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壊された5つのカメラ
2013年02月23日 (土) | 編集 |


壊された5つのカメラ(2011)パレスチナ/イスラエル/フランス/オランダ
監督:イマード・ブルナート

パレスチナのビリン村で暮らすイマード・ブルナート監督が、四男の成長を記録すると共に、
イスラエル軍に抵抗運動を繰り広げる村の様子を撮り続けたドキュメンタリー。
アカデミードキュメンタリー部門ノミネート作品です。

ビリン村はイスラエルとの国境に位置し、ここでは村人は荒れた土地を耕し、
オリーブなどを植えて生計を立てています。
ところがイスラエルがテロ対策として築き始めた壁は、パレスチナ側に入り込み
ビリン村の農地を分断することになるんですね。
そこで村人は週末にデモをするなどして抗議するんですが、
驚くのは、村人の抵抗に対し、イスラエルの国境警備隊は催涙弾やゴム弾といった
武力を行使する事。
イマードのカメラは時に、目の前で死んでいく友を映し出します。
撮影を止めろとの警告に従わず、イマード自身が大怪我を負うことも。
弾を受けるなどして壊される度にカメラを換えること5たび。タイトルの所以です。

私がさらに驚いたのは、ビリン村の人々は、壁の建設を妨げるため、小屋を建てて抵抗することはしても、そのほかはほぼ丸腰で、ひたすら「やめて欲しい」と訴えるのみであること。

フィルムの中で、イマードの息子が、「どうしてナイフを持って戦わないの?」と訊くシーンがあるのだけど、「ナイフを使えば傷つく人がいる。人に痛い思いをさせたいのか?」とのイマードの答えが心に残ります。

もし同じことが日本でも起きたら、私たちはどうするでしょうね。
やはり人を傷つけることなど望まないはずだけど、相手は発砲してくるんですよ。
平和が一生続くとは思えなくなった今日この頃、なんだか考えさせられます。



ときにダンスを踊り、いつかは解ってもらえると信じる村人は楽観的過ぎるとも思ってしまうのだけど、飄々と、ある意味楽しみながら、前向きに訴え続ける彼らの力強いこと。
だからこそ、そんな彼らが受けるあまりに不条理な仕打ちに腹が立つのでした。
大きなニュースとして伝わってこなくても、こんなことが今も起こっているんだという現実。
こうしたドキュメンタリーが世界の目に触れることは大きな意味があることですね。
身体を張って記録し続けるイマードの使命感にも感服しました。




★★★★




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コメント
この記事へのコメント
お、ドキュメンタリーでしたか。
この村はパレスチナ人自治区にあるのかな?
一般市民の視線で見つめた作品は興味深いですな。
DVDがあったら観てみよう。
2013/02/24(日) 03:38:20 | URL | Kaz. #79D/WHSg[ 編集]
あ~、この作品。
今日のトピックスにありましたけど、監督さんが、オスカー授賞式に出席する為の入国時に止められたとか。
作品の内容を読ませてもらったら、余計に悲しくなってしまいました。
ほぼ丸腰で訴え続ける、と言うのは真の強さがないとできない事ですよね。
オスカーオミネートで注目されて、この現実が世界に発信できる事を祈るばかりですね。
2013/02/24(日) 05:34:22 | URL | じゅり #79D/WHSg[ 編集]
単なるよその国の情勢を見るドキュメンタリーではなさそうですね。
pu-koさんの感想が面白そうなので、公開をチェックしておきますね。
2013/02/24(日) 05:40:49 | URL | ゾンビマン #79D/WHSg[ 編集]
パレスチナの問題は長い歴史をひきずっていますが、それを「人を傷つけると痛い思いをする人がいる」と丸腰で抵抗し、カメラを回す人々がいるんですね。完全武装した相手に対して、その態度で臨める人間は、よほどの信念があるのでしょう。ぜひ見てみたい映画です。
2013/02/24(日) 06:32:36 | URL | ミス・マープル #79D/WHSg[ 編集]
Kaz.さん>
そうそう、パレスチナ暫定自治区内の村ということでした。
イスラエルとパレスチナの違いなども浮き彫りになり興味深かったです。
BSで放映されたようだけど、DVDは出てないかも。
今回アカデミーで再び話題になってソフト化されるといいですね。
2013/02/24(日) 17:16:21 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
じゅりさん>
えーー、監督は入国出来なかったんですか。
うーん、所詮アメリカはイスラエル支援ってことなのかな。
悲しい現実ですね。
非暴力による訴えだからこそ、アカデミー賞は大きな機会のはずなのに。
2013/02/24(日) 17:18:40 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
ゾンビマンさん>
世界で何が起きているのかを映画で知ることが多いですね。
これ過去に公開された事もあるようなんですよ。
このノミネートをきっかけに、また再公開などになるといいなと思います。
2013/02/24(日) 17:20:23 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
ミス・マープルさん>
非暴力で訴える事の意味を世界に発信する意味もあるのでしょうね。
丸腰の人間に武力を行使する事など普通では考えられないことですから。
でも大きな信念がなければできませんよね。
機会があればぜひ。
2013/02/24(日) 17:24:56 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
ユダヤは金もってるしなぁ
アメリカ支配もしてるし ロックフエラ-もユダヤか
ロスチャイルドの暖簾分けやし
2013/02/24(日) 17:46:21 | URL | おみゃあ #79D/WHSg[ 編集]
おみゃあさん>
高層ビルの建つイスラエルと、パレスチナ暫定自治区のビリン村には点と地ほどの差がありました。
2013/02/25(月) 00:40:04 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
読ませてもらっただけでもこれは観るべきドキュメンタリーやなぁ・・と思います。
それに僕の周りの映画ファンの方もこぞって観るべきと言ってます。
僕らのしらなかったパレスチナがあると。
関西での上映は11月にある・・と聞いたのですがガセネタでない事を祈ります
2013/02/27(水) 21:57:08 | URL | SHIGE #79D/WHSg[ 編集]
SHIGEさん>
おー、映画ファンの方にもお薦めされてますか。
そこに住む一般市民の日常を映し出すものに勝る真実はないと思うし、世界で起きていることを知り考えるいい機会になりますね。
大阪は一月で上映終わってるようなんだけど、オスカーノミネートということでまた上映されるんだったらいいですね。
2013/02/28(木) 15:20:05 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
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