映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
【映画】『アフターマス/Aftermath(原題)』「カティンの森」の脚本家が新たに明かすポーランドの歴史
2016年11月25日 (金) | 編集 |
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アフターマス/Aftermath(原題)
(2012)ポーランド
原題:Poklosie/Aftermath
監督/脚本:ヴワディスワフ・パシコフスキ
出演:マチェイ・シュトゥル/Ireneusz Czop 他

【あらすじ】
シカゴに暮らすポーランドからの移民のフランチェシカは20年ぶりに故郷の土を踏んだ。子供を連れてアメリカにやってきた弟の妻が、その理由を語ろうとしないからだ。弟ヨゼクと再会したフランチェシカは、弟がユダヤ人の墓石を300以上も集め母の残した農地に置いていること、地域住民に疎外されていることなどを知ることになる。

ミステリー特集7本目

アメリカからポーランドに帰郷した主人公が弟とともに土地にまつわる秘密を暴いていくというドラマ。
監督/脚本を務めるヴワディスワフ・パシコフスキはアンジェイ・ワイダ監督の『カティンの森』の脚本家だそうで、ポーランドの歴史を紐解くことに情熱を捧げる方なんでしょう。
日本では未輸入のようだけど、とにかく面白かったので紹介します。


冒頭、バスを降り立ったフランチェシカが、森のそばを歩くシーンの効果音の恐ろしいこと。
彼は人の気配を感じ森に入るもそこには誰もいない。
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20年ぶりに再会した弟ヨゼクはコミュニティではじきものにされ、時々何者かに襲撃されている。
一つにはクリスチャンばかりのこの地で、彼はユダヤ人の墓石を自分の農場に集めてるんですね。
墓石が道路の敷石などに使われていることにユダヤ人への同情を感じているらしい。お金を出して墓石を買い取るようになった弟に妻は愛想を尽かしたのだとか。
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ヨゼクはなぜユダヤ人の墓石を集めるのかをミステリーの発端に、この映画はその土地にまつわるダークな歴史を明かしていく。父から受け継いだ農地の秘密、この土地にユダヤ人がいないわけ、村人が激しくユダヤ人を嫌う理由など・・ただただ驚くばかり。ヒントは『イーダ』と言えば、わかる人はお分かりになるでしょう。しかももっと壮絶です。

弟の行動に驚いていた兄ですが、いつのまにか一緒に墓石を集めようとする。
何故?と言う部分が『リング』に通じるホラーなんだなこれがまた。

絆が深まったころ、歴史を闇に葬るかどうかで衝突する兄弟。
そうして迎えるクライマックスは絵的にも衝撃的です。
犯人を明白にしないところにホラーのテイストを加味し、奥行きを持たせた一本です。


ミステリー特集、これにて終わりとします。
ご参加ありがとうございました。


ミステリー映画祭り einhornさん選出『4デイズ』『別離』『セイフ・ヘイヴン』
2016年11月22日 (火) | 編集 |
 参加者の選んだミステリー作品を紹介します。
今日はYahoo!ブログ今昔映画館(静岡・神奈川・東京)のeinhornさんです。
einhornさんは、劇場鑑賞映画を中心にレビューを展開されている映画ブロガーさんです。

私はeinhornさんの深い考察と文章力は絶対に素人のそれじゃないと思ってます。いや本当に。
そして私が羨望のまなざしで見てしまうのがeinhornさんの記憶力!
きっとeinhornさんの頭の中では、家に帰って観てきた映画がそのまま再現されるのでしょ?
淀川長治さんも、観てきた映画をお母さんに詳しく語って聞かせていたらしい
サントラにもお詳しく、映画の中で音楽がどんなふうに使われていたかもきっちり記憶されてる。

世の中にはそういう特殊能力を持った人がいるんですよね。
10分前に観た内容も忘れがちなメメントな私には羨ましい限りです。

今お付き合いくださってるyahoo!の皆さんそうですが
さすらいのブロガーになってしまったわがブログに、足を運んでいただき本当に感謝です。

ということで einhornさんのチョイスはこの3本。



4days.jpg 4デイズ (2010)
 監督/グレゴール・ジョーダン
 出演/サミュエル・L・ジャクソン/キャリー=アン・モス/マイケル・シーン
アメリカ国内の3都市に核の時限爆弾を仕掛けたテロリストと尋問スペシャリストとの緊迫の攻防を描く作品だそうですが、私は未見です。
拷問のプロフェッショナルを主人公に持ってくることで、ドラマのポイントを際立たせることに成功していると評価するeinhornさんのレビューはこちら


betsurri.jpg別離(2011)
 監督/アスガー・ファルハディ
 出演/レイラ・ハタミ/ペイマン・モアディ/シャハブ・ホセイニ

一組の夫婦のすれ違いが思わぬ事態へと発展していくさまを描くイラン映画
どこの国でも起きる普遍的な家族の問題をイランの宗教や風習と絡めて描いているのが興味深い作品でした。
映画の結末を推理するのが難しい作品ですが、作り手の言わんとするところを鋭く読み取り考察するeinhornさんのレビューはこちら


safe.jpgセイフ・ヘイヴン(2013)
 監督/ラッセ・ハルストレム
 出演/ジョシュ・デュアメル/ジュリアン・ハフ/コビー・スマルダーズ
都会から田舎町に流れ着いた若い女性と地元のシングル・ファーザーの恋の行方を、ヒロインの抱える秘密をサスペンスとロマンス両面を織り交ぜ描くミステリー・ラブ・ロマンス。
これは私も大好き!珍しくわが夫もお気に入りの一本です。
einhornさんのレビューはこちら



ロマンスあり、サスペンスあり、家族のドラマあり
多様なジャンルのミステリー作品をありがとうございました!



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【映画】『マーシュランド』ネタバレでラストシーンの解釈を追加しました
2016年11月20日 (日) | 編集 |

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 マーシュランド(2014)スペイン
原題:Marshland
監督:アルベルト・ロドリゲス
脚本:ラファエル・コボス/アルベルト・ロドリゲス
出演:ラウール・アレバロ/ハビエル・グティエレス/アントニオ・デ・ラ・トーレ

【あらすじ】
1980年、スペインのアンダルシア。湿地帯にある小さな町で、10代の姉妹の行方がわからなくなる。やがて姉妹は拷問を加えられた果てに殺され死体となって発見された。ベテラン刑事のフアン(ハビエル・グティエレス)とペドロ(ラウール・アレバロ)は、これまでにも似た事件が起きていたことを知る。


ミステリー祭り5本目

スペインのアカデミー賞にあたるゴヤ賞で10部門を受賞した本作は
フランコ死去から5年のスペイン、アンダルシア地方を舞台に、連続少女殺人事件の真相を追う本格ミステリーです。

この映画まず面白いのが、その複雑さですね。
早々に犯人と思しき人物が浮上するものの、被害者のストッキングに付着した精液と血液型が一致しないなど、捜査は混乱を極めます。複数の被害者それぞれに関わる参考人から様々な情報を得て、新たな容疑者を特定していくという緻密な捜査を展開し、全てを105分に収めるというのは凄いこと。それだけ無駄がないわけですが、ぼんやり見ていると置いていかれること必至。人の顔も覚え、情報提供者の言葉一つ一つを聞き逃さないようにしないといけないのでトランプの神経衰弱みたいに記憶力と集中力を試されますね。
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まぁ複雑な割に捜査が早いのは、ベテラン刑事フアンの暴力的な尋問によるところが大きいんですけどねw
容疑者だろうと参考人だろうと女だって殴って脅して本音を吐かせる。でもこれも実はあることの伏線でした。
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息抜きになるのは協力者の存在。彼らは貧しいゆえ情報を提供するのに見返りを求めてくるんですが、それでも報酬の分はしっかり協力する律義さがあって、一風変わったバディものの趣で楽しめます。



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監督のアルベルト・ロドリゲスは、マーシュランドを撮影した写真家アティン・アヤの写真展でその美しさに感銘し、マーシュランドを舞台にした映画を作ろうと思ったんだそうです。
この美しい風景にふさわしい映画をと考えたとき、監督の頭に浮かんだのがフランコ政権からの移行を描くことだったのだとか。事件の背景にある権力や暴力、組織との癒着といった部分がフランコ政権のメタファーであり、それは亡霊のように新しい世代にも受け継がれていくといった不気味さを湛えている。
最後にみんな引き寄せられるように入っていくマーシュランドこそが、映画の主人公でした。


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ペドロを演じた役者さんはショーン・ペンに似てました。
ペドロはフアンのよからぬ噂を聞いていて、はじめは反発してましたが、次第にフアンの実力も認め始める。
それでもどうしても受け入れられない部分が二人の関係を複雑にします。

映画の中で霊能者がフアンに「死者があなたを待ってる。もうすぐその時がくる」と言うのも印象的。
いつ危険が迫るのかとハラハラさせられましたから。

フアンを待っている死者とは、おそらくは過去に関わった人たちなのでしょう。
フアンは排尿時に血尿が見られ、時々苦痛に顔をゆがめ薬を服用してました。そのことになんの説明もなかったけれど、彼はがんだったのかもしれませんね。自分の業はフアン自身が一番わかってるんじゃないかな。
それでも一度染み付いた習癖は簡単には消えない。

とはいえ、巷で言われているフアン犯人説には反対です。

≪追記≫
記事を書き上げたあと、Filmarksのレビューを見てみると多くの人が「犯人」と「ラストシーンの意味」について考えあぐねているようです。そこで自分なりの考えをネタバレで書いておくことにしました。

未見の方はご注意ください。
興味のない方はスルーでお願いします。








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ミステリー映画祭り/chacoさん選出『Jの悲劇』『ホワイト・ライズ』『真夜中のゆりかご』
2016年11月16日 (水) | 編集 |
今日も参加者のチョイスを紹介します。
本日紹介するのはyahoo!ブロガー「★ B型的偏見思考 ★」のchacoさんのチョイス!
chacoさんとはyahoo!時代からのお付き合いだからもう10年ほどにもなるかな。B型同士相性も良く、仲良くさせてもらってます。手先の器用なchacoさんはバッグやお孫さんのお洋服などを作ったり、お料理やお習字も得意。ブログには綺麗な空の写真もいっぱいアップされていて癒されますよ。
勿論映画好きさんでもあるchacoさんが今回選んでくれたのは
『 Jの悲劇』『ホワイト・ライズ』『真夜中のゆりかご』の3本!


J.jpgJの悲劇(2004)
 監督/ロジャー・ミッシェル

 気球事故を機に、日常が一変していくさまを描く心理サスペンス
 ボンド以前のダニエル・クレイグ主演です。
 「かなりショッキング!」としたchacoさんのレビューはこちら



white.jpgホワイト・ライズ (2004)
 監督/ポール・マクギカン

 ヨーロッパ映画『アパートメント』をジョシュ・ハートネット主演でハリウッドでリメイクした一本。
 二人の女性をめぐるミステリアスなサスペンス・ロマンス。
 「甘く切なく悲しくそして残酷」と語るchacoさんのレビューはこちら



secondchance.jpg真夜中のゆりかご(2014)
 監督/スザンネ・ビア

 突然の悲劇に直面した善良な刑事が追い詰められた末に辿る行為に波紋!
 スザンネ・ビア監督によるに衝撃のサスペンス・ドラマだそうです
 残念ながらレンタルになくて私は未見。
 「ラストにまさかまさかの新事実!」chacoさんのレビューはこちら


バラエティに富んだチョイス chacoさん、ありがとう!
           

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ミステリー映画祭り/みーすけさん選出『トランス』『黙秘』『薔薇の名前』
2016年11月12日 (土) | 編集 |
今回は、「みんなのお好きなミステリー映画を教えてください」という試みでもありますので、随時、参加者が挙げてくれた作品を紹介していきますね。

まずはFC2ブロガー「天邪鬼みーすけの映画な日々」のみーすけさんのチョイス!
みーすけさんは好きな映画は何度も繰り返しご覧になる生粋の映画好きさん。ユーモアの効いた巧みな文章で、いつも楽しいレビューを展開してくれます。
マイケル・ファスベンダーと面長英国俳優をこよなく愛するみーすけさんが今回選んでくれたのは『トランス』『黙秘』『薔薇の名前』の3本


cc169f5e.jpgトランス」(2013)
 監督/ダニー・ボイル 
 出演/ジェームズ・マカヴォイ ヴァンサン・カッセル 
    ロザリオ・ドーソン

 競売中に消えたゴヤの絵画の謎に迫っていくジェームズ・マカヴォイ主演のクライム・サスペンス。
 記憶を呼び戻すため催眠術を使うというアイディアと、そこから見えてくる事実が衝撃的でした。
 映画を貫く「疾走感」と、出演者の「脱ぎ」に称賛を送ったみーすけさんの楽しいレビューはこちら!!


img_1.jpg黙秘 (1995)
 監督/テイラー・ハックフォード
 出演/キャシー・ベイツ ジェニファー・ジェイソン・リー 
    クリストファー・プラマー デヴィッド・ストラザーン

父の死をめぐり母親との確執を抱える娘が、母の犯した新たな事件に向き合うことで真実を知っていくキング原作感動のミステリー。
ダメ親父のストラザーンを殺したくなるが「Good night,and Good Luck」で溜飲を下げるというみーすけさんのレビューはこちら


51N2C853MFL.jpg薔薇の名前 (1986)
 監督/ジャン=ジャック・アノー
 出演/ショーン・コネリー  F・マーレー・エイブラハム 
    クリスチャン・スレーター

中世の修道院を舞台にショーン・コネリーとスレーターがホームズとワトソン君みたいに謎を解くんですが、おどろおどろしく独特の雰囲気を醸し出すゴシック殺人ミステリーですね。
異形な出演者たちと、宗教に巣くう悪魔的な闇にも言及したみーすけさんのレビューはこちら

どれも楽しくて読み応えのある記事ばかり 超お勧めです。
みーすけさん、ありがとう!

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