映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
【映画】ブレードランナー 2049
2017年10月13日 (金) | 編集 |
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 ブレードランナー 2049(2017アメリカ
原題:Blade Runner 2049
監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
出演:ライアン・ゴズリング/ハリソン・フォード/ロビン・ライト/ジャレッド・レトー/アナ・デ・アルマス



【感想】
前作から30年が経過した2049年を舞台にした『ブレードランナー』の続編です。
リドリー・スコットは製作総指揮に回り、カナダの新鋭ドゥニ・ヴィルヌーヴがメガホンをとりました。

2049年、前作でレプリカントを製作していたタイレル社に代わって、ウォレス(ジャレッド・レトー)が従順なレプリカント「ネクサス9」を労力として世に送り出している。
ライアン・ゴズリング演じるLAPDの刑事「K」はすでに解任されたタイレル社製の「ネクサス8」をハンティングするブレードランナー。
レンガの壁も平気で破る頑強ぶりからkが生身の人間でないことがうかがえます。
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デッカードがレプリカントか否かは35年に及ぶ議論を呼んできたのに
今度はいやにあっさりと・・と思ったのだけど、いやはや
それがそう簡単でもなくってね。
ハンティングしたレプリカント、モートンの言葉から、kは自分のアイデンティティを模索することになり
私たちは謎を解き明かすミステリーを楽しむのです。



いや~、面白かった。
ハリソン・フォードの登場は思いのほか遅いんですが
彼がそのまんまの役で登場することが貴重だし、逃避行後の思いを知る過程ではノスタルジーも相まって感無量になります。でも監督が凄いのは、単なる懐古主義に終わらせず、映画のさらなる深みに観客を誘ってくれるところ。

デッカードや新ブレードランナーkは勿論のこと
kのバーチャルな恋人AIのジョイ(『ノック、ノック』のアナ・デ・アルマス!)や
ウォレス社で製作される新しいレプリカントらなど
それぞれが背負わされた運命と彼らの葛藤をしっかり描いてくれていて深い。
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結局デッカードはレプリカントなのか?については明白な答えは出していませんが
この映画は彼がレプリカントかどうかを追及する映画ではないのだと思いましたね。
それよりも人間以上に「人」としての人生を渇望するレプリカントやAIの姿が切なく
私たちは果たして彼らの手本になれる存在だろうかと思ってしまいます。

人としてどう生きるかを問う映画なのでしょう。

序盤は正直少し眠くなるところもあるんですが、あの涙は・・等々
言動の一つ一つに意味があったことに気づいて、今はもう再見したい気持ちでいっぱい。

映像と音に言及すれば
ダウンタウンの猥雑とした世界観を継承していて嬉しいし
美しい近未来映像も秀逸で、撮影関連でオスカーに絡んでくることは間違いなし。
地面に響く音響には、自分がそこにいるかのような感覚に陥るし、体感する映画になっている点で
ドゥニ監督のが新しい時代をけん引する監督なのを実感しました。

ロスに降り積もる雪が印象的。
二時間44分という尺ですが、色んなミステリーが解き明かされることもあり
後半長さを感じることはありませんでした。
美しく物悲しい 珠玉の一本です。




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【映画】ラ・ラ・ランド
2016年12月19日 (月) | 編集 |
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 ラ・ラ・ランド(2016 アメリカ
原題:La La Land
監督/脚本:デイミアン・チャゼル
出演:ライアン・ゴズリングエマ・ストーン/キャリー・ヘルナンデス/ジェシカ・ローゼンバーグ/ソノヤ・ミズノ

【あらすじ】
オーディションに落ちて意気消沈していた女優志望のミアは、ピアノの音色に誘われて入ったジャズバーで、ピアニストのセバスチャンと最悪な出会いをする。そして後日、ミアは、あるパーティ会場のプールサイドで不機嫌そうに80年代ポップスを演奏するセバスチャンと再会。初めての会話でぶつかりあう2人だったが、互いの才能と夢に惹かれ合ううちに恋に落ちていく・・(映画.com)


14年に『セッション』で映画界を沸かせたデイミアン・チャゼルの長編監督作品2本目にして、オスカー作品賞有力候補の『ラ・ラ・ランド』を観てきました。

わが地方は日中もマイナス9℃という猛烈な寒気に見舞われてますが、本作が往年のミュージカルをほうふつするとのうわさを聞いてか、ご年配の客が多かったです。
私ははっきり言ってミュージカルは苦手で、今日の客の期待するような感じだったらどうしようと思ってました。
ところどころ、そっち系?と思わせるところもあってビビりかけだけど、後半は目くるめく映画のマジックにハートを完全に持っていかれました!
もうこれはミュージカルというジャンルに収まらない、なんというか新しいジャンルだと思う。
デイミアン・チャゼル最高だぜー。
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タイトルの「ラ・ラ」というのはLa Laすなわちハリウッドを有するロサンゼルス、ロスのこと。
この映画は夢を追い求めながらロスで暮らすミア(エマ・ストーン)とセバスチャン(ライアン・ゴズリング)のお話です。
出会った二人は互いの夢を応援します。
でも女優志望のミアはオーディションをいくら受けても受からず、ジャズクラブを持ちたいセバスチャンは好きでもない音楽でお金を得るしかないのが現実で、互いに自信を無くしかけている。ここにはこういう女優の卵やミュージシャンが数えきれないほどいて、多くは夢をあきらめLAを去ることになるんでしょうね。

映画は、果たして二人は夢を実現することができるのか、はたまた恋を実らせることができるのかを、ダンスや歌いっぱいで見せてくれます。2人のシンプルな歌声も素敵。観る前はエマの歌声が気に入っていたのに、映画の中ではゴズリングがいい。彼はピアノも実際に弾いていて、それだけでも惚れ惚れなのに、驚くことに監督はそれをワンテイクで撮ってるんですよ!! ピアノシーンだけでなく、ダンスシーンもワンテイクだったと思う。途中でそれに気づいてマジかとガン見しちゃったもんね。

監督の演出はクラシックなテイストを維持しながらも自由で美しく斬新。
終盤の興奮はネタバレしたくないので書けないけど、切なくて愛おしい最高の一本。
ゴズリングの人気も沸騰すると思うな。
主題歌もかなり好き。オスカーにどのくらい絡むかも楽しみです!




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【映画】『マネー・ショート 華麗なる大逆転』・・副題変だよ
2016年02月04日 (木) | 編集 |
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マネー・ショート 華麗なる大逆転
2015)アメリカ
原題:The Big Short
監督:アダム・マッケイ
脚本:アダム・マッケイ/チャールズ・ランドルフ
出演:
スティーヴ・カレルクリスチャン・ベイル/ ライアン・ゴズリング/ ブラッド・ピット

【あらすじ
休金融トレーダーのマイケルはサブプライム・ローンが数年以内に債務不履行に陥る可能性がある事に気付くが・・


【感想
『マネー・ボール』のマイケル・ルイスの『世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち』を原作とする金融ドラマ。

『俺たちニュースキャスター』や『俺たちステップ・ブラザース-義兄弟-』などのコメディ派のアダム・マッケイが金融ドラマを撮って、しかもオスカー作品賞にノミネートされたことでも話題です。

もうひとつ話題なのはブラッド・ピットスティーヴ・カレルクリスチャン・ベイルライアン・ゴズリングといった人気スターたちが集結したこと。

彼らが演じるのはいずれも金融界のつわものたち。
ベイル演じるのは神経学者であり、今はヘッジファンドでアナリストをするマイケル・バリー。
マイケルは分析結果からサブプライム・ローンが近い将来やばいことに気づき、銀行などに進言するも相手にされません。
バブル期にある当時、住宅金融は安定と信じられていたんですね。

映画の中では出てきませんが本物のマイケルさんはアスペルガーで、天才だけど人間関係を上手く保てないちょっと変わり者。
オフィスでドラムを叩き、自分の変な髪形を棚に上げ、人にその変な頭は自分で切るのかとか言っちゃう男をクリスチャン・ベールが絶妙に演じてます。
ちなみに画像右は本物


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マイケルは分析結果を踏まえ住宅ローンのクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)なる取引に投資する。
これは債務不履行などが生じた場合、取引先の金融機関が損失額を補填する仕組みらしく、ローンでの破産者が出れば出るほどマイケルが儲かることになるらしいのね。って良く分からずに書いてるので用語の使い方も間違ってるかもしれません。

その動きに気づいた狡猾な投資家ライアン・ゴズリングがヘッジファンドのカレルさんを誘い、
若い投資家にアドバイスを求められた元銀行マンのブラピが彼らを手助けしたり・・・
世界的な金融崩壊を逆手に取る投資家たちがいたという話。


正直、株もやらない金融音痴の私には、ベイルらの暗躍が金融システムにどう影響したのかとか、難しすぎてわからない(汗)色々に複雑ですから。



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にも関わらず楽しめるのは、キャラの利いたキャストの演技やマッケイのユーモアセンスによるものも大きいですね。
一番のお笑い担当がカレルさんでなくライアン・ゴズリングなのは意外性もあって楽しい。
へんなヅラで観客に向かって話すのと、いつもアシスタントとセットなのが笑える。
カメオのスターを使って難しい仕組みを平たく説明しようとする演出も有効です。

ただね、これイケイケドンドンな話じゃなく、邦題の副題にあるように華麗でもない。
だって、サブプライム・ローンというのは主に貧しい人たちが利用したローンで
焦げ付きは彼らから夢のマイホームを奪い、バランスを失った金融界は世界を巻き込み崩落したんだもんね。
彼らは当然罪悪感にも駆られます。

リーマンショックはどうして起きたか、その裏で金融マンはどう暗躍したか
それらをユーモアを交えつつも、シニカルに怖い話に仕上げ
しかもエモーショナルに描きあげたアダム・マッケイの知性を感じる一本。

もしも経済学者なり国なりが正確に経済を分析していれば、
あるいはマイケル・バリー氏の分析を深刻に受け止めていればリーマンショックは起きなかったかもしれない

この映画は一つの教訓を示すものでもあり、カレルさんに言わせるとホラーだそうです。

私が置いてけぼりを食らった部分も投資に興味のある人は楽しめるんじゃないかな。
あと、マイケル・ルイスの原作を読んでおくと助けになるようです。



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【映画】ライアン・ゴズリング初監督作品『ロスト・リバー』
2015年06月12日 (金) | 編集 |


ロスト・リバー(2014)アメリカ
原題:Lost River
監督:ライアン・ゴズリング

あらすじ
ゴーストタウンと化したある街で、息子2人と暮らすシングルマザーは生活に瀕していた。

感想
貧困にあえぎながら突破口を見出そうとする人々の物語。
ライアン・ゴズリングの初監督作品ということで楽しみにしてました。

どこかのサイトで映画祭かプレミアで上映され最後は会場から失笑が起こったと紹介されていたので、ハードルを上げずに観ましたけど・・
あら、面白く観ちゃったわ。

舞台は経済破綻によりゴーストタウンと化したとある街。
そこに暮らすシングルマザーのビリー(クリスティナ・ヘンドリック
子供たち二人との生活に困窮し、家を奪われようとしている。
一家の長男ボーンズ(イアン・デ・カーステッカー)は廃墟のくず鉄を拾って家計を助けるが、街の不良ブリーにそれさえも阻止される状況。
幼なじみのラット(シアーシャ・ローナン)はこの街の衰退はダム建設のため、
あるものを湖底に沈めたからだと言うが・・。



まず自然光のみを使ったという映像が印象的です。柔らかな陽光を受けるシーンはマリック風、暗い室内を映し出すシーンでは色彩含めレフン風。ダークでグロテスクなナイトクラブの雰囲気はリンチなど、諸監督の影響を受けていそう。
地域住人も取り込み、苦しい状況を生きる人々をドキュメンタリーとファンタジーを融和させた感じは『ハッシュパピー』にも似ています。



ゴズリング自身、美しいシングルマザーに育てられ、周りの男を母を狙う狼のように感じていたとのことで、長男ボーンズがゴズリングの視線ということになるのでしょう。
ナイトクラブのシーンやブーリーの登場するグロテスクなシーンはまさに悪夢的。
この恐さがあるからこそ、観ているほうはそこから抜け出すことを祈らずにおれないし、最後には『ギルバート・グレイプ」に似た爽快感もある。
映画祭での失笑も作品全般に対してではなく、あるシーンの映像からじゃないかな。
私も思わず吹き出したもの(笑)

次に何が起きるか判らず緊張したし、美しく怪しい映像にも魅せられた。
ゴズリングの変態性を集約したようなベン・メンデルソーンや、
『マッドマックス』に出てきそうなブリー役のマット・スミス
ラットのお婆ちゃん役のバーバラ・スティール(『血塗られた墓標』!!w)など個性的なキャストもいい。

全部ひっくるめてゴズリング風ってことで。
私は応援したいです。

2015/6/12投稿

オンリー・ゴッド
2013年10月24日 (木) | 編集 |



「復讐を描く映画」シリーズ、今日は来年の1月に日本公開が決まった『オンリー・ゴッド』
ニコラス・ウィンディング・レフン監督・脚本、 ライアン・ゴズリング出演によるクライム・スリラーです。
オンリー・ゴッド(2013)デンマーク・フランス
原題:Only God Forgives
監督:ニコラス・ウィンディング・レフン
出演:ライアン・ゴズリング、 クリスティン・スコット・トーマス、 ヴィタヤ・パンスリンガム
日本公開:2014/1/25
訳あってアメリカを追われたジュリアン(ライアン・ゴズリング)は、バンコクでボクシング・クラブを経営しているが、裏では麻薬の密売に関わっていた。ある日、兄のビリーが殺され、犯罪組織の長である母、クリスタル(クリスティン・スコット・トーマス)はジュリアンに復讐を命じる。

これヘンテコな映画だった~w

息子ビリーを殺されたマフィアの女ドンのクリスタルが、復讐を果しにタイにやってくる。
ビリー殺しに元警察が絡んでいたことから、矛先を変えた復讐劇が始まる・・
はずなんですが、この警察が思いのほか強く、映画は予想外の方向へ走り出します。


ドライヴ』コンビ再び!ですから、
私なんかは当然ゴズリングに「ドライバー」のキャラをかぶせるわけですよ。
実際寡黙なジュリアンは繊細ながら危険ななにかを孕んでそうで
どんな惨劇が起きるのやらと、ドキドキしながら観るのだけど
なんか途中から様子が違ってくる。

「ん?」
「あれ?」
「はぁ~??」みたいなw




レフン監督らしいサディスティックなヴァイオレンスは健在です。
しかし今回それを実践するのが元警察のおっさん!
まず、タイの警察はどうなってるんだと目がテンになりますよ(笑)
しかもおっさん、何故か途中途中まじめにカラオケを歌うんです(爆)
シュールですがな。





お洒落でイケイケな大阪のオバハン風のクリスティン・スコット・トーマスの
ビッチな迫力も可笑しく、彼女の演技の幅には感服。

ゴズリングに関しては、敢えて言及しないことにしますが
終わってみれば、マザコン男のレクイエムと云ったところか。
ノアール風ではあるものの、ジャンルでいうとコメディなのかな?(笑)
『シン・シティ』に似た妙な可笑しさがあるんだよねぇ。
監督は日本通なのかな(笑)

デンマーク映画だけあって、全編暗めの画面に
血を思わせる赤い照明、それにブルーのモビール越しの映像がスタイリッシュ。
しかし台詞も少なくスローな展開ゆえ、気合を入れないと睡魔に襲われるかもしれません。

万人にはお勧めできないけど、虚無感にそこはかとない可笑しさが趣となって
嫌いじゃなかったです。