映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
【ドキュメンタリー】 The Lady in Number 6
2014年06月15日 (日) | 編集 |



The Lady in Number 6: Music Saved My Life(2013)カナダ/アメリカ/イギリス
原題:The Lady in Number 6: Music Saved My Life
監督:マルコム・クラーク
出演:アリス・ヘルツ・ゾマー他
日本公開:
今年のアカデミー賞 短編ドキュメンタリー賞を受賞した作品です。

主人公は「6号室」で毎日軽やかにピアノを奏でる109歳(!)のアリス・ヘルツ・ゾマーおばあちゃん。
それだけでも十分凄いんだけど、なんと彼女はナチスドイツによるユダヤ人迫害で強制収容所に収容された経験を持つ方。最高齢のホロコースト生存者だったんですね。

残念ながら今年2月に110歳でお亡くなりになってますが、本作は撮影時109歳のアリスおばあちゃんが、音楽とともに生きた彼女の人生を語ってくれています。
なんたって一世紀以上を生きた方ですから、重みが違います。
話の中にマーラーやカフカといった歴史的な人物がお母さんの友人として登場したり、収容所での経験を語るときもメンゲラ博士の話なんかが出てくるわけだからまさに生き証人ですよ。



 
でもおばあちゃんが魅力的なのは、何よりもそのポジティブな生き方にあります。
幼い頃からピアノに親しみ、音楽が我が人生と声を大にする彼女は、強制収容所で過ごした日々さえもポジティブに捉えている。実際収容所では音楽家たちは演奏隊で演奏することを許され、ガス室行きを免れた人も多かった様子。アリスおばあちゃんも音楽が彼女を救ってくれたことに感謝し、同時に自分のピアノが収容者やドイツの将校たちをも癒したことに意義を感じているんですね。

「物事には良い面、悪い面があるけれど、私は良い面を見ることにしているの。
すべてのものは美しい、悪いことでさえ美しい。」

最愛の息子が64歳で急死したことについても、
「彼は明日自分が死ぬことさえ知らず、恐れも苦しみもないままに天に召された。神に何百回も感謝したわ」と語るおばあちゃん。
そんな見方もあるんだと驚くと同時に、考え方次第で人生はまるで違うものになるんだと気づかされます。

力強さの秘訣は好きなことをとことん追求し、笑いを忘れず、物事の良い面を見ること。
おばあちゃんのようにチャーミングに生きたい。
人生を変える一本かもです。







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コメント
この記事へのコメント
ホロコーストを生き抜いて、その言葉はなかなか言えるもんじゃないですよねぇ、凄いなぁ。
でもその考え方が、ひとつの真理なんでしょうね、きっと。
観ておきたい一作ですな。
2014/06/15(日) 09:47:29 | URL | Kaz. #79D/WHSg[ 編集]
>好きなことをとことん追求し、笑いを忘れず、物事の良い面を見ること。
激しく同意!
こうありたいですねえ。
ピアノ最近さぼってるんで、練習しなきゃなーと思いました!
2014/06/15(日) 10:08:46 | URL | yossy #79D/WHSg[ 編集]
お~短編dpキュメンタリー賞ですか
いいですね。
ほっこりしそうだしw
2014/06/15(日) 17:28:37 | URL | 翔 #79D/WHSg[ 編集]
オスカーの授賞式で監督が直前にお亡くなりになったとコメントしてたね。
トレーラーを観ただけでアリスおばあちゃんの前向きな力強さにちょっと感動しちゃったもん。
音楽と人生の感動を映像で伝える。
これは観たい!
2014/06/15(日) 22:51:41 | URL | みーすけ #79D/WHSg[ 編集]
Kaz.さん>
まったくですね~。「悲しみや憎しみの心は憎しみを生むだけ 」と、笑顔で生きることにしたんですって。すごいことです。
2014/06/16(月) 00:52:47 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
歴史の生き証人的な人って長生きされますよね。
音楽や芸が命を救ったというお話はよく聞きます。
そんな語り部に、先日、日本の学生が暴言を吐いたという悲しい出来事があった。
日本は日和すぎてアカン。美談が生まれない。
2014/06/16(月) 03:48:28 | URL | ゾンビマン #79D/WHSg[ 編集]
yossyさん>
でしょ。ホロコーストを経験した人とは思えないとてつもない前向きさでアリスおばあちゃんの言葉にハッとさせられることも多く、私もこうありたいと思いました。
ピアノも、流石にリズムがおぼつかないところもあるけれど、バッハなどの天才作家に感謝し楽しそうに演奏する姿が素敵でした。なにかを身につけようと思ったら繰り返し繰り返し練習することだと。109歳にしていまだ練習を怠らないのだから頭が下がりますよね。これ観るとyossyさんもきっとピアノに向かいたくなると思いますよ。
2014/06/16(月) 07:14:00 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
翔さん>
これはアカデミー賞で紹介されて以来、とても観たいと思ってたの。
ほっこり&自分自身が前向きになれる作品でした。
2014/06/16(月) 07:19:01 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
みーすけさん>
そうそう、2月にお亡くなりになったんですねぇ。
でも109歳まで元気に会話もでき、歩行器は必要だけど、身の回りのこともほぼできて、何より大好きなピアノを弾けたんだからあっぱれ。
短いドキュメンタリーだけどアリスさんの言葉に元気をもらう作品でした。youtubeで11分にまとめたバージョンがあったのでよかったらこちらどうぞhttps://www.youtube.com/watch?v=8oxO3M6rAPw
2014/06/16(月) 07:47:03 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
ゾンビマンさん>
そうそう、そのニュースは悲しかったですね。
被爆者を敬うとか以前に、人に対してそんな言葉を放つ若者がいることが残念。
2014/06/16(月) 07:54:34 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
もうすでに亡くなられてるんですか  生きてるだけで哲学者ですなぁ
2014/06/16(月) 08:14:21 | URL | おみゃあ #79D/WHSg[ 編集]
これは見たいんですよねぇ。
こう云う短編をDVDとかでまとめて公開してくれたりすると
いいんですけどね。
最近はCSとかがあるので、やるかもしれませんが。
特に戦争を体験した人ではなくても、誰にでも一つは語れる物語が
ると思いますし、そう云う意味ではお年の方のお話と云うのは
貴重ですよね。
最近は、最近は私もあまり弾かないんですけど、
ピアノってたまに弾きたくなります。
音楽って演奏する事で得られる効果もありますね。
でも、ピアノは毎日やらないと指がうまく動かないんですけどね(笑)。
2014/06/16(月) 09:17:19 | URL | miskatonic #79D/WHSg[ 編集]
おみゃあさん>
ほんと、哲学者ですね。
本やインタビューでアリスさんの言葉がたくさん残ってるようなので
お亡くなりになってなお、誰かの人生を照らすかも。
2014/06/16(月) 21:55:47 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
miskaさん>
miskaさんはピアノも弾かれるんだ、うらやましいなぁ。
アリスさんにとってピアノは単にホロコーストを生き延びたということだけでなく、生きがいでもあったでしょうね。勿論経済を支えただろうし、なにより音楽が精神衛生によい影響を与えたのはまちがいないんだろうなぁ。
ホロコーストの話も出てくるのに、後味がよくて観たあとに前向きになれる作品でしたよ。
テレビで放送あるといいですね。ぜひ。
2014/06/16(月) 22:10:51 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
こういう方が最近までお元気でらした、ということが奇跡ですね。素晴らしいことです!
言葉では言い尽くせない辛いことに遭遇し、それを乗り越え笑顔で語れる、そして天寿を全うされた。是非、観たい作品です。
2014/06/17(火) 06:56:38 | URL | アンダンテ #79D/WHSg[ 編集]
アンダンテさん>
そうそう。単に楽天的なわけでなく、つらい事実を乗り越えるためにそうあらねばならなかったこともあるのでしょうしけれど、それを信条に人生を生き抜く強さに圧倒されます。きっとアンダンテさんも気に入ると思います。ぜひ観ていただきたいです。
2014/06/18(水) 07:10:21 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
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