映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
【映画】プリンセス・ブライド・ストーリー
2015年05月09日 (土) | 編集 |



プリンセス・ブライド・ストーリー(1987)アメリカ
原題:The Princess Bride
監督:ロブ・ライナー

作品情報

あらすじ
フローリン国の農場に暮らすバターカップは農夫のウェスリーと愛を誓うが、ウェスリーは海賊に殺されてしまい、二度と人を愛さないことを誓う。それから5年後、国の王子に見初められ、気乗りのしないまま求婚を受けることになるバターカップだが・・

 トレーラー
プリンセス・ブライド・ストーリー [DVD]

感想

80年代映画特集2本目は『スタンド・バイ・ミー』『ミザリー』などのロブ・ライナーによる『プリンセス・ブライド・ストーリー』。
ピーター・フォーク演じるおじいちゃんが風邪っぴきの孫に読んで聞かせる本の中で、中世を舞台にした御伽噺が展開するという構成で、若きロビン・ライトが初々しくも芯の強いプリンセス(バターカップ)を演じています。

王子との婚約を前に3人組の男たちにさらわれたバターカップを追って
海の向こうから何者かが救出にやってくるあたりから物語は大きく動き始める。
コンパクトな上映時間ながらプリンセスを巡るロマンスは勿論のこと、冒険ファンタジー、復讐劇と内容も多彩。コミカルなホラ話のような味付けも面白い愛の物語に仕上がっています。



これ、公開時には大した評判でもなかったらしいんですが、今ではカルト・クラシックの位置づけでレジェンド的な人気を誇ってるんですって。

人気の理由はまず、語り草になる印象的なシーンと台詞がたくさんあること。
ウェスリー(ケイリー・エルウィズ)とイニゴ(マンディ・パティンキン)の剣の対決シーンは、2人の見事な剣さばきと運動能力の高さに加え軽妙な台詞の応酬も楽しくて、繰り返し観たくなる。
youtubeで検索すると色んなシーンがヒットしますよ。



最近、近くの映画館でもレトロ上映してたんですが、ある映画館では“Quote-Alongs”スタイル(スクリーンにキャプションで表示された台詞を観客が一緒に叫んでいいというもの)で上映されたらしい。多分一番人気はウェスリーの決め台詞「As you wish(仰せの通りに)」でしょ。これ聞くと幸せな気持ちになるもの。
ケイリーはグッドモーニング・アメリカという朝の番組にメンバー再集結で出演したときに、「自分の墓にこの台詞を彫る」と言ってました。「全女性が望んでることだから」って(笑)



キャストで驚きなのが元プロレスラーのアンドレ・ザ・ジャイアント!!
いや~久々。というか映画界に進出していたことも知りませんでしたが、
脇役の中でも結構重要な役を貰っていて、大きな体で、でも気の優しいアンドレが素朴ないい味を出してるんですよ。
先述のTV番組のリユニオンで、ビリー・クリスタルがアンドレのホテルで急死したエピソードを笑いながら話してましたが(汗)、そんなことできるくらい愛されキャラだったのが想像できる。
ロビンは寒い撮影の合間に、アンドレがあの大きな手をロビンの頭に乗せて暖めてくれたというエピソードを紹介してました。
映画のどこかユルくて温かい味わいはアンドレの存在によるところも大きいかも。

初めは気乗りせずに聴いていた孫が、次第に話に夢中になって、物語が終わる頃にはおじいちゃんに優しい言葉をかけるくらいに成長しています。
そんな孫とおじいちゃんのサイド・ストーリーも微笑ましかった。




【映画】コングレス未来学会議
2015年01月28日 (水) | 編集 |


『戦場でワルツを』のイスラエル人監督アリ・フォルマンの新作。
ポーランドのスタニスワフ・レムの『泰平ヨンの未来学会議』を原作にしたSF映画です。

コングレス未来学会議(2013)イスラエル/ドイツ/ポーランド/フランス/ベルギー/ルクセンブルク
原題:The Congress
日本公開:2015/6
allcinemaデータ

主演のロビン・ライトは、映画の中でもハリウッド女優ロビン・ライトを演じてまして
期待の若手女優だったにもかかわらず、結婚し家庭を優先したという設定はご本人のキャリアに被ります。
冒頭、彼女は所属の映画会社と20年契約の話をするんですが、
これが、彼女のデーターをデジタル化して、映画に出演するというものなんですね。
ポルノやナチものは嫌、などと言ってはみるものの、障害のある息子を抱えたシングルマザー、ライトに選択の余地はなく・・




そこから話は一気に飛んで、20年後、60代になったロビンは映画会社との契約更改のため、タイトルのコングレス、いわゆる会議に出席することになるんですが、なんとここからはアニメになっちゃうんですよ。しかもかなりエキセントリック。
そこでロビンに持ちかけられる話というのがまた突拍子もなくてね。
デジタル技術の発達でアクションできなくてもアクションスターになれたり、着ぐるみ着なくても猿になれる時代。未来はもっとえらいことになりますぞ。もはや俳優はモノ・・
映画の将来はどうなるんでしょう。

監督の前作『戦場でワルツを』は、兵士として戦争に参加したものの、ある記憶がまるで失われていた監督自身の体験を映画にしたものでした。
監督は記憶や存在の曖昧さをファンタジーで描くのがお得意なのかな。
本作でも妄想と現実が何層にも入り混じる描き方になっていて、そのため正直かなりヤヤコシイ。
変形『レナードの朝』と申しますか・・、覚悟して見ないと、かなり混乱すると思います。
しかしその一筋縄ではいかないところも面白さのうち。
ロビンが妄想の世界に生きることになる理由がわかる終盤では、切ない気持ちでいっぱいになりました。

どう生きるべきか決めるのは自分自身。
できれば現実の世界に幸せを見出したいものです。
途中戦争の混乱を垣間見せるところはイスラエル出身の監督ならでは。
『ソラリス』の原作者の作品ということで、どこか悠久を思わせる終盤の感じは凄くよかった。


日本公開は6月。



美しい絵の崩壊
2014年04月22日 (火) | 編集 |



イギリスのノーベル文学賞作家ドリス・レッシングの小説「グランド・マザーズ」を、ナオミ・ワッツロビン・ライト主演で映画化した異色ドラマ。
美しい絵の崩壊(2013)オーストラリア/フランス
原題:Two Mothers / Adore
監督:アンヌ・フォンテーヌ
出演:ナオミ・ワッツロビン・ライト/ゼイヴィア・サミュエル/ジェームズ・フレッシュヴィル/ベン・メンデルソーン
日本公開:2014/5/31
子どもの頃から親友として育ったロズとリルは、お互いの10代の息子たちも交え、家族ぐるみの付き合いを続けていた。しかし、ある夏の日、ロズに思いを寄せていたリルの息子が、その思いを告白する。次第に2人は真剣に愛し合うようになるが、母の不倫を知ったロズの息子もリルに接近し・・・

 ナオミ・ワッツロビン・ライトが互いの息子と愛し合うようになるという作品です。



 監督は『恍惚』『ココ・アヴァン・シャネル』のアンヌ・フォンテーヌ
作品はどれも未見ですが、不倫などを題材に美しい絵を撮ることに定評のある監督らしいですね。
オーストラリア東海岸のコバルトブルーの海と、そこに暮らすリルとロズの瀟洒な住まい、主演二人と彼女らのリゾートファッション、イケメンの息子たちと、どこを切り取っても美しい。

 リルとロズの幼少期からを描いているため、前半やや助長に感じるものの、
互いの息子と関係を持ち始めると、観客としては三文記事を見る野次馬気分。
リル(ワッツ)は早くに夫を亡くしているけど、ロズ(ライト)には単身赴任中の夫(ベン・メンデルソーン)がいて、リルの息子イアン(ゼイヴィア・サミュエル)との関係は不倫。
当然そこには歳の差の問題も出てくるわけで、彼らの恋がどこに行き着くのか気になります。



ロズのお相手なんて『ラブド・ワンズ』で痛い目にあったイケメン、ブレントを演じたサミュエル君だよ。
その彼が母の歳のロビン・ライトを本気で愛すんですから・・ うらやまし杉!!
・・・ 取り乱しましたがw

テーマとしてはタブーであり非道徳的ですが、
彼らの苦悩はよく伝わり、導く結末にも それもひとつの生き方と、納得するものがありました。
それにしてもナオミ・ワッツロビン・ライトともにナイスバディでまだまだ美しい。
楽園のような穏やかな美しさで結ぶラストシーンが印象的です。





リンカーン暗殺を法廷劇で描く『声をかくす人』
2012年06月13日 (水) | 編集 |
あのリンカーンはヴァンパイアハンターだった!という『リンカーン秘密の書』の公開にあわせ
今週はリンカーンに関連する映画を観ていきます。
まずは、リンカーン暗殺にまつわる陰謀を法廷劇に仕上げた
ロバート・レッドフォード監督による『声をかくす人』。


声をかくす人
2011年(アメリカ)
原題:The Conspirator
監督:
ロバート・レッドフォード
出演:ジェームズ・マカヴォイロビン・ライト、ケヴィン・クライン
エヴァン・レイチェル・ウッドダニー・ヒューストン



去年の4月の公開時に劇場鑑賞していた作品ですが、記事を書かずじまいになってました。

南北戦争終了間際の1865年、リンカーン大統領は観劇中に撃たれ死亡。
やがて犯人である俳優のブースほか同志である南部の若者数人と
暗殺の密議が行われたとする下宿屋を経営するメアリー・サラットが捕まり
裁判にかけられることになります。
裁判の行方は、、という話。




メアリーを演じるのがロビン・ライト
息子を守りたい気持ちから口を閉ざすメアリーを
ノーメークでストイックに演じています。
裁判でメアリーの弁護を担当エイクンを演じるのがジェームズ・マカヴォイ
戦争を闘った英雄でもある彼は弁護士としてはこれが初のトライアル。
誰もがメアリーの処刑を望む中、エイクン自身も有罪を信じていたのですが、
メアリーと接するうちに、メアリーの無実の可能性を感じるようになり、
懸命に弁護します。求めるものは真実のみ。
同時に、彼は政府の姿勢に疑問を感じ始めるんですね。

正義感に燃える若き弁護士エイクンを演じたマカヴォイの
真摯な演技が光る作品です。
史実を基にしていることから、裁判の結果も明らかなのだけど
映画を楽しむためにここでは言及しません。
ただ、終盤にきてタイトルの『陰謀者』というのが、
リンカーン暗殺者たちを差すだけでなく、
もうひとつ意味を重ねていることに気づくことになりました。

「戦争の時代にあって、法は沈黙を守ることもある」
という印象的な台詞に「ノー」を突きつけ
報復と正義を履き違えてはいけないというストレートなメッセージを託す
社会派レッドフォードらしい作品ですね。見ごたえがありました。

ちなみにこの裁判のあと、市民による陪審員制度が始まったそうです。

日本公開は10月

★★★★