映画の感想や好きな俳優の情報を発信します。新作以外はネタバレあり。
ロンリエスト・プラネット 孤独な惑星
2013年02月14日 (木) | 編集 |


10 Best Movies We Missed This Yearとして
本家ブログで取り上げた記事の10作品のうちの一本ですが
ガエルくん繋がりなのもあって、今日はこちらで。思い切りインディーズだしね。






ロンリエスト・プラネット 孤独な惑星(2012)
監督:ジュリア・ロクテフ
出演:ガエル・ガルシア・ベルナル、ハニー・フルステンベルク、ビジナ・グジャビゼ



婚前旅行中のカップルが互いの関係の危機に陥っていく様子を描くドラマです。

アレックス(ガエル・ガルシア・ベルナル)とニカ(ハニー・フルステンベルク)のカップルはグルジア共和国のコーカサス山脈にバックパックの旅に訪れる。
現地ガイドを雇いこの世のものとも思えに美しい景観の中、山間をハインキングする2人。
ところが楽しいはずの旅は、途中3人のグルジア人に遭遇することにより一転し・・。





結婚を控えているということ以外、二人の背景の説明はなく、台詞も殆どなし。
長回しで彼らの行動を追い、いきなりバックパックの旅が始まるという具合なもので、ちと忍耐を要しますが、中盤になってようやく映画が動きました。

グルジアという国は、2008年にロシアとの間に紛争を起こしていて、
美しい自然とは裏腹に、危険をはらんだ国なんですね。
戦争で破壊されたと思われる家屋が映し出されたり
2人が遭遇した3人組の一人も肩に拳銃を背負っている状態。
彼らと出会い、アレックスがとった一瞬の行動は、ニカは勿論、アレックス自身の心にも影を落とし、二人の関係は急速に危機に陥ることになるわけです。

と言っても後半もガエル君の台詞は殆どなし
カップルの距離がどんどん距離を広げ、孤独が浮かび上がる
後半も映画はあくまで客観的に、3人の様子をコーカサスの美しい景観の中
長回しで映し出すわけですが、音楽の効果もあってこれがアーティスティックと言えばそう。
女性監督ならではの繊細さも感じ、個人的には二人の心の動きを興味深く追いことができたけれど、多くのレビュワーが「退屈」と評すのも無理ないと思うところ。
早い話が成田離婚ってこんな風に起こるんだよといった作品かな(笑)
でも、インディペンデント・スピリット賞監督賞ノミネート
AFIフェスト観客賞受賞など、いろんなところで評価されています。

コーカサスの映像は驚くほどに美しく、映像は一見の価値あり。

動画貼っておきます



■トラックバックいただいてます

Tracked from いやいやえん at 2013-05-20 08:53 x

タイトル : ロンリエスト・プラネット 孤独な惑星
ガエル・ガルシア・ベルナルさん主演。これもツタヤ独占。 婚約中のカップルに起こったある出来事が二人の間に微妙な空気と距離感を与えるといった作品。 舞台はグルジアのコーカサス山脈。いや~~~綺麗!自分も一緒にトレッキングしてる気分。雄大な風景の中を歩くのって素晴らしいことだよね! しかし、中盤で、二人は偶然であった現地住民に、突然銃を突きつけられるのです。そのときとったアレックスの咄嗟の行動(一瞬彼女を盾にした)により、婚約し絶対の信頼をよせていたはずの彼に違和感を覚え始めるニカ…。これは......more


Tracked from CINEmaCITTA&.. at 2013-12-18 02:42 x

タイトル : ロンリエスト・プラネット 孤独な惑星
【ロンリエスト・プラネット 孤独な惑星】 THE LONELIEST PLANET アメリカ・ドイツ 2011 (未) 監督・脚本 :ジュリア・ロクテフ  出演 :ガエル・ガルシア・ベルナル / ハニー・フルステンベルグ / ビジナ・グジャビゼ       2012年インディペンデント・スピリット賞の監督賞にノミネートされていた一作ですね。   婚約中のアレックス (ガエル・ガル......more

 

 







ザ・ウォーター・ウォー
2013年02月08日 (金) | 編集 |




2000年にボリビアで起こった「水戦争」を、『コロンバス』の映画撮影のためその地を訪れたスタッフの目を通し描く社会派ドラマです。
2011年にラテン・ビート映画祭で『雨さえも~ボリビアの熱い一日~』として公開されたタイミングであげた記事に加筆しています


ザ・ウォーター・ウォー(2010) スペイン・フランス・メキシコ
監督:イシアル・ボジャン
出演:ルイス・トサル、ガエル・ガルシア・ベルナル、エンマ・スアレス



映画監督のセバスチャンらスペインの撮影スタッフ一行がボリビアを訪れた。その頃、現地では欧米企業による水道事業の独占のため、住民たちの多くが水道料金の高騰にあえいでいた。エキストラの中から重要な役どころに抜擢された先住民族のダニエルは、撮影の合間に抗議活動に参加するようになるが……。
 
 歴史が変わるわけでもないのに、その認識はときを経て変わってしまうことがあります。
コロンブスの新大陸発見もそのひとつ。
昔は、大変な冒険家くらいのイメージだったのに、今では、コロンブス(・・と読むのは日本人くらいみたいなので以下コロンバスで)は金(きん)を求め、現住民を虐殺したジェノサイドの立役者として認識されるようになりました。

 映画はそんなコロンバスの映画を撮影しようと、南米ボリビアにやってきたスペイン人スタッフが遭遇することになるボリビアの「水戦争」を背景に、欧米人の征服の歴史を考えさせる作りが面白い。




 ガエル・ガルシア・ベルナルが演じるのは、スペイン人映画監督のセバスチャン。
現地では欧米企業参入により水道料金が200%跳ね上がり、住民と政府の間で摩擦が生じていました。公募したエキストラから、原住民のリーダー役に抜擢したダニエルは水事業に抗議する住民グループのリーダーでもあり、たびたび撮影に穴をあけるダニエルにプロデューサーのコスタ(ルイス・トサル)は、撮影に集中しろと諭すわけですが・・・






 まずコスタがこの地を撮影の場に選んだのは、制作費を安くあげられるから。
2ドルで雇ったエキストラに、危険な設営を手伝わせたりする貪欲でシニカルなプロデューサーがコスタであり、本作の主演です。
安く、質の高い映画を作ろうとするスタッフの思いなど、逼迫した問題を抱えた地元エキストラに通じるはずもなく、両者の価値観の違いが浮き彫りになります。
劇中映画の中で、コロンバスの残虐さが描かれるのですが、スタッフが、原住民を人とも思わず利用する姿には、欧米人のエゴはコロンバスの時代とちっとも変わってないじゃないかと思ってしまうところ。
利益を優先し住民の思いに目を向けないスタッフが、ことの重大さに気づいたときには、
事態は軍隊を動員しての大暴動に発展していたんですね。

 暴動に向かう過程のスリルは女性監督が撮ったとは思えないほどのリアルさ。
終盤、プロデューサーのコスタが変わっていく様子が、やや唐突ではあるものの
原住民の純粋さに触れ、大事なものに気づいていく様子には希望が感じられ、良い後味を残しました。
ベルリン映画祭で、パノラマ部門観客賞受賞。
ちなみにお隣の奥さんがボリビア出身なので水戦争について訊いてみたけど知らないと言われてしまった。地域が違うのかな。

2/17からの公開です。


 







俺たちサボテン・アミーゴ
2012年03月29日 (木) | 編集 |


俺たちサボテン・アミーゴ
2012年(アメリカ)
原題 Casa de mi Padre
監督:マット・ピードモント
出演:ウィル・フェレルディエゴ・ルナ、ジェネシス・ロドリゲス、ガエル・ガルシア・ベルナル、ペドロ・アルメンダレス

アカデミーが終わったこの時期は、賞レースに絡むような大作は公開されず、
劇場から足が遠のき気味。
そういう時にこそ、ユルめのコメディを楽しみたい。
ってことで、観てきました。
なんと、ウィル・ファレル主演、ガエル君、ディエゴ君共演のラテン・コメディです。

ウィル・フェレルが演じるのは、父の所有する牧場でまじめに働くアルマンド。
金銭面の問題を抱えた牧場経営に頭を痛める折り
ビジネスに成功した弟ラウル(ディエゴ・ルナ)が
美しいフィアンセ、ソニア(ジェネシス・ロドリゲス)を伴い帰郷。
これで牧場も安泰 に見えたが、ラウルは麻薬売買に関わっていることが発覚。
しかもメキシコで最も恐れられる麻薬王オンザ(ガエル・ガルシア・ベルナル)と対決の意気込みだ。
そんな中、アルマンドは弟の婚約者ソニアに恋してしまったから、さてどうする?
ってな作品なんですね~。

これね、アメリカ映画なのにほぼ全編スペイン語。
どうやらメキシコでクサい&大げさで有名な映画のリメイクらしく
弟の婚約者を好きになってしまうという許されぬ恋の行方や
家族の物語など濃いドラマが展開するのね。
タランティーノ風バイオレンスシーンもなかなか。
でも、アメリカ人のウィルがメキシコ人を演じる時点で笑いが出るわけで
リメイクと言うよりもパロディでしょうか(笑)

製作も努めるウィルはメキシコ人俳優に混じって立派に(判断できませんがw)スパニッシュを喋り
いつもの汚さを封印、おぼこくて誠実なメキシコ人青年を演じてるんですよ。
アルマンドに恋するソニアを演じる女優さんも飛び切り美しく
そんな美女に愛されるのもまた笑えるところだけど、二人の恋は何気に情熱的。
ラブシーンには爆笑でした。ウィルのお尻は要りませんから(笑)

監督はサタデー・ナイト・ライブの脚本を手がける方だそうですが
ぬいぐるみ風の動物が出てきたり、いかにも低予算なのが逆に味わい深い。
特筆すべきは、ウィルも加わってのラテンの音楽ね。
メキシコの大衆映画って音楽が要なんでしょうね。
ちなみにインタビューで、この映画の話があったときには冗談だと思ったよと笑っていた
ガエル君、今回は歌いませんw

アメリカ人って、字幕の映画を嫌うので、興行成績は悪いし
今日も私と友達の二人貸切状態だったけど、
おバカでドラマティックで楽しかったですよ。

トレーラー貼っておきます



<8/17追記>
9月にラテンビート映画祭での上映が決まったようです。
上映タイトルが『俺たちサボテン・アミーゴ』になってたので
正式かどうかわかりませんが、それでで表記してます。
やっぱり「俺たち~」(笑)