映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
ベン・スティーラー監督作品『LIFE !』
2013年12月31日 (火) | 編集 |



ジェームズ・サーバーの短編を基にした『虹を掴む男』のリメイク『LIFE !』を観ました。
LIFE !(2013)アメリカ
原題:The Secret Life of Walter Mitty
監督:ベン・スティーラー
出演:ベン・スティーラー/クリステン・ウィグ/アダム・スコット/キャスリーン・ハーン/シャーリー・マクレーン・ショーン・ペン
日本公開:2014/3・19
雑誌「LIFE」の写真編集を担当するウォルター・ミッティーは、毎日同じことを繰り返す平凡な日々を送っている。ウォルターの唯一の楽しみは勇敢な自分を空想することと、同じ会社のシェリル(クリステン・ウィグ)を密かに想うこと。そんなある日、会社はオンラインへと移行することになり、「LIFE」は最終号を発刊することに。 




ベン・スティーラー監督&主演のファンタジー・アドベンチャー・コメディです。
なんのとりえもないウォルターが空想する世界は、CGを盛り込み面白いんですが、でももっと凄いのはウォルターがある一大事を機に、足を踏み入れるリアルなアドベンチャーの部分なんですね。
唐突なまでの行動力で世界を駆け回る様子に驚いたり、笑ったり。いつしかウォルターが自ら空想する「ありたい自分」に近づく姿に心温まり、雄大な自然をバックにした映像も美にも心洗われました。
雑誌がオンラインに移行するいうプロットに、アナログからデジタルへと変わっていく映画の歴史もかぶせたのか、ベンの意図するところは分かりませんが、どんなに迫力のあるCGよりも、大自然の美しさや人間力のほうが遥かに人を感動させるのだという見せ方に映画への愛情を感じます。

写真家役で登場ショーン・ペンは相変わらず気まぐれなカリスマ性を発揮するさすがの存在感。見た目はすっかり渋くなったのに、中身は『ゲーム』のマイケル・ダグラスの弟役の頃からあまり変わってないかもと思わせるやんちゃさが彼の魅力かな(笑)最後はそんなショーンの計らいで思いがけない感動がありました。

冒頭、自分の得意なものをどうしても思いつかなかったウォルターだけど、スケボーの腕前凄いじゃん!
本当はみんないいところもいっぱいあるけど気づいてないだけ!
なりたいと願う夢のような自分は案外自分の中にある!
自信をもって歩き始めれば、人生うんと楽しくなるはず! そんなメッセージを感じます。
邦題の「LIFE」に「!」がくっついてるのも妙に納得!!(笑)





ウォルターの普段の仕事への情熱をもっと感じさせてくれるとラストがより活きてきただろうし、映画の深みも増したかも。ミステリー風な展開ももう少しすっきり出来たらとも思うところだけど、ベンにしては馬鹿すぎないユーモアも個人的には好みで、クリステン・ウィグとの控えめなロマンスもほっこりで好きな作品でした。
ベンの監督としての活躍がますます楽しみになる一本でしたよ。

      


尻に憑かれた男 B級エロなだけでない哲学を感じるが・・
2013年12月28日 (土) | 編集 |




ブラジル発のちょっと変わった映画観ました~。
尻に憑かれた男(2007)ブラジル
原題:O Cheiro Do Ralo / Drained(英題) 
監督:エイトール・ダーリア
出演:セルトン・メロ/ロウレンソ・ムタレリ/パウラ・ブラウン/ファビアーナ・ググリ
日本公開:未公開
 
質屋を営むロウレンソは客の持ち込む品に二束三文の値をつけ屈辱を味あわせる、ちょっと嫌な男。目下の悩みは事務所奥のトイレ排水溝からの悪臭。そんなロウレンソは、ある日ウェイトレスのお尻に魅了され、日々ダイナーに通うことになるが・・・。



日本未公開でもあり、あまり情報のない作品なんですが、KINENOTEではエロスにジャンルわけされていまして、ポスターもこんな↓



いや、確かにこういうシーンもあるんだけどねw
これだとどうしてもB級エロ映画にしか見えないけど、ちょっと違うんだよなぁ。

 主人公のロウレンソは、お気に入りのウェイトレスに「金を出すから尻を見せてくれ」などと言う、お尻フェチの変態男。映画はそんな主人公の非情な日常や変態振りを見せつつ、彼の辿る数奇な運命を描くもの。
シニカルでシュールな変態コメディと言ってしまえばそれまでですが、途中出てくるアイテムや顧客の言葉が意味深で、何か哲学的なものを感じるのですよ。

気になるところを挙げると、まずは配水管から臭うらしい事務所奥のトイレね。
臭いがどうにも気になって仕方ない主人公は、やがてその配水口をセメントで固めてしまう。
原題の意味は「排水溝からの臭い」だそうで、主人公にとっては封じ込めたり、開放したりするもの、すなわち内に秘めた欲望ということかな。

次のアイテムとしては、客が持ち込んだ義眼。
これを主人公は死んだ父が戦争で失くした目だと言うんですが、その真意は不明、というか多分あり得ない。
彼はこの目で大好きなお尻を見たり、排水溝を覗き込んだりする。

ほかには、いつも品物を持ち込む貧しげな少女。
彼女はまるで老婆のような裸体を披露しますが、あるシーンで彼女のことを「どんな顔をしていた?」と聞くと、目撃者は「悪魔のようだった」と言う。

これらのアイテムが妙に気になり、意味を追求したくなるのですよ。原作があるようなので機会があれば読んでみたい。ちなみに原作者は質屋のセキュリティ役で登場する赤い服を着たおじさんらしい。
映像にも独特の美があり、軽い気持ちで観たのに、思いがけずとり憑かれてしまいました。
主人公を演じるセルトン・メロの演技も可笑しいけど切実。
理解は及ばないながら、純愛と渇望、罪と罰を描く作品だったかなと思います。

お尻フェチの方必見(笑)





ダークナイト洞窟仕様のホームシアターがカッコよすぎる(驚)
2013年12月26日 (木) | 編集 |
今日は『LIFE!』を観に映画館に行ったのだけど、会場のシステムエラーとやらで、30分待たされた挙句上映不能。私としては『ウォルト・ディズニーの約束』でも『ウルフ・オブ・ウォールストリート』でも『グラッジ・マッチ』でもキアヌでもなんでもよかったんだけど、旦那がベン・スティーラー好きなもんで、別の映画館に移動。でも時間があわず、結局何も観ずに帰ってきましたよ。残念~。
まぁ、レインチェックとラージポップコーン券もらったからいいか(単純)。

話は全然変わりますが、、
ブログの背景に使う画像を検索していてこんなの見つけました。

ジャーーーン!




ブルース・ウェイン邸のホームシアター??

いやいや、どうやら宣伝用に作られたホームシアターらしいの。
1年前に投稿された記事みたいで、すでに話題になっていたらごめんなさい。

見てください。このアートデコスタイルの洞窟風インテリアのカッコいいこと!
バットマンの等身大フィギュアが飾られ、本棚の裏にはバットポッド
スクリーンには勿論もごもごベイン♪






ダークナイトファンにはたまらないでしょ、これ。
こんな部屋で友達と一緒に鑑賞会なんかやったら幸せだよねぇ。

ちなみにこれを作ったElite Home Theater Seatingは、カリフォルニアでのデザインコンサルタントはしても、工事や椅子以外のものは提供していないということなので、そこのところヨロシク。

中には「バットポッドはどうしたら手に入るんだ」なんて問い合わせをする人がいるんでしょうね。
私はトム・ハーディ@ベインのフィギュアが欲しいなぁw





なんちゃって家族
2013年12月24日 (火) | 編集 |



警備の目を盗むため家族旅行を偽り国境を越えようとする、わけありドラッグディーラー一行の巻き起こす騒動を描く作品です。
なんちゃって家族(2013)アメリカ
原題:We're the Millers
監督:ローソン・マーシャル・サーバー
出演:ジェニファー・アニストン/ジェイソン・サダイキス/エマ・ロバーツ/ウィル・ポールター/ニック・オファーマン/キャスリン・ハーン/エド・ヘルムズ
日本公開:2014/1・25
ドラッグの売人デイヴィッド(ジェイソン・サダイキス)は、商品のドラッグを盗まれたことから多大な借金を抱えてしまう。返済のためボスが言い渡すのがマリファナをメキシコから密輸するやばい仕事。
家族旅行を装えば、疑われずに国境を越えられのでは?と目論んだデイヴィッドは
金欠のストリッパー(ジェニファー・アニストン)、ホームレスのゴス少女(エマ・ロバーツ)、近所の童貞少年(ウィル・ポールター)を雇いにわか家族、ミラー家を結成するんですね。さてさて、計画はうまくいくのか という話。



この手の映画にしては異例のロングランになっていて、気になりながら劇場を逃したんですが
今回観てみて納得。ハラハラや笑いが盛り込まれ、期待以上の面白さでした。
監督は『ドッジボール』のローソン・マーシャル・サーバーとあって、シモネタ満載っw
台詞も映像もやばいことになってます。ジェニファーなんてストリッパーだしね。
それでも、孤独や問題を抱えた面々が、旅を通じて心を通わせるというロードムービーのお約束は踏襲していて、いいところをきちんと認め合うコンセプトが心温まりました。

嬉しいのは、作品中たくさんの映画ネタが盛り込まれていること。
きっと私が気づかないものもたくさんあったんだと思うので、映画通は余計に楽しめるんじゃないかな。
みんなでいくつ見つけられたか確認しあうのも楽しいかと。
ラストのオチをを生かすためには、邦題は原題のままにして欲しかった。

ちなみに、童貞少年を演じたウィル・ポーターは『リトル・ランボーズ』の悪ガキでした。大きくなったね。



セインツ -約束の果て-
2013年12月22日 (日) | 編集 |



今日はケイシー・アフレック、ルーニー・マーラ主演の『セインツ-約束の果て-
この二人の共演と言うだけで興味を持ったのだけど、これ良かった!
セインツ-約束の果て-(2013)アメリカ
原題:Ain't Them Bodies Saints 
監督:デイヴィッド・ロウリー
出演:ケイシー・アフレック/ルーニー・マーラ/ベン・フォスター/キース・キャラダイン
日本公開:未定


 
アウトローのボブ(ケイシー・アフレック)が脱獄した。愛する恋人ルース(ルーニー・マーラ)と、まだ見ぬ我が子に会うために。しかしボブを待ち受けるのは・・。

一人の男の脱獄劇をスリリングに、かつ詩情豊かに描く作品です。

監督はこれが長編デビューというデイヴィッド・ロウリー
テキサスの大自然を背景にした美しい映像と音楽の使い方、ゆったりと詩情豊かなストーリーテリングにテレンス・マリック作品を連想させますが、多分それは70年代の映画にオマージュを捧げる監督の意図的な表現なのでしょう。
 
 まず、いいなと思うのは、あまり説明的でないところ。
ボブはそもそもどんな犯罪に関与したのか、はたまた組織に属するのかなど、詳しいことは語られず、流れの中で見えてくるのもから想像するしかないのだけど、それが後半のスリルに拍車をかけていると思います。
緊張感を生む演出が素晴らしい。
無駄を省いた語り口から浮かび上がるのは登場人物たちの思い。
ボブとルースだけでなく、ルースに向けた保安官役のベン・フォスターの想いや、ルースの娘への母性も絡んで、それぞれの切実な愛が交錯するのですよ。

 共演はほかにキース・キャラダインでこれが渋い。
キースを含めた4人のアンサンブル演技がとにかく素晴らしく、キャスティングだけで映画の80%は成功していると思うほど。

 日本公開の予定はないようだけど、この監督は名前を覚えておいて損はないはず。
インタビューでは、修正が許されるなら100万箇所作り直したいと言っているけれど、それだけの引き出しがあるということにもなりますよね。
サンダンスで撮影賞を受賞。
アーティスティックで緊張感に溢れ、ロマンティックで美しい作品でした。