映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
捜索者
2012年04月30日 (月) | 編集 |

日本のみなさま、ゴールデンウィークいかがお過ごしでしょうか。
我が家は先週から旦那が出張になっちゃって、こんないい季節だというのに5月もまるまる独身(汗)
ダル君も観に行きたかったのになぁ。
ま、この機会にこれまで観たいと思ってた映画を観ることにします。
まずはジョン・フォード作品、アメリカの西部劇の最高峰と言われる『捜索者』を観ました。


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捜索者
1956年(アメリカ)
原題:The Searchers
監督:ジョン・フォード
出演:ジョン・ウェインジェフリー・ハンターナタリー・ウッドウォード・ボンドベラ・マイルズ
【ストーリー】
南北戦争の3年後、イーサン・エドワーズは放浪の末に兄の家に帰ってきた。久しぶりの再会を喜ぶのもつかの間、彼の留守中に兄一家がコマンチ族に襲われ虐殺されてしまい、末娘のデビーだけが殺されずに連れ去られていた。イーサンは、インディアンの混血青年マーチンとともにコマンチ追跡の果てしない捜索行に出発する。何年もの間、二人はインディアンの居留地を捜し続け、ついにデビーを発見するが……。(映画.comより)


 西部劇にもとんと疎いもので、ジョン・ウェインをちゃんと観てるのも、
コーエン作品のオリジナル『勇気ある追跡』くらい。
彼はジョン・フォード作品の看板役者と言われる人だったんですね。

 さて、本作は二人のコンビものとしては、やや異色なようで
英雄的なイメージの強いジョン・ウェインは、ここではインディアンを深く憎む復讐の鬼を演じています。

 捜索者とは、簡単に言えば、コマンチ族にさらわれた2人の姪を探す人たち。
インディアンとの混血青年マーチンと、5年以上の年月をかけ、
生きているかもわからない姪を探すんですね。

ジョン・ウェイン演じるイーサンには妻子はなく、
南北戦争終了後も放浪していたような孤独な男。
ようやく兄一家のところに戻ってきた矢先の一家惨殺。
唯一の心の拠り所を奪われたイーサンの憎しみは大きく、誰も彼をとめることはできない。
ジョン・ウェインは観客の感情移入を許さないほどに、鉄の男ぶりを発揮します。
 しかし、インディアンを一方的に悪者とする描き方は、今観れば違和感を感じるところ。
古いタイプの西部劇の代表なのかもしれませんね。

それでも、復讐劇に彩られたハードな西部劇かと思いきや、ユーモラスなシーンも多々あって
コマンチ族以外のインディアンとの交流では笑わせてくれます。
結婚式の風景など、当時の文化を織り込んだ映像もカラフルで、これが凄く楽しい。
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 特筆すべきはモニュメントバレーを舞台にした雄大な映像の美しさでしょうね。
私も一度だけ訪れたことがあるけど、
オレンジの砂を映してか、モニュメントバレーの雲はうっすらとピンク色を帯び
青空とのコントラストも美しいんですね。夕陽のシーンや逆光を利用した映像も絶品。

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 イーサンが姪のデビーを連れて帰るラストシーンは感動でもあるけれど
同時に彼の孤独も浮き彫りになる。
 過酷な時代を生きるアンチヒーロー、イーサンが次に求めるものは何なのか。
彼は永遠の捜索者なのかもしれない と余韻に浸りました。

★★★★☆


アラン・ドロン初監督作品『危険なささやき』
2012年04月29日 (日) | 編集 |

アラン・ドロンが初監督、脚本、製作、主演を勤めるハード・ボイルド・アクションです

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危険なささやき

1981年(フランス)
原題:Pour Lapeau D' Un Flic
監督:
アラン・ドロン

出演:アラン・ドロン
アンヌ・パリローミシェル・オークレール

【ストーリー】
私立探偵シュカは、ある日老婦人から盲目の娘を捜してくれとの依頼を受ける。だが、調査を始めたとたんシュカは何者かに襲われ、依頼人も殺害されてしまう。(映画.comより)

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アラン・ドロン演じる警察上がりの私立探偵が、犯罪組織を割り出しおとり捜査に挑むという作品。
本作のドロンさまは、冒頭から見事な射撃の腕を見せてくれるわ
バイクでパリの街を疾走してくれるわ、ヒヤヒヤのカーチェイスを見せてくれるわで
アクション・スターぶりを発揮してくれてるんですねぇ。

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正直説明不足で進むストーリーは、やや判りにくく、続けて二度観る事になったのだけど
そうしようと思ったのは、ひとえにドロン様の魅力あってこそ。
本作では、私立探偵事務所の秘書兼恋人(人妻でしたがw)とのロマコメ的絡みも見せてくれる。
ヒロインを演じるアンヌ・パリロー(『ニキータ』)のさっぱりとしたキュートさも魅力的でしたが
彼女を見つめるドロン様のお茶目な表情がまた最高なのですよ~。

勿論お茶目なだけでは探偵は務まらないわけで
腕っ節も強い・・ってか、かなり暴力三昧(笑)
それでも不良がそのまま大きくなったようなシュカが
危険を承知で悪に挑む姿もカッコよく、流石に見せ方を知っている。
アンヌ・パリローのヌードに関しても男の願望を実現させてますなw
ドロン様の相棒となるのがベテランミシェル・オークレールでして
パリロー含め3人のバディものとしても観てて楽しい。
食事のシーンは爆笑でした。
パリローが映画フリークという設定で、やたら映画のタイトルが出てきたり
部屋にも映画のポスターが貼ってあったり(私は何の映画かは判らなかったけどw)
犯人の吹く口笛は『M』で聴いたメロディだったしで、映画ファンの心をくすぐりますね。

渋いとか感動するとかのノワールではないですし
監督としての腕前など私にわかるはずもないですが、
とはいえ、いつになくキュートなドロン様に萌え
ラストシーンのオバQなドロン様にもほっこりできた作品でした(笑)
殴り飛ばされ、壁に頭をぶつけ、、のアクションシーンはマジ痛そうだった(汗)

★★★☆



決死圏SOS宇宙船
2012年04月28日 (土) | 編集 |
今月のキーワード「地球」でもう一本。
『アナザープラネット』を観たときに教えてもらった『決死圏SOS宇宙船』を観ました。
未知の惑星を探査した宇宙飛行士が知ることになる恐怖を描く
日本未公開のSF特撮映画です。


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決死圏SOS宇宙船
1969年(イギリス)
原題: Doppelgänger
監督:ロバート・パリッシュ
出演:ロイ・シネス、イアン・ヘンドリー、パトリック・ワイマーク、

【ストーリー】
太陽を中心に地球と正反対の位置に未知の惑星が発見された。
二人の宇宙飛行士が探査に赴くことになるが・・。


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太陽の反対側に、地球にそっくりの惑星が発見され
科学者は、二人の宇宙飛行士を探査に送り込みます。
さて、宇宙飛行士は何を見たのか、ということだけど
ここからが不気味かつサスペンスフルで面白すぎる。
たいていの映画サイトで、ここまではあらすじに入れてるので書きますが
宇宙飛行士は惑星に不時着し気を失います。
そして目を覚ますとそこは地球。飛行士の一人グレン・ロス(ロイ・シネス)は
「どうして帰って来たんだ」と責められるんですね(笑)
困惑するロス。でも彼は気づくんです。何かがおかしい・・と。

いや~、不気味。そして何とも不条理なお話で最高に面白かった。
これ、邦題がこんなわけわからんものになってるのは
原題の『ドッペルゲンガー』だと、内容を想像できちゃうからかしらね(笑)

『アナザープラネット』でもうひとつの地球について説明されていた
ミラーイメージというのは、本作の考えが元になってるのは間違いないでしょうね。
これを観てようやく理解できた。
そこがわかると、『アナザー~』で疑問として残った部分にも、
自分なりの答えを見つけることが出来た気がするんですよ。
『アナザープラネット』をご覧になる方には必見だと思います。
両者はミラーイメージのようなものですから♪

原案/製作のジュリー・アンダーソン
サンダーバード』などの
人形を使った特撮モノで知られる方らしく、リアルで迫力のある特撮や、
ディテールに拘った映像も見ごたえがありました。
冒頭のスパイシーンは『ミッション・インポッシブル/ゴースト・プロトコル』で
ジェレミー・レナーが使った網膜カメラのアナログ版とも言えるもので面白かった。
古い映画を知ることで、新しい映画をさらに楽しめるなぁと痛感します。

★★★★








J・エドガー
2012年04月27日 (金) | 編集 |
今日も前に挙げた作品ですが、『Jエドガー』をDVDで再見したので
感想を新たに書きました。

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J・エドガー

2011年(アメリカ)
原題:J. Edgar
監督:クリント・イーストウッド
出演:レオナルド・ディカプリオナオミ・ワッツアーミー・ハマージョシュ・ルーカスジュディ・デンチエド・ウェストウィックジェフリー・ピアソンジェフリー・ドノバン
【ストーリー】
1924年、FBIの前身である捜査局BOIの長官に任命され、35年にFBIへと改名した後も、72年に他界するまで長官として在任したJ・エドガーは、カルビン・クーリッジからリチャード・ニクソンまで8人の大統領に仕え、FBIを犯罪撲滅のための巨大組織へと発展させていった。しかし、多くの功績を残した一方で、時に強引な手腕が物議をかもし、その私生活は謎に包まれていた……。映画.comより)



FBIの前身時代から48年間、FBI長官として君臨したJ・エドガー・フーヴァーを描く物語。
48年の間に大統領は8人も代わったというのも凄い。
エドガーがかけだしの20年代は、共産主義者による爆弾テロが横行した時代。
エドガーは独自の捜査法で共産主義者を割り出し、多くを検挙し国外に送ります。
その後も強引な手法で犯罪を撲滅。
アメリカに平和をもたらしたのは、エドガーの存在があってこそ、
誰が忘れ去ろうとも、彼自身がそう信じて疑わなかったんですね。

映画はエドガーの業績とプライベートを時間軸を交差させ追いながら
捜査法の確立し、組織を強化していく若きエドガーと
過去の栄光に囚われ、時代に取り残されていく老いたフーヴァー長官の姿を映し出します。
情熱が傲慢や保身に変わっていく様子が鮮明で哀れを誘います。
ケネディとのシーンでその温度差は明らかで
エドガーを化石を見るようだったのが印象に残りました。

ただ、なんといっても48年というのは長い。
最初はその対比を興味深く見るのだけど、終盤は単調に感じてしまい、
映画全体のイメージを平坦にしてしまってた気がします。

エドガーを演じたレオナルド・ディカプリオはオスカー候補は逃したけど、熱演でした。

ナオミ・ワッツジュディ・デンチアーミー・ハマーといった優秀な共演者との絡みで
イーストウッドらしいヒューマンドラマを構築していたのは見ごたえがありました。
トルソンを演じたアーミー・ハーマーは老後のメイクはゾンビで気の毒だったけど
トルソンとフーヴァーのクローゼットラブの描き方も適度だったのではないかな。
特に老後の二人の日常風景には切なさと穏やかさがあり
そこは自身も老いたイーストウッドならではの描き方だったかなぁと思ったり。

アメリカの平和と安全を支えてきたと自負するエドガーの孤独な最期は
ちょっと切なかったですね。


キャビン
2012年04月26日 (木) | 編集 |

予告観てスルーしようと思ったんですが、バカに評価が高い(IMDb8.0 トマトメーター91%)。
なんで?とその理由を確認すべく観て来ました。
学生の友人5人が人里離れた森の山小屋にキャンプに行って、とてつもない恐怖を味わう・・。
『13日の金曜日』ばりの王道スラッシャーかと思いきや
1ひねりふたひねりの驚きのホラーでした。

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キャビン2011年(アメリカ)
原題:The Cabin in the Woods
監督:ドリュー・ゴダード
出演:クリス・ヘムズワース、クリステン・コノリー、フラン・クランツ、アンナ・ハッチンソン、ジェッセ・ウィリアムス、リチャード・ジェンキンス、ブラッドリー・ウィットフォード


監督のドリュー・ゴダード
、『クローバーフィールド』やドラマ『ロスト』の脚本を書いてる人で
これが初監督作品だそうです。
来年公開のスピルバーグの『Robopocalypse』の脚本を担当することも決まってて
期待の若手ですね。

とにかくね、監督さんがホラーが死ぬほど好きだというのをひしひし感じますよ。
しかもご本人も言ってるけどキャビン好き(笑)
『13金』とか『死霊のはらわた』系ですわね。

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キャビンで休暇を楽しもうと思った5人。
でもこの小屋が何か変。
地下に部屋を見つけ、古びた日記のようなものを発見
すると。。。
って、もうね、80年代ホラーのお決まりコースで進むのが心地よいw
作り手は作法をわきまえてますね。
ところが途中から「ん?」ってなるのね。
いきなりその80年代風に、近代的な何かが混じってくる。
そうこうするうちクライマックスはホラーのサーカス状態(笑)
途中から笑いがこみ上げ、手を叩きたくなる衝動を必死でおさえました。

で、これ以上は書けません。
これは絶対に細かい情報入れずに観るのが正解。
予告も観たけどこんな映画だとは思わなかったもの。
そして、どうしてそうなるの?とか、道徳的なところはこの際どこかに置いて、
お口あんぐりで楽しむべし。

ちなみに本作は2009年に撮影されていて、
製作側が3Dにしたかったらしいですが、監督と意見の相違もあり公開が遅れたらしい。
当時無名だったクリス・ヘムズワースは『マイティ・ソー』でブレークしちゃいましたね。
これ3Dにしたら前半の『13金』の雰囲気ぶち壊しだし
後半は逆に安っぽくなるだろうしで絶対駄目ですよ。監督が正解。

怖くてバカバカしく、最高にエンターテインメントなホラー・コメディ
カルト化しそうです。

日本公開は来年だそうで・・・。
ホラー好きさん必見!

★★★★☆