映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
ヘッドハンター
2012年09月29日 (土) | 編集 |
これはオモロすぎ!
『ミレミアム』シリーズの製作陣がふたたびタッグを組んだ
ノルウェー発サスペンス・アクション・スリラーです。






ヘッドハンター
2011年(ノルウェー/ドイツ)
原題:Hodejegerne
監督:モーテン・ティルダム
出演:アクセル・ヘニーニコライ・コスター=ワルドウシヌーヴ・マコディ・ルンドユリエ・R・オルゴー



身長が低い所を除けば、ロジャー・ブラウンは全てを手に入れた男だ。なぜならノルウェー国内で最も成功したヘッドハンターで最高級の美女と最高級の住まいを手に入れているのだから。ただ、彼には秘密があった。実は、その暮らしを維持するために芸術品を盗んでいるのだ。

↑公式サイトから抜粋しお借りしましたが、この説明だけで面白さ想像できるでしょ。

主人公のロジャー(アクセル・へニー)は、美しい妻(シヌーヴ・マコディ・ルンド)に最高級の暮らしを提供している。身長の低い彼は、そのことは妻を繋ぎとめる唯一の手段と思ってるのねぇ。
妻に画廊を持たせ、金が底をついてきたロジャーの前に格好のターゲット登場。
いつものようにヘッドハンティングの誘いをかけつつ情報収集。
ついに男の部屋に侵入するロジャーだったが、今回ばかりは勝手が違う・・という話。




予測不能の出来事が次から次に起こり、ロジャーの周辺では死体が増えはじめる。
ワケも判らずに危険を回避していくロジャーの行動が、ときに爆笑だったりで
ドキドキだけど可笑しい。そのブラックユーモアのセンスにやられます。

登場人物に設定もよく練られていて、ロジャーを追う警官が双子のおデブだったりするのは、エアーバッグ代わりだったんかいとかw一切無駄のない周到な脚本と演出に感心しきりでした。
散りばめられた伏線をもれなく回収していく几帳面さにも驚きます。




勿論主人公のロジャーもいいのよね。
チビで無表情で、アルビノっぽい白さだけど、土壇場でド根性を発揮する。
しかも意外な人情も見せてくれるから、段々彼を好きになっていくんですよ。

小さなことから、取り返しのつかないものへと雪だるま式に犯罪が加速していくのは、コーエン兄弟作品にも通じる感じ。でもコーエン流の無情なものでなく、最後は愛の物語で締めくくってくれるところが俄然私好み。
ハリウッドでリメイクされることも決まってるとのこと。楽しみです。

★★★★☆
  

ホアキンの演技に圧倒される『ザ・マスター』
2012年09月29日 (土) | 編集 |
オスカーの行方が気になるポール・トーマス・アンダーソンの新作『ザ・マスター』観てきました。
日本では来年3月の公開予定です・・
オスカーの後かい 





ザ・マスター
2012年(アメリカ)
原題:The Master
監督:ポール・トーマス・アンダーソン
出演:ホアキン・フェニックスフィリップ・シーモア・ホフマンエイミー・アダムス



第二次世界大戦終了間際。魚雷から抜いたアルコールをココナッツと混ぜ、いい気分に酔っ払った青年が、海岸に形作られた砂の女体にまたがり、激しく腰を動かす。。
な、なんなんだ、このオープニングは(笑)
とまぁ、この映画はショッキングなシーンのオンパレード。



痩せて背中を丸めたその青年はフレディ(ホアキン・フェニックス)。
まもなく終戦となり、デパートの写真屋として働き始めるが、店内の騒音にイラつき、顧客に暴力を振るい職を失う。その後あることで咎めを受けキャベツ畑をひた走った彼は、気づけば、人の船に無断で乗船していた。
そこで出会うのが新興宗教の創始者ランカスター・ドッド(フィリップ・シーモア・ホフマン)。
ランカスターがフレディ自作の酒を気に入ったことから、フレディはランカスターのもとに身を置くことになる・・。

フレディはアル中なだけでなく、何らかのトラウマから心に大きな穴が空いた男。ランカスターはそのことを察知し、独自のセラピーでフレディを苦しみから解き放とうとするんですね。それに従うフレディ。
映画はそんな二人の交流を描く作品です。




ランカスターに従おうとするけれど、フレディの彼の心の闇は大きくて何によっても癒されない。それでも、ランカスターには特別な思いを抱き、二人の間には奇妙な信頼関係が生まれる。
この関係の本質を私はまだ理解できないでいるのだけど、ランカスターもまた渇きにもがく存在。第二次世界大戦後という時代設定も重要で、戦争を体験したフレディのPTSD的な精神の脆弱と、作家であり科学者であるランカスターの将来を模索する渇きが共鳴しあったのかなぁと。丸いランカスターとガリガリに痩せて背中を丸めたフレディ。その対照的な容姿にも、二人を合わせ鏡の関係のようにも感じるところでした。

とにかくフレディを演じたホアキンが凄いですよ。
苦しみや焦り、あるいはランカスターへの信頼が暴力と形を変えるシーンの迫力といったらないです。
けれども、どうもがいても空虚感を埋められない。
そんなフレディの悲しさに胸が痛みます。

65ミリフィルムを使っているという映像の美しさ、迫力も見ものでしょうか。
『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』で証明済みの静から動へと移行する狂気の描き方の巧みさもまた必見。

あのシーンの意味するものはなんだったのかなど、私の中で謎の埋まらないところもあり難解でしたが、判りやすい感動をもたらす種類の映画ではないところに、好みは分かれるかもしれません。



★★★★☆

 




イーストウッド『人生の特等席』
2012年09月27日 (木) | 編集 |
クリント・イーストウッドが役者として4年ぶりにスクリーンに帰ってきました。
老齢のスカウトマンと娘の人生の再起を描くヒューマンドラマです。




人生の特等席
2012年(アメリカ)
原題:Trouble with the Curve
監督:ロバート・ローレンツ
出演:クリント・イーストウッドエイミー・アダムスジャスティン・ティンバーレイクジョン・グッドマン



ガス(クリント・イーストウッド)は老齢ながら現役のスカウトマン。
長年に渡り球団に貢献してきたガスだったが、視力の衰えに不安を感じる日々。
そんなガスを心配するGM(ジョン・グッドマン)が、娘のミッキー(エイミー・アダムス)にガスに変わりはないかを訊ねたことから、ミッキーは父の仕事に同行し様子を観察することにする・・


イーストウッド演じるガスは、安モーテルを転々とする仕事ながら、仕事を愛し、長年球団に貢献してきた男ですが、近頃の視力の低下が彼を不安にさせます。それを察知するのが親友でもあるジョン・グッドマン。ガスが自分から言い出さない限り、リタイアを言い渡すのも気が引ける。けれど・・

映画を観る前から『Trouble with the Curve』という原題は何を意味するんだろうと気になってました。終盤に差し掛かり、カーブ(を打つ事)が苦手なある新人選手をさすのだと気づきなるほどと。実際イーストウッドがこのフレーズを口にするシーンでは、会場で拍手する人がいて、同じようにタイトルの意味を考えあぐねていたんだろうなと、共感するやら可笑しいやら。

これでスッキリといきたいところだけど、
そんなのがタイトルになるかな?と新たな疑問が湧き上がり
「curveカーブ」の意味するところを自分なりに考えてみました。

ひとつ思うのは、曲線に形どられた女体wでしょうか。
この映画の場合、殆ど女子は登場しない
その中でトラブルの相手はガスと長年に渡って確執のある娘のミッキー(エイミー)。
映画は娘との過去に対峙するロードムービーでもありますね。


もうひとつは、妻を亡くして27年、娘とも上手くいかず孤独に苛まれ、老齢に差し掛かったガスの曲がりくねった人生そのものを指しているようにも思います。

冒頭からイーストウッドの加齢ネタ炸裂で笑わせてくれるけれど、悲哀も感じます。
人は老いから逃れることは出来ず、熟練を極めたキャリアでも諦めなければならないときは誰にも必ずやってくる。けれど、自分の培ってきたものが誰かに継承され、心を繋いでいけるなら、それは幸せなことではないか。

本作の監督は、イーストウッドとは17年来、ともに映画作りをしてきたロバート・ローレンツ
正直脚本がもうひとつと思うところもあり、映画の完成度は高くはないですが、一度は俳優廃業と言われたイーストウッドがこの監督の初監督作品に出演したのも、自分の映画スタイルを受け継ぐものを応援したかったのかなという気がします。
実際、映画のテイストはクラシックなイーストウッド印。




コンピューターやデータでははじき出せない選手の弱点を彼なりのノウハウでキャッチするガスはアンチ『マネーボール』を地でいく男。ガスの姿に今日のハリウッド映画への警鐘が込められているように感じたのは私だけかな。スピルバーグを信じて映像技術に頼った『ヒアアフター』は失敗しただろ。。みたいな(笑)

新人スカウトマンを演じたジャスティン・ティンバレイクは、イーストウッド父娘の緊張をほぐし、二人の距離を縮める役割を果たす役どころ。映画にも新鮮な空気を送り込みました。
野球を愛する人にはたまらない作品でしょう。

日本公開は11月23日から
東京国際映画祭の特別招待作品としてクロージングを飾るようです。

★★★☆

 







4:44 地球最期の日
2012年09月26日 (水) | 編集 |
地球温暖化により地球が最期の日を迎える時、
人々は何を考え、どう過ごすのかを描く作品です。
監督は『バッド・ルーテナント 刑事とドラッグとキリスト』の鬼才アベル・フェレーラ
10/6~日本公開が予定されています。





4:44 地球最期の日
2012年(アメリカ・フランス・スイス)
原題:4:44 Last Day on Earth
監督:アベル・フェラーラ
出演:ウィレム・デフォー、シャニン・リー、ナターシャ・リオンポール・ヒップ



ニューヨークの高級アパートの部屋に暮らす男と女がいた。明日の4時44分には地球の終わりが訪れ、誰もその運命から逃れられることはできない。男は最後に娘や前妻と連絡を取るが、女はそんな男の姿に嫉妬する。地球の終末になす術もない人々は、いつも通りの日常を過ごすが……。

最期の日を過ごす人々を淡々と描く作品です。

愛する人の手をとり、身体を重ねるデフォーさん
酒やドラッグで恐怖をごまかす兄夫妻
主教の信者たちはメッカに集い祈りを捧げる一方で
自ら命を絶つものもいる。

最期の日は案外こんな風かもね。
同じく地球最期の日を描くトリアー監督の『メランコリア』よりは、登場人物に共感できます。




印象的だったのは、デフォーさんのところにデリバリにやってきたベトナム人の少年。
共に過ごすべき家族は遠い祖国にいて、他にすることがないのか
最期の日だというのに、普通に仕事をしてるんですね。
彼がデフォーさんに借りたスカイプで家族と会話し、キスする様子は切ない。

アル・ゴアは正しかった。でも、時すでに晩しという本作
できれば、まだ何か出来れば・・と思うところだけど
原発を廃止すれば温暖化は加速することになるわけで、難しいですよね。
地球に対する人間の責任も考えさせられました

CGを使った壮大なシーンはありません。
低予算でもこんなSF的なテーマを描くことが出来るんだという見本でしょう。



最期の日に、私たちが一番求めるのは
お金や物ではなく、愛する人とともにいることなんですよね。
私たちが忘れかけている大切なものを思い出させてくれる作品でもありました。


★★★☆


オクトーバー・フェスタに行ってきました
2012年09月25日 (火) | 編集 |





週末にオクトーバー・フェスタというドイツ人主催のお祭りに行ってきました。
この時期はこうしたお祭りが続きます。

毎年開催されるものは、出し物も恒例になっていて
一度行くと新鮮味はなくなるのね。
それでも、祖国の食べ物やパフォーマンスを懐かしむのは誰も同じ。
会場は在米ドイツ人(と思われる)で賑わってました。




まずは腹ごしらえ
特設のフードコート
歌やダンスのパフォーマンスを見ながらのお食事といきたかったのですが
あいにく席がいっぱいで、ステージを直接見れない場所になりました。
私はソーセージ・プレート 夫はターキー・レッグ・プレート
どちらもザワークラウトとポテトの煮物?が入ってました。
お味は、、まぁ、こういうところのものは、そんなに・・ね(笑)










催し物の目玉ビア樽転がし競争



司会のお姐さんのドイツ語の呼びかけに、集まった人々が楽しそうに応えてました。
周りはみんなドイツ人だったかも。
子供たちが可愛い。





蓋付きビアジョッキ。陶器のものはシュタインというのかな。
蓋は、その昔ペスト流行時、感染した虫の侵入を防ぐために付けられのだとか。
会場はグラスやこのジョッキをマイジョッキにしてビールを楽しむ人がいます。





野外でも食べるものはゲットできます。
これはポテトいため



プリッツェルなども有名ですね。



子供が遊べるコーナーもあって、
水の中で遊べるバブルボール。
ブロワーで空気を入れている様子。中はかなりうるさそう(笑)
間違えて吸引したら、布団圧縮袋の子供圧縮バージョンになるね(汗)



ドイツ機の展示




この日は日差しが強くてかなり日焼けしてしまった。
先日のワイン祭りで大丈夫だったのでタカをくくってました。