映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
【映画】追憶の森
2016年11月14日 (月) | 編集 |
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追憶の森
(2015 アメリカ
原題:The Sea of Trees
監督:ガス・ヴァン・サント
脚本:クリス・スパーリング
出演:マシュー・マコノヒー渡辺謙ナオミ・ワッツ

【あらすじ】
アメリカ人男性のアーサーは、死に場所を求めて富士山麓の青木ヶ原樹海を訪れる。睡眠薬を飲みかけたところで一人の日本人男性と出会う。自殺しようとして思いとどまり、森をさまよっていたらしいタクミと名乗るその男を助け、森からの脱出を図ろうとするアーサーだが・・・


【感想】
ミステリー祭り3本目
『グッド・ウィル・ハンティング』のガス・ヴァン・サント監督による樹海を舞台にしたドラマです。

JUKAI-樹海‐』も青木ヶ原を舞台にしたホラーだったけど、今年は樹海ばやり?
さて、本作はカンヌでブーイングが起きたという前評判がたたってか、本国アメリカでは数館で公開されたのみ。
ようやくDVDになったので観ました。
でもこれそんなにダメ? 多分死生観とか宗教観が違うんだよなぁ。

今回ミステリー特集で取り上げたのは、ある部分がとてもミステリアスだから。
そこに触れずに書くのは難しいので、今日はネタバレ記事となります。

以下未見の方はご注意ください。


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【映画】『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』ジェイク・ギレンホールが壊しまくる
2016年04月18日 (月) | 編集 |
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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2016)
アメリカ
原題:Demolition
監督:ジャン=マルク・ヴァレ
脚本:ブライアン・サイプ
出演:ジェイク・ギレンホールクリス・クーパー/ ナオミ・ワッツ/ ヘザー・リンド /ジューダ・ルイス
日本公開:2017/2/18

 【あらすじ
投資銀行で働くエリートのデイヴィスは突然の事故で妻を亡くす・・

【感想
ジェイク・ギレンホール主演の『デモリション』を観てきました。
妻を亡くした主人公の再生を描くドラマです。

スタローン主演の『デモリションマン』(93)でdemolitionってなんだと思った記憶があるのに、意味調べないままだったな。今回辞書を引くと「解体」とありました。なるほど、ジェイク壊しまくりでした。

突然の事故で妻を亡くしたデイヴィスは妻の死を知った直後、病院の自販機でm&mのチョコを買おうとしますが、自販機の中で引っかかって出てこない。

「カギで開けて取り出して」と病院の受付に申し出ても「自販機は自販機会社の管理だから」と。
たかがm&m 他の物を選ぶなりして買いなおせばいいじゃないかと思うのだけど
納得いかないデイヴィスは管理会社にクレームの手紙を書きます。
自分がどんな状況でそのチョコレートを食べなければならなかったか から始まって
妻との出会いや自分のことまで長々と。しかも葬式の直前に!(笑)

観る前は愛する妻を亡くした男が妻の死を受け入れられず壊れていく話と思ったのだけど
それだけじゃなかった。

さして努力もせずにサクセス街道を突き進んできたデイヴスは、いつの間にか感情を失くしている。
そして自分の人生の設計図になかった妻の死が彼をさらに困惑させているのです。
妻の死さえ悲しむことができないデイヴィスが悲しすぎる。
自販機管理会社へのクレームという形で、デイヴィスのおかれた状況やメンヘラな部分まで紹介してしまう手法が鮮やか。
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そんなデイヴィスが向かうのがタイトルの「デモリション」すなわち「破壊」
壊して壊して壊しまくる。
人間壊れかけたら、いっそのこととことん壊して一から立て直すのが正解かもしれないね。
色のない空虚な空間である「家」はデイヴィス自身を表すメタファーでしょう。

そして自販機のクレーム処理係でデイヴィスの件を担当したシングルマザーのカレン(ナオミ・ワッツ)とその息子との出会いが癒しになり、徐々に感情を取り戻すのです。
ナオミ・ワッツがナチュラルでいいのだわ。家もデイヴィスの家と随分違って生活感があって色調も温かいんです。

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会社の上司で義理の父でもあるフィルを演じるのはクリス・クーパー
クリスは『遠い空の向こうに』でもジェイクの父親を演じてましたが、今回も壊れた義理の息子に呆れ、娘を悲しませたデイヴィスに怒りながらも、デイヴィスを放っておけないツンデレ具合が素敵。
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そしてなんと言ってもジェイクが完璧なのです。
糸が切れてイッてる演技はジェイクの得意とするところだけど、本作では壊すジェイクから踊るジェイクまで楽しめます。
だんだんに血が通ってくるとともに、妻への愛情をよみがえらせるジェイクがいとしくてたまらなかった。

監督は『ダラス・バイヤーズクラブ』のジャン=マルク・ヴァレ
演技者の魅力を引き出すことに長けた監督なのかな。
音楽の使い方もよくて高揚感のある作りでじわじわ感動させてくれました。
笑えるところも多くこれ最高。
日本公開は来年?








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美しい絵の崩壊
2014年04月22日 (火) | 編集 |



イギリスのノーベル文学賞作家ドリス・レッシングの小説「グランド・マザーズ」を、ナオミ・ワッツロビン・ライト主演で映画化した異色ドラマ。
美しい絵の崩壊(2013)オーストラリア/フランス
原題:Two Mothers / Adore
監督:アンヌ・フォンテーヌ
出演:ナオミ・ワッツロビン・ライト/ゼイヴィア・サミュエル/ジェームズ・フレッシュヴィル/ベン・メンデルソーン
日本公開:2014/5/31
子どもの頃から親友として育ったロズとリルは、お互いの10代の息子たちも交え、家族ぐるみの付き合いを続けていた。しかし、ある夏の日、ロズに思いを寄せていたリルの息子が、その思いを告白する。次第に2人は真剣に愛し合うようになるが、母の不倫を知ったロズの息子もリルに接近し・・・

 ナオミ・ワッツロビン・ライトが互いの息子と愛し合うようになるという作品です。



 監督は『恍惚』『ココ・アヴァン・シャネル』のアンヌ・フォンテーヌ
作品はどれも未見ですが、不倫などを題材に美しい絵を撮ることに定評のある監督らしいですね。
オーストラリア東海岸のコバルトブルーの海と、そこに暮らすリルとロズの瀟洒な住まい、主演二人と彼女らのリゾートファッション、イケメンの息子たちと、どこを切り取っても美しい。

 リルとロズの幼少期からを描いているため、前半やや助長に感じるものの、
互いの息子と関係を持ち始めると、観客としては三文記事を見る野次馬気分。
リル(ワッツ)は早くに夫を亡くしているけど、ロズ(ライト)には単身赴任中の夫(ベン・メンデルソーン)がいて、リルの息子イアン(ゼイヴィア・サミュエル)との関係は不倫。
当然そこには歳の差の問題も出てくるわけで、彼らの恋がどこに行き着くのか気になります。



ロズのお相手なんて『ラブド・ワンズ』で痛い目にあったイケメン、ブレントを演じたサミュエル君だよ。
その彼が母の歳のロビン・ライトを本気で愛すんですから・・ うらやまし杉!!
・・・ 取り乱しましたがw

テーマとしてはタブーであり非道徳的ですが、
彼らの苦悩はよく伝わり、導く結末にも それもひとつの生き方と、納得するものがありました。
それにしてもナオミ・ワッツロビン・ライトともにナイスバディでまだまだ美しい。
楽園のような穏やかな美しさで結ぶラストシーンが印象的です。





『インポッシブル』 ナオミ・ワッツ オスカーノミネート
2013年01月11日 (金) | 編集 |




インポッシブル
2012年(スペイン/アメリカ)
原題:The Impossible
監督:J・A・バヨナ
出演:ナオミ・ワッツユアン・マクレガー、トム・ホランド、サミュエル・ジョスリン、オークリー・ぺンダーガスト


04年末、マリア(ナオミ・ワッツ)とヘンリー(ユアン・マクレガー)の夫婦は3人の息子を連れてタイのリゾート地にバカンスにやってくる。家族でひと時の楽しい時間を過ごしていたが、突然の津波に襲われ、マリア一家も離れ離れになってしまう・・




タイのリゾート地で休暇を楽しむマリアとヘンリー夫妻と3人の息子たち。
この幸せなときを一瞬にして奪うのが、スマトラ沖地震後に発生した津波。
これは2004年、タイの津波の被害者となったスペインの一家の体験をもとに描く実話。
一家はイギリス人家族に置き換えられています。

津波に飲み込まれ、激しい流れの中を漂いながらのサバイバルシーンは
リアリティと緊張感に溢れ、パニックアクション映画としても見ごたえ十分。
でもこの映画の素晴らしいのは、単なるディザスター映画になっていないところ。







前半をリードするのは兄弟の一番上のお兄ちゃんルーカス(トム・ホランド)と
母のマリア(ナオミ・ワッツ)。
怪我を負った母を助け、不安と戦いながら残りの家族を探すルーカスの
心細さは想像を絶するものがあります。
それでもルーカスは、自分を奮い立たせながら
周囲の助けになることをしなさいという母の言いつけを守り行動します。
そうしながら彼は、人のためになることの喜びを感じ成長していくんですね。
そんな息子をベッドから見守る母ナオミ・ワッツの慈しみ深い表情にも感動します。

後半は妻と息子を探すユアン登場。
彼の信念の捜索を手助けする、他の被害者の描き方も印象的で
災害の混乱の中にあっても他人を思いやり助け合うことができる
人の心の美しさがしっかり描かれているからこの映画は素晴らしい。
そして心が洗われる思いがするのです。

オスカーノミネートのナオミ・ワッツの素晴らしさは言うまでもないですが
ユアンにも大いに泣かされました。
ルーカスを演じたトム・ホランドには天性の素質を感じずにはおれないし
心細くてたまらないのに精一杯頑張るおチビ二人も抱きしめたいほどに可愛い。

波に飲み込まれるシーン、地響きや波の音など
震災を経験された方、津波で家族を亡くされた方などには
辛いシーンもあるかもしれません。
監督は『永遠のこどもたち』のJ・A・バヨナ
被災地のシステムや全体な部分には殆ど触れず
あくまで一家の視点で一家が体験したことを描くというシンプルな作りですが
亡くなった方へのリスペクトも忘れていません。

5000人以上がこのリゾート地で命を落としたそうです。



★★★★☆