元ということならば、書き手の視点は子供にあるわけですね。大人の事情はよくわからないながら、母が遠くの世界に行ってしまうことや、不通の生活から遠ざかることに不安を感じる子供たちの心情は痛いほど伝わったので、その点では秀逸ですね。
ビラルから無償の愛も子供たちのためと思えば納得します。

ちなみに原題でもあり、劇中何度も登場する「Hideous kinky」という言葉は
直訳すれば「酷い変態」みたいなことになってしまうのだけどw
英語圏の人もレビューで「どういう意味か判りません」と書いているところをみると、そのままでは意味を成さない言葉のようです。
これは姉妹が鬼ごっこなどの遊びの中で使い始めたもので、その後使われるシチューエーションを見ると
喜びや驚きなど、様々な感情を代弁する意味合いがあるように思いました。

最後は
「ありがとう!!」
「グッド・ラック!!」
かな。
異国情緒溢れるモロッコの街並み、色彩豊かな人々の暮らし振りに心惹かれる作品でした。

トレーラー貼っておきます








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コメント
この記事へのコメント
ローズ、ぁ、違った、ケイト若っ!!
ちょっと読んでてややこしそうだけど、
ラストが
「ありがとう!!」
「グッド・ラック!!」
なら”ザッツ・オールライト”ってことで!
あら、ここでこんなセリフこーゆー風に使わんか?
映画わかりましぇーーーん(';')
しかし、「ハムナプトラ」懐かしいぞ!
ワーナー映画館が市内に出来て、初めて観に行ったのが
ブレンダンのソレでしたから。なつかすい~~💕
まだ私が20代の頃だったかしら!?アレ?アラ?
はぁ~?
2014/10/15(水) 01:31:00 | URL | chaco #79D/WHSg[ 編集]
あ、これは未見ー。
モロッコという土地ばエキゾチックで素敵。
ケイトがイマイチ・・・さりげに(ディスリ)
「いつか晴れた日に」で、なんと可憐な!と思ったら、その後氷の海でもディカプの犠牲でしぶとく生き残る底力!
この人の意思の強そうな視線がハマれば好き映画、「アイリス」「愛を読む人 」
ウザいと残念映画・・・
観る前にスルーしてるので例が出ないよ(笑)
トライしてみようかにゃ。
2014/10/15(水) 03:13:29 | URL | みーすけ #79D/WHSg[ 編集]
なるほど・・・そういうヒロインなら私は絶対に感情移入できない(汗)・・・。
でも、あえてそうしておいてリアルに感じさせたい部分には興味あります。
私、モロッコといえば北島三郎さんのモロッコの辰を連想してしまうおバカです。
2014/10/15(水) 03:52:28 | URL | ゾンビマン #79D/WHSg[ 編集]
気のせいか、ケイトってこういう「異国の地」の作品に多く出てるような感じがします。インドを舞台にした映画もあったような・・・。
んん~モロッコの魅力は充分に感じられそうですな。
2014/10/15(水) 03:54:58 | URL | Kaz. #79D/WHSg[ 編集]
ご無沙汰していました。
ケイト・ウィンスレット主演ですし、モロッコというのも面白そうで、DVDレンタル調べてみたら、残念ながらないようです。
高校の同級生(女性)は若い頃モロッコの王家の秘書をやっていたようですし、仕事のスタッフだった女性もよくモロッコ人の友人を訪ねていましたので、女性を惹きつける何かがモロッコにあるのでしょうかね。
2014/10/15(水) 06:59:25 | URL | yymoon #79D/WHSg[ 編集]
chacoさん>
このときはまだ『タイタニック』ローズの面影を残すケイトです。若いよね~。
あ、ややこしいことは全然ないの。
ラストも非常にいい気持ちで観ることになるので、はいザッツ・オールライトでよしですよん。
おー、『ハムナプトラ』は20代の頃に劇場鑑賞でしたか。
私はまだ生まれてないね。
ん?サバが大群で押し寄せるように見えるのは気のせいかな(笑)
2014/10/15(水) 09:13:28 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
みーすけさん>
わはは、そう、ケイトは体型によるものなのか、目力によるものなのか
はたまた、氷の海に落とされたディカプの怨念なのか
もうたくましい女の役から抜け出せない気がw
この映画ではまだ25歳という設定で彼女のキャリアの中ではまだ強さを獲得する途上の、弱さとたくましさを併せ持ったヒロインを好演してました。
レンタルなかったらごめん。
2014/10/15(水) 09:25:20 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
ゾンビマンさん>
ははは、そうでしょ。
多分ヒロインに感情移入をしちゃいけない映画なのかもだけど(笑)
この母親には「アホか」と思うところはあるんですが、モロッコの滞在を子供たちがのちに振り返ったとき、精一杯子供たちを守ろうとした母の愛とか、ビラルにもらった無償の愛とか含め、エキゾチックなモロッコの思い出は貴重なものとして残ると思うんですね。
ラストシーンも非常に心地よかったので映画としては悪くないと思いました。
サブちゃんがモロッコの歌を歌ってるのは知らなかったなぁ。
2014/10/15(水) 09:31:39 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
Kaz.さん>
私も『ホーリー・スモーク』を思い出しながら観てました。
ケイトはイギリス人なのにエキゾチックなお顔立ちというか、異国の風景にも溶け込む女優さんですよね。
モロッコって住むには・・ってところはあるけど、一度観光で行ってみたいとマジ思いました。
2014/10/15(水) 09:37:27 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
yymoonさん>
ご無沙汰しております。お元気ですか?
あー、DVDないんですね。
実はこちらもDVDはレンタルされてなくて、私はテレビで放送されたので観たんですが、アマゾンも高値でした。
身近なお知り合いがモロッコに親しんでいたとなるとなおさら興味が沸きますよね。
異国情緒溢れ、多様な文化を持つモロッコは、女性には確かに魅力的だと思います。
映画好きとしては『カサブランカ』はじめ、映画の舞台となったところを巡ってみたい気にもなります。
2014/10/15(水) 09:51:29 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
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