映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
血のバレンタイン
2012年10月31日 (水) | 編集 |
ハロウィンに観たい映画は?のアンケート、本日で終了です。
投票に御協力いただいた皆様ありがとうございました!
結果の貼り付けは明日にしますが
今日はコメントでお薦めいただいた中から『血のバレンタイン』を観ました。





血のバレンタイン
原題:My Bloody Valentine
1981年 カナダ
監督:ジョージ・ミハルカ
出演:ポール・ケルマンロリ・ハリヤーニール・アフレックキース・ナイトアレフ・ハンフリーズ



鉱山町ハニガー。20年前のバレンタインの日に起こった不幸な事件と事故以来、この町ではバレンタイン・デーは禁止されていた。しかし、それが解禁された時ウキウキする若者たちに、次々と惨劇が襲いかかる……。

小さな鉱山の町を舞台にした連続殺人事件を描くホラーですね。
バレンタインのある日、炭鉱で大きな事故があり、一人だけ生き延びた若者ハリーが後に発見される。しかしそれから一年後、町に舞い戻ったハリーがバレンタインに浮かれる人々を血祭りに上げていくという事件が起きます。
以後町ではバレンタインのパーティを禁止してきたわけですが、20年たってようやく解禁。
ところが惨劇がまた始まってしまう という話しです。

ハリー再来が疑われる中、犯人は本当にハリーなのか?
というのを疑問に思いながら観るわけですが・・
その辺り伏線と呼べるものがあったのか、、殆ど気づかないまま、最後の最後に犯人が明かされる展開は、ミステリーとしての面白みには欠けるところ。犯人の動機も微妙だったしね。




それでも小さな町の閉塞感や、陰鬱な歴史に翻弄される住人の描き方は良かったし、ガスマスクで顔を覆った犯人が誰なのかわからないままに暗い炭鉱の中で若者が逃げ惑う様子はスリル満点で、サスペンス・スリラーとしてはなかなかのクオリティです。
残酷な描写もあって、『スクリーム』的なティーンズ・スラッシャー映画の走りかもですね。季節のイベントを舞台にしてるという点では『ハロウィン』の二番煎じというところか。



出演者に一人でも知った顔があるともっと楽しめた気がします。
ヒロインのサラを新旧のボーイフレンドが守るという設定はいいのだけど
サラがちょい老け顔でwあまり魅力的に感じられなかったころがちょっと残念。
一人途中で殺された女の子が可愛かったのにな。

3Dでリメイクも作られたようですね。もっと残酷になってるんでしょうなぁ。

★★★

 





フランケンシュタイン 禁断の時空
2012年10月30日 (火) | 編集 |
東京国際映画祭も終わりましたね。
86歳で審査員長を務められたロジャー・コーマン監督に敬意を表し
今日は監督の作品から『フランケンシュタイン 禁断の時空』を。
21世紀で最終兵器の研究をする科学者が、その副作用からタイムスリップし
フランケンシュタイン博士に逢うというSFホラーです。




フランケンシュタイン 禁断の時空
製作:1990年(アメリカ)
原題:Frankenstein Unbound
監督:ロジャー・コーマン

出演:ジョン・ハート、ラウル・ジュリア、ブリジット・フォンダ


2031年、ニュー・ロスアンゼルスで次世代兵器の開発を行う科学者ブキャナン(J・ハート)。だが、その実験によって時空に歪みが生じ、ブキャナンはコンピュータ搭載のスーパーカーと共に19世紀のスイスへ飛ばされてしまう。そこで彼は“歴史上有名な”フランケンシュタイン博士(R・ジュリア)と出会い、彼が創造した人造人間とも遭遇する……。(Allcinemaより)




自分の開発した化学兵器の副作用で時空に歪みが生じ、200年前のスイスにタイムスリップしてしまった科学者ブキャナン(ジョン・ハート)。彼はそこでフランケンシュタイン博士(ラウル・ジュリア)とその創造物のモンスターと遭遇します。
村ではフランケンシュタイン博士の弟が殺され、少女がその罪を着せられ処刑されようとしている。けれども弟を殺したのはモンスターだと知ったブキャナンは、少女を救うべくフランケンシュタインに真実を告白することを迫るが・・・という話。



世界の安全のために研究開発したはずの最終兵器が、相次いで行方不明者を出すことになっても科学に犠牲はつきものと奢った考えだったブキャナンが、フランケンシュタインに遭遇し、科学者としての考えを新たにします。
人の命を奪ってしまう科学ってどうなんだ ってことですよね。

原題の意味もフランケンシュタインが再び解き放たれるという意味でしょうか。
実際ブキャナンが自分自身を「フランケンシュタインだ」と言うシーンもあり
過ちは繰り返されるのだと警鐘を鳴らしているのだと思います。




ま、そんなメッセージ性のある映画だけど
そこは、コーマン先生。
時空が割れるシーンなんかは、なぜか卑猥だしw
モンスターの造形はフランケンというより男前のレザーフェイスっぽいしw
フランケンシュタインの原作者メアリー・シェリー(ブリジット・フォンダ)を
登場させたかと思うと、ブキャナンとHさせちゃうしで結構やりたい放題。
一緒にタイムスリップしたスーパーカーとの会話も楽しくて
娯楽映画として大いに楽しめます。
一方19世紀のスイスの町並みの描き方は音楽の効果もあってとても優雅で
遊びを効かせた部分とのギャップも面白いところでした。

日本でまだDVDになってないのはどうしたわけか。
今のところコーマン最新作(20年前だけど)だし
コーマン先生に敬意を表し、日本でもぜひDVDリリースしていただきたい。


★★★☆

 


 


憧れのウェディング・ベル
2012年10月27日 (土) | 編集 |

毎日ホラーを観てると、ロマンスものを観たくなるね。
ってことで、今日は『寝取られ男のラブロマンス』のニコラス・ストーラー監督と
ジェイソン・シーゲルが再びタッグを組んだジャド・アパトー製作コメディ。
婚約期間が延びに延びてしまったカップルの顛末を描く作品です。
日本では劇場公開なしで11/2にソフトがリリースされますね。





憧れのウェディング・ベル<未>
原題:The Five-Year Engagement
監督:ニコラス・ストーラー
出演:ジェイソン・シーゲルエミリー・ブラントリス・エバンスクリス・プラットアリソン・ブリー



大晦日のパーティで知り合ったトムとヴァイオレットは交際一年でめでたく婚約を果たす。ところがヴァイオレットにミシガン州立大学での研究の話が舞い込み、2年ならとミシガン行きを決める二人だったが・・




共同脚本も務めるジェイソン・シーゲル演じるトムは
ヴァイオレット(エミリー・ブラント)と幸せな婚約にこぎつけたものの、思いがけない出来事の連続で、結婚の延長を余儀なくされる。
原題からもわかるように5年の月日が流れ、仕事にも日常にもフラストレーションを感じるものの、優しい性格から本心を語ることも出来ない。我慢を重ねるうちに「らしさ」を失っていき、次第にヴァイオレットとの関係もギクシャクしてくるのね。

その間の出来事はアパトー作品らしいギャグもあるのだけど
5年を描くのは少々助長で、起きるイベントも必然性を感じられないものも。
それでも結局は強く惹かれあう二人が迎える結末とキュートな演出は微笑ましく
ラブコメとしては楽しめた一本です。

ただ、よく考えたらヴァイオレットの仕事が結婚の障害になっていたわりには
結末あれでは男性本位な古い話に感じてしまう。
女性も仕事で頑張る機会を与えられる今だからこそ、
彼女の選択をもっとリスペクトした形でまとめて欲しかった気がします。

共演者の中ではヴァイオレットの妹の夫役、クリス・プラットの正直さが良かった。
太り気味のジェイソン・シーゲルの自虐ネタが多かったなw

出会いの日の、エミリー・ブラント(左)のダイアナの仮装姿




★★★☆





モルグ街の殺人
2012年10月26日 (金) | 編集 |
エドガー・アラン・ポー原作の作品を観たいと思っていたところ
テレビで特集してくれました。
そのうちの一本から今日は『モルグ街の殺人』
魔人ドラキュラ』のベラ・ルゴシ主演のサスペンス・ホラーです。




モルグ街の殺人
1932年(アメリカ)
原題:Murders in the Rue Morgue
監督:ロバート・フローリー
出演:ベラ・ルゴシシドニー・フォックスレオン・ウェイコフバート・ローチブランドン・ハースト


セーヌ河の土堤で二人の男が女のことで争っている。
そばで呆然と眺める女を紳士風の男が馬車に乗せて連れ去った。
男はカーニバルの見世物小屋で言葉がわかるゴリラのショーをするミラクル博士。
しかしその実態は、猿と人間の接点を見つける研究に取り付かれ、
女を誘拐しては実験で殺してしまうマッドサイエンティストだった。

ポー原作作品の映画化ですが、1841年に発表されたオリジナルは
史上初の推理小説であり、密室殺人を描く最初の作品でもあったようです。




wikiに書かれていることから小説の内容を想像し比較すれば
一応密室のシークエンスは踏襲していて、
錠のかかった家から犯人はどうやってカミーラ(シドニー・フォックス)と
母親を連れ去ったのか、なんてところもポイントでしょうか。
小説の探偵デュパンに代わるのが、カミーラの恋人で死体の剖検から
殺人犯を突き止めていくピエール・デュパン(レオン・ウェイコフ
ヒロインとのラブラブぶりは不必要なほどで、恋愛ものの風合いw






それでもミラクル博士にベラ・ルゴシを起用し
モンスター映画風に仕立てているのが時代の風潮でしょうか。
ルゴシは意識したのか芸が無いのか、やっぱりドラキュラ風の喋りでw
普通の人間のはずなのに、ドラキュラ以上に人間離れして見えちゃいます。
しかも眉がコウモリみたいなのが、これまたドラキュラを思い出させます。

ちなみにパリが舞台だけどみなさん英語。

ポーの原作は短編ゆえに色んな枝葉をつけられ改変されてきたようで
これも『カリガリ博士』や『キングコング』を髣髴とさせるし
部分的には『フランケンシュタイン』や『ドラキュラ』にも通じるんですよね。
「ポーが生きていてこれを観たなら、
自分の小説が元になってるとは気づかないだろう」とは
TCMの解説者オズボーン氏の言葉。

★★★







ヤング・フランケンシュタイン
2012年10月24日 (水) | 編集 |
ハロウィンには三大モンスターはつきものですが、
今日はメアリー・シェリーの『フランケンシュタイン』をパロディにしちゃった名作コメディ『ヤング・フランケンシュタイン』です。





ヤング・フランケンシュタイン
1974年(アメリカ)
原題:Young Frankenstein
監督:メル・ブルックス
出演:ジーン・ワイルダー、ピーター・ボイル、マーティ・フェルドマンテリー・ガーマデリーン・カーン





脳外科医フレデリックは家督を継ぐため、トランシルバニア城を訪れる。彼はそこで祖父の“怪物”実験記録を発見。自分も墓地から大男の遺体を掘り起こし、ある脳髄を移植する。




フランケンシュタインの孫にあたる医大講師にフレデリックにジーン・ワイルダー
彼は監督のメル・ブルックと共同で脚本も書いてますね。
フレデリックは祖父と血縁であることも隠すほど、その実験に否定的だったのに、
おじいさんの実験ノートを目にするや
自ら死体を蘇らせる実験を実行してしまう。血は争えません。
そしてやっぱりモンスターを生み出し、世間を騒がせるのですが・・

いやぁ、オリジナルの名シーンをパロディにして笑わせつつも
クラシカルな雰囲気そのままに、新しいフランケンシュタインの話に仕上げてる
フランケンが少女と出会うシーンでは、そこに井戸があり、
悲しい結末を予測させておいての あれだもんなぁ(笑)
そんな意外な展開が嬉しくてたまらない。




アブノーマルをアビー・ノーマルさんと間違えちゃうギョロ目のマーティ・フェルドマンや博士の助手役のテリー・ガーなどキャストもいいですね。
鉄の義手を持つ警視などは、『キングピン』や『ヒューゴの不思議な発見』のバロンちゃんの足の元ネタだったのかな。
一番のお気に入りはジーン・ワイルダー扮する博士とフランケンが
ダンスを踊って歌うシーン。フランケンの合いの手も最高で爆笑でした。

オリジナルでは悲しいものだったフランケンの人生を180度転換させ、
叶えることができなかった夢のあれこれを丁寧に叶えてあげるという発想も優しいじゃありませんか。
ジョン・モリスの美しい音楽もしっとりとして、映画の格を上げています。




★★★★☆