映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
【映画】ザ・ギフト
2015年11月20日 (金) | 編集 |
ザ・ギフト(2015)アメリカ
原題:The Gift
日本公開:
【あらすじ】
転勤で故郷に戻ってきたサイモンは、高校時代の同級生とバッタリ


『ウォーリアー』でトムハのお兄ちゃんを演じたジョエル・エドガートンの監督デビュー作。20年ぶりに会った同級生に起きる不穏な出来事を描くスリラーです。

2015年のもっとも優れた作品の一つと評されてまして、エドガートンはいきなり監督として注目を浴びました。

買い物中の夫婦サイモン(ジェイソン・ベイトマン)とロビン(レベッカ・ホール)に偶然あったゴード(ジョエル・エドガートン)は、翌日には2人の家の玄関前にワインを置き、その後もたびたび家を訪れるようになります。仲の良い夫婦の生活はいきなり脅かされることになって、カート・ラッセル主演の『不法侵入』を思い出したりしたのだけど、本作は単純なストーカースリラーじゃなかった。

まずキャストがいいでしょ。
ジェイソン・ベイトマンは『JUNO』でそうだったように、大人になりきれない大人が似合っていて、自分の許容範囲を超えてからの壊れっぷりがいい。

レベッカ・ホールも上手い女優さん。
流産の痛手から立ち直れてないロビンが、夫への不信感からさらに不安定になっていくことがスリルを助長させます。
知的でオープンハート、正義感も感じさせる彼女のキャラが映画の質を高めるんですよね。

エドガートンはあえてニュートラルに演じてますが、それも狙いでしょう。
印象に残ったのは「いいことも悪いこともあるが、悪いことも神に与えられたギフトだと思うようにしてるよ」と言うゴードに、サイモンが「あー、そりゃいいね」と軽く相槌を打つシーン。サイモンを無言で見つめるゴードの表情と間が絶妙で、2人の間に何があったのかと想像を駆り立てられるし、その瞬間から映画のトーンが変わるところも上手い。

観る人で結末の捉え方は間逆になるかもしれませんね。
私としてはエドガートンの人としての優しさを感じました。

タイトルでもあるギフトの演出も冴え、低予算でも面白い映画が作れると感じる一本です。



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【映画】 トランセンデンス
2014年05月02日 (金) | 編集 |
 

ジョニー・デップ&レベッカ・ホール主演の新作
天才科学者の脳データーをアップロードされた人工脳の行く末を描くSFです。
トランセンデンス(2014)アメリカ
原題:Transcendence
監督:ウォーリー・フィスター
出演:ジョニー・デップ/レベッカ・ホール/ポール・ベタニー/モーガン・フリーマン/キリアン・マーフィ/ケイト・マーラ
日本公開:2014/6/28
ジョニー・デップ演じるウィルは、究極的な人工知能を開発研究する天才科学者。
研究が成功すれば世界は画期的に変わる。
彼はそれを「トランセンデンス/超越」と呼んでいます。
しかし、そのテクノロジーに危機感を覚える団体がウィルを襲撃。
徐々に死へと向かうウィルの脳データーを妻のイヴリン(レベッカ・ホール)がコンピューターにアップロードしたことから、大変なことが起きる・・という話。
監督はクリストファー・ノーラン作品の撮影監督として有名なウォーリー・フィスター
これが初監督作品になります。

これ、トマトメーター19%に見るように世間の評判はよろしくない。
低評価の理由として考えられるのは、映画で描かれるテクノロジーが超越過ぎるからでしょうか(笑)
人工脳によって一気に加速した科学が生む究極の世界は「神」の領域を侵すもの。
個人的にはゾンビ映画を見るような面白さがあったのだけどw
神を身近に感じる人ほど、嫌悪感を覚えるのかも。
 
もちろん映画は、究極に進化するテクノロジーに異を唱え「それでいいのか」と待ったをかけるのだけど
反対勢力が暴力に訴えるテロリストであることから、正義はどこにあるのかが曖昧に感じるところもありました。

デップ演じるウィルは悪か善かというのも意見が分かれてますね。
スクリーン上のウィルはあくまでAI(人工知能)で、ウィルそのものではない。
けれど技術に夢を託したのはウィルたち人間であり、コンピューターの暴走で片付けれないものがあります。脳データをアップロードしてしまい、きっかけを作ったのは妻であるイヴリン。
名前にも現れているようにイヴリンは禁断の木の実を食べたイヴという描き方でしょう。
でも愛する人を失う段階にあって、イヴリンが夫の何かを残したいと思う気持ちは理解できるところ。
彼女自身も科学者であり、理想郷を作れると信じた夫婦の思いが切ないのですよ。

科学に説明がないと批判する声もあるけど、
説明されてもわからないしw 突っ込みどころはあれど個人的にはこれでよし。
科学はどこまで進むべきなのかと考えさせられる作品でした。

ジョニー・デップはもごもごと喋る感じで、私には聞き取りにくいところがあったのが残念。
人工脳のウィルとの違いを曖昧にする狙いがあったのかな。
イヴリンを演じたレベッカ・ホールは実質上主役でしょうね。うまいです。
「超越」に疑問を抱き始める科学者仲間にポール・ベタニー
告白することはないけれどイヴリンを愛してもいたんだろうなぁと思えて良かった。
やがて反対勢力にも加担する彼は、さまざまな「曖昧」が描かれる中、その中心的な存在でした。