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【映画】内なる乙女が覚醒!『リリーのすべて』
2016年01月27日 (水) | 編集 |
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リリーのすべて(2015
)イギリス /ドイツ/アメリカ

原題:The Danish Girl
監督:トム・フーパー
原作:デヴィッド・バーショフ
脚本:ルシンダ・コクソン 
出演:エディ・レッドメイン /  アリシア・ヴィカンダー/ ベン・ウィショー/ アンバー・ハード  / マティアス・スーナールツ
日本公開:2016/3/18


【あらすじ

内なる乙女が覚醒した!


【感想
『英国王のスピーチ』のトム・フーパーがメガホンを取り、エディ・レッドメインが世界ではじめて性別適合手術を受けたリリー・エルベを演じた伝記ドラマです。

デンマークに暮らすアイナー・ベルナー(レッドメイン)は、ある日妻(アリシア・ヴィカンダー)に絵のモデルを頼まれます。
ストッキングを履き、柔らかいドレスに触れた瞬間、アイナーの中で何かがはじけ
頬を染め、ぎゅっとドレスを抱き寄せてしまう。

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部屋に入ってきた友人(アンバー・ハード )がそんなアイナーを
「あなたのことを今からリリーと呼ぶわ」と茶化すんですが
それからというもの、アイナーの中でリリーの存在が日増しに大きくなっていくのです。

アイナー/リリーを演じるのは昨年『博士と彼女のセオリー』でホーキング博士を演じ
見事オスカーをゲットしたエディ・レッドメイン
本作でも主演男優賞にノミネートされています。

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今回は性適合障害のある青年を演じ女装を披露してるわけで、彼のチャレンジがまずは見もの。
もとより色白で優しげ、線が細いエディ君なので女装もそれなりに似合う。
女性が目覚める瞬間の戸惑いや葛藤はよく演じているし、だんだん綺麗になっていく感じはいい。
ただ、乙女を演じてるというか・・、内から湧き上がる女らしさはないのね。

だから本人の願望とは裏腹に、正直少し気持ち悪いところもあって、
世間の認識もないことからモンスター的な悲哀を生んでもいます。
このタイミングで出すのはどうかと思うけど、こちら本物のリリーさん。

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この映画で驚くのは、むしろ妻の献身ですね。
乙女になっていく夫に困惑しながらも、彼の渇望を理解しサポートしていくなんて私には到底出来ない。
思うにこの夫婦はそもそも妻がリードしていくタイプの逆転夫婦でもあった気がしますね。
妻の性的な傾向などは分かりませんけど
妻の愛は次第に家族や同胞へのそれに変わっていたように思います。

それにしてもアリシアちゃんはほんと可愛いわ。
そりゃ、エディ君がアリシアちゃんのキャミを身に付けたい気持ちもわかるってくらい。
何を着ても似合うし、何も着てなくても可愛い(笑)

確かな演技で妻の愛と献身、そして葛藤を表現して、こちらもオスカーノミネート。

共演者は他に マティアス・スーナールツベン・ウィショー
ウィショー君が本領発揮の役で登場したのにはひとりニマニマしちゃいましたわ。

でね、初めて女装して公の場に現れたリリーがウィショー君に見初められときめくんですが
リリーは女性として好意を持たれてると思ったらそうじゃなく傷つく・・ってあたり
個人的に分類的なところよく分かってないよなぁなどと思う。深いっすなぁ。

映像は美しく、複雑な心理で織り成される悲しい物語は嫌いじゃなかったし、役者陣も頑張っていたと思う。
だけど会場では時々失笑が起きたりするのは、なんとなく仕方ない気もしました。
マイノリティを受け入れるのが難しいのは、ある意味人の真理だから。
あと、どうしても自分の思いを貫き通すリリーが身勝手に見えてしまうんですね。
正直で誠実だから・・と思える描写がもう少しあると、より理解されやすかったんじゃないかな。


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レ・ミゼラブル
2013年01月22日 (火) | 編集 |
 

 
レ・ミゼラブル(2012)イギリス
原題:Les Miserables
監督:トム・フーパー
出演:ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アン・ハサウェイアマンダ・セイフライド、アーロン・トベイト、サマンサ・バークス、ヘレナ・ボナム・カーター、サシャ・バロン・コーエン、エディ・レッドメイン
 

 
トム・フーパー監督版観ました。そもそもミュージカル苦手なのでちょっと心配しながらの鑑賞。
案の上「私の名前はジャベ~~ル♪」に笑いそうになったし
やっぱり最初から歌うんだ・・っていう戸惑いがあったのだけど
意外に早いうちに慣れて気にならなくなりました(笑)

勿論ミュージカルのよさもあります。
自分の気持ちを丁寧に説明してくれるので感情が伝わりやすいし
何よりいくつもの歌声が重なったときの感動は半端ない。
 
物語はナポレオン没後の1815年からのフランスを舞台にしていて一般民衆はとてつもなく貧しい。
さらには若者は命を楯に、自由を求め暴動する。
そんな動乱の世にあって、銀の燭台に代表される心の美しさを描くエピソードが素晴らしいです。

宗教は様々な諍いも引き起こしてしまうけれど、宗教によって救われる魂もある。
司教によって救われ、正しい心を持ち続けようとするジャン・ヴァルジャンには何度も泣かされましたね。

ジャベールに執拗に追われ、希望を見失いかけていたヴァルジャンの一筋の光となったのがコゼット。
そのコゼットを自分の手から離すことの彼の哀しみを思うと切なくて今思い出しても涙が出ます。
 
ただ、映画の終盤、ヴァルジャンが衰弱するまでがやや端折りすぎたか一緒に観た友人からは、
何故彼が死んだのかが解らなかったと言われたし映画サイトでも同様の疑問を投げかけるスレッドが立ってますね。

確かにちょっと解りにくかったですが
最後に司教やファンティーヌまで登場したら、もうね、たまりませんって。

精一杯生きたよね。どうぞ安らかに・・そう思った途端に涙腺決壊。
ボロ泣きのファンファーレでした。
 
キャストは良かったですね。
特にやっぱりアン・ハサウェイ
何年か前、彼女が主演女優賞にノミネートされたときのオスカー授賞式で
シャーリー・マクレーンが「あなたはミュージカルでも頑張りなさい」と言ったのを覚えています。

ちゃんと期待に応えたんだなぁとしみじみ。
 
★★★★☆