映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
【映画】マリアンヌ
2016年11月26日 (土) | 編集 |
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 マリアンヌ
(2016)アメリカ
原題:Allied
監督:ロバート・ゼメキス
脚本:スティーヴン・ナイト
出演:ブラッド・ピットマリオン・コティヤール/ジャレッド・ハリス/サイモン・マクバーニー/リジー・キャプラン
日本公開:2017/2/10

【あらすじ】
パラシュートで砂漠の地に降り立ったカナダ人諜報員のマックスはカサブランカでフランス軍レジスタンスのマリアンヌと会う。彼らのミッションは夫婦を装い、パーティの席でドイツ大使を殺害すること・・。

ブラッド・ピット、マリオン・コティーヤールを主演に、ロバート・ゼメキスがメガホンをとったラブストーリーです。
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序盤はかの『カサブランカ』同様に、第二次世界大戦中のカサブランカが舞台。
ここで主人公2人に与えられたミッションはドイツ大使の殺害です。
自由を求めてアメリカに渡りたいお金持ちが集まる、複雑な土地にして社交界の縮図のようなカサブランカで夫婦を装うスパイカップルのブラピとマリオンが美しい。
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いつしか愛し合うようになる2人は、ミッションを成功させた後イギリスで本当の夫婦として新生活をスタートさせる。子宝にも恵まれ幸せな日々を送るある日、マックスは
上官からマリアンヌにスパイの疑いがあることを告げられるんですね。

愛する妻は本当にスパイなのか? という以上にブラピの若返りはボトックスかCGか?が話題ですがw
確かにブラピが久々に美しいんです。
40年代のカサブランカの上流な装いも、イギリスでのユニフォーム姿もファンにはたまらないのでは。
猜疑心と愛とのはざまで苦悩する姿もよし。
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ただしゼメキス映画と思って観ると少し違う感じがするかも。
ところどころスリリングなシーンはあるものの、全編にわたってテンポはゆっくり
私なんか同じスパイ夫婦ものの『Mr&Mrsスミス』みたいなバトルを期待してたので
終盤少し寝てしまいました(笑)

でもムードたっぷりのロマンス映画として観ればしっとり素敵。


なにせ二人がスクリーンに現れると一面に薔薇の香りの漂うがごとしで
格の高さを感じてしまうのですよ。これがスターというものでしょうかね。
マリオンの美しさと演技力も際立ってました。

残念だったのはフランス語シーンの英語字幕が速くて、読み終えないうちに消えてしまうことw
アメリカ人が字幕映画を嫌う理由がわかるってもんです。

色んなバージョンのポスターもいいよ
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【映画】マイ・ブラザー 哀しみの銃弾
2016年05月08日 (日) | 編集 |
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マイ・ブラザー 哀しみの銃弾(2013)
フランス/アメリカ
原題:Blood Ties
監督:ギョーム・カネ
脚本:ギョーム・カネ/ジェームズ・グレイ
出演:クライヴ・オーウェン / ビリー・クラダップ/ マリオン・コティヤール/ ミラ・クニス/ ゾーイ・サルダナ  
 ジェームズ・カーン/  マティアス・スーナールツ / ノア・エメリッヒ /  リリ・テイラー /  ドメニク・ランバルドッツィ  

 【あらすじ
殺人事件で服役し、7年ぶりに出所したクリスを、弟のフランクが迎えに来る。警察官としてまじめに生きるフランクは兄の更生を支えようと支援するが、クリスは職場に前科がばれクビになったことで自暴自棄になり、再び犯罪に手を染めていく……。


【感想
『君が生きた証』のビリー・クラダップを「知らないおっさん」と言い放ちひんしゅくを買いまして
出演作観てるのも多いのに意識したことなかったことを反省。
みーすけさんのツイートに触発されて「クラちゃんを探せ」企画に突入します。

まずは、フランス人俳優ギョーム・カネの監督二作目にして、初ハリウッド作品。
カネ君自身が出演したフランス映画の脚本を自ら書き替え、舞台を70年代のブルックリンとしたクライム・サスペンス
『マイ・ブラザー 哀しみの銃弾』です。

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クラちゃんくたびれてます

クラちゃん演じるフランクはまじめで優秀な警察官だけど、兄クリス(クライヴ・オーウェンが犯罪者ということもあってか職場でも何か遠慮がち。
7年ぶりに出所してきた兄の更生を助ける一方で、彼は強制捜査に入った家でかつての恋人ヴァネッサ(ゾーイ・サルダナ)と再会し、一児の母となった彼女との恋を再燃させる。。
おそらくは二人が愛し合った頃は、黒人差別ももっと厳しい時代だったんでしょう。
フランクは自分が逮捕した男の妻子を略奪した形になるため男の恨みを買うこととなるんですが・・

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クラちゃんのもみあげがダメなのか思いのほか評判はよくないらしいのだけど
どうしてどうして、いいじゃないですか、これ。

まず監督がこの時代のニューヨーク映画が大好きというだけあって、70年代のブルックリン雰囲気が最高にいいね。
兄弟の英語はほぼネイティブだけど父親役のジェームズ・カーンの喋りから彼らが移民の出であるのは明白。
生き延びるため犯罪に手を染めていった移民たちの住む町で、自然にチンピラとなった兄とその仲間との絆などはベンアフの『ザ・タウン』にも共通するところ。
全うな道を歩もうと警察官になったフランクの思いはまたしてもクリスにより遮られる・・。

カネ君は登場人物像や背景を突き詰めることに執着するタイプのようで
フランクはどうしようもない犯罪者だけど、そこに至るにはそれなりの理由があったり
フランクとクリスの関係も確執とか兄弟愛という言葉で形容しきれない、幼い頃から積み重ねてきた年月や思いがあることをしっかり描いていて、さすがとしか言いようがない。

だからこそ正義とのはざまで悩みながらもフランクが繰り出す「3度のノック」はものすごく重くて
怒涛のラストシーンに繋がる15分にカタルシスを感じてしまうんですよね。
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ゾーイ・サルダナやミラ・クニス、フランクの元妻にカネ君のパートナーであるマリオン・コティヤールまでビッチに投入したりと、女性陣もたいがい豪華なのだけど、なんたってこれは男の映画。
あまり観てなくて言うのも変だけど、おそらくは北野作品に通じる男の世界の描き方が素晴らしいんだわ。

フランクに恨みを持つゾーイの夫役にマティアス・スーナールツでっせ。
最近はプーチン色が濃くなったマティアスだけど、やっぱりこの男やくざをやらせたらピカイチだから。
登場時間短くてもきっちりお仕事しますわ。さすがだ。

クラちゃんもよかったけどここは兄クリスを演じるクライヴ・オーウェンに一本。
どんだけ悪ガキやねんと言いたいチンピラ男なんだけど
最後の 久々に飼い主に再会したハスキー犬みたいな瞳を見たら仕方ないなと思ってしまう。

70年代を思わせる曲たちも立派にこの映画の主役でした。

こちら監督のギョーム・カネ君とお相手のマリオン
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【映画』地獄に一番近い愛 マイケル・ファスベンダー『マクベス』
2016年03月14日 (月) | 編集 |
今年はアカデミー賞の生放送も見られず、受賞式前の特集も十分出来なかったので
これからはちょっと遅いオスカー特集としてアカデミー賞を振り返ろうと思います。

本年、最大の話題はレオナルド・ディカプリオ悲願のオスカーなるか!でしたね。
実際『レヴェナント』を見た時点で受賞を確信するほどレオの演技は素晴らしく、お情けでもなんでもない
実力で勝ち取ったオスカーだったわけですが。

それだけに、二番手につけていたマイケル・ファスベンダーは残念。
でも次の機会はまた直ぐにやってくるでしょう。
今日はそんなファスベンダーの最新作、シェークスピアの戯曲を映画化した『マクベス』を観ました。
やっぱり上手いわ。

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マクベス
(2015)イギリス/アメリカ/フランス
原題:Macbeth
監督:ジョスティン・カーゼル
原作戯曲:ウィリアム・シェイクスピア

出演:マイケル・ファスベンダー
/ マリオン・コティヤール  /パディ・コンシダイン/ エリザベス・デビッキ/ ショーン・ハリス 
日本公開:2016/5/13 
 
  
 【あらすじ
スコットランドでダンカン王の下、武将としてならすマクベスは、イングランドとの対戦にも勇敢に戦い勝利に貢献した。しかし戦いの帰り4人の魔女に「いずれ王となる」と予言されたマクベスは野望に駆り立てられ・・。


【感想
シェイクスピア没後400年を記念しての映画化だそうです。

台詞も古い言葉で語られるので私には難しかったんですが
『マクベス』を読んでいたのは助けになりました。

武将であるマクベスが魔女に「いずれ王になる」と予言されたことから野望に火がつき
野心家の妻にも煽られ、王ダンカンを暗殺。
そうして王になるも、マクベスは罪の意識と王位を失うことの不安から次々に人を殺めていく・・

ラストシーンをのぞいて有名なストーリーを忠実に再現したという印象です。
冒頭は、マクベスの子供の葬儀のシーンから始まり、次にイングランドとの戦いが描かれる
辛くも勝利を収めるものの、多くの若い命を失ったことは彼の心に暗い影を落としています。
そんなときに野心家の妻に煽られ穏やかな君主ダンカン王を暗殺してしまったマクベスは
さらに心の平衡を失っていくのです。
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ファスベンダー演じるマクベスが痛々しくてねぇ。
欲にほだされた暴君と言ってしまえばそれまでだけど、戦後のトラウマ状態にあったマクベスは
明らかに心を病んでいて、脅迫観念から王位を脅かす存在を排除せずにいられない。
途中ファスベンダーがBB8に見えるシーンがあって笑ったけど(笑)
葛藤から一筋の涙を流すマクベスの瞳が、いつしか虚ろなものとなっていくのが切なかったわぁ。


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監督のジョスティン・カーゼル は『アサシン・クリード』の監督にも抜擢されていて
迫力のバトルシーンなんかはちょっとゲーム風でもあるんですが
スモーキーに青みがかった映像、パノラマに映し出されるスコットランドの風景、不穏な音楽と
独特の静寂感と緊張感があって、アートな雰囲気を醸しだしてもいます。

多分自然光や室内の明かりのみを利用したドグマ方式なのかな。
時代背景に合っていたと思うし、幻視に怯えるマクベスの心情にも合っていた。

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力のあるものが王座に付く。そんな戦国の時代。
マクベスを鼓舞する妻の欲深さは内助の功でもあったんでしょう。
でもマクベスの暴挙に、次第に自分の罪を悔いるようになり、これまた心を病んでいく
目力と凛とした声で強さを強調したマリオンがマクベス夫人を美しくそして悲しく演じて見事。

マクダフ役のショーン・ハリス、バンクォー役のパディ・コンシダインも凄くよかった。
人物関連図を頭に入れておくほうが分かりやすいかも。

洗っても洗っても落ちない血と全てを焼き尽くす炎の「赤」が印象的
マクベスと夫人の「地獄に一番近い愛」が悲しい作品でした。

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【映画】『エヴァの告白』
2014年12月26日 (金) | 編集 |
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エヴァの告白 (2013)アメリカ/フランス
原題: The Immigrant
監督: ジェームズ・グレイ
出演:マリオン・コティヤールホアキン・フェニックスジェレミー・レナー/ダグマーラ・ドミンスク
 
1921年、戦火を逃れてポーランドからアメリカへと移住してきたエヴァは、病気の妹が入国審査で隔離されてしまい、自身も理不尽な理由で入国を拒否される。強制送還されそうになったエヴァは、彼女の美しさに見惚れたブルーノという男に助けられるが、ブルーノは移民の娘たちを働かせ、売春を斡旋するという裏社会に生きる男だった。

マリオン・コティヤールがポーランドからの移民の女性を演じたヒューマンドラマです。

ヨーロッパをはじめ世界中の国から人々が移民としてアメリカにやってきた時代。
頼るもののない地で、財力もない者が全うに生き延びることなど容易ではなかったでしょう。
エヴァもほぼ身一つでやってきた女性ですが、彼女は美貌を持ち合わせていたことから、
ホアキン・フェニックス演じるブルーノの目に留まるわけです。


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あぁ、これは切なかった。
帰る故郷を持たないエヴァは、心細さに震え、売春婦に身を落とす自分を嫌い、
それでも、生きるために自分の血で紅を塗りビンタで頬を染める。
妹との再会を心の糧に、ブルーノを憎みながらも利用するエヴァ。
でも美しさが周囲を翻弄することにもなり、エヴァは苦悩に苦悩を重ねることになるんですねぇ。
夢を抱くことは罪なのか、生きるために身を落とすことは、
はたまた美しいことは罪なのか・・(←言ってみたいがなw)


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エヴァがエゴイストに映るのか、この映画ももうひとつと感じる人も多いようだけど
私はエヴァの切ない思いと強さに胸を打たれました。彼らの間に確かに愛はあったと思うし。
マリオンは本当にうまいですね。
彼女の美しさに翻弄されるのがホアキンとジェレミー・レナーで、二人がまたいいんだ。

監督は『リトル・オデッサ』『トゥー・ラバーズ』のジェームズ・グレイ
切実でいて、ロマンティックでクラシカル。

中堅実力派3人の演技も見ごたえあり、これは今年のマイトップ10に入りそう。


10本目のクリスマスソング、Shakin Stevens - Merry Christmas Everyone
今年のクリプレwはこれで打ち止めにします。

 


君と歩く世界
2013年03月20日 (水) | 編集 |



オスカーノミネートは逃したものの、アカデミー前哨戦を賑わしたマリオン・コティヤール主演のヒューマン・ドラマ。監督は『預言者』のジャック・オーディアールです。
君と歩く世界 (2012)フランス/ベルギー
原題:Rust and Bone
監督:ジャック・オーディアール
出演:マリオン・コティヤール/ マティアス・スーナールツ
 マリオンが演じるのは南フランスの観光施設でシャチの調教をするステファニー。
ある事故で膝から下の両足を失うことになり、生きる望みをなくした彼女が電話したのは、ダンスホールで知り合ったアリ。
粗野だがステファニーに同情するでなく、自然体で接してくれるアリにより
ステファニーは徐々に力を取り戻されていく・・

こう書くと邦題のイメージどうり、一昔前のクサいヒューマンドラマに思われそうだけど、ちょっと違う。
というのも、ステファニーを手助けするアリの方が問題を抱える男だったから。



文無し状態で5歳の息子サムとともに姉の家に身を寄せる男アリを演じるのは、『闇を生きる男』のマティアス・スーナールツ。人生の目標も持たず賭けボクシングで日銭を稼ぐ、根無し人間のアリは、あることからようやく自分の生き方を見直すことになります。
終わってみれば、これはアリとステファニーの再生物語。
原題のRust and Boneは直訳すれば錆びと骨
錆び付いた男アリと、足を失い新たに得た骨(義足)で、より力強く生きるステファニー二人を意味するのかなと思います。
マリオンは事故後の絶望に満ちた状態から、徐々に力を取り戻すステファニーを好演。
義肢の彼女をアリはロボコップと呼んでたけどwその逞しさは時にシーガニー・ウィーヴァーに見えるほどで革ジャン姿がカッコよかった。



彼女が再びシャチとコミュニケートする様子に感動します。
足のない姿、義足姿はショッキングですが、映像技術にも驚きますね。
映像といえば、水面に輝く陽光など、光の映像の美しさが印象的でした。

日本公開は4/6~