映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
ジャッカス/クソジジイのアメリカ横断チン道中
2014年01月31日 (金) | 編集 |
オスカー特集今日はメイキャップ&ヘアスタイリング賞部門にノミネートされた『ジャッカス/クソジジイのアメリカ横断チン道中』をDVDで観ました。
ジャッカス/クソジジイのアメリカ横断チン道中(2013)アメリカ
原題:Jackass Presents: Bad Grandpa
監督:ジェフ・トレメイン
出演:ジョニー・ノックスヴィル/ジャクソン・ニコル
日本公開:2014/3/29
  『ジャッカス』シリーズのスピンオフ作品です。
今回はジョニー・ノックスヴィルが86歳のアーヴィングじいちゃんに扮し、
監獄行きが決まった娘から預かった孫のビルを娘婿の元に送り届けるために車で旅するというロードムービーになっています。
ジャッカスシリーズですからね。
お下劣、顰蹙、危険と3拍子揃った作品であることは間違いないんだけど、
おじいちゃんと孫が主役ということで、どこかホンワカ。
しかも最後には孫とおじいちゃんの絆が深まる様子にほっこりできるというおまけ付き。
さすがにオスカーにノミネートされるだけあって、
ノックスヴィルの扮装も全く違和感なくどこから見ても上品そうなおじいちゃん。

だから余計に、年寄り子供と親切にしてくれる周囲の人の戸惑う姿がおかしくてね、
そのリアルな反応に爆笑しながら見ちゃいました。いわゆるドッキリカメラですね。

孫のビルを演じる子役もなかなかの芸達者なんですよ。
ジャッカスシリーズは実は一本目しか観てないんだけど、
このバッドグランパシリーズの方が人気が出るんじゃないかな。

と思ったけど、ノックスヴィルは続編の予定はなく、あったとしても自分が出ることはないと言ってます。
ジャッカスメンバーへの仲間意識が強いからかな。

顰蹙でちょっと下品だけど、気軽に大笑いできる一本でした。
スパイク・ジョーンズ監督も脚本&製作に係わってますね。

出演もしてるようなので、ジョーンズを探せに挑戦してみてください。
トレーラー貼っておきます。

『ミッドナイト・ミート・トレイン』:ブラッドリー・クーパー
2014年01月30日 (木) | 編集 |



オスカーシリーズに戻りましょう。
今日は『アメリカン・ハッスル』で助演男優賞にノミネートされたブラッドリー・クーパーの2008年の未公開ホラー。クライヴ・バーカーの原作小説の映画化『ミッドナイト・ミート・トレイン』です。
ミッドナイト・ミート・トレイン(2008)アメリカ
原題:The Midnight Meat Train
監督:北村龍平
出演:ブラッドリー・クーパー/レスリー・ビブ/ヴィニー・ジョーンズ/ロジャー・バート/ブルック・シールズ
 
 
【ストーリー】
売れない写真家のレオンは、ある日チンピラに囲まれた女性を助けるが、翌日女性が行方不明になったことを新聞で知る。レオンは写真に収めたある男の関与を疑っていた。


北村龍平監督のハリウッドデビューとなるスラッシャー・ホラーです。




ブラッドリー・クーパー演じる主人公のレオンは、ブルック・シールズ演じるご意見番アーティストに助言され、生を感じられる写真に挑もうとしている矢先、失踪事件に間接的に関わるんですね。
偶然遭遇した「奇妙なオーラを発する大男」に暴力的な何かを感じ、失踪事件との関係を疑いつつ、被写体として男を追い回す。
もう、ブラッドリーが危なっかしくてね。愛する恋人(レスリー・ビブ)との将来や、写真家としての成功が目の前にチラつく上に、変な正義感があって、気づけばとんでもない事態に自分を追い込んでるわけ。

最初に書いたように、これかなりスラッシャーなホラーでして、
案の定男は走る列車の中で、乗客を血祭りに上げていく。血しぶきどころか首も目玉も飛ぶんですな。
しかし、勝手にシリアルキラーものと思ってたら、そんなありそうな話じゃ全然なくて、ちょっとびっくり。後味はマイケル・ウィナーの『センチネル』に似た感覚かな。




本作のブラッドリー・クーパーはほぼ出ずっぱりで、アクションからベッドシーンまで大活躍(笑)
そして、そのブラッドリーを食っちゃうのが謎の大男マホガニーを演じるヴィニー・ジョーンズ
スーツにネクタイ、刈り上げといういでたちで、鞄片手に昼間は肉屋で働き、夜は地下鉄で人気のない列車を待つ男。雑踏の中にいても異様さが際立つジョーンズの存在感が凄い。

すばやいアクションシーンがちょっと見にくかったけれど、主要な登場人物の動機がちゃんと描かれていて、この手の映画にしては良く出来た作品だと思います。
ポスター、今ならブラッドリーを使うだろうな。



ザ・イースト
2014年01月29日 (水) | 編集 |


今週末日本公開の作品から、今日は『ザ・イースト』を観ました。


ザ・イースト(2013)アメリカ
原題:The East
監督:ザル・バトマングリッジ
出演:ブリット・マーリング/ アレキサンダー・スカルスガルド/ エレン・ペイジ/ パトリシア・クラークソン/ トビー・ケベル/ シャイロー・フェルナンデス/ オルディス・ホッジ
日本公開:2014/1/31
パンのお話・・じゃなくて
環境テロ組織に潜入する元FBIエージェントの葛藤を描く作品です。




グローバル企業を顧客に持つセキュリティ会社に雇われたジェーンに与えられたのは、環境テロ団体イーストの正体を割り出すこと。サラと名乗り組織に潜入することに成功したジェーンは、組織でメンバーと生活を共にするうち、彼らの考えに感化され、任務と正義との狭間に揺れることになる・・ 

サラ(ジェーン)を演じるのは『アナザープラネット』のブリット・マーリング
監督のザル・バトマングリッジとは『Sound of My Voice』に続いてのタッグですね。
今回も二人で脚本を書いてます。

冒頭、石油まみれの海鳥が映し出され、続いて石油会社CEO宅の窓から石油が流されるシーンなどは、本物のニュース映像でしょうか。
新鋭バトマングリッジとマーリングのコンビは、今ある社会問題をスリラーに変えることに長けています。
環境を冒しつつ成長する企業にどう警告し制裁するのか。
テロは正しい手段なのか。そんな疑問を投げかけつつの二時間弱。
テロ現場のスリルと、潜入捜査のスリル、さらに終盤には思いがけない戦慄も用意され
インディーズ作品らしからぬエンタメ性で見せきる手腕はなかなかのもの。



証券会社の才女的演技から抜け出し、女スパイを演じたマーリングは新境地。
サラは組織に入ることで、これまでとまるで違った目で世界を見ることになるのです。テロ組織のリーダーを演じるアレキサンダー・スカルスガルドは繊細さと底知れない怖さを併せ持つベンジーを好演。テロの首謀者が生まれる背景も興味深いところでした。組織のメンバーにエレン・ページ、セキュリティ会社の社長 にパトリシア・クラークソンと名のある二人がシリアスに脇を固めています。製作にはリドリー・スコット、トニー・スコットも名前を連ね、もはやインディーズとは言えないのかな。

つなぎの部分をあまり説明しないので、「ん?」と思うこともあったけど、後に説明されるからいいかな。
ただ、エンドロールに収めてしまったシークエンスはもう少し説明したほうが万人に分かりやすいかも。

人があまり切り込まない部分に問題提議するという点で
今後の活躍も注目したいフィルムメーカーには間違いないですね。


『バッド・マイロ!』がグロ可愛いくて爆笑
2014年01月26日 (日) | 編集 |




痛い映画が続いたので、ここらでショート・ブレイク
今日はお尻から出てきて、大暴れしてはお尻に戻っていくうん○なクリーチャーを描く日本未公開のブラックコメディ『バッド・マイロ』を観ました。

マッド・マイロ!(2013)アメリカ
原題:Bad Milo
監督:ジェイコブ・ヴォーン
出演:ケン・マリノ/ジリアン・ジェコブス/ピーター・ストーメア/パトリック・ウォーバートン
日本公開:未定
 
主人公ダンカン(ケン・マリノ)は妻を愛する普通の男だが、最近はお腹の調子が悪い。そんな折、職場で社員にクビを言い渡す仕事に配置換えされ、ストレスは一層腹具合を悪化させていた。ある晩、激しい腹痛に襲われトイレで悶絶するダンカンの肛門から出てきたのは・・!!!!???

前から観たいと思ってた『バッド・マイロ』♪
DVDになったので早速観てみました。いやいや、これは楽しかった~。

主人公のお尻から出てくるのは、なんとこんなやつw 腸の一部?w



つぶらな瞳で首をかしげたりする表情もキュート。
しかしこれが意外に凶暴で、お尻から出てきたこの子は、トトトト・・と一目散に走り、ある目的を達成する。
しかも、彼の居場所はダンカンの腸の中。
ってことで、またダンカンのお尻に戻っていくという奇想天外さ!w




ダンカンはマイロと名づけたこのクリーチャーとどう折り合いを付けていくのか。
愛する妻サラをマイロから守ることが出来るのかという話。

マイロの存在する意味を、心理カウンセラーのピーター・ストーメアが簡単に説明してしまうところなど、かなり都合よすぎだけど、ストーメアも面白すぎるし展開に無駄がないのはいい。
ダンカンが子供を持つことに二の足を踏んでいるのは、彼の父親との関係がトラウマになっているから。
父親との和解に向け深いドラマを展開させると見せかけ、大爆笑の奇想天外さで見せきるところも素敵w

マイロが出てくるときの産みの苦しみは半端ない。
ま見た目にそれほど汚くしてないので、お上品な範疇ですが、音はリアルなので食事しながら観ない様にしてくださいね。
ダンカン役のケン・マリノの熱演が笑えます。男前なのによくやったわ。

グロ描写あり、家族物語あり、脇の面々のシニカルさも楽しい。
オチにダンカン親子の新たな確執を匂わせるあたり続編狙い?
なにはともあれ、面白いブラックコメディでした。

 トレーラー貼っておきます




『ブルージャスミン』:ケイト・ブランシェットの主演女優賞なるか
2014年01月24日 (金) | 編集 |




オスカー特集
今日ウディ・アレン監督のシニカルドラマ『ブルージャスミン』をDVD鑑賞しました。


ブルージャスミン(2013)アメリカ
原題:Blue Jasmine
監督:ウディ・アレン
出演:ケイト・ブランシェット / アレック・ボールドウィン/ サリー・ホーキンス/ルイス・C・K / ボビー・カナヴェイル/ アンドリュー・ダイス・クレイ/ ピーター・サースガード/ マイケル・スタールバーグ
日本公開:2014・5・10
ニューヨークでのセレブ生活が崩壊したジャスミンは、サンフランシスコに住む妹ジンジャーのアパートを訪ね、一緒に暮らし始める。全て失いお金もないジャスミンだが、簡単な仕事につくことはプライドが許さない。
自分に合ったインテリアの資格を得るため、まずはコンピューターの学校に通い始めるのだが・・

ケイト・ブランシェットがヒロイン ジャスミンを演じ、オスカー前哨戦を独走中という一本。



 
破産し全てを失ったにも拘わらず、ブランド品を身にまとい、ファーストクラスに乗るジャスミン。
スーパー勤めの妹の世話になりながら、妹やその恋人までも見下すいけ好かない女です。
映画は、夫ハル(アレック・ボールドウィン)とのニューヨークでのセレブな暮らしぶりをフラッシュバックで見せつつ、ジャスミンの転落生活を描き出すというもの。

オスカー主演女優賞にノミネートケイト・ブランシェットが評判どおり素晴らしい。
ハルとの新婚時代や、新しい恋人にときめく様子はやたら可愛らくて、彼女いくつだっけ?と確認したくなるほど。一方、精神的に破綻したジャスミンは悲しいまでに凄まじい。いけ好かないぶりは笑ってしまうほど。



しかし、ジャスミンはどうしてこんな女になったのか?
実はジャスミンは妹とは血の繋がりがない。二人とも養子として育てられたんですね。
おそらくは里親の愛情を得るために、常に努力したであろうジャスミンは、容姿端麗学業優秀なパーフェクトな女性に成長。夫に見初められセレブな暮らしを謳歌するわけですが、ジャスミンの価値観を決定付けるのに、この養子として育ったという背景はキーになる部分だと思います。

ジャスミンが培ってきた価値観は間違えてるんだけど、それが愛を得るための手段であったことを思うと、なんだか切ないんですよね。




同じく養子で育った妹ジンジャーにサリー・ホーキンス
容姿も10人並のジンジャーは、美しいジャスミンにおよそ勝ち目がない。
「遺伝子だから」と諦め、自分に見合った暮らしをし、自分に見合った恋人を選ぶジンジャー。
両極端な姉妹を対比させることで、価値観や本当の幸せについて考えさせる作りもうまい。
ジンジャーはジャスミンにあることで恨みも持っているのだけど、血の繋がりはないながら、二人は唯一の身内でもあるんですね。少しだらしないながら、ジャスミンへの複雑な愛情も滲ませるジンジャーを演じるサリー・ホーキンスの演技も絶妙で、オスカー助演女優賞にノミネートされています。

98分という時間にこれだけの人生模様を盛り込むウディ・アレンの脚本はまさに職人技。
会話中のキーワードから、過去にフラッシュバックしていく切り替えも巧妙で
これまたオスカー脚本賞にノミネートです。

シニカルで辛らつだけど、底に流れるのは悲しいまでの愛。
観終わって切なさに泣いてしまったけれど、とっても面白い作品でした。
ケイト・ブランシェットの主演女優賞に異議なしです。