映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
イリュージョン
2014年01月02日 (木) | 編集 |



正月第一弾は2013年最後に観たポーランド発の未公開スリラー『イリュージョン』を。
イリュージョン(2011)アイルランド・ポーランド・イギリス
原題:The Woman in The Fifth
監督:パヴェウ・パヴリコフスキ
出演:イーサン・ホーク/クリスティン・スコット・トーマス/ヨアンナ・クーリグ/サミール・ゲスミ
日本公開:未公開
 
【ストーリー】
アメリカ人作家のトム(イーサン・ホーク)は別れた妻と娘に会うためパリにやってくる。しかし妻からは拒否され警察を呼ばれる始末。飛び乗ったバスで荷物を盗まれたトムはカフェの二階のうらぶれたホテルに宿泊を許可された。ある日、立ち寄った本屋で誘われた作家の集まりで出会った美しい未亡人マーギット(クリステン・スコット・トーマス)は、トムのひと時の癒しとなるが、同時にトムの周囲で不可思議な事件が起こり始め・・・。

イーサン・ホーク主演のミステリー・サスペンスです。
アメリカからやってきた主人公トムの周囲で起こる不思議な事件の謎を解くお話なんですが、映画は終始憂鬱な雰囲気に包まれます。そもそも、トムが妻に何故あれほど拒否されているのかの理由が説明されない。トムは宿のオーナーから怪しいアルバイトを持ちかけられ夜の6時間を過ごすのだけど、そこにやってくる訪問者の目的も分からない。そんな中、カフェのポーランド人ウェイトレスの優しさが身につまされる。彼女がポーランド語で歌う歌は、内容は分からないけれど、寂しく愛おしく胸に響くのです。その度にトムは娘を想い長い長い手紙を書く。そして遠くからとても切ない目で娘を見つめるんですね。救いのないほどに不幸な空気を漂わせるイーサン。そして、イーサンに怪しくまとわりつく未亡人のクリスティン・スコット・トーマス・・




 原作はダグラス・ケネディの『The Woman in the Fifth』、監督は『マイ・サマー・オブ・ラブ』(←未見)のパヴェウ・パヴリコフスキ
原作は読んでないんですがタイトルの意味はクリスティン・スコット・トーマス演じる謎の未亡人を指しているんですね。どうして邦題はそれを無視して『イリュージョン』なんて付けちゃうんでしょう。あかんがな。
 
 この映画ね、評価が真っ二つに分かれてるんですよ。それは間違いなく、この映画をどう解釈したかによると思います。「くだらない。丸投げ」と評する人がいる一方で、「知的な傑作」と賞賛されるのはなんだろうと、そんなことが気になりました。

 個人的には最初2通りの解釈が浮かび、2番目を確信するためにイーサンのインタビューを読んで、3番目の解釈に行き当たりました(笑)イーサンは「監督は観客がさまざまに解釈するのを楽しみたいと言っているのであえて答えをいう必要はない」と言ってるんですが、3番目の解釈を頭に置いて再見してみると、謎を解き明かす鍵となるものが実に多く仕込まれていることに気づくんです。監督がポーランド人ということもあってか、やりきれないほどに物悲しいお話ですが、なるほど緻密に知的に構成された作品でした。イーサンの演技も絶品です。ぜひご確認あれ。そのうちに裏ブログでネタばれ記事書きます。




ベラミ 愛を弄ぶ男
2013年03月06日 (水) | 編集 |


ベラミ 愛を弄ぶ男(2012)イギリス
監督:デクラン・ドネラン/ ニック・オーメロッド
出演:ロバート・パティンソン、 ユマ・サーマン、 クリスティン・スコット・トーマス、 クリスティナ・リッチ、 コルム・ミーニイ、 フィリップ・グレニスター、 ホリデイ・グレインジャー、 ナタリア・テナ
【ストーリー】
1890年、退廃のパリ。貧しい生活を送るアルジェリア帰還兵の青年ジョルジュ・デュロワ。ある日、彼は偶然にも新聞社に働く旧友と再会し、晩餐会に招かれる。ジョルジュはそこで、上流階級の淑女たちと出会い、身なりを整えた自分の容姿が彼女たちを虜にしていると知る。

文豪モーパッサンの古典の映画化です。
貧しい青年ジョルジュにロバート・パティンソン
彼は周囲の女性の反応から「自分、結構イケてんじゃん」と気づき、
女たちを踏み台にのし上がっていくという話。
「ベラミ」には色男という意味があるらしい。



ベラミに翻弄される女性陣に ユマ・サーマン、 クリスティン・スコット・トーマス、 クリスティナ・リッチ
コンサバなオバサンに一旦火をつけたら面倒だよなぁなクリスティン・S・トーマスなど、
演技派女優たちのパフォーマンスが楽しい。
中でもカッコいいのがユマ・サーマン



書くことで国を動かすほどの力を持ちながら、女性であるがゆえに、実力を認められることはない。
力を発揮するために男を利用する女と、力はないが美貌を武器に女を利用する男ジョルジュとの対比が面白い。
「激しすぎる」ユマ・サーマンとパティンソンの絡みは爆笑ものw

ベラミは女性の敵かもしれないけど、何故か憎めないのは
彼がそうしなければならない理由に同情するからであり
したたかさとナイーヴさの混在するパティンソンの魅力によるものも大きい。
壮大な音楽が、女を踏み台にのしあがる男のドラマを盛り立てるって
なんか不釣合いにも感じるのだけど、そのギャップがまた面白さかなとも思えるから不思議。
個人的には国の動きなどがわかりにくかったのは残念でした。
トレーラー貼っておきます



今週末からの公開です


★★★☆