映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
【映画】フィフス・ウェイヴ
2016年05月06日 (金) | 編集 |
6505_4820.jpg
フィフス・ウェイヴ(2015)
アメリカ
原題:The 5th Wave
監督:J・ブレイクソン
脚本:スザンナ・グラント /  アキヴァ・ゴールズマン  / ジェフ・ピンクナー
出演:クロエ・グレース・モレッツ/  ニック・ロビンソン/ ロン・リヴィングストン/ マギー・シフ/リーヴ・シュレイバー/ アレックス・ロー/  マリア・ベロ /  マイカ・モンロー

 【あらすじ
「アザーズ」と呼ばれる地球外知的生命体による4度の攻撃で、人類の99%が死滅した地球。生き残った女子高生キャシーは、離れ離れになった弟を救うため、さらわれた子どもたちが集められている基地へ向かう。アザーズはすでに人間に姿を変えて社会に紛れ込んでおり、誰が敵で誰が味方かもわからない。そんな状況のなか、旅の途中で出会ったある男性に助けられながら、キャシーは基地を目指すが……。


【感想
クロエ・グレース・モレッツ主演の地球乗っ取りものSFです。

地球上空に巨大な宇宙船で飛来した「アザーズ」は段階を踏んで地球人を攻撃してくる
まずは世界中の電源をシャットアウト、これがファースト・ウェイヴで次に地震と津波を起こさせたり
じわじわと人類を混乱に落としていくのですよ。
最終段階がタイトルのフィフス・ウェイヴ(第5波)で、いよいよ人類の乗っ取りが始まると
人々は誰が敵か味方かわからない中、命を守るため殺しあうことに。
さぁ人類はどうなる というお話。

これこちらではあまり評判よくなくて劇場をスルーしてしまったんですが
賛否が分かれるのもわからなくはない。

宇宙人による攻撃の殆どがクロエちゃん演じるキャシーの視点で描かれるためパニック映画としての規模はこじんまりだし、その後のサバイバルも比較的淡々としていて切羽詰まった終末観が感じられません。

でも構成からして、前半に描かれるその部分はあくまで序章
本作はむしろ地球人の奮闘を描く後半部分が本題でしょう。
hea3d3jwgvpnf8t1ozw5.jpg 

クロエちゃん演じるキャシーは「必ず守る」と約束した幼い弟とはぐれてしまい、子供たちが集団で疎開した軍の基地に一人歩いて行くことにするも、途中何者かに襲撃され目覚めれば民家の一室。
介抱してくれた青年に懐疑の目を向けながらも、次第に心を奪われていくキャシー。
これはクロエちゃんの青春ラブストーリーであり、キャシーが大人の階段を上るお話でもあるんですね。
恋に落ちていくクロエちゃんにドキドキ。
というか、エヴァン役のアレックス・ロー君の思いがけないマッチョぶりにびっくり。

軍の基地で繰り広げられるアクション活劇にはイスラム国などで行われている
子供たちへの「洗脳」の怖さを考えさせられたりもしたけれど
映画はやがてそれぞれが「人として誇れるもの」を見いだしていくのが心地よい。

正直アザーズが人間をやっつけるのにこんなに手間暇かけるかなってところや
そんな多量の爆弾をどこから調達したの?とか
脱出は飛行機なのか? ってか飛行機でどこまで行けるの?とか
突っ込みを入れればキリがないけれどそこは大目に。

クロエちゃんが元ヒットガールの片鱗を見せてくれたのはうれしかったし
観てるときは気づかなかったマリア・ベロのオバハンぶりも最高で
「口紅」シーンには笑ったw

大人や強い立場にある人が言うことが正しいとは限らないとか
子供の成長する力を描いているところはヤングアダルト小説らしいところ。
the-5th-wave-image09.jpg 

キャシーには守るべき弟がいて、弟のためにテディベアのぬいぐるみを届けようと頑張る。
世界の終わりを描くSFが多くなったけれど、愛する者に安心を与え、
より良い世界を見せたいという思いがあれば、人はまだ大丈夫かもしれない と希望を感じられたのがよかった。

監督のJ・ブレイクソンは『アリス・クリードの失踪』の監督だったのね。
序盤の「まとめ」技は流石。
ただ、すでに宇宙人だとわかった時点でいいので、少しでもその正体を拝ませて欲しかった。
鏡に映る姿だとか、光に透けて見えるとか。
あの方やあの人が演技で「それらしい」雰囲気を出してたのは上手いね。
ブログパーツ
[READ MORE...]
『早熟のアイオワ』:助演女優賞候補 ジェニファー・ローレンス
2014年01月20日 (月) | 編集 |



ジェニファー G・G助演女優賞おめでとう~!



今日は『アメリカン・ハッスル』の演技でアカデミー賞助演女優賞候補ジェニファー・ローレンスの作品から、2008年製作の『早熟のアイオワ』を観ました。
ジェニファー初主演作であり、クロエちゃんとの共演も話題で、日本でも2月に公開が予定されています。
早熟のアイオワ(2008)アメリカ
原題:Poker House 
監督:ロリ・ぺティ
出演:ジェニファー・ローレンス / ボキーム・ウッドバイン/ソフィア・ベアリー/ クロエ・グレース・モレッツ/ デヴィッド・アラン・グリア/ セルマ・ブレア
日本公開:2014・2・22
 
1976年。アメリカ・アイオワ州の小さな町にある『ポーカー・ハウス』と呼ばれる不法居住者の家では、夜な夜なポーカー賭博や売春が繰り広げられている。ヤク中で売春婦の母親サラ(セルマ・ブレア)と二人の妹(ソフィア・ベアリー&クロエ・グレース・モレッツ)とその家に暮らす14歳の少女アグネス(ジェニファー・ローレンス)は、妹たちを守りながら毎日を懸命に生きていた。しかし、そんなアグネスにさらなる追い打ちをかける出来事が起こり・・

監督のロリ・ぺティは『プリティ・リーグ』などに出てる女優さんらしいのですが、本作は彼女の自伝とのこと。
麻薬、売春、家庭内暴力、レイプ、貧困と、本作で描かれる世界は悲惨です。
日本では学校にも行かず、これほど劣悪な環境で暮らす子供はあまりいないのではと思うし、ピンと来ないところもあるけれど、麻薬がはびこり、離婚率も高いアメリカでは、まれなケースではないのかもしれない。
実際、この映画がプレミア公開されたときには、同じような体験をした女性たちが監督に「映画を作ってくれてありがとう」と感謝の気持ちを伝えようと列を作ったのだとか。
監督はこの映画が多くの女性の励みになっていることに驚いたと言います。

初監督ということもあり、無駄な笑いを取るようなシーン等、気になるところはあります。
アグネスのモノローグで必要以上に心情を説明するのもいただけない。
黒人男性とのキスの味を説明するのとかやめて欲しかったしね(笑)




それでもキャストがよくて演技を楽しみました。
まだ初々しいジェニファーは、しっかり者だけど、まだまだ誰かの力が欲しい14歳を繊細に演じていて本当にうまい。母親役のセルマ・ブレアも痛々しいまでに悲しきジャンキー母を熱演。
末の妹役のクロエちゃんは顔芸ともいうべき豊かな表情がまた可愛くてね。
彼女らをキャスティングしただけでも、この映画は成功。

自分では太刀打ちできない力により傷つき苦しむことがあったとしても、私たちはその過去に人生を左右される必要はない。その気で努力すれば道は切り開いていける
監督自身が実践し形にしているだけに、力強いメッセージとして伝わりますね。
全てが込められたラストシーンも微笑ましく、清々しい気持ちで観終えました。



キック・アス ジャスティス・フォーエバー
2013年08月17日 (土) | 編集 |



前作から3年、『キック・アス』の続編が公開になりました。
キック・アス ジャスティス・フォーエバー(2013)アメリカ/イギリス
原題:Kick-Ass 2
監督:ジェフ・ワドロウ
出演:アーロン・テイラー=ジョンソン 、クロエ・グレース・モレッツ、クリストファー・ミンツ=プラッセ、ドナルド・フェイソン、リンディ・ブース、ジム・キャリー、ジョン・レグイザモ
日本公開:2014年2月
前作の騒動のあと、キック・アスことデイヴ(アーロン・テイラー=ジョンソン )は普通の高校生に戻り、孤児となったヒット・ガール、ミンディ(クロエ・グレース・モレッツ)はビッグ・ダディの仕事の相棒マーカス刑事に引き取られた。街にはキック・アスに続けと衣装を身につけた素人ヒーローが多く出現。
一方、元レッド・ミストことクリス(クリストファー・ミンツ=プラッセ)は父を殺された恨みを強くしていく・・。


前作の監督マシュー・ボーンは製作にまわり、今回監督を務めるのはジェフ・ワドロウに。
大きくなったヒット・ガールってどうだろう・・など、この続編には多少心配はあったのだけど、クロエちゃんは予想以上にカッコいいアクションを披露してくれたし、アーロン君は素敵になってるしで、新たな魅力で見せてくれる作品に仕上がってます。




今回のポイントは、ミンディもデイヴも悩みながら道を探っていくこと。
暴力の生まれる根源を描いていたり、単なるバイオレンス・アクション・コメディに終わっていないのがいい。ただ、前作にあった意表をつく面白さや驚きが薄くなったのは確か。
笑えるシーンも少なかったので途中眠くなった。暴力描写に関しては、前作ではスピーディで善悪考える間もなく笑えたのに比べ、今回は執拗かつダークな描き方になっているのが賛否を呼ぶところかも。実際ストライプを演じたジム・キャリーが公開前になって「暴力を受け入れられないから応援できない」と公言してます。気持ちは分からないでもないけど、それなら出なきゃよかったのにと思う。バイオレンスもエンタメと割り切れる人が観ればいい映画だと思います。ってか、ジム・キャリーと気づかず、彼は降板したんだなと勝手に思い込んでたw



とにかく15歳のクロエちゃんが可愛くてカッコいい。
タイトルも『ヒット・ガール2』としたいほどの大活躍です。
ビッグ・ダディから引き継いだ思いを秘めた生きざまも泣かせる。
あんなに強いのに、学校ではいじめに遭うというのは『キャリー』を意識したのか。
前回どうりのモジャモジャ頭と眼鏡のダサいデイヴから、ミンディに鍛えられ、カッコいいキック・アスになっていくアーロン君も見もの。
次回は二人のロマンスにも期待しちゃいますね。
十分楽しめたのだけど、映像的に「汚い描写」があったのは減点~(≧ヘ≦)
あれ面白いって思う人いるのか?





トラックバック一覧

  1. 1. 「キック・アス ジャスティス・フォーエバー」はヒロイン萌えの続編として面白いし盛り上がります。

    • [今昔映画館(静岡・神奈川・東京)]
    • February 23, 2014 21:20
    • 今回は、新作の「キック・アス ジャスティス・フォーエバー」をTOHOシネマズ川崎6で観てきました。300席クラスのシネコンの中でも大劇場タイプの作りになっていまして、スクリーンの大きさもあって、映画館で映画観たなあって気分になれる映画館です。ミニシアタータイプも



キリング・フィールズ 失踪地帯
2012年04月03日 (火) | 編集 |
マイケル・マンの実の娘アミ・カナーン・マンの長編デビュー作。
実話ベースのクライム・サスペンスです。
新年度につき、少々語り口調を変えてみたため、違和感ありかと思いますがヨロシクです(汗)



blog_import_566b9e9f3a02d.jpeg 

キリング・フィールズ 失踪地帯
2011年(アメリカ)
原題 Texas Killing Fields
監督:アミ・カナーン・マン
出演:サム・ワーシントンジェフリー・ディーン・モーガンジェシカ・チャステインクロエ・グレース・モレッツジェイソン・クラークアナベス・ギッシュシェリル・リースティーブン・グレアム

【ストーリー】
刑事マイクと相棒のブライアンは、連続して発生した少女の失踪と殺人事件の捜査にあたっていたが、その矢先にブライアンが気にかけていた心に傷を抱えた少女アンも失踪してしまう。アンが事件に巻き込まれたと直感した2人は、犯罪が多発することで「キリング・フィールド(殺人地帯)」と呼ばれる危険地帯へと向かう。(映画.comより)


テキサス・キリング・フィールドの現場となるのは、ガルベストン近くというから、
我が家からは車で4時間半の距離。
ここでは、失踪した少女たちが幾度となく死体で発見されている。
60年代からというから、犯人は単一ではなく、云わば死体遺棄の墓場状態。
原住民でさえ、足を踏み入れることを恐れる場所だそうだ。

少女殺人事件が起こり二人の刑事が現場に駆けつける。
ニューヨークから赴任してきたブライアン(ジェフリー・ディーン・モーガン)と、地元出身のマイク(サム・ワーシントン)。
降り出した雨の中、少女の死体に祈りを捧げるのはブライアン。
感情のコントロールがきかず暴力に走りがちなマイクとは対照的だ。

被害者の少女の背景から、売春を介したある二人の犯人像が浮かぶが
映画としては捜査の過程がまどろっこしく、展開がわかりにくい。
登場人物の背景を描くがゆえに、流れが中断されるからだ。
人物像を手稲に描くという監督の意図はわかるが
主軸が見えにくく、どうかすると眠気を誘われる静けさなのは映画の賛否を分けるところかもしれない。

それでも女性監督ならではのキメの細かさも感じるところで
例えば、アンを演じるクロエ・グレース・モレッツの服はいつも歳の離れた兄のお下がりであろう男性用。
薬中で売春婦上がりの母(世界一美しい死体のシェリル・リー!)は、
娘に服を買い与えることさえしないほど壊れていることが窺われ
お洒落に興味を持つ12歳の少女アンの不憫が強調される。

サム・ワーシントン演じるマイクは、同じく捜査官であるパム(ジェシカ・チャステイン)と離婚しており、
その孤独の描き方も丁寧。
ちなみに、ジェシカ・チャステインとは『ザ・デット』でも仮の夫婦役だった。
ジェシカ嬢はマイクに負けず劣らずの暴力デカぶりw

キリング・フィールドとなる湿地帯はカトリーナ襲来後のニューオーリンズで撮影されており、荒廃感が際立った。
また、マイケル・マンが製作に加わっていることもあってか夜のシーンが美しく
特に犯人と対峙するマイクのシーンは、マイクの決断、犯人の落胆の描き方も秀逸で印象に残る。

blog_import_566b9ea08ae81.jpeg 


クロエちゃんは撮影時12歳というからビックリ。
ときおり大人の色香を漂わせつつ、孤独な少女を魅力的に演じ、一番輝いている。

映画は最後に「希望」を見せて終える。
説明不足で判りにくいところもあり、流れもスムーズとはいえないけれど
ヒューマンドラマとして監督の意図を読みながら観るぶんには楽しめる作品だと思います。

日本公開は4/14~