映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
犬神家の一族
2012年06月16日 (土) | 編集 |
今月は邦画も観ていくよ、ってことで
今日は『犬神家の一族』!
言わずと知れた横溝正史の金田一耕肋シリーズの代表作
市川崑監督の1976年のオリジナル版を観ました。



犬神家の一族
1976年(日本)
原題:
監督:市川崑
出演:石坂浩二高峰三枝子草笛光子
島田陽子加藤武あおい輝彦坂口良子


信州・犬神財閥の創始者、犬神佐兵衛がこの世を去り、
遺言が一族に伝えられるのにあわせ、那須に探偵金田一耕肋が呼ばれる。
顧問弁護士の助手がこれから一族で起こるであろう争いに恐れをなし
助けを求めたのだった。
しかし、金田一と待ち合わせの宿で若林は死体となって発見され
事件の幕が切って落とされた。

9人の近親者が集まり、遺言が読み上げられると
松竹梅の名を貰った3人の娘たちは大激怒。
それは、佐兵衛の古くからの恩人野々宮大式の孫娘、
珠世(島田陽子)を第一相続人とした内容だったから。
果たして、犬神家では忌まわしい殺人が起こり始め
金田一耕肋が謎を解き明かしていく という話。

大昔にテレビで観て以来、久しぶりに鑑賞しました。
今観ると凄い出演者にびっくり。
佐兵衛が三国連太郎であることにも後から気づいたのだけど
彼の起用は適切でしたね。
愛するものに本当の愛を与えられず、
その反動から阿漕な仕事にも手を染め、戦争が事業の拡大に拍車をかけた。
佐兵衛の人生そのものが呪われたものであり、
そうして築いた財産が、新たな争いを呼ぶことを憂い
彼は一族の呪いを、自分の死と同時に断ち切りたかったのでしょう。
終わってみれば、佐兵衛の執念が映画を支配していたことに気づかされます。
死の床に横たわるだけの出演で、その人生を想像させるのは
三国の存在感があればこそでしょうね。
哀愁を帯びたテーマ曲も雄弁です。

さて、おどろおどろしさも売りでもあったこのシリーズ
本作で一番印象に残るのはマスク姿の佐清と、
もうひとつは、湖から脚の突き出たポスターのシーンでしょう。

これいまだにトレンドなようで(笑)
画像検索するとこんなのも出てきますよ。

    スケキヨ丼             

             


お店のディスプレイにも応用されてます(笑)




本作で金田一さんを演じるのは石坂浩二
彼が水戸黄門を演じることになるとは当時は夢にも思いませんでしたがw
頭が切れるのに、飄々として素朴な金田一ははまり役。
女中の坂口良子とのやり取りも微笑ましく
オアシス的な味付けとなってますね。

人情味溢れるラストシーンも本当に魅力的。
見送りに集まった面々の顔を想像すると楽しいし
それを描かずに終わるところなんて、粋じゃありませんか。

★★★★
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コメント
この記事へのコメント
私もなぜか、この間、このオリジナル版とリメイク版と「獄門島」を見ましたw
オリジナルもリメイクも市川監督ですが、オリジナルの方がやっぱり雰囲気がありますね。
俳優の演技の重みも違いますしね。
そそ、結局佐兵衛の怨念と云う感じですよね。
この映画の前にも金田一物の映画ってあったんですが(いや、リアルタイムでは知りませんよw)、
金田一が原作と離れていて、金田一が原作のスタイルで一般的に認識されたと云うのも
この映画の功績ですね。
音楽の大野雄二は基本ジャズ畑の人だから、
作品とのある意味ジャンルミスマッチ感がよかったのかも。
リメイクの時、前売りについてたのかな?
スケキヨ君ストラップがナイスでしたよ(笑)。
2012/06/15(金) 14:15:59 | URL | miskatonic #79D/WHSg[ 編集]
miskaさん>
うわ、獄門島も市川監督でリメイクされてるんですか。
そか、やっぱりオリジナルがいいのですね。
なんだろう。あの時代に感じた重みとか雰囲気って、今となっては再現出来ないこともある気がしますね。
確かに役者さんの存在感も違う。
佐兵衛の怨念でしたね〜。
あ、このシリーズの前にも金田一ものあったんだ。
市川監督は横溝正史の世界観を上手く描いた気がしますね。
音楽は大野雄二さんでしたか。ちょっと意外でした。でも美しいメロディでしたね。
ぎゃは、画像検索する時にもスケキヨラップ見かけましたw
こわ可愛いくてウケる〜(笑)
2012/06/15(金) 14:36:21 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
すみません、書き方が悪かったです<(_ _)>。
オリジナルとリメイクの「犬神家~」2本と「獄門島」の3本を見たと云う意味です。
「獄門島」の映画は、実はちょっと原作と違うので、
その部分を市川監督が生きていたら変えてリメイクしてほしかったかも。
「犬神家~」は私が調べたところによると、
映画とドラマをあわせて8本はあるみたいですけ。
有名なのでは、片岡千恵蔵が金田一を演じたのが6本あります。
1954年の「犬神家の謎 悪魔は踊る」が「犬神家の~」の片岡金田一Verです。
この金田一はスーツにソフト棒、変装が得意と云う、
多羅尾伴内か!と突っ込みたくなる金田一です。
私は未見で見たいんですが、高倉健が金田一を演じた「悪魔の手毬唄」(1961年)があって、
これは脚本家が、原作読まずに脚本書いたとか云う珍作品で(笑)、
オープンカーで現れると云うとんでもない金田一みたいですw
市川監督の作品は、なんだかんだ云って、比較的原作準拠だと思います。
2012/06/15(金) 15:19:24 | URL | miskatonic #79D/WHSg[ 編集]
miskaさんの書かれてる通り
東映で片岡千恵蔵御大が演じた
金田一なんかソフト帽を被って
背広を着てピストル持ってる(笑)
全然原作と違うじゃん!
コメディリリーフを担う加藤武の
起用もよかったです。
「よし!わかった!」
実質的な「角川映画」の第一作でした。
pu-koさん、ほんまスケキヨ好きやね(笑
2012/06/15(金) 15:32:40 | URL | GH字幕 #79D/WHSg[ 編集]
miskaさん>
あーー、ゴメンなさい。
ちゃんとそう書いてくれてるのに完全に私の早とちり(/∀\*)
えーー??『犬神家』だけでドラマ合わせて8本!!?
で、すみません。詳しく補足していただき感謝です。
珍品からレアものまでw色んなバージョンがあるんですね〜。
変装金田一も観たいですが、健さんのも観たい。
ってか、原作読まずにって、んな無茶苦茶なw
オープンカーで登場する花形満みたいな金田一なんだ(笑)
それで頭からフケ落としたりしないよね?(笑)
2012/06/15(金) 15:43:59 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
「犬神家!!」って言って足を上げるネタがありますしw
最近のTVドラマでも、この映画をパロッた堺雅人さん主演の弁護士ドラマがあって、映画を見てる人にもクスっと出来るネタが宝庫の映画ですよね〜
子供の頃に、TV放送されると、ドキドキしながら見てた記憶があります、
やっぱり石坂さんの金田一のイメージが強いです
2012/06/15(金) 16:25:07 | URL | くらげ #79D/WHSg[ 編集]
あたしゃカドカワ映画嫌いで~ ま、監督
市川昆なんで観ましたが  テレビで紋次郎を演出してたし 観ないわけにいかんやろうと
加藤武サンがよかったですね
2012/06/15(金) 18:33:23 | URL | おみゃあ #79D/WHSg[ 編集]
私が「大人の映画」に目覚めた頃って、凄く色々あって辛い時でね、この映画の面白さがどれだけ私に映画の素晴らしさを教えてくれたことか。
考えてみたら、私の映画の好きなツボが全部入っている。石坂さんは最高でした。
この作品を含む当事の角川映画はホンマに夢を与えてくれましたわ。
この作品のラストも好きですが、続く「悪魔の手毬唄」のラストも良かった。
なんか、凄く嬉しい記事でした。
ありがとうです。
2012/06/16(土) 04:23:17 | URL | ゾンビマン #79D/WHSg[ 編集]
これは中学生の時に観に行きましたよ~。
角川映画、第一作目でもうブームを起こしましたからねぇ。
原作に忠実な映画化で良かったと思います。
石坂さんの金田一は今でもベストやな~。
あ、中尾彬さんも、「本陣殺人事件」で演じてたことがあったんですよ。
スポーツカーに乗った金田一を。(笑)
2012/06/16(土) 04:26:44 | URL | Kaz.Citta' #79D/WHSg[ 編集]
石坂浩二と常連の加藤武が良いですし、市川昆監督はさすがにうまいです。
2012/06/16(土) 05:18:30 | URL | yymoon #79D/WHSg[ 編集]
字幕さん>
色んな金田一像があるのですね。
その時代、しかも探偵の身分でピストル持てたんだろうかw
うんうん、加藤武さん良かったですね。
金田一さんとも良いコンビ。
湖の死体の顔を確認するため、もう一度水につけて洗わせるのは笑ったw
あ、私もスケキヨ好きだったのか。
気付かなかったわw
2012/06/16(土) 19:01:12 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
くらげさん>
わはは、そんなネタがあるの?
「コマネチ!」みたいなものねw
おー、ドラマでもパロディ的に使われてるのね。
昔は怖いと思ったシーンも今になるとお笑いを誘うとこもあるよね(笑)
石坂さんは凄い嵌ってましたね。
2012/06/16(土) 19:04:04 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
おみゃあさん>
あらら、角川映画嫌いでしたか。
手堅い演出で、人間の哀しさや暖かさも描いていて
私はなんか好きだったなぁ。
うんうん、加藤さん面白くて良かったですね。
2012/06/16(土) 19:11:00 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
ゾンビマンさん>
そうなんだ〜。
人生の中で何かが自分の励みになることがある。
角川映画はゾンビマンさんにとってそんな存在だったんですね。
石坂さんよかったですね〜。
ゾンビマンさんのところで記事を読ませてもらってから『悪魔の手鞠歌』のラスト気にかかってます。
もう忘れてしまってるので、いつかぜひ楽しみに鑑賞したいと思ってます。
喜んでいただいて私も嬉しいです。
2012/06/16(土) 19:15:24 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
Kaz.さん>
思えばこういうホラーミステリーのブームを生むきっかけとなる作品でしたね。
中坊でこれご覧になったら当時は怖かったのでは?
うんうん、石坂さんの金田一さん凄くいい。
中尾さんも金田一演じてたんだ。
しかもスポーツカーバージョン(笑)
健さんの流れを汲んだんですねw
なんかそれぞれの金田一見比べてみたくなる〜♪
2012/06/16(土) 19:20:53 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
yymoonさん>
金田一さんと加藤さんのコンビは癒し系で凄く良かったですね。
私は前に観たものをほぼ忘れてるし、昔俳優さんの名前も知らずに観てるので覚えてないんですが、加藤さんは常連だったんですね。
2012/06/16(土) 19:26:31 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
「スケキヨ丼」笑っちゃいました。最初は意味不明でしたが・・そういうこと!?
当時はまだ、「家」の古い風習や戦後の混乱など「時代の空気」がまだ残っていて、それがフィルムに焼付けられています。
どんなにうまくリメイクしても、この作品以上の「雰囲気」はもう出せないのではないでしょうか。
個人的には古谷一行さんの金田一さんが好きです。(コジカ)
2012/06/16(土) 21:52:57 | URL | ひつこじのコジカ #79D/WHSg[ 編集]
これ~っ
アタシがまだ小さくて可愛いとき
夜中に父親が真っ暗な部屋でこれ見てて
もぅ恐くて恐くて少しトラウマです(笑)
2012/06/17(日) 17:30:30 | URL | 翔 #79D/WHSg[ 編集]
これ以前の金田一も観ていますが
ルックスもそうだけど本作が決定的に
原作通りなのは、ミステリでありつつホラーとして
撮っているところ。
横溝正史は田舎の封建社会をキモッ!と思っていた
当時のモダンボーイであり…
まあ、長くなるのでその辺は自分のブログにでも
書きます〜(笑)。
要は、この映画を米映画にたとえるなら
南部ゴシックなのではないか?ということ。
2012/06/17(日) 19:48:32 | URL | HK #79D/WHSg[ 編集]
ひつこじさんのコジカさん>
あは、そう。
スケキヨみたいに突き刺さった状態、というか脚が出た状態ね(笑)
ほんと、その通りですね。映画全体に時代の混沌とした暗さが流れていて
それがおどろおどろしさや悲しさにも繋がってる。
今どうやったって、この雰囲気は出せないんじゃないかと思いますね~。
古谷さんは私も俳優としてとても好きです。
石坂さんの飄々としたどちらかというとドライだったのに対し、
古谷さんはどこか優しさをたたえてたという印象です。
2012/06/18(月) 12:14:36 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
翔さん>
わかるよ~。小さいとき観たら絶対トラウマだよね。
しかしなぜ真っ暗な中で(笑)
お父さんも雰囲気を楽しんでたのかなw
2012/06/18(月) 12:15:39 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
HKさん>
おーー、確かにおどろおどろしさがあってホラー。
なるほど、その点で原作に忠実なんですね。
違和感を感じたからこそ、こんな歪な描き方ができるのでしょうね。
南部ゴシック、なるほどです。
HKさんの記事楽しみにしてます!!
2012/06/18(月) 12:21:04 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
懐かしい~~~~~^^;
若かりし頃、母親と映画館へ観に行きましたコレ!
おっかなかった~><
あの逆さまアンヨ、今では笑っちゃいますが、
当時としてはショッキングな映像でした。
しかし、懐かし過ぎるよpu-koちゃん!!
2012/06/19(火) 00:09:10 | URL | chaco #79D/WHSg[ 編集]
chacoさん>
お久しぶり〜。
おーー、お母さんと観に行った思い出の映画だね。
そそ、八墓村のローソクばばぁといい、今ではギャグみたいになってるものも、当時は完全にホラーだったんだよね〜。
たまにこんな懐かしいものもいいでしょ。
まだまだ出るよ!(笑)
2012/06/19(火) 13:58:48 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
わはは^^このすけきよ丼食べたくないなぁ
子供の頃プールに入るとかならずこのポージングするやつが
何人かいるんですよね^^
ん~~読んでると懐かしさとか、あのシーンどうやっけ?とか
やっぱ観かえしたくなりますねぇ
2012/06/21(木) 21:37:03 | URL | SHIGE #79D/WHSg[ 編集]
SHIGEさん>
この丼ちょっと抵抗あるよねw
わはは、プールでスケキヨポーズww
それ見たことないけど、ウケる。
ちゃんと生きてますよね?(笑)
私はすっかり忘れてて、新鮮な気持ちで見ましたが
観直すと、更なる発見があったり深まったりして、楽しいですよね。
2012/06/21(木) 23:14:50 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
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学生の時分、 横溝正史 (1902〜1981)の小説にハマッた時がありました。 あの日本文化独特のおどろおどろしく、恥美的な雰囲気漂う感じと、緻密な伏線の張られた文体が魅力でした。 そして横溝正史といったら、まず浮かんでくるのが 金田一耕助 。 原作は数多く映画化
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