映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
【映画】グランドフィナーレ
2016年04月07日 (木) | 編集 |
irpypdlh.jpg

グランドフィナーレ(2015)
イタリア/フランス/スイス/イギリス
原題:Youth
監督/脚本:パオロ・ソレンティーノ
出演:マイケル・ケインハーヴェイ・カイテル/レイチェル・ワイズ/ポール・ダノ
日本公開:2016/4/16  

 【あらすじ
スイスの高級リゾートホテルでバカンスを過ごす有名な指揮者/作曲家のフレッド・バリンジャーは、英国女王からの「不朽の名曲『シンプル・ソング』を彼の指揮で演奏してほしい」という依頼を頑なに拒む・・

【感想

『グレート・ビューティー/追憶のローマ』でアカデミー賞外国語賞を獲得したイタリアのパオロ・ソレンティーノ
マイケル・ケインを主演に迎え、「老い」をテーマに描いたドラマです。

Youth1.jpg
舞台はアルプス山ろくの高級リゾートホテル。
宿泊客の大半は老人で、さながら温泉治療を兼ねたサナトリウムといった趣
開始後しばらくして画面に映し出されるタイトル「youth」が、なんとも皮肉に思えます。

youth-xlarge.jpg 

映画は引退した音楽家フレッド(マイケル・ケイン)と現役にこだわる映画監督のミック(ハーヴェイ・カイテル)の友情を軸に、様々な宿泊客の人生模様を絡めつつ、老いの憂鬱と若者の可能性を描いていきます。

特筆すべきは詩的なまでに美しい映像と音楽で、監督の芸術的な才能があますことなく発揮されてます。
引退して仕事に未練はないなんて言いながら、音楽の才能と愛を失わないフレッドの描き方もよかった。

印象的だったのはマラドーナを思わせる巨漢のセレブ。
情けない姿になったレジェンドが、ポール・ダノ君の一言に「ありがとう」と言う瞬間
彼はかつての自分に少しプライドを取り戻したと感じて泣けたんだなぁ。

誰かに自分を分かってもらえているとか、そういうのが支えになって自分を変えられるってことはあると思う。

だから「若い人は愛するものを大事にして、前向きに歩きなさい。
将来に可能性があるのは若者の特権だから。
でも人生わずかになったら、過去にし残したことを悔やむよりも
頑張ってきた自分に誇りをもって、与えるべきを与え心穏やかに生きなさい」と
そんな映画だったかなと思います。

だったかな と言うのは、解釈に悩む部分も多いからで(笑)
自分の力不足を棚に上げて言わせてもらえれば、もう少し分かりやすく
見た者が同じ感動を味わえるものにして欲しかった。
妻はなんであんなホラーだったのかな。謎・・

ま、でも、ケイン様はキュートで素敵だったし
映画的な魅力にあふれる作品ではありましたね。

youth-848x425.jpg 









ブログパーツ



リドリー・スコット初監督作品『デュエリスト/決闘者』
2012年06月08日 (金) | 編集 |
リドリー・スコットの初監督作品は、ジョセフ・コンラッドの短編を基に
19世紀の欧州で、果たし合いに明け暮れた2人の男の姿を描くドラマです。



デュエリスト/決闘者
1977年(イギリス)
原題:The Duellists
監督:
リドリー・スコット
出演:キース・キャラダイン、ハーヴェイ・カイテル
アルバート・フィニー、エドワード・フォックス


duelというのは決闘という意味で、タイトルは決闘する者という意味ね。
ナポレオンの時代、ハーヴェイ・カイテル演じる軽騎兵のフェロー中尉は
たいそうな決闘好き。・・って、どんなヤツやねん。
見かねた軍の上官は「決闘しすぎで逮捕!」という軍令を下し
キース・キャラダイン
演じるデュベール中尉に伝令を依頼する。
あるご婦人のサロンにいるフェローに軍令を伝えるデュベールだったが
フェローは逆上し、デュベールに決闘を申し込む・・。



逆恨みから、執拗に決闘を挑んでくるカイテル氏はストーカーのごとき。
キャラダインにすれば、いわれのないことなのだけど
受けて立たなければならない時代だったのでしょうか。
結果二人は15年に渡って決闘を繰り返すんですよね~。
その闘いぶりの壮絶なこと。
スマートに刃を合わせる類のものでなく、剣による殴り合いに等しい(笑)
ちなみに刃の部分は特殊映像で処理されていて、二人は釣り竿状のヒモのついた剣で闘ってたんですって。





カイテルのしつこさと、イカレ具合が恐ろしく
キャラダインのストレスも半端じゃないんだけど
途中さりげにユーモアも交えているのが観やすいのと
額縁に入れたら完全に絵画になりそうな美しい映像も見もの。
さすがに映像監督という思うところでしたね。
後半には、ナポレオンに忠誠を感じているかどうかが問題になったり
さりげなくナポレオン失脚の時代を垣間見せる、歴史ものの味わい。

こんなヤツに付きまとわれて迷惑で仕方ないはずなのに
キャラダインは、途中何故かカイテルを救う行為にまで及ぶ。
悪友をしとめるのは自分でなければならないと言うことなのか
奇妙な絆が生まれているのが面白い。

永遠に続くように思えた決闘は
最後に終わりを迎えます。

んん!天晴れ!!

★★★★