映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
【映画】AMY エイミー
2016年03月29日 (火) | 編集 |
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AMY エイミー(2015)
イギリス/アメリカ
原題:Amy
監督:アシフ・カパディア
出演:エイミー・ワインハウス
日本公開:2016/7/16
オフィシャルサイト



【感想
アフター・オスカー特集
今日はアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞受賞
27歳でこの世を去ったイギリスの歌姫エイミー・ワインハウスの半生を描くドキュメンタリー『AMY エイミー』です。

エイミー・ワインスタイン死亡のニュースが流れたのは2011年の7月ですか。
私などはそのときに初めて名前を知ったくらいなんですが
ひと世代前のジャズシンガーを思わせるハスキーボイスに惹かれ聴いたアルバムで
彼女の才能を知りました。アルバムタイトル曲の『Back to Black』とか凄くいいんだよねぇ。

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様々な賞を獲り、世界にその名を知られていくエイミーですが
その一方で彼女は酒やドラッグに溺れ、スキャンダルにまみれて
最期は孤独に死んでいった。

ドラッグに手を出したのは結婚がきっかけだったかもしれないけど
それ以前からエイミーは過食症や、アルコール依存、欝を患っていて
彼女のトラブルの根っこはもっと幼い頃に静かに育っていってたように思う。
それは父親からの愛情に飢えていたことに起因するのかなと
これは勝手な想像。

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酒や薬によって頭や身体の自由も奪われて
思いどうりに歌えない悲しみが一層に彼女を苦しめる
どんどん痩せて表情も虚ろになっていく様子がとにかく痛々しかった。
こうなる前に誰か救いの手を差し伸べることは出来なかったのかな。

ダメなものはダメと、誰かに言ってもらっていたら彼女の人生は違ったのではないか。
そして彼女が言うように、小さなジャズクラブで数人の客を相手に
好きな歌を歌っていた方が幸せだったかもしれない。

でもそれが許されないほどの才能の持ち主だったことは
コンサートやスタジオ収録映像などからも見て取れるわけで・・

パワフルな歌声とともに彼女の曲が残っていくのはせめてもの救い。
孤独な死だったけど、やっと苦しみから解放されたのかなと思う。

エイミー・ワインハウスの光と影が描かれたドキュメンタリーでした。




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【映画】トランボ ハリウッドに最も嫌われた男
2016年03月27日 (日) | 編集 |
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トランボ ハリウッドに最も嫌われた男(2015)
アメリカ
原題:Trumbo
監督:ジェイ・ローチ
脚本
:ジョン・マクナマラ
出演:
ブライアン・クランストン/ ダイアン・レイン/ ヘレン・ミレンジョン・グッドマン
日本公開:2016/夏
オフィシャルサイト

 【あらすじ
脚本家トランボはハリウッド黄金期に第一線で活躍していたが、冷戦の影響による赤狩りの標的となり、下院非米活動委員会への協力を拒んだために投獄されてしまう・・・


【感想
先月帰国時に淀川長治さんの本を買ってきて読んでるもので、古い映画を観たくてたまらなくなってるんですが
もうちょっとアフター・オスカーシリーズ続けます。

今日は主演のブライアン・クランストンが主演男優賞にノミネートされた『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』を。
赤狩りに遭いながら『ローマの休日』などの名作を生み出した脚本家ダルトン・トランボの伝記です。

共産主義が社会悪とみなされた第二次世界後の1940年代後半
ハリウッドでも共産主義者を排斥する赤狩りが行われ、ハリウッド10といわれる10人が収監されたこと
その後、ブラックリストに載った多くの映画人がハリウッドでの仕事を失っていったことは周知の事実でしょう。

無茶な時代ですよね。
日本でいうと、共産党の党員は勿論のこと、党を支持するものまでもいきなり捕まって
仕事を失ってしまうということ。

共産主義者が作る映画が社会に何か悪影響を与えるとか、そんな事実もないままに人権を侵害し
冷戦の恐怖を赤狩りに変えた時代の愚かさと恐ろしさ。


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そんな中、偽名を使ったり他人の名義で脚本を書き続けたトランボの奮闘が描かれる本作は
単に彼の才能に感嘆する映画ではなく、その裏には愛すべき家族がいて、
方向を失いそうになるトランボを叱咤し支え続けた妻の愛があったことが感動的。


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トランボを演じるブライアン・クランストンは殆ど知らない役者だったけど
信念の人を深みのある演技で演じていてお見事。
妻役のダイアン・レインと長女役のエル・ファニングも凄くいい。

他人の名前を挙げることで失職の憂き目から逃れようとした人々の葛藤など
赤狩りの実体を非常に分かりやすく描いていて面白いし
ジョン・ウェインやカーク・ダグラス、オットー・プレミンジャーなど知ってる役者たちが
赤狩りにどう係わっていたのかというところ、赤狩りの終焉にも興味津々でした。

こちら本物のダルトン・トランボ。お風呂でまで執筆を続けた根性のひと
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がむしゃらなまでに脚本を書き、生涯かけて闘ったダルトン氏が早くに亡くなったのは
赤狩りの無理がたたったのではと思わずにいられない。
彼の作品は『パピヨン』『ジョニーは戦場へ行った』『ローマの休日』くらいしか観てないので
これから観ていこうと思います。

ジェイ・ローチはおバカ映画から政治的な作品にシフトしてますが
エンタメ的な見せ方を知っているので、分かりやすくていい。

それにしても今年は50年代を描く映画が頑張った年でしたね。

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【雑記】昨日のへイルストームは怖かった
2016年03月24日 (木) | 編集 |
『10クローバーフィールド・レーン』の記事にも書きましたが
昨夜はヘイルストームに見舞われました。

ヘイル(hail)というのはひょうのことですが
大きいものになるとゴルフボールからソフトボール大になるというから
そんなもん頭に当たったら下手すると死にます。

わが地域はそれほど大きくはなかったけど、
5分間くらいの間、屋根を打つ音のすさまじかったこと。
生きた心地がしなかった。

これは裏庭に続くドアを開けたところ
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わずかの間に裏庭にも雪のようにひょうが積もり
それまで27℃近くあった気温も一気に下ってました。


家の前はこんな感じ
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インターネットも電話も不通になって
今日は朝からネット会社に電話して修復してもらったり
(電話のやりとりで修理できるのは凄いと思う)

屋根屋さんが近所をチェックして回っていたのでお願いしたところ
あちこちダメージが確認されたので修理が必要とのこと(泣)
(今回は屋根に上がってくれたけど、広告によるとドローンで確認するらしい。)
外灯の電球が割れたり、網戸が落ちたり、ちょっとした被害がありました。
お財布に痛い。。お隣は窓ガラスも割れてましたよ。
怖かっただろうなぁ。

夜だったので、車が二台とも車庫内で無事だったのは不幸中の幸い。
会社や出先で外にパーキングしてる時間帯だともっと被害が大きかったでしょうね。

なにより昨日は夫が3日間の出張から戻ってきて家にいたのが心強かった。


こちらはニュース映像から。(宣伝が入ります)
外に駐車してた人は災難ですなぁ。










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【映画】『10 クローバーフィールド・レーン』前作の血族?
2016年03月24日 (木) | 編集 |

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10 クローバーフィールド・レーン(2016)アメリカ

原題:10 Cloverfield Lane
監督:ダン・トラクテンバーグ
脚本:ジョシュ・キャンベル/ マット・ストゥーケン /  デイミアン・チャゼル
出演:メアリー・エリザベス・ウィンステッドジョン・グッドマン  / ジョン・ギャラガー・Jr 
    
【あらすじ】
見知らぬシェルターの中で目を覚ました若い女性ミシェル。そこには「君を救うためにここへ連れてきた」と話す見知らぬ男がおり、ミシェルと男の共同生活が始まるが……。
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【感想】

ん?クローバーフィールド?続編??と
殆ど情報を入れずに観にいきました。

一応2008年の『~HAKAISYA』とは血族の位置づけだそうで・・
血族ってなんや(笑)
要するに続編ってワケでもないけど近いもんがあるよという感じ。
今回J・J・エイブラムスは製作に回り、新人監督がメガホンを取ってますね。

冒頭、車を走らせるミシェル(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)。
恋人のベン(ブラッドリー・クーパーの声だったらしい)から電話があるも、ミシェルはベンから逃げている様子。
そしていきなり事故に遭います。
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目覚めた彼女の腕には点滴が施され、片足は鎖に繋がれている。
そこにジョン・グッドマン演じるハワードが現れ、「外は危険だから出ちゃいけない。
ここは危険から逃れるために準備していた地下シェルターだ」と説明するんですね。

ミシェルにしてみれば変態に監禁されたという思いしかなく、
なんとか隙を見つけて脱出しようとするわけ。
さて、ミシェルが知ることになる真実は?という話。



ハワードの正体と、外界で何が起きているのかの両方を謎にしてミステリーを展開させる本作ですが、
比較的スローなのと、前日の睡眠不足もたたって途中ちょっと寝てしまった(汗)
気づいたら腕を負傷した先客エメット(ジョン・ギャラガー・Jr )が登場してて
彼はなんであそこにいたんだろう?とか、そんなことまで謎になってしまった(笑)

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ジョン・グッドマンがちょっと怖くて、いい人なのか悪いヤツなのか分からないのと
外に出たらばとんでもなかったというところをちゃんと見せてくれるのはいい。
ただクライマックスのバトルはもう少し見せ場が欲しかった。




メアリー・エリザベス・ウィンステッドが途中お着替えをするのが無粋。
着替えたその服は誰のだ?っていうところもミステリーの一環なので仕方ないですが
闘う女は白タンクトップとおパンツというのを守って欲しかった。
彼女は今回も得意の火責めで頑張ります。




地下シェルターで過ごす映画に『ディヴァイド』(2011)というのもあったけど
爆撃や災害に備えてシェルターの準備が必要かもだな。




と、ここまで書いたところで、我が地域はいきなりのヘイル・ストームに見舞われました。
ひょうが屋根をたたく音のものすごいことといったら。
わずか5分くらいだったけどその間命が縮まる思いだったわぁ。
終わってみたら外は一面のひょう。
車もボコボコになるくらいだから、外に出てる人がいたら大変なことになってるでしょうね。
シェルターを見つけられたらいいのだけど・・。




ちなみに直後からインターネットも電話も不通になり、今やっとアップしようとしてるところ。
ひょうの写真などはあとでお見せしますね。

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【映画】『オートマタ』価値観変えられます
2016年03月21日 (月) | 編集 |
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オートマタ
(2014)ブルガリア/アメリカ/スペイン/カナダ

原題:Automata
監督/脚本:ガベ・イバニェス
出演:アントニオ・バンデラス /  ディラン・マクダーモット/ メラニー・グリフィス/ ビアギッテ・ヨート・ソレンセン/ ロバート・フォスター 

 
  
 【あらすじ
2044年、太陽風の増加により荒廃した地球。人口は激減し労働力を補うため、大企業ROC社によりAI搭載の人型ロボット(オートマタ)が開発され、あらゆる分野で人間のサポート役として活躍していた。膨大な数のオートマタを管理し、安全を担保するための2つの制御機能(プロトコル)・・。1つは“生命体に危害を加えてはならない”、2つめは“オートマタ自ら修理・改造をしてはならない”。しかしある日、何者かによって改造禁止のプロトコルが無効化されたオートマタが発見され、ROC社の保険部で働く調査員ジャック・ヴォーカンは調査を開始するが…。(allcinemaより抜粋)


【感想

帰省中、将来はロボットがタクシーを運転するようになるかもとのニュースを耳にしました。
ここ最近のAIの進歩は著しく、本作の舞台となる30年後に、AIが人間に代わって家事や介護のみならず運転から建築業までをサポートしていても不思議じゃありません。

でも心配になるのはタクシーの運転手の仕事がなくなるというだけでなく、人工知能が人間の能力を超えてしまうのではないかということ。
強いものが世界を支配するのは当然の流れ。もしも高度に知能が発達したロボットが暴走したら・・
本作はそんな危惧を含む、荒廃した近未来を描くデストピア・SFです。


主人公は人型ロボットを開発、管理する企業の保険部で働くジャック・ヴォーガン(アントニオ・バンデラス)。
バンちゃんお久しぶり。
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彼は放射能に汚染された都会の地で、妻がはじめての子供を出産することを心配している。
さらにジャックを悩ますのが、ロボット第二のプロトコルである「自らを修理・改造してはならない」というルールを冒す事件が起きたこと。
ロボットに何が起きてるの?人類の未来は?というお話ですね。

地球の老朽化や地球温暖化がもたら変化で人類は滅亡に向かうとする近未来SFは沢山作られるようになりましたが
人工知能を絡ませたものは珍しいかもしれません。
でもこの映画に描かれることは絵空事には思えないんですよね。

放射能にも自然災害にも弱い生身の人間は、もはやどんな対処を施しても地球の変化に追いつけない。
氷河期に恐竜たちが息絶えたように、環境に適応しないものは強いものに淘汰されていくのは自然の掟
ならば環境に強く、壊れても自分で修理までできるロボットが、人類に代わって地球を支配したとしても不思議ではないんじゃないか・・。

人類が一番賢いのだと信じていた自分の考えがこの映画で変えられた気がします。
でも、悔しいという感覚でなく、とても穏やかな気持ちで負けを認めるというかね
それがいいかどうかは別として
人間は所詮限られた命を生きる生き物で、だからこそあくせくせず
自然と共存しながら自分に与えられた命を穏やかに全うすればいいんじゃないかと 何か達観した気分。

あるいはゴキブリが醜いと思うのは人間の視点であって
未来を生き抜くロボットがゴキ型だとしてもおかしくない。
人間の言葉を喋らなくても、放射能にも強いゴキブリの言葉が話せて彼らと交流できればその方が有益だ

あー、既成概念から価値観まで変えられた気がします。

バンデラスも音楽も、この世界観にマッチしてよかった。
この映画に出てくるロボットたちはデジタルではなく全てリアルに作られたものらしい。
だからこそ、ジャックと心を通じ合わせる様子もあまり違和感がなかったのでしょう。

途中ちょっと思考が追いつかないところがあったけれど面白い映画でした。


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関係ないけど・・
共演のメラニー・グリフィスの整形顔がキム・ノヴァクの二の舞になりそうな感じで気になってしまった(汗)







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