映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
思秋期
2012年05月07日 (月) | 編集 |
サンダンス映画祭で2部門を受賞し気になっていた、
ピーター・ミュラン主演のヒューマンドラマです。



思秋期
2010年(イギリス)
原題:Tyrannosaur
監督:パディ・コンシダイン
出演:ピーター・ミュランオリビア・コールマンエディ・マーサン


ピーター・ミュラン演じるジョセフは、身体の底からわきあがる怒りを
抑えることができず、崩壊寸前の中年男。
ある日、酒場で若者と喧嘩になったジョセフは、身を隠したチャリティ・ショップで
オーナーのハンナ(オリビア・コールマン)と出会い、徐々に交流を深める。
しかしハンナ自身もある秘密を抱えており・・ という話。

俳優のパディ・コンシダインの監督デビュー作である本作は、
心に傷を持った男女の出会いと再生を描くヒューマンドラマでありラブストーリーです。




おそらくはヤクザがらみのジョセフは、真っ当な人生は生きて来なかったであろう男
妻を亡くし、今また友を癌で失おうとする彼は、大きな悔いと絶望に苛立っている。
そんな時に出会ったハンナは、裕福で宗教心に満ちた女性と思われたが
実は暴力夫の下、恐怖に怯えて生きていた。

映画はそんな二人が互いに安らぎを見出しつつ
それぞれの恐怖と対峙する様子が、緊張感の中描かれます。

ハンナのDV夫ジェームズを演じるのが『アリス・クリードの失踪』のエディ・マーサン
彼はこういう異常性のある役が本当に上手くて、怖い怖い。
ジェームズが初めて画面に登場するシーンなんて、もう
あらやだ、なにやってんの~?ってなもんで、、驚愕でした^^;

目を背けたくなるシーンもあるけれど、奇麗ごとじゃないとこがいいのと
ピーター・ミュランがカッコいいのよね。
3人の演技がそれぞれに素晴らしく見ごたえがありました。
お葬式のシーンで、友を弔う友人たちが不器用ながらも温かく、じんわり感動。

ちなみにタイトルのティラノサウルスとは、ジョセフの台詞の中で
死んだ妻が歩くと『ジュラシックパーク』みたいに地響きがしたと説明されています。
映画の中で、家の中でハンナの夫の足音が強調されていたのが印象的で
ティラノサウルス(=足音)は脅威の象徴だったかもしれません。

見守ってくれる人の笑顔や温かさがあって、人は再生を果たすことができるのだという描き方が静かな感動を呼ぶ秀作でした。
ただし、ジョセフの怒りが何故隣人の犬の泣き声で助長されるのかがわかりにくく
犬好きさんにはお薦めできません(汗)
英国インディペンデント映画賞でも作品賞・新人監督賞・主演女優賞を受賞。
監督の今後の活躍にも注目したいです。

秋に公開が予定されてるようです。

★★★★☆


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コメント
この記事へのコメント
何だぁ恐竜が蘇って暴れるんじゃないのかぁ・・・
2012/05/06(日) 09:43:20 | URL | GH字幕 #79D/WHSg[ 編集]
字幕さん>
残念でした。恐竜映画じゃないのですw
このまま邦題になると間違えて子供連れて行く人いるかもね(/∀\*)
2012/05/06(日) 10:01:36 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
このポスターはいですね。
タイトルからはちょっと想像つかない感じの内容ですね。
歩くとって、奥さんどんなだったんだ(^_^;。
見るとタイトルに納得がいく感じの作品なのかもしれませんね。
2012/05/06(日) 12:24:58 | URL | miskatonic #79D/WHSg[ 編集]
miskaさん>
ポスター面白いですね。
あは、奥さんは糖尿病なのに食べることをやめず、大きい人だったとは説明されてるけど、映画の中で家の中で響く足音を凄く強調していたんですよ。
ハンナの夫が近づくときとか。
足音(ティラノザウルス)は脅威の象徴という描き方だったろうと思います。
その脅威が化石となって静かに地中に埋もれているこのポスターは
彼らが最後に到達した境地を表現しているのかもしれません。
2012/05/06(日) 13:03:16 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
いい内容の映画ですなぁ  いつか観よぉう
若者にケンカ売るときは一発でしとめなあきません  タイリキ続かんけんね
一発でしとめれんかったらケンカやめよう
コワイ顔↑  ええね
2012/05/06(日) 17:42:32 | URL | おみゃあ #79D/WHSg[ 編集]
恐竜映画じゃないんですね
ラブストーリーか~
秋にいい感じですね(๑^ڡ^๑)
2012/05/06(日) 18:25:01 | URL | 翔 #79D/WHSg[ 編集]
エディ・マーサン。最近観たフランス映画でもキレた教官の役でした(笑) ほんといろいろでてますね~。いちばん上の画像がすてき。ちょっと孤独な雰囲気で。これは感動しそう。観たいです^^
2012/05/06(日) 21:46:05 | URL | けいとき #79D/WHSg[ 編集]
相棒がティラノサウルスが近づいてくるような恐怖だったのかなぁ〜
でも恐竜好きが間違えて見ちゃいそうですね〜w
2012/05/07(月) 04:00:27 | URL | くらげ #79D/WHSg[ 編集]
DVを扱った映画って、何だか痛そうというか、目を背けちゃうようなところがあります。アクションもので人がバッタバッタ殺されても何ともないのに。身近にありそうな暴力ってやっぱり怖いんですよね、チキンですから。この映画はその上にどういうドラマを乗せているのか興味あります。ラストに希望がありそうなのが、救いなのかしら。
2012/05/07(月) 05:34:39 | URL | einhorn2233 #79D/WHSg[ 編集]
タイトルも良いし、pu-koさんの記事も良い。
めっちゃ観たくなったです。
私、嫁さんを殴る男って許せんので、この映画観たら怒るやろうなぁ・・・。
2012/05/07(月) 06:23:28 | URL | ゾンビマン #79D/WHSg[ 編集]
んん~、こういうストーリーやったんですか。
見応えあるドラマになってそうですな。
このタイトルも興味をそそってインパクトありですよね。
こりゃ、観たい。
2012/05/07(月) 08:49:01 | URL | Kaz. #79D/WHSg[ 編集]
おみゃあさん>
いい映画でしたよ。ぜひ。
わは、もう若くないから喧嘩はだめよ。
ってか、おみゃあさんにかかっていこうっていう若者はいないでしょ。
デカくて怖そうだしw
2012/05/07(月) 09:33:19 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
翔さん>
あはは、恐竜映画かと思うでしょ。
ラブストーリー的にはこれから始まるって感じでした。
2012/05/07(月) 09:34:50 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
けいときさん>
それ観た観た!
またKY女のサリー・ホーキンスが神経逆なでるしねw
『戦火の馬』みたいに、ちょいいい人も演じれるけど、エディ・マーサンにはやっぱりキレて欲しいw
観た後だと色んなことを考えさせるポスターです。
大きく感動というのでもないけど、ジワジワと心に響く作品でしたよ。ぜひ。
2012/05/07(月) 09:40:32 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
くらげさん>
ハンナにとってじゃまさに恐怖の象徴だったと思います。
が、ジョセフにとって妻はとっても複雑な存在で、理解できず反撥もしたけれど
愛すべき存在。でも愛せずにいたことが大きな悔いともなっていて、、
妻への苦い思いが、足音(ティラノサウルス)としてわだかまっているという感じでした。
上手く説明できないけど(汗)
2012/05/07(月) 09:47:02 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
einhornさん>
DVに関しては映像的にはそれほど見せてないので怖がりサンでも大丈夫だと思います。
それぞれに抱えたものが大きい二人の再生を辛らつだけど誠実に描いているところは好きでした。
そう、ラストには希望がありました。
2012/05/07(月) 09:53:54 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
ゾンビマンさん>
暴力夫は懐かしの冬彦さんを思い出させる陰湿なタイプで
マーサンの演技が上手すぎるのもあって、観たら殴り飛ばしたくなると思うわw
でも自分でも病気だと言うくらい、嫌な奴なのはわかってて
本当は妻の愛を渇望する可愛そうな人間でもあったんでしょうね。
2012/05/07(月) 10:01:36 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
Kaz.さん>
こんなストーリーだったんですよ。
これにさらに事件が起きるんですが。
そう、タイトルもインパクトありますね。
その意味合いを色々考えるのも面白い作品だと思います。
ミュランさんもいいよね~。
2012/05/07(月) 10:04:07 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
うちの生きている息子も歩くときに
ドシン!ドシン!
といちいちうるさいのだった。
ティラノサウルスのつもりだと言っています。
エディ・マーサンはそうですね。
タイトル忘れたけど
サリー・ホーキンスの映画でもサイコ演技を
披露してました。
2012/05/07(月) 17:35:09 | URL | HK #79D/WHSg[ 編集]
あ~ほんと恐竜一匹も出てないんや(・ω・)bグッ
はは^^エディ・マーサンそういう役似合いそ~
あらやだ、なにやってんの〜っての観たい観たい!
よしよし、これは来てくれるんですね^^良かった♪
2012/05/07(月) 21:59:06 | URL | SHIGE #79D/WHSg[ 編集]
HKさん>
おーー、息子ちゃんもティラノサウルスの足音に脅威を感じ取ってるのね。
息子ちゃんのティラノサウルス・ミニラー可愛い~。
映画もそのズシン、ズスシンに身が凍りそうでした。
マーサンは『ハッピー・ゴー・ラッキー』ね。
サリー・ホーキンスが苦手だった。。ってか監督さんがちと苦手。
2012/05/08(火) 06:33:06 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
SHIGEさん>
そうなんですよ。恐竜の出ない恐竜映画。
マーサン似合いそうでしょ。
もう、ちょっと!!何やってるのよ、もう~!!って感じで
冒頭からやらかしてくれます^^;
確認して~(笑)
2012/05/08(火) 06:35:32 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
え〜恐竜映画じゃないの⁉まさかのヒューマンドラマ(笑)足音の事なんですね。これは絶対に間違えますね(笑)アリスクリードは今週見たばかりです。
2012/05/09(水) 16:10:11 | URL | dance #79D/WHSg[ 編集]
ダンスさん>
わはは、まさかのヒューマンドラマ(爆)でしたよ~w
足音が強調されてたので、奥さんのことだけでなく、比喩的に使ったんだろうなと思います。
おー、『アリス・クリード~』ご覧になりましたか。
あのマーサン(犯人のひとりね)がまた怖い役で出てるんですよ^^;似合いすぎ。
2012/05/09(水) 23:22:59 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
音楽もよかったですね。
ケルト人は「天使の分け前」でも「勇敢に戦う民族」と言っていました。
だからといってジョセフの姿は、酒浸りで怒りっぽいひねくれ者にしか
見えませんでした。でも何気にかっこいい!
エディ・マーサンは癖のある役が似合いますね。
ラストはちょっぴり幸せな気分になりました。
2014/01/10(金) 01:18:19 | URL | ミス・マープル #79D/WHSg[ 編集]
ミス・マープルさん>
ジョセフの存在感もあって、哀愁漂う渋い作品でしたよね。
エディ・マーサンはこういう役がぴたりはまって怖い怖い。
でも優しくて可愛い役もはまるんだからうやっぱりうまいんですねぇ。
そうそう、少し希望を感じられたのがいい後味になりましたね。
TBありがとうございました。
2014/01/10(金) 16:57:50 | URL | pu-ko #79D/WHSg[ 編集]
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