映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
【映画】 私の、息子
2014年06月03日 (火) | 編集 |



私の、息子(2013)ルーマニア
原題:Pozitia copilului
監督:カリン・ペーター・ネッツァー
出演:ルミニツァ・ゲオルジウ/ ボグダン・ドゥミトラケ/ イリンカ・ゴヤ
日本公開:2014/6/21
 
子離れできない母親と息子との葛藤と愛情を描く本作は、ベルリン国際映画祭で金熊賞と国際映画批評家連盟賞をダブル受賞したルーマニア映画です。

ブカレストに暮らすセレブ、コルネリアは息子を溺愛し、すでに家を出て女性と暮らす息子の家の掃除に、自分の家政婦を行かせ情報収集をしようとする母親です。
ところがその息子が交通事故を起こし、10代の少年を死なせてしまったからさぁ大変。
母は金にモノを言わせ、あらゆる策を講じようとするのですね。
しかし、コルネリアが動けば動くほど、息子は母を拒絶し殻にこもるというわけで
この母子はどこに向かうのかと固唾を呑んで見守ることになりました。




まず自分の子供のことしか眼中にないコルネリアの自己チューぶりに驚くんですが
コネでなんとかなりそうなルーマニアのお国事情にも目がテンで、事故処理をめぐる思わぬ展開が面白すぎ。



監督はコルネリアに自分の母親をかぶせ、母と息子の普遍的な問題を描いたのだとか。
途中まで、コルネリアをまるでモンスターのように感じてしまうのに
いつしか、彼女は哀れなまでに息子を愛するただの母親なのだと気づくことになる。
監督のお母さんへの思いが投影されてるからでしょうね。
あり地獄から這い出そうと必死にもがく息子との関係も
事故をきっかけに、きっと一歩前進したんだろうと思わせ
唐突に終わるエンディングにもかかわらず、
ジワジワと暖かいものがこみ上げてくる 不思議な感動作でした。
コルネリアを演じたルミニツァ・ゲオルジウが圧巻です。

母親が子供を愛すのは当たり前だけど、過剰すぎてはだめ
世のお母さん方はハッとする部分があるかもしれません。
関連記事

コメント
この記事へのコメント
実は今月のミニシアターのラインナップを見ていたら、「ん?ルーマニア映画?」って感じで、目に止まっていた。
えらい記事を観覧してしまったな・・・観に行きたくなるやん(爆汗)・・・。
2014/06/03(火) 03:47:30 | URL | ゾンビマン #79D/WHSg[ 編集]
ルーマニア映画といえば、「4ヶ月、3週と2日」以来になるかなぁ。
これはお国柄も垣間見れて興味深い一作ですな。
ダブル受賞やったんや~。
2014/06/03(火) 04:04:50 | URL | Kaz. #79D/WHSg[ 編集]
ルーマニアのお国事情にも目がテンw
元々、共産圏の国だからコネききやすいのかもしれませんね。
ルーマニア映画って云うのは興味深いですね。
題材は普遍的だから、お国柄が解ると云うのはありますよね。
2014/06/03(火) 06:14:51 | URL | miskatonic #79D/WHSg[ 編集]
これ面白そう~。
娘の立場なので一歩引いて冷静に観れるのもよさそう(笑)
母の息子への偏愛って一種サスペンスになる部分ありそうで、日本だとドロドロっと「犬神家の一族」ってところかな(笑)
目がテンなルーマニアのお国事情ってなになになに???
私の と 息子 の間にある「、」がなんか意味深さを醸し出しててこの邦題ナイス。
2014/06/03(火) 08:20:08 | URL | みーすけ #79D/WHSg[ 編集]
ポスターだけ見ると
ホラーっぽいよ~
怖いよ~
2014/06/03(火) 08:27:58 | URL | る~ #79D/WHSg[ 編集]
ゾンビマンさん>
おっと、目にしてしまいましたねw
これはミニシアター系の作品の中でも見ごたえのある部類だと思います。
ルーマニア映画って珍しいですが秀作が多い気がする。
2014/06/03(火) 08:58:36 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
Kaz.さん>
あ、そうそう、本作の共同脚本家が『4ヶ月、3週と2日』の脚本家の方で、監督と「母親像」で共通するところがあったことから映画が作られたんだそうです。
ちなみに主演の女優さんは『4ヶ月~』にも出演してますね。
お国柄が見えるリアルな作風がルーマニアの新しい波なのかな。
そそ、ダブル受賞でものすごく売れた作品だったようです。
2014/06/03(火) 09:07:27 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
miskaさん>
ルーマニアって私たちの常識では考えられないようなことが横行する不思議な国という印象。共産圏だったということは大きいのでしょうね。
普遍的な親子の物語も、こうなるかという驚きがあって興味深かったです。
2014/06/03(火) 09:10:46 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
みーすけさん>
そうそう、この母子の物語もサスペンスフルでドキドキした。
最近は息子が親を殺したりするしねぇ。
ルーマニアって日本人の私たちには思いも着かないことがまかり通るんだなってところ、目がテンだったよ。
あは、『私が、生きる肌』とかもそうだけど、最近この「、」は流行なのかな。
ポーズによって何らかの意味合いを持たせてるのを感じるね。
私の、「どろどろどろー」って間奏?合いの手?が入りそう(笑)
2014/06/03(火) 09:20:06 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
る~さん>
気持ち的には途中までホラー気分だったよ。
2014/06/03(火) 09:20:56 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
当然、DVD待ちです  覚えてられるかな
姉御肌のカ-チャンみたいですね  写真でも タバコなんかふかして
ウチの両親ともタバコはすわなかったですが じいさんとばぁさんは
キセルで吹かしておりました
2014/06/03(火) 17:15:49 | URL | おみゃあ #79D/WHSg[ 編集]
おみゃあさん>
そうですね、母親はお金も教養も力もある女性なんですが、わが子を愛するあまり周囲のものすべてに盲目になっているのが悲しいところでした。
キセルを吹かすおじいちゃん、おばあちゃん粋なご夫婦だったのね。
2014/06/04(水) 09:29:10 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
息子・・・怖いな~なんか怖いなぁ
息子が車の免許とったばかりだから・・・
見たいけど~
2014/06/04(水) 17:31:53 | URL | 翔 #79D/WHSg[ 編集]
翔さん>
あー、車運転するようになるとまた心配だよねぇ。
世のお母さんはいたいところいっぱいあるだろうなぁって思います。
でも痛いだけにおわらないのがよかったよ。
2014/06/05(木) 08:01:24 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
鬼子母神の伝承にもあるように
母性は菩薩と鬼の両面性があるよな〜
と以前から思っていて、
本作の記事を拝見してそれを思い出しました。
2014/06/05(木) 09:54:39 | URL | yossy #79D/WHSg[ 編集]
yossyさん>
実際、この映画の中でも自分の子供のことしか考えられなかった母親が、直訴に行った被害者の親の話にハッとするシーンがありました。
人の立場になってようやくわかることってありますね。
2014/06/06(金) 11:58:44 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
こんにちは。ここなつです。
TBの件はお気になさらずに…相性のようなものがドメイン間であるのかしら?
色々又訪問させていただきますので、宜しくお願いします。
2014/06/26(木) 21:15:47 | URL | ここなつ #79D/WHSg[ 編集]
ここなつさん>
TBは確かに相性のようなものとか、タイミングとかもある気がしますが、実は双方の設定によるところも大きいと思います。
そちらにも少し書きましたが、中には海外からのTBを受け付けない設定にされてる方もいらっしゃるのでお聞きしました。セキュリティの範囲を決定するのは大事なことなので勿論問題ありません。ただ設定によってはこちらからTBできないことがありますのでご確認の上ご理解下さいね。こちらこそどうぞよろしくお願いします。
2014/06/27(金) 08:59:00 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
第63回ベルリン国際映画祭で、最高賞の金熊賞を受賞。触れ込みとしては、「子離れできない母親と成人しても自立できない子供。」のオハナシで、「親の過保護が日常化し“モンスターペアレント”という言葉さえ生まれた今の日本に生きる私たち自身の物語でもある。」というの
2014/06/26(木) 12:43:43 | ここなつ映画レビュー
 『私の、息子』を渋谷ル・シネマで見てきました。(1)予告編で見て良さそうな作品と思い映画館に行ってきました。 本作(注1)の舞台は、ルーマニアの首都ブカレスト。 映画の最初の方では、主人公のコルネリア(ルミニツァ・ゲオルギウ)(注2)が、居間で義理の...
2014/07/15(火) 21:09:10 | 映画的・絵画的・音楽的
27日のことですが、映画「私の、息子」を鑑賞しました。ルーマニアのブカレストに住むコルネリアは、30歳を過ぎてもしっかりしない息子バルブの世話を焼いている。バルブが交通事故を起こし子供が亡くなったことから コルネリアは考え付く限りの手段を駆使し息子を助け...
2014/12/12(金) 17:14:18 | 笑う社会人の生活