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【映画】カサブランカ
2015年02月17日 (火) | 編集 |


カサブランカ(1942)アメリカ
原題:Casabranca
allcinemaデータ

第16回(1943年度)アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚本賞に輝いた『カサブランカ』を久しぶりに観ました。
この映画が凄いのは、本作がナチスドイツによるパリの侵攻から逃れた人々の吹き溜まりであるフランス領モロッコのカサブランカを舞台に、ほぼタイムリーに描かれた作品であること。



古い作品でもあり、映画の内容に触れる表現になってるところもあるので
以下、未見の方はご注意ください。


ハンフリー・ボガート演じる主人公のリックの経営するカサブランカのカフェは、パリから逃れてきた人々で賑わっている。彼らはアメリカに渡って新しい人生を始めたいと思ってはいるけれど、余程のお金とコネと運がなければ、それさえ叶わない。

カフェに漂う多国籍感と、夢や諦念や切望の織り成す享楽の空気が面白いね。
カサブランカを統治しているのはフランスだけど、ナチス側も目を光らせていて
カフェにはフランス人警察署長やナチス将校も普通に出入りする。
双方の水面下の確執なんかは背景を考えると当然としても、ナチスが崩落することなど知る由もない段階で、あの結末を持ってくるのはある意味凄い。

まぁ、そんな時代背景を置いては語れない作品ですが、ハンフリー・ボガートイングリード・バーグマンというビッグスター競演のロマンス映画というイメージのほうが強いかしらね。
でもTCMの解説者ロバート・オズボーン氏によると、バーグマンはあまりこの映画が好きではなく、ロマンス映画として多くの人に愛されることが理解できないと言っていたとのこと。

それは、なんとなくわかる気がするな。
革命家である夫とリックの間で揺れるイルザは悪く言えば優柔不断。
自分が誰を愛しているのか、愛していくべきなのか分からない。
そのことは映画の先を見えなくさせて面白いんだけど、演じるのは難しかったことでしょうね。

その分、カッコよかったのは男気溢れるボガートですなぁ。
クールを装っていても、内に熱い想いとセンチメンタルを秘めた男。
パリで愛し合った、そのことに偽りがないことを知るだけで
彼の心は充足されたのでしょう。


最後は友情の始りを示唆し、新たな人生に足を踏み出すリックの姿を見せますが・・
ん?そっち方面にいくという映画じゃないよね(笑)



カフェのピアノ弾き、サムが奏でる「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」
「君の瞳に乾杯」など粋な台詞の数々。
ナチスの演奏に対抗しカフェで合唱する「ラ・マルセイエーズ」と、見所いっぱいですね。