映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
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マイノリティ・リポート
2014年02月01日 (土) | 編集 |



二月になりました。
今月もオスカー関連作品を観ていきますが、長丁場でもあるので、ここらで小休止。
二月は逃げるとも言うので、「逃げる映画」を特集します。
脱走、逃走、逃避行ものなどを観ていきますね。

まずはトム・クルーズ主演、スピルバーグの2002年製作のSF『マイノリティ・リポート』です。
マイノリティ・リポート(2002)アメリカ
原題:Minority Report
監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:トム・クルーズ/ コリン・ファレル/ サマンサ・モートン/ マックス・フォン・シドー/ ロイス・スミス/ ピーター・ストーメア/ ティム・ブレイク・ネルソン/ スティーヴ・ハリス/ キャスリン・モリス
 
2054年のワシントンDC
ここでは犯罪予防局なる政府機関により、犯罪が未然に防がれている。
3人の予知能力者の予知したビジョンを映像化し、殺人が起きる前に犯罪者を逮捕してしまうというのだ。
ところがある日、犯罪予防局のチーフ ジョン(トム・クルーズ)は、操作中のビジョンに、36時間後に自分が見知らぬ男を殺すシーンを見てしまう。一転して追われる立場になったジョンは、容疑を晴らすべく奔走することになるが・・・。


フィリップ・K・ディックの原作をスピルバーグが映画化、しかもトム・クルーズ主演とくれば、面白くないわけないですね。
まず近未来映像が素晴らしい。
タッチパネルスクリーンやメモリー装置など、アイディア的には既に実用化してることがいち早く描かれていることにも驚きます。
しかし、この予防局なる機関が、機械ではなく予知能力者の予知という妙にアナログなものに依存しているところは面白いところ。
予知能力者とはいえ人間ですから。その予知ビジョンは必ずしも完璧ではないはず。
そこに「マイノリティ・リポート」なる穴を見出し、真相に迫っていく様子がミステリー的な面白さも生み出していて秀逸でした。

しかしスピルバーグは本当に凄いですわ。
ジョンの逃走シーンに描かれる未来社会の映像にはワクワク。
予知能力者アガサ(サマンサ・モートン)の予知をうまく使いながら追っ手を振り切る演出も見事です。
場末の医師( ピーター・ストーメア)に笑いを伴う麻酔をかけられ、笑いたくもないのに笑うトムちんにも笑えたし、スパイダーと呼ばれる捜索ミニロボットに見つかりそうになるシーンには『ジュラシックパーク』を髣髴とさせる緊張があり、どこをとってもエンタメ性抜群でした。




登場人物の仕事にかける、それぞれの心情の描き方もいいんですよね。
予防局の長 マックス・フォン・シドー、局を捜査する刑事のコリン・ファレルもグッジョブ。
トムちんの子供への思いも丁寧に描かれ、それをミステリーに繋げているところもうまい。
アクションもこなすトム・クルーズのスター性を改めて確認することにもなりました。

「殺人を犯す予定だから逮捕!」って言われてもちょっと納得できないよねぇ。
その瞬間に思いとどまることもあるでしょうし。
というわけで、科学の発達の影に潜む矛盾や危険を描いている点で、往年のSFらしい作品。
最近ではやたら世界の終わりを描くものが多いけれど、スピルバーグにはやはり、こういうワクワクするような未来世界を描くことを期待したいです。
      


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スピルバーグ『リンカーン』
2012年11月19日 (月) | 編集 |
今日はスピルバーグ監督、ダニエル・デイ=ルイス主演の『リンカーン』を観てきました。





リンカーン
2012年(アメリカ)
原題:Lincoln
監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:ダニエル・デイ=ルイス、サリー・フィールド、デヴィッド・ストラザーン、ジョセフ・ゴードン=レヴィット
ジェームズ・スペイダー、ハル・ホルブルック、トミー・リー・ジョーンズ






奴隷制度の廃止、南北戦争の終結に向け尽力したリンカーンの最期の4ヶ月を描く本作は、
アクションをほぼ封印し、会話中心の政治劇な仕上がりになっていたのにはちょっとビックリ。
最初はデイルイスのクリソツ振りに驚き、次第に彼の描くリンカーンの人柄に惹きつけられます。
黒人が奴隷でしかなかった時代に、彼らに自由と人としての尊厳を与えたリンカーンの功績は大きい。
大統領再選の行われる今年にこれが上映されることの政治的な思惑は知りませんが、
純粋に大命の大切さや人としての尊厳について考えさせられる映画になっています。




ついに議会を通過する段では、わかっちゃいるけどドキドキするし通過の瞬間は感動です。
デイルイスは、その一言に誰もが耳を傾けてしまう強く優しきリーダーを、リンカーンがのり移ったかのような演演技で魅せてくれました。やっぱり凄い役者だわ。
共演者でリンカーンに次いで存在感があったのはトミー・リー・ジョーンズ
他、脇を固める演技陣も加齢臭漂う大物揃いでしたが、貴重な若者、リンカーンの息子役のゴードン君が出てくると、スクリーンに新鮮な風が吹くから不思議(笑)

ところで、映画の感想を書くにあたり、スピルバーグのインタビュー動画を見て、感じ入るところがあったので、以下はそこからの情報を元に語ってみました。

スピルバーグの映画が変わった
40年も映画を撮り続けているのだから、そのスタイルが変わってくるのも不思議ではないですが、スピルバーグはもはやアクションに興味がなくなったのだそうで、本作ではアクションはほぼ封印。
ペクタクルな戦争映画を期待すると当てが外れます。
では何故変わったのか。それはおそらく撮りたいものの軸が他にシフトしたのでしょうね。
彼の中で一番変わったのは父親への思い。
母親を捨てた父親を長年憎んでいたスピルバーグは、近年になってその誤解を解くことになり、父親への思いが変わってきたのだそうです。父親不在の映画から父親が活躍する映画へ。その最初の作品が『宇宙戦争』です。

強く正しい父親像
『リンカーン』にはリンカーンの二人の息子が登場しますが、幼い息子とリンカーンが寄り添う姿がとても穏やかに描かれていて印象的です。強く正しい父を尊敬し慕う息子。スピルバーグはその子に自分自身を投影したんでしょう。本作は父と息子の物語でもあり、スピルバーグからお父さんへ、尊敬と感謝が込められた作品なのだと思います。ちなみに父君は95歳、お元気です。

映画終了時に、久々に会場に拍手が起きました。
じわじわと感動を盛り上げる手腕はさすがスピルバーグ

日本公開は4月19日

★★★★☆



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