映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
【映画】お帰りマット・デイモン!でも、やっちまったな『ジェイソン・ボーン』
2016年07月31日 (日) | 編集 |
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ジェイソン・ボーン(
2016) アメリカ
原題:Jason Bourne
監督:ポール・グリーングラス
脚本:ポール・グリーングラス/クリストファー・ラウズ
出演:マット・デイモンアリシア・ヴィキャンデルトミー・リー・ジョーンズ/ヴァンサン・カッセル/ジュリア・スタイルズ
 日本公開:2016/10/7

【あらすじ 
ジェイソン・ボーンが帰ってきた

【感想
マット・デイモンが9年ぶりにジェイソン・ボーンを演じるボーン3部作の続編です。

かすかな記憶を辿りながらアイデンティティを追い求めてきたボーン
前作でほぼ記憶を取り戻し、姿をくらましていたボーンですが
本作ではストリートファイターみたいなことやってる姿で登場します。
jason-bourne-2.jpg 

それ本業?何年もそれで食いつないでいたの?
なんと言いますが、色んな疑問が沸くんですけど、本作では色んなことスルーで
またしてもCIAに追われる展開となり、アクションになだれ込みます。

こんなにセリフのない映画初めて観たってくらい前半はひたすらアクション
エモーショナルなことが起きてもさらりとかわしてまたアクション

これまでのボーンシリーズは同じ逃げるにしても、もっと知的な部分があったのに
そういうのが感じられない。
マット・デイモンのアクションのキレも以前ほどではないですしね
それにCIAによって殺人マシーンに作り上げられた男の悲しい性として観るのと
すべてを知ったボーンとして観るのとでは、こちらの受け止め方も違うというか
むやみに人を殺しまくることに違和感を感じてしまったんだよねぇ。

前半はとにかく退屈
後半に入ってヴェガスを舞台にしたド派手なカーチェイスでは流石に目が覚めたけど
車170台がらみの無謀なアクションはもはやワイルドスピードシリーズ(笑)

jason-bourne-alicia-vikander-tommy-lee-jones.jpg 

CIAのトップにトミー・リー・ジョーンズ
アリシア・ヴィキャンデルが007シリーズのQに近いITに強いエージェントを演じてますけど
立場的には前作のジョーン・アレンくらいなので、
20代の彼女がCIAでここまでの権力を持つのかっていうのはやや違和感。
立ち位置としては面白いし、クールビューティのアリシアちゃんも悪くなかったけど
終わってみれば、登場人物がみんな利己的に思えて誰にも共感できなかったというのが正直なところ。

単純にアクション映画として楽しめる人もいると思うけど私はダメだったな。
何かのインタビューでマットが「Iscrewed up」と言ってたけど
マット自身やっちまった感あるんじゃないだろうか。
というか、マットが脚本書けばいいのに。



日本公開は10月



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マラヴィータ
2013年09月29日 (日) | 編集 |



さて、ここからは、塊で関連映画を観ていきます。
まずは公開予定も発表になった東京映画祭関連をいくつか。
今日は、先日劇場鑑賞した『マラヴィータ』。
リュック・ベッソン監督、マーティン・スコセッシ総指揮
ロバート・デ・ニーロ演じる元大物マフィア一家と現役マフィアとの対立を描くクライムコメディーです。
マラヴィータ(2013)アメリカ/フランス
原題:The Family
監督:リュック・ベッソン
出演:ロバート・デニーロ/ミシェル・ファイファー/トミー・リー・ジョーンズ/ダイアナ・アグロン/ジョン・デレオ
日本公開:2013/11/15
 
デ・ニーロ演じるフレッドは元マフィアの大物。
彼はFBIの証人保護プログラムを適応され、偽名を名乗りながら家族とともに各地を転々としていた。




フランスの田舎町に越してきたブレイクファミリー
まず、田舎VSファミリーの構図が面白い。
フレッドはもとより、ミシェル・ファイファー演じるマフィアの妻も田舎に染まる玉じゃない
学校に通う2人の子供なんて生粋のマフィアの子。血筋とは恐ろしい(笑)
しかし田舎で地味に騒動を起こす一家のもとに、フレッドに恨みを持つ現役マフィアが迫り
ファミリーVSファミリーの対決とあいなるわけです。

スコセッシが製作総指揮とあって、マフィアものの貫禄は十分で
ベッソンらしい切れのよいアクションも健在。
しかしながら本作は、ブラックコメディの仕上がりで大いに笑わせてもくれます。

最近はくたびれた役が嵌るデ・ニーロだけど、モブ映画では昔とった杵柄的に輝く。
ってか、過去の栄光を逆手に取ったユーモアに会場は大盛り上がり。
あるシーンでは後に座ったおじさんが「そうくると思ったよ~!!」と叫んでましたが。いや、会場中そう思いましたから(笑)
ファンには嬉しいプレゼントですね。



ブレイクファミリーを保護するFBIの担当者にトミー・リー・ジョーンズ
娘を演じたダイアナ・アグロンはドラマ『glee』でも活躍中の若手のよう。
本作でも、可憐さと強さで映画を盛り上げる大活躍でした。

マフィアの証人保護プログラムとしては『グッドフェローズ』を思い出すし
デ・ニーロのマフィア姿はやっぱり嬉しい。
何かそんな「昔懐かし」な部分に付加価値を感じる一本でしたよ。

日本では東京映画祭の特別招待作品として初お目見え、11月から一般公開されます。



終戦のエンペラー
2013年08月16日 (金) | 編集 |



第二次世界大戦後の日本を舞台に、戦争の真実に迫る歴史ミステリーです。
戦争責任を問うハリウッド映画だと思ったので、公開時に二の足を踏んでしまいましたが、
天皇と天皇を思う日本人の心を真摯に描いていて、とても興味深く観終えました。

終戦のエンペラー(2012)日本/アメリカ
原題:Emperor
監督:ピーター・ウェーバー
出演:マシュー・フォックス、 トミー・リー・ジョーンズ、 初音映莉子、 西田敏行、 羽田昌義、 火野正平、 中村雅俊、 夏八木勲、 桃井かおり、 伊武雅刀、 片岡孝太郎、 コリン・モイ
日本公開:7/27~公開中

マッカーサー(トミー・リー・ジョーンズ)から命を受けたフェラーズ准将(マシュー・フォックス)が、関係者からの聞き取り調査を行うという形で、戦争の真実に迫っていきます。
最終段階として、天皇の戦争責任について答えを出そうとするのですが
そこから見えてくるのは、日本人の天皇への忠誠と献身。国民は天皇のために命をかけ闘ったけど、実際には天皇は自分で何かを決める自由など持たず、祭り上げられたシンボルでしかなかったということ。

苦しいときに、人は心の支えとなるものが必要で、日本人にとってそれが天皇だったことに違いないんでしょう。一方、その心を間違って利用すれば、戦争というとんでもない過ちに繋がる。これは神のみ名のもと聖戦を繰り返す宗教に近い危険を孕むものだということも感じさせます。

原爆投下のシーンから始まり、アメリカが日本の平和的復興に尽力したという描き方に
傲慢さを感じるという向きも多いけれど、戦争における過ちを責めるのではなく
センシティブな世界情勢の中の日本の復興を公平な目で見つめているのは、
ハリウッド映画とはいえ、監督がイギリス人であることも大きいのかもしれません。

また、製作の奈良橋洋子さんは枢密顧問官、関屋貞三郎氏のお孫さんとのことで
皇室の敷地を撮影現場に使われてるのは、彼女の力によるものも大きいのかな。
世界で活躍するプロデューサーという点でグローバルに作品を見つめるとも感じます。
それでいて、中村雅俊演じる近衛文麿に、侵略を進める心情を語らせているのが
とりあえずそこだけは言っておきたいという本音みたいなものを感じて、ちょっと小気味よいw


関屋を演じるのは闘病中だったと思われる夏八木勲さん。
マッカーサーに「天皇の影を踏んではいけない」など、接見時の注意事項を伝えるシーンは、天皇の威厳を感じると同時に、一種コミカルでもあり 関屋の真面目で誠実な人柄が伺えるところも好きだったなぁ。

演出として面白いのは、天皇の姿を終盤まで見せず、神のごとくミステリアスに描いていること。
かのマッカーサーでさえ、畏怖に近い面持ちで天皇と接見したわけですね。

天皇(片岡孝太郎)登場のシーンはドキドキさせますが
現れた天皇が小さくて親しみやすいお顔だったりするのも
偶像とのギャップを感じさせるようで面白い。
それでもやはり天皇のお言葉には重みがあり、国民を思う心にはジンとします。




フェラーズ准将も実在の人物ですが、日本人女性アヤとのロマンスはフィクションです。
史実と違うということで反論も多いようだけど、アヤを演じた初音映莉子さんも素敵で
堅いだけの話にならなかったのは良かったし、何よりも、戦争で敵として戦う相手も、血の通う人間であるというのを思い起こさせてくれました。

西田敏行さんはじめ、名優たちが英語を見事に操るのにも感心。
ハリウッドでの評価は散々だけど、日本人の心が分からないと
感じるところのない映画になってしまうかもだな。

私には胸にストンと入ってくる一本でした。



      

トラックバック一覧

  1. 1. 「終戦のエンペラー」は外国人の目から見た日本を描いていて面白くて見応えあり。

    • [今昔映画館(静岡・神奈川・東京)]
    • August 16, 2013 22:27
    • 今回は、新作の「終戦のエンペラー」をTOHOシネマズ川崎4で観て来ました。以前は上映サイズに合わせてスクリーンサイズを変えていたのですが、シネスコサイズのままでずっと上映。ちょっとのことを合理化しても仕方ないと思うのになあ。手抜き感で印象よくないのに。 194
  2. 2. 映画「終戦のエンペラー」 2013年 監督ピーター・ウェーバー

    • [アンダンテ あっち行って ホイ♪]
    • August 23, 2013 00:00
    • 終戦記念日も間近になって来ました  映画冒頭の原爆の投下シーン 何度見ても凍りつきます 本作はノンフィクションではなく あくまでもフィクションですが 挟み込まれるフィルムなどから 真実では?と 思わずとらえてしまいそうです   日比谷通りを
  3. 3. 『終戦のエンペラー』

    • [京の昼寝〜♪]
    • August 24, 2013 08:07
    • □作品オフィシャルサイト 「終戦のエンペラー」 □監督 ピーター・ウェーバー□脚本 ベラ・ブラシ□原作 岡本嗣郎□キャスト マシュー・フォックストミー・リー・ジョーンズ、初音映莉子、西田敏行、       片岡孝太郎、中村雅俊、夏八木勲、桃井かおり

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『31年目の夫婦げんか』に夫婦の危機を乗り越えるノウハウをみる
2012年09月14日 (金) | 編集 |

メリル・ストリープ
トミー・リー・ジョーンズ主演、
熟年夫婦が倦怠期の危機を乗り越える様子を描くコメディ・ドラマ『Hope Springs』観てきました。





31年目の夫婦げんか 2012年(アメリカ)
原題:Hope Springs
監督:デビッド・フランケル
出演:メリル・ストリープトミー・リー・ジョーンズ、 スティーブ・カレル



『プラダを着た悪魔』『マーリー 世界一おばかな犬が教えてくれたこと』のデビッド・フランケル監督の最新作です。
『プラダを~』で、メリルをキレキレなキャリアウーマンに仕立てたフランケル監督、今度はメリルをどこにでもいる中年のオバハンにしちゃいました。




ケイとアーノルドは、結婚30年の熟年夫婦。
いつのまにベッドを共にすることもなくなり、味気ない夫婦関係に危機感を覚えたケイは、本屋で見つけた本から夫婦のカウンセリングを知り、アーノルドを強引に誘い、一週間の集中カウンセラーを受けることにするが・・という話。

メリルとトミー・リー・ジョーンズという演技派な二人がどこにでもいそうな普通の夫婦を演じているのが楽しいんですよ。




セッションでは性生活を取り戻すことを通過地点としてるのもあって、シモネタのオンパレードなんですが、セックスレスとなって早数年の二人が、モジモジと互いの思いを語ったり、アドバイスに従って実践アプローチしていく様子が可笑しくて会場は大うけ。
40歳まで童貞だったスティーヴ・カレルをカウンセラーに起用するというキャスティングも絶妙(違うかw)
そこはかとなく可笑しいけど、でしゃばり過ぎないカレルさんの演技と演出にも上手さを感じます。

次第に浮き上がってくる問題に対峙するのはそんな簡単なことではなく、夫婦の気持ちが近づいたかと思えば、大きく離れることになったり。
その距離感をカウンセリング中のケイとアーノルドの座り位置で見せる演出も上手い。
「あー、わかるわぁ」とか、「あるある!」などと感じながら、切なさに涙することもありましたが、二人が愛を確かめ合い、
危機を乗り越えていく様子には感動です。

ラブリーな中年生活を送るのに必要なエッセンスがたくさん詰まったハートウォーミングな一本。
学ぶこともたくさんありました。これ良かったわぁ。


★★★★



エレクトリック・ミスト 霧の捜査線
2012年02月09日 (木) | 編集 |

 
今日はトミー・リー・ジョーンズ主演の日本未公開のミステリーです。
 
エレクトリック・ミスト 霧の捜査線<未>(2009) アメリカ/フランス
監督:ベルトラン・タヴェルニエ
出演:トミー・リー・ジョーンズジョン・グッドマンピーター・サースガード/メアリー・スティーンバージェン
ケリー・マクドナルド/ジャスティナ・マシャド/ネッド・ビーティ
 

人気ミステリー作家ジェームズ・リー・バーク原作のベストセラー小説の映画化となる本作
テキサスの田舎町で、連続レイプ殺人事件を捜査中の刑事ロビショー(トミー・リー・ジョーンズ)は
わき道から猛スピードで飛び出した赤いスポーツカーをサイレンを鳴らし止めた。
運転していたのは地元で映画を撮影中の俳優サイクス(ピーター・サースガード)。
飲酒運転のサイクスは連行される途中、おかしなことを話し始める。
撮影現場で、露骨の周りに鎖の巻きついた人の骨を見かけたというのだ。
ロビショーの脳裏に、40年前のある記憶がよみがえる・・。
 
田舎町で起きた連続レイプ殺人事件の犯人を探しながら
同時に40年前に起きた黒人射殺事件の真相を明らかにしていくという作品です。
 
トミー・リー・ジョーン演じる地元刑事ロビショーは、17歳の時に鎖を巻きつけた黒人が沼を逃走中
射殺されるところを目撃しており、そのことがトラウマにもなってたんですね。
事件を追ううちに、二つの事件の関連性に気づいてしまうロビショーは
命を狙われることになる。
スリルの中、FBIからの助っ人捜査官と謎を追う形のミステリーとなっています。
 


この映画面白いのは、ちょっとホラー混じりであること!
というのが、ロビショーは霧の立ち込める沼で、南北戦争時代の兵士の亡霊を目にし
南軍の大佐と会話する。大佐は人生を示唆し、時には捜査の謎解き指南までしてしまうんですよ。
 
60年代、アメリカ南部では黒人は虫けらのように扱われていた時代
その事件を解明することが、新しい時代に向かう一歩となるのだと思わせる真摯なつくりがいいですね。
捜査の助っ人にやってきたFBIの女性捜査官がヒスパニック系であることも
時代の流れを感じさせる。彼女の優秀さも謎解きを面白くします。
南部の田舎町にたち込める差別意識にメスを入れ、臭いものに蓋をする権力者たちの気質をも暴く
カンヌで監督賞を受賞したことのあるフランス人監督ベルトラン・タヴェルニエの手腕は確か。
 
哀愁を漂わせながらも事件を解決していくトミー・リー・ジョーンズも流石の存在感で
静かでいて骨太、人への愛情をも感じさせる作品に仕上がってます。
 
ただね、最後のワンシーンがわからないのよ。
『シャイニング』か??(||゚Д゚) ??