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【映画】『ドリアン・グレイの肖像』元ネタは浦島太郎?(笑)
2015年10月20日 (火) | 編集 |
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【作品情報】
ドリアン・グレイの肖像(1945)アメリカ
原題:The Picture of Dorian Gray
監督:アナトール・リトヴァク
脚本:フランク・パートス / ミレン・ブレンド
出演:オリヴィア・デ・ハヴィランド/ マーク・スティーヴンス/ レオ・ゲン/ セレステ・ホルム/ グレン・ランガン

【あらすじ】
1885年、富と美ぼうにめぐまれたドリアン・グレイは、画家バジルに肖像画を描かせた。
肖像画が出来上がったその日、まるで生きているような不思議な魅力を放つ絵を前に
この画の若さを僕がいつまでも保つことが出来たなら‥と呟くドリアン。
ドリアンのつぶやきをエジプトの黒ネコの置物が聞いていた‥。

【感想】
オスカー・ワイルド原作の古典を映画化したアルバート・リューイン版『ドリアン・グレイの肖像』です。

ドリアンは皮肉屋ヘンリー卿の影響を受け
場末の女優に冷たく別れを告げるなどの悪徳を繰り返すことになりますが
不思議なことにドリアンの肖像は、その度に表情に微妙な変化をきたすんです。

さらに不思議なのはドリアンは肖像を手にして以来全く歳を取らなくなること。
まるで肖像画がドリアンの邪悪な心と彼の年月を吸い取るかのように・・。

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ドリアンを演じたハード・ハットフィールドの美しさは溜め息もので
その美しさを保つためには悪魔に心も売るのも無理はないと思わせる説得力がありました。

映像的に面白かったのが、この映画はモノクロなのに
ドリアンの肖像が映し出されるシーン4場面のみがカラー映像なところ。
そのため絵の中のドリアンの方に、実物以上の精気を感じるんですね。
醜く変わるシーンのインパクトも半端なく、
ホラーとカテゴライズされるのは、この絵とラストシーンの恐ろしさ故でしょうね。
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自然の摂理に歯向かい欲を享受することの愚かしさを描く教訓的な作品だと捉えました。

ところで、美しいまま時が止まる話で思い出すのが
日本でも公開中の『アデライン、100年目の恋』です。
そちらは、ひょんなことから歳をとらなくなったヒロインが
『恋はデジャブ』よろしく、長い時間を生きる間に学を重ね、
知性に磨きをかけさらに美しい女性になっていきます
けれどアデラインは若くいることを喜ぶことは出来ません。
なぜなら愛する者たちと一緒に歳をとっていくことが幸せだと知っているから。

同じ題材をもう一つ挙げると、『浦島太郎』もちょっと似ている。
玉手箱を開けた浦島が、煙と共におじいさんになる
その話だけ聞くとまるで年取ることが罰のようで違和感を感じます。
浦島太郎は亀を助ける心優しい青年なのに何故そんな罰を食らうのか・・

と思って調べたら、浦島太郎の原作には「その後」があって、
村に戻った浦島は両親が既に死んでいることを知り絶望から玉手箱を開ける
(途中はしょりますが)最後は神になって乙姫に姿を変えていた亀と夫婦になって祀られるという
ハッピーエンドなんだそうな。
ま、ハッピーエンドととるかは意見が分かれそうですが(笑)
少なくとも年とることを自然の流れと捉えている点で『アデライン~』に似ています。

勿論アデラインが一気におばあちゃんになったら、やっぱりホラーでしょうから
『アデライン~』は上手く作ったね。

以上、『アデライン、100年目の恋』と『ドリアン・グレイ』の元ネタは
『浦島太郎』だったという話でした。(←嘘ですw)


*『浦島太郎』原作の解釈は知恵袋に寄せられたアンサーを参考にさせていただきました。
このスレ、色んな解釈があって超面白いです(笑)