映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
フェリーニ『道』ジェルソミーナに天使の羽
2013年08月30日 (金) | 編集 |
次に繋げる作品は準備してるんですが、週末にプチパーティを予定していて
準備のため映画を観る時間がとれません。
まじめに更新しようと決めたところなので、ここは何とかしのぎたい。
ってことで、旧ブログの記事に新たな感想を加えて投稿していこうと思います。
『ロード・トリップ』からは、やっぱりロード・ムービーで繋がなくちゃね。




(1954)イタリア
原題:La Strada
監督:フェデリコ・フェリーニ
出演:アンソニー・クイン/ジュリエッタ・マシーナ/リチャード・ベースハート
アルド・シルヴァーニ /マルセーラ・ロヴェーレ     
貧しい上に少々足りない娘ジェルソミーナ(ジュリエッタ・マシーナ)は、オートバイで旅まわりをする曲芸師ザンパノ(アンソニー・クイン)の助手となって旅に出た。粗野で狡猾、欲情にこりかたまった男ザンバノは、暴力によってジェルソミーナを妻にし、金ができれば他の女を追いかけまわす。ジェルソミーナのやさしい心も彼には通じない・・。

イタリアの巨匠フェデリコ・フェリーニの初期の名作です。

粗野な曲芸師ザンパノとともに旅をしながら曲芸のアシストをするジェルソミーナ。
そもそも少々頭が弱い彼女。貧しい家を助けるために1000リラで買われたのです。

乱暴者のザンバノから道具のように扱われ、自分の価値を見いだせないでいるとき
ジェルソミーナはサーカスで綱渡りをする芸人と出会います。
涙のペイントと背中には天使の羽を持彼は
「自分は何もできない。生きている意味がない。」と嘆くジェルソミーナに
「どんなものにも意味がある。石ころにだって役割があるんだよ」と話して聞かせる。
ジェルソミーナは自分の生きる意味をザンバノと共にいることに見いだすのですね。
愚か者のザンバノも無垢でけなげなジェルソミーナに、少しずつ心を動かされるものの・・・。

ラストのザンバノの悔やみきれない思いが切なくて涙が止まりません。

でも不思議なのは、切なさと同時に神々しさのようなものを感じること。
それは、ザンバノがようやく人の心を持ったと思えるからでしょう。

途中、ジェルソミーナが、自らの役割を確信したときに見せた慈悲深い表情が忘れられない。
彼女はザンバノに人間らしい感情を取り戻させるためにこの世に降りてきた天使だったのかもしれませんね。
彼女の背中にも羽が見えた気がします。
ニーノ・ロータの主題曲も美しかった。

 


      

トラックバック一覧

  1. 1. 『道』 感想&PV風動画

    • [IHURUのおすすめ映画]
    • September 05, 2013 23:21
    • 前回『サン・ジャックへの道』という映画をご紹介したのは、9月2日。 私事ですが、引越でばたばたしているうちに1ヶ月以上あいてしまいました・・・。年内、目指せ100本!ナンだけどなぁ・・・。(>へ<) とも...



          トッド・フィリップス『ロード・トリップ』
          2013年08月29日 (木) | 編集 |



          ロード・トリップ(2000)アメリカ
          原題:Road Trip
          監督:トッド・フィリップス
          出演:ブレッキン・マイヤー/ショーン・ウィリアム・スコット/エイミー・スマート/フレッド・ウォード/DJクオールズ/レイチェル・ブランチャード
          日本未公開
          『ハングオーバー』シリーズのトッド・フィリップス監督の初期の作品です。

          NYの大学に通うジョシュ(ブレッキン・マイヤー)はステファニー(レイチェル・ブランチャード)と遠距離恋愛中。ある日手違いから彼女に浮気のビデオを送りつけてしまったジョシュは、ビデオを取り返すため、車でテキサスまで行くことにする・・




          ジョシュに同行するのが悪友二人+車の持ち主カイル
          途中お金に困った4人は精子バンクで資金を調達する・・・ってことで
          はい、昨日の『人生、ブラボー!』と精子バンクで繋げてみました(笑)

          数年後の回想の形で描くなど、ちょっと凝った作りですが
          厳格な父親との確執や、道を見出せない不安など
          思春期の若者の成長を阻害する要因に言及し、それを解決して見せたり
          ちょっとしたドラマを絡め青春成長物語に昇華させてますねぇ。

          最初はどんだけ晩生なんだと思わせるカイル役のDJクオールの思いがけない活躍にも笑う。
          エイミー・スマート等女性陣の脱ぎっぷりもよく
          ちょっとHなシーンで笑わせてくれるのもトッド監督らしいところ。
          お得意の(?)動物ネタも出てきます。

          途中の風景をもう少し見せて欲しかったし
          欲張りすぎな感もいなめないけど、楽しかったのは間違いなし。
          思わぬ拾い物な一本でした。


           





          人生、ブラボー!
          2013年08月28日 (水) | 編集 |



          今日はカナダ産のハートウォーミングコメディ『人生、ブラボー!』
          勿論「ブラボー」繋がり(笑)

          人生、ブラボー!(2011)カナダ
          原題:Starbuck
          監督:ケン・スコット
          出演:パトリック・ユアール、 アントワーヌ・ベルトラン、 ジュリー・ルブレトン 
          日本公開:2013/1/26
           『大いなる休暇』で脚本を勤めたケン・スコットがメガホンをとったカナダ産コメディです。

          42歳、独身のダヴィッド(パトリック・ユアール)は、過去に行った693回の精子提供を通じて、突然533人の子どもの父親だと告げられ、さらにその中の142人の子どもたちから身元開示の裁判を求められる。
          資料の中にお気に入りサッカーチームのスター選手の写真を発見したことから、自分の子供たちに興味を持ち始めたダヴィッドは、子供たちを訪ね始め・・



          ある日突然、533人の生物学的父親だと知らされた主人公が、子供たちと交流するうちに
          たくさんの大切なものを知っていくというお話です。

          まず、ダヴィッドを演じるパトリック・ユアールがいいねぇ。
          自分の子供を見た瞬間、その表情に子供たちへの愛をいっぱいに滲ませる。
          いきなり沸いてきた親心を行動に移す姿も実に微笑ましく、ほのぼのとした可笑しさを醸し出すあたり、この役者さん只者じゃない。

          精子提供に関する訴訟の行方など描きながら、子供たちの母親について一切触れず、子供たちの訴えが父親が誰かを知ることに限られているのも、思えばかなり大胆な切り取り方ですが、父と子に的を絞ることで、主人公の父性と成長を際立たせたのはうまいといえるかも。

          子供たちがみんなダヴィッドを受け入れるところなどツッコミどころもあるけれど
          命を授かることの素晴らしさが描かれ感動。
          父親との会話にも、親の無限の愛情を感じほろりとしました。

          今自分があるのは、命を与えてくれた親がいたから・・。
          親が生きてるうちに感謝の気持ちを伝えればよかったな なんて思っちゃったな。

          ちなみにケン・スコット監督によるハリウッドリメイク版が全米で11月に公開されるようです。
          主人公にはヴィンス・ヴォーンですか。うーん、このいい人キャラがだせるかなぁ。。
          精子バンクに関する法律もちょっと違うだろうし、ゲイ夫婦の需要も多い北米を舞台に
          果たしてどんな作品に仕上がっているのか。楽しみに待つとしましょう。

                

          トラックバック一覧

          1. 1. 『人生、ブラボー!』【原題:STARBUCK】('11)

            • [カムサハムニダ♪]
            • August 29, 2013 23:40
            • 初日レイトショーで観てきました。 久しぶりのおひとり様貸し切り状態でした。。。 良い映画なのになぁ〜 監督は「大いなる休暇」の脚本で知られ、監督としてはこれが2作目のケン・スコット。 カナダの作品ですが、ハリウッドでリメイクも決定したようです(しかもスピ
              banner




          ブラボー火星人2000
          2013年08月27日 (火) | 編集 |



          今日からしばらく(飽きるまでw)連想作品大会です。
          まずは、『ザ・ワールズ・エンド(原題)』からの連想で『ブラボー火星人2000』を

          ブラボー火星人2000(1998)アメリカ
          原題:My Favorite Martian
          監督:ドナルド・ペトリ
          出演:クリストファー・ロイド、 ジェフ・ダニエルズ、 エリザベス・ハーレイ、ダリル・ハンナ、 ウォーレス・ショーン、 クリスティーン・エバーソール、マイケル・ラーナー、 レイ・ウォルストン
          日本未公開
           往年のテレビシリーズのリブートださそうです。

          テレビ局の新人プロデューサー、ティム(ジェフ・ダニエルズ)はひょんなことから仕事をクビになった。
          ある日、地球に不時着した火星人を家にかくまうことになったティムは、火星人の実態を暴露し、報道界に復帰するチャンスを狙うが・・

          『ザ・ワールズ・エンド(原題)』とは宇宙人繋がりです。

          本作の火星人は地球ではおっさんの風貌に変身。
          それがクリストファー・ロイドなのが嬉しい(笑)
          ガレージで壊れた宇宙船を直そうとする姿なんか、完全に『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のドクを彷彿とさせます。ジェフ・ダニエルズ演じるティムは仕事復帰のために火星人を利用しようとするも、いつしか火星人のマーティンと心を通わせていくわけですね。

          火星人を研究する組織との攻防など、かなりドタバタ
          そこにティムのロマンスまで絡んできて、詰め込みすぎの感もあるのだけど
          宇宙服にもキャラがあったり、ガムひとつで姿をかえる宇宙人の映像もうまく出来ていて楽しい。
          何といってもロイドが実に楽しそうに火星人を演じていて、微笑ましいのです。



          ティムのボスの娘でティムが密かに恋するレポーターに エリザベス・ハーレイ
          美人だけど性悪(笑) 宇宙人に変身する演技など、よくやったと感心。
          ティムのアシスタントカメラマンにダリル・ハンナ。最初のデカ胸はフェイクでしょ。
          見かけに囚われず、真の美しさを見ましょうね、っていうメッセージにも感じます。
          火星人も実はとってもいい奴だったしね。



          しかし、最後にバック・トゥ・ザしちゃったのには「?」だったけど
          『Part2』狙いだったのかな(笑)

          明日はブラボーに繋げますよ。


          トラックバック一覧

          1. 1. ブラボー火星人2000

            • [CINEmaCITTA']
            • August 28, 2013 00:29
            • 【ブラボー火星人2000】 MY FAVORITE MARTIAN アメリカ 1999 (未) 監督 :ドナルド・ペトリ  出演 :クリストファー・ロイド / ジェフ・ダニエルズ /  ダリル・ハンナ / エリザベス・ハーレイ / レイ・ワルトソン       ちょっと昔に一度観て
          2. 2. ブラボー火星人2000

            • [いやいやえん]
            • September 30, 2013 10:08
            • ディズニー配給ですし、これは安心してみる事の出来る面白い作品でした。 バカだなあ…とほっと一息と言った映画です。宇宙服を1個のキャラクターにしちゃった点は凄いアイデアだと思う。ストーリーは丁寧ですがバカバカしくもあり、落ち込んだときの体ボロボロとか笑





          エドガー・ライト監督『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』
          2013年08月24日 (土) | 編集 |



          エドガー・ライト監督のSFアクション・コメディ。
          『ショーン・オブ・ザ・デッド』『ホット・ファズ』とあわせて3部作の完結編とされる一本です。
          ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!(2013)イギリス
          原題:The World's End
          監督:エドガー・ライト
          出演:サイモン・ペッグ、 ニック・フロスト、 パディ・コンシダイン、 マーティン・フリーマン、 エディ・マーサン、 ロザムンド・パイク
          日本公開:2014年春
           【ストーリー】
          青春をともに過ごした仲間5人が、ゲイリー(サイモン・ペッグ)の呼びかけで20年ぶりに集まった。
          いまや中年の彼らがやろうとするのは、かつて完遂することが出来なかった12軒のパブ・マラソン。
          しかし、その頃街ではとんでもないことが起きていて・・

          いや~、面白かった。




          今回お馬鹿5人組を演じるのは、おなじみサイモン・ペッグニック・フロストに加え、パディ・コンシダインマーティン・フリーマンエディ・マーサンという顔ぶれ。

          最初は気乗りのしなかった面々も一旦集まると、じきに昔の心が蘇る
          お酒が入り、徐々によっぱになる様子が楽しくて、ニマニマしながら見ちゃいます。

          でもエドガー・ライト監督作品だからね、ただの同窓会で終わるはずがない。
          最後のパブの名前がThe World's Endということから想像つくと思うのだけど
          久々に帰った故郷なのに、何だか変・・と気づくときには、街はどえらいことになってる
          でも発起人のゲイリーにはある思いがあって、何が何でもゴールを目指したいわけですね、はい。

          今をときめく中堅どころの共演陣が脇をがっちり固め、それぞれのキャラが輝いてる。
          体を張ったギャグやアクション、未知なる敵の思いがけない動きなど
          オーソドックスから新鮮なものまで、笑いの要素満載。
          加えて、友人たちがみな仕事や家庭を持ちしっかり生きてるのに、一人取り残される40代男の悲哀など、センシティブな部分も描かれ、可笑しいだけのコメディに終わってないのがいい。
          サイモンとニックの友情の描き方にはしんみりさせられました。三部作の最後と思うと余計にね。

          ただ、サイモン演じるゲイリーの初心はどう貫徹されたのか、顛末は目標に見合ったものだったのかなど、やや曖昧な描き方になっているのは残念かな。

          とはいえ、SF要素は痛快で、ホラーの名作へのオマージュにもニンマリ
          アポカリプトを描くものとしては、その完結の仕方に監督の優しさを感じます。
          下ネタ頼りのハリウッドコメディとは格の違いを見せ付ける一本ですね。


                

          トラックバック一覧

          1. 1. 「ワールズ・エンド」はジョン・カーペンターファンの私にうれしい映画、面白い。

            • [今昔映画館(静岡・神奈川・東京)]
            • April 26, 2014 15:43
            • 今回は新作の「ワールズ・エンド」を川崎チネチッタ5で観てきました。消費税の増税に伴い、映画のプログラムが値上がりしていました。まあ、仕方ない部分もあるのですが、3%から5%になったときにこういう端数の出る値上げをしたっけかなあ。 1990年、イギリス郊外の
          2. 2. ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!

          3. 3. ワールズ・エンド/酔っぱらいが世界を救う!

            • [いやいやえん]
            • October 16, 2014 08:47
            • 【概略】 学生時代に達成できなかった“ひと晩に5人で12軒のハシゴ酒”をするべくイギリス郊外の街に戻って来たアラフォー男たち。だが、街の人々は何者かに操られており…。 SFコメディ 「ショーン・オブ・ザ・デッド」「HOT FUZZ/ホット・ファズ -俺たちスーパ