映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
【映画】わたしを離さないで
2011年02月09日 (水) | 編集 |
2010年(米)
監督:マーク・ロマネク
出演:キャリー・マリガンアンドリュー・ガーフィールドキーラ・ナイトレイ/シャーロット・ランプリング
 
■感想

いやーー、これは記事を書きにくい
同じ寄宿学校で過ごしたキャシー、ルース、トミーの三人の恋と運命を描く作品・・
と、こう書いておきましょうか。
観る前はただの幼馴染の三角関係映画だと思っていたのですが
これは思わぬ驚きがあり、胸が張り裂けるほどに切ないお話でした。
 
監督はマーク・ロマネク
原作はカズオ・イシグロの小説です。
彼はイギリスでで執筆活動をする日本人作家ですね。
『日の名残り』の原作もこの方。
 
先に書きましたが、この映画、非常に書きにくいのですが、なぜかというと
彼らの過ごした寄宿学校というのが、普通のそれと大きく違っていて
そこにこの映画の大きな秘密が隠されているからなんです。
公開前なのでネタばれはしないつもりだけど、
「寄宿舎にある秘密がある」ことを知って観た方が楽しめると思いますね。
勿論勘のいい方は、すぐに秘密の内容に気づくでしょう。
公式ページが立ち上げられ、トレーラーがあったので、
その範囲内を言及するとします。
キャシーにキャリー・マリガン ルースにキーラ・ナイトレイ トミーにアンドリュー・ガーフィールド
物心ついたころには彼らはへールシャムと呼ばれる寄宿学校で過ごしているのですが
不思議なことに家族の姿はどこにも登場しません。
そして学校からは、「あなたたちは特別な存在である」と教えられます。
ここで子供たちは、自分たちが「特別」であることを意識しながら
それを確認することに恐れを抱きながら幼少期を過ごします。

子供たちを特別視する大人の目、子供たちの畏れ
そこを描写してはいるのですが、原作ほど時間をかけられるはずもなくかなりあっさり。
なので寄宿舎の閉塞性や子供たちの心への踏み込みが浅いのが残念です。

今回DVDをゲットして再見してみると、「何か変だよね」というもやもやしたものを感じながら
「秘密」に近づく展開が面白い。
実は社会派な問題を含んだ作品でもあって、
ラストのキャシーの台詞には涙が溢れて仕方なかったです。
特別な存在だからこそ、3人の恋は複雑で刹那的。
繊細な音楽も素敵です。
胸の痛むラブストーリーでもありました。
 
日本公開は3/26~
 

ラスト・タンゴ・イン・パリ
2011年02月05日 (土) | 編集 |

1972年(フランス/イタリア)
監督:ベルナルド・ベルトルッチ
出演:マーロン・ブランド/マリア・シュナイダー/ジャン=ピエール・レオ/マッシモ・ジロッティ/カトリーヌ・アレグレ
   カトリーヌ・ブレイヤ/ヴェロニカ・ラザール

■感想
ロマンス大会3本目
マリア・シュナイダー
さんの訃報が入りましたね。
彼女の代表作にして、彼女を生涯苦しめることになったという本作を観てみました。
主演はマーロン・ブランド 監督はベルナルド・ベルトルッチです。
 
【ストーリー】
ある日、パリのアパートの空室で出会った中年の男ポールと若い女ジャンヌ。この時ポールは突然の衝動に駆られ、ジャンヌを凌辱する。そして2人は行為が終わったあと、何事もなかったように別れていった。ジャンヌには婚約者がいたが、この行為は彼女の心に深い印象を残し、またしてもその部屋を訪れることに。すると、そこにはやはりポールも姿を現わした。こうして互いに名も過去も明かさず、セックスだけの関係に浸っていく2人だが…。


妻を自殺で失った男と若い女が、互いの名前も素性も明かさずに、アパートの一室で情欲に身を任せる姿を描いた作品です。

マーロン・ブランド演じるポールの悲哀と、みずみずしいジャンヌ(マリア・シュナイダー)の肢体がぶつかり合い
アーティスティックでありながら切ない余韻を残す作品でした。
ジャンヌを演じたマリアはこの時まだ19歳だったんですね。


決して美人ではないけど、形のいい豊満な胸がチャームポイントで
観てるとだんだん可愛く感じてしまうのだけど
一般映画では初めてというアナルセックスの描写があったりするのが問題になって
わいせつ罪で裁判にかけられ、両者は結局敗訴。
19歳の女優にとって、それは大きな心の傷にもなっただろうなぁ。
結局その後も女優としてはぱっとせず、58歳で癌で死んでしまうとは。
監督自身も「あの映画の、予想外の、そして残酷なまでの成功に耐えるには、彼女は若すぎた。自分の若き日を略奪されたとしてマリアが私を非難していたのも、全く根拠がなかったわけではないと今は思っている。少なくとも一度、彼女に謝罪をしておくべきだった」と語っているとか。
今観てそれほどエロさを感じないのだけど、allcimenaのジャンルもエロティックとかになってますね(汗)

アートかエロか・・
ふむ。判断の難しいものもあると思うけど、これは少なくともポルノじゃないよなぁ。
浮気性の妻への憎悪と、断ち切れない愛に自暴自棄になる名もない男に空きアパートの一室で乱暴に犯され
性におぼれるジャンヌが、ふと男の醜さに現実に立ちかえる・・
サディスティックでもあるよね。
美しさの反面うらぶれた一面も持つパリの素顔。
美しいタンゴのリズム。  アートってことでいいんじゃない?
 
ご冥福をお祈りします