映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
【映画】ザ・コンサルタント
2016年10月15日 (土) | 編集 |
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ザ・コンサルタント(2016 アメリカ
原題:The Accountant 
監督:ギャヴィン・オコナー
脚本:ビル・ドゥビューク
出演:ベン・アフレックアナ・ケンドリック/J・K・シモンズ/ジョン・バーンサル/ジョン・リスゴー/ジーン・スマート
日本公開:2017/1/21

【感想
『ウォーリアー』のギャヴィン・オコナー監督の新作
ベン・アフレックが謎の会計士を演じるアクション・スリラーです。
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クリスチャン・ウルフ(ベン・アフレック)は数字にめっぽう強い町の会計士。
ある日クリスはハイテク会社のブラック氏(ジョン・リスゴー)から仕事の依頼を受け、会計の矛盾を発見したクラークのダナ(アナ・ケンドリック)と帳簿を精査することに。しかし作業半ばで中止を言い渡され、まもなく二人は身の危険にさらされることに・・


クリスが数字に強いのは彼がアスペルガー系の自閉症だから。
実は世界にはびこる悪の組織の帳簿を預かるという裏の顔を持ち、しかも戦闘スキルまで身に着けたクリスは、レインマンとジョン・ウィックのハイブリッドみたいなもの。
クリスの正体が明かされるのをダナと目撃する前半は凄く面白いし、ダナに心を開いていくクリスもキュートで楽しいんです。
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ただ、オコナー監督の「キャラをとことん掘り下げたい」病が、本作ではちょっと裏目に出たような。

現在のクリスを形成する部分が徐々に明かされるのはいいとして
財務省のJ・K・シモンズの部下の、そんな背景要らんだろみたいな、枝葉が過剰に感じてしまったんですよね。
その割には、肝心の動機とか、行動の理由はイマイチよくわからなかったりするw
ベンアフのアクションはいいし、出演者の演技もいいのだけど
あちこちに飛ぶことで映画全体が淀んでしまうのはちょっと残念。
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スッキリさせたら『ジョン・ウィック』並みの痛快アクション映画になりそうなのにね。
でも終盤は「『ウォーリアー』やん!」とワクワクしたので、オコナー監督やっぱり嫌いになれない。

ブラックユーモア込みのコメディとして楽しむのが正解かな。
ベンアフのちょっとしたリアクションにはほっこり笑わせてもらいました。



 



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トゥ・ザ・ワンダー
2013年08月08日 (木) | 編集 |



トゥ・ザ・ワンダー(2012)アメリカ
原題:To the Wonder
監督:テレンス・マリック
出演:ベン・アフレック/オルガ・キュリレンコ/レイチェル・マクアダムス/ハビエル・バルデム
日本公開:8/9
パリで知り合ったアメリカ人ニール(ベン・アフレック)とフランス女性マレーナ(オルガ・キュリレンコ)は、互いに愛し合うようになり、マレーナは10歳の娘を連れ、ニールとともにオクラホマに暮らし始める。しかし、2人の間に次第にすれ違いが生じ・・



 
テレンス・マリック監督の新作です。
パリ。冒頭から小鳥のように戯れるニールとマレーナ
マリック監督の映像は光と影を絶妙に操り、さまざまな角度から愛し合う2人を映し出す。
でも不思議なことに、彼らの顔はフレームアウトして見えないことが多いんですね。
特にベンアフ演じるニールの顔をあまり映さないことに違和感を感じます。

まもなく2人はパリの観光名所でもあるモンサン・ミシェルに移動し
驚愕(wonder)と呼ばれる院内に足を踏み入れる。
タイトルであるTo the Wonder という言葉がここで出てくるのですが
永遠の愛を誓う瞬間、その愛は破滅に向かうこともある
予測不能な奇跡に向かうさまを、To the Wonder としたのかなと勝手に解釈。


異国の地で生きることになるマレーナにとって、自分を闇から救い出してくれたニールは唯一無二の存在。
ところが、最初に感じた一抹の不安の意味を明かすかのように、もともと言葉数の少ないニールがますます無口になり、2人の間に距離が生じ始める・・・
不安に駆られ揺れ動くマレーナを、オルガ嬢が繊細かつ切なく演じていました。




まずは映像の美しさに圧倒されます。
都会的なパリの街と、自然を集めたオクラホマの風景。
マジックアワーに映し出される木々や空
こういうの見ちゃうと、カメラを持って外に出たくなる。


入江を歩く2人の足元をサラサラとこぼれる潮の流れなど
流れる水を多く見せているのも、どこから来てどこに行くのかわからない愛の行方を
象徴しているがごとく。

一度は自分の中にあったと思った神の存在を失い苦悩する神父を演じるハビエル・バルデムによって、永遠なる存在などないのだと思い知る。
ニールの渇望がただの自己チューに終わらないのも、「自分を偽ることの無意味さ」を説く神父の存在によるところが大きい。

ニールが想いを寄せることになる同級生ジェーンにレイチェル・マクアダムス
同じ土地に住み、同じものを見て、同じ経験をしたもの同士に漂う安心感
そんなものをベンアフと2人で醸し出していました。


愛はうつろいゆくもの というのを
荘厳なクラシック音楽と美しい映像で描く作品です。
前作『ツリー・オブ・ライフ』のような突飛な映像がないのもいい(笑)
「えっと、、これは誰の・・」などと考えてしまうところもあるけれど
余計な説明はなくていいかとも思えてしまう。
もはや、映画とはまた違う、独自のジャンルに分類したほうがいいかも。
切ないけれど、彼らとともにこの世界に漂っていたくなるような
一種、中毒性のある映像体験でした。







       

トラックバック一覧

  1. 1. トゥ・ザ・ワンダー

    • [Mangosteen CINEMAlog/追いかけてサムソン]
    • August 14, 2013 15:37
    •     『トゥ・ザ・ワンダー』  (2012) フランスの観光名所、モン・サン・ミシェル。 アメリカ人のニール(ベン・アフレック)とフランス人のマリーナ(オルガ・キュリレンコ)は恋に落ち、ふたりは永遠の愛を確信する。 その後マリーナの連れ子とと
  2. 2. 「トゥ・ザ・ワンダー」(2012)

    • [choroねえさんの「シネマ・ノート」]
    • August 14, 2013 22:48
    • 鑑賞しながら、 マリック監督 の作品のカラーを思い出していましたが、視覚聴覚から感覚的に捉える映画というのでしょうか。絵画というよりバレエなどせりふのないパフォーマンスアートに近いかもしれません。私は「天国の日々」は未見ですが、最初に観た 「ニューワールド」
  3. 3. 『トゥ・ザ・ワンダー』

    • [京の昼寝〜♪]
    • August 23, 2013 12:48
    • □作品オフィシャルサイト 「トゥ・ザ・ワンダー」 □監督・脚本 テレンス・マリック□キャスト ベン・アフレック、オルガ・キュリレンコ、レイチェル・マクアダムス、ハビエル・バルデム■鑑賞日 8月12日(月)■劇場 TOHOシネマズ川崎■cyazの満足度 ★★
  4. 4. トゥ・ザ・ワンダー/TO THE WONDER

    • [我想一個人映画美的女人blog]
    • August 24, 2013 09:55
    • ランキングクリックしてね ←please click 「天国の日々」「シン・レッド・ライン」などのテレンス・マリック監督作 日本で賛否両論だった前作、ブラッド・ピット主演「ツリー・オブ・ライフ」は カンヌ国際映画祭パルムドール受賞 ...
  5. 5. 神との対話~『トゥ・ザ・ワンダー』

    • [真紅のthinkingdays]
    • September 03, 2013 07:08
    •  TO THE WONDER  モンサンミシェルで出逢ったニール(ベン・アフレック)とマリーナ(オルガ・ キュリレンコ)は、運命的な恋に落ちる。パリからニールの故郷・オクラホマ に住み着...
  6. 6. 美しきまでの移ろい

    • [笑う社会人の生活]
    • September 12, 2013 22:19
    • 映画「トゥ・ザ・ワンダー」を鑑賞しました。 男とシングルマザーの女が出会い付き合う アメリカで一緒に暮らし始めるが やがて心が離れていき・・・ こんなことを書いたが、ストーリーはないといったら大袈裟か 愛を、そして その愛の移ろいを見せていく ただ それだ...
  7. 7. トゥ・ザ・ワンダー

    • [いやいやえん]
    • April 23, 2014 09:15
    • 永遠を誓った、愛は色褪せて行く。流れる風景を切り取っていくような映像は、記憶となりやがて永遠に生き続ける。 哲学的な語りとツギハギ映像美によって詩のようになった作品で、愛とは何か、永遠とは何かを問い続ける。 モンサンミシェルで出会い深く愛しあったニー



アルゴ
2012年10月17日 (水) | 編集 |

今日は2本斬りしてきました。
まずはアカデミー賞候補の呼び声の高い『アルゴ』。
ベン・アフレック監督・主演、実話に基づく政治サスペンスドラマです。





アルゴ
2012年(アメリカ)
原題:
Argo
監督:ベン・アフレック
出演:ベン・アフレックアラン・アーキンブライアン・クランストンジョン・グッドマンケリー・ビシェ



1979年、イランで実際にあったアメリカ大使館員の人質救出劇を描く作品です。
ベン・アフレック演じるCIA職員のトニー・メンデスは、
人質救出を専門とする重責もあってかアルコールに溺れ妻にも逃げられた男。
トニーの案で、6人のアメリカ大使館員の人質救出作戦が実行に移されるんですが
その案というのが、なんと映画のロケ地調べと称しイランに入り
撮影隊に扮した大使館職員たちを国外に脱出させようというもの。
偽装に使われる架空のSF映画のタイトルが『アルゴ』なんですね。
救出劇に偽映画が使われる
こんな奇想天外なことが実際にあったというのに驚きます。

大使館がイランの若者に襲撃される冒頭から緊張が走ります。
彼らは石油の利権を得るためにイランの政治を操作したアメリカを怒っている
CIAはその責任の一端を担っているわけです。




二日間の危険な任務に単身挑むトニー。
彼の捨て身の責任感の裏には、自身の人生を立て直すための挑戦のような気持ちもあったのでしょう。
史実をサスペンスフルに描く骨太な演出に、主人公の人生をダブらせ、映画に哀愁と感動を加味するあたりがベンアフ流。




フェイク映画作品に乗るハリウッド側の人間にアラン・アーキンジョン・グッドマン
映画を愛する気持ちは世界共通と思える演出も嬉しいところでした。

映画の最大の見どころはもちろん終盤の救出劇
ハラハラドキドキ度は映画史に残るかも!
観終えたときに、前に座っていたおばちゃんが私の方を振り返り
「Nice movie !」と一言。
安堵感と感動を誰かと共有したくなる一本です。

10/26~日本公開!

★★★★☆