映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
【映画】クリミナル・ミッション
2016年09月07日 (水) | 編集 |

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クリミナル・ミッション(2015 アメリカ
原題:Criminal Activities
監督:ジャッキー・アール・ヘイリー
出演:マイケル・ピット/
 ダン・スティーヴンス/ クリストファー・アボット/ ロブ・ブラウン/ エディ・ガテギ/ ジャッキー・アール・ヘイリー/ ジョン・トラヴォルタ

【あらすじ
高校時代の友人が急死したことをきっかけに再会した4人の男たち。彼らは裏情報を基に株で大儲けしようとマフィアのエディから資金を借りるが、結果は惨敗。返済不能に陥った4人は、借金を帳消しにする代わりにエディからある仕事を命じられる。それは、エディの敵対組織の甥を拉致して一晩だけ監禁するというものだった。

【感想

個性派俳優ジャッキー・アール・ヘイリーが初監督に挑んだクライム・サスペンスです。

「英国男優50人斬り」9人目はダン・スティーヴンス
同級生の間でなぜか浮いた存在のクルクルパーマのノアを演じてます。

ノアが持ち掛けた株取引は大失敗。しかも出資金はマフィアの金だったということで4人は期せぬトラブルに巻き込まれてしまうんですね。
マフィアの若手マルキスを誘拐監禁するいうミッションが遂行されるも、ノアの失態で身に危険を感じ始める同級生たち。それぞれ抱える問題を垣間見せつつ、事件の本当の目的が明かされるという形で、大どんでん返しを見せる演出です。

もうね、こんな風だったら面白いだろ、スタイリッシュだろ、どんでん返しスゲーだろっていう
いかにも俳優の初監督作品といった感じでしたね。
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素人集団がマフィアを誘拐するというアイディアはいいし、面白いんですよ。
マルキスを演じる エディ・ガテギも抜群の存在感を放ってまして
腐っても鯛、縛られていてもマフィア。
鋭い推理で犯行の裏を暴き、素人4人を震え上がらせる様が痛快です。

マフィアなのに健康オタクというトラヴォルタの設定も楽しいし、前半は会話にも笑えたんですが
途中から笑えなくなってしまう。どう考えても色々詰め込みすぎで疲れてしまった。
同級生の背景はまだしも、登場人物あれこれのエピソードまで入れてごちゃごっちゃ
ジャッキー・アール・ヘイリー自身もエディのボディガードの一人を演じてるんだけど、その幼少時代の話とかいる?
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「面白そうな話」を色々入れ込むから「伏線」と「はったり」の区別もつきにくく
どんでん返しの効果が半減するという悪い例だったような気がする。
ガイリッチーやタランティーノの線を狙ったのかもだけど、そもそもガイリッチー派でない私としては
もう少しシンプルなものを楽しみたかったというのが本音ですね。

ダン・スティーヴンスが色んな顔を見せてくれたのは思わぬ儲けもの。
結局主役だったんじゃない?
久しぶりに観たマイケル・ピットもよかった。



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【映画】ザ・ゲスト
2015年06月18日 (木) | 編集 |


ザ・ゲスト(2014)アメリカ
原題:The Guest
監督:アダム・ウィンガード


あらすじ
イラク戦争で息子ケイレブを亡くし、悲嘆に暮れるピーターソン一家。ある日、そんな一家のもとを一人の青年が訪れる。デイヴィッドと名乗るその青年はケイレブの戦友で、彼の最期の言葉を伝えるためにはるばるここまでやって来てくれたのだ。一家はこの礼儀正しい好青年を家に招き入れ、ゲストとしてもてなすが・・・

感想
サプライズ』のアダム・ウィンガード監督によるサスペンス・ミステリーです。
ニーソンの『誘拐の掟』で妻を殺された夫を演じていたダン・スティーヴンスが印象に残ったので、彼の出演作を観てみようと本作をチョイス。
今回ダンが演じるのは、イラク帰還兵のデイヴィッドと名乗る青年。
戦死したケイレヴの戦友としてピーターソン家を訪ね、一家の信頼を得ていくデイヴィッドですが、徐々に暴力的な面が見えてきて、なんか怪しい。
デイヴィッドは何者なのか。一家に何が起きるのか という話。
これは楽しめました。
アダム・ウィンガード作品らしく暴力炸裂でツッコミどころ満載ながら、
今回はこれまでよりお金をかけていそうで、ちゃんとした映画を観たという気になります。
映画の冒頭、ピーターソン家の次男坊リュークが学校でいじめに遭うんですが
やられっぱなしだった彼がデイヴィッドの存在により変わっていく
そのことは終盤大きな意味をもつことになるという伏線の張り方もナイス。



デイヴィッドが本性を現す後半はホラーな展開になっていきますが
『ターミネーター』、『スクリーム』あと、ネタバレになりそうだけど『@#$@*・ソルジャー』といった80年代~90年代映画を髣髴とさせてくれるのも嬉しいところでした。
『ハロウィーン』も絶対狙ってるよね(笑)



ダンは調べたら英国俳優だそうで、危険な香り漂う役どころとは裏腹に
インタビュー動画で見る彼は穏やかで知的です。
本作でも思いっきりサイコな男ながらどこかチャーミングかつセクシーで
色々やっても許せる気になるもんね(笑)
『誘拐の掟』では原作どおりにダンを使って欲しかったな。



ところで、デイヴィッドは何者かについては説明されているものの
彼がピーターソン家にやって来た理由は明確にされてません。
デイヴィッドが言うように、戦友ケイレヴの遺言を伝え家族を守りたかったのか
それとも他にわけがあるのか。
個人的にはケイレヴの妹アナに恋していたのかなと思うけど
彼の真の目的含めはっきりせず、やや消化不良。
モンスターの葛藤のようなものを匂わせてくれたら映画として格が出るはずだけど
続編もありそうな終わり方だったので、次に何か膨らませてくるのかも。


【映画】靴職人と魔法のミシン
2015年05月28日 (木) | 編集 |


靴職人と魔法のミシン(2014)アメリカ
原題:The cobbler
監督:トム・マッカーシー
日本公開:2015/6/5

あらすじ
ニューヨークの下町の小さな靴修理店で働くマックス(アダム・サンドラー)は、老母と変化のない毎日を送っていた。ある日、愛用のミシンが壊れてしまい先祖代々伝わる旧式ミシンで直した靴を試し履きしたところ、何と靴の持ち主に変身し・・・
      
感想
扉をたたく人』のトム・マッカーシーによる本作は、魔法のミシンにより人生を変えていく男の話。
主演にアダム・サンドラー。
にわかにファンになってしまったダン・スティーヴンスが主人公のご近所さんのイケメン君を演じてます。



4代続く小さな靴修理店を営むマックス(アダム・サンドラー)は、どう見ても暗く
仕事の腕は悪くないが意欲的とは言えない感じ。
マックスはある日、急ぎで依頼された靴を修理中、ミシンが壊れたことからやむなく古いミシンを出してきます。
無事修理を終え、さりげに履いてみたらば持ち主の姿に変身してしまってびっくり仰天 という話。

古いミシンに魔法の力があることを悟り、変身していたずらを楽しむマックスの様子がコミカルで楽しい。
でもマックスが変身した姿は別の役者が演じているわけで
コミカルな部分を担当するのは、アダム以外の役者ということになるんですね(笑)




その中でひときわ上手さを見せてくれたのが、ダン・スティーヴンス
外見はイケメン、でも中身はアダム・サンドラー(マックス)というダンのオフビートな演技が最高。
ちなみに、私がこれまでに観た2作品は本来のダンと外見も随分違っていて
彼の演じる英国ドラマ『ダウントン・アビー』のマシューファンからは悲痛な叫びも聞こえてくるほどなんですが、本作のダンは人のよさそうなイケメン君でファンは少し安心したかな。
私は知れば知るほどファンになっちゃいます。

映画に話を戻して・・と

本作ではマックスがなぜこんな暗い人間になってるのかというのが、実は大きなポイントでして
魔法のミシンに出会い、冒険を体験しながらマックスが本来の優しさや強さを発揮し
またトラウマを克服することで、人生を変えて行くところが感動のお話になっています。




途中ちょっとドタバタする部分があるし、人の靴を履くとその人になる というアイディアもそれほど生かされてないというのはあります。
ラストもイマイチすっきりしない(笑)
それでも隣人を演じるブシェミ先生やダスティン・ホフマンなどの共演者が素晴らしく
ショコラ風の音楽も耳に心地よく、しっとりとした味わいもあって素敵でした。



【映画】誘拐の掟
2015年05月19日 (火) | 編集 |


誘拐の掟(2014)アメリカ
原題:A Walk Among the Tombstones
監督:スコット・フランク
日本公開:2015/5/30

作品情報

 あらすじ
 1999年。ニューヨーク中が連続誘拐殺人事件におびえる中、元刑事のマット(リーアム・ニーソン)にある依頼が舞い込む。それは妻を誘拐された夫からの、犯人を見つけ出してほしいというものだった。

感想
ローレンス・ブロックの『獣たちの墓』を『
ルックアウト/見張り』のスコット・フランク監督/脚本で映画化した犯罪サスペンス作品です。




冒頭、リーアム・ニーソン演じる刑事マットは休憩中のバーで強盗事件に遭遇。
犯人を執拗に追い、2人を射殺、一人に怪我を負わせ事件を速攻解決するマットだったが、彼はこのあと刑事を辞める。

数年後、私立探偵として生計を立てるマットのもとに、妻を誘拐された男から「犯人を捜して欲しい」との依頼が舞い込む。
妻はすでに殺害されていたが、依頼者の希望に応じる形で捜査に乗り出すマット。
しかし新たな誘拐事件が発生し、マットは猟奇殺人犯相手に身代金引渡しの交渉に臨む事になる・・・

犯人探しのミステリーという部分はサラリと流れていくものの
本作は第二の誘拐が起きてからが最高に面白い。

一見、お金にも名誉にも執着がなさそうなマットが
身代金引渡しの交渉で何故ここまで捨て身になれるのかと
素朴な疑問が沸きあがるわけですが、彼の背負ってきた十字架の重さを知り、彼が実行しようとしていることに気づくとき、とてつもなく心を動かされるんですよね。
ちなみにトレーラーは見せすぎなのであえて貼ってません。

冒頭でこそ『96時間』並みに強いニーソンを見せつけるものの
実は彼の真骨頂は、哀愁と優しさを感じる穏やな人間性。
本作では本来のニーソンさんの魅力を堪能できます。


ニーソン以外のキャストのキャラクター構築もいいんですよね。
妻を殺された依頼人(ダン・スティーヴンス)はヒリヒリするような存在感で映画に緊張感を与えているし、犯人グループの漂わせる不気味な残虐性もいい。表情や仕草で2人の関係性とその推移を表現させる演出も秀逸です。



作にはニーソンの相棒となるホームレスの黒人少年が出てくるんですが
出番は多くはないものの、マットとの友情を深めていくさまが心地いいんですよね。
何よりも彼の存在価値を感じるのはラストシーン!!

言葉を交わすわけでもなんでもない、見逃しそうなほどに地味なこのシーンで
ニーソンの長年の苦しみが静かに溶けていくのが感じられて泣けてしまった。

終盤の緊張感も半端なく、これ最高に面白かった。
ちなみに原作はかなりグロい展開になるようで、リベンジを重視したものを好むのなら
原作を読むのがいいかも。
獣たちの墓 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)


おそらくはレイティングにも配慮したと思うんですが
映画はニーソンさんの贖罪を中心に深いドラマで魅せる作品になっています。